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第2章 目覚めと、自覚と、狙う者編
青龍とお話2.
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座ったにしても相変わらず青にぃの視線は泳いでいる。
ひとまず、朱桜に貰った文に目を通す。
そこには、天皇の私的の庭園への招待状だった。行くときにはこの文を持っていくことが条件らしいですが。
それは問題ないでしょう。
「青龍、出かけるわよ。準備してきて。昨日の白虎みたいな格好ね。一刻後に玄関に待ち合わせね。」
そう、告げれば顔を上げ驚いた表情をしているが、ここで沈黙が続くより自然のなかに行く方が全然いいようなきがする。
そのまま居間として使われている空間に行けば、朝食の準備が出来ていた。
「雪ねぇ。今日は青にぃと出かけるから、準備よろしく。」
「うむ。では準備しておこう。姫は食べるのが早いからのぅ」
「ありがとう。」
「妃捺ちゃん、明日の準備は明朝早くから準備するからね、今日は早めに休んでて頂戴。」
「分かりました。若葉様ありがとうござます。」
いつもより早めに食べ終わり、お膳を下げると再び室へと戻り、壷装束に着替える。
そして、玄関までくればすでに武官の格好をした青龍が立っていた。
目的地は神泉苑。天皇の為のお庭だ。
安倍邸からは少し距離はあるが、歩けない距離ではないので笠をかぶり、青龍と手をつなぎ向かう事にした。
市井を見ながらも庭園に着くと、青龍が書状を入口を守っている武官に渡すと中へと入る事が出来た。
「青にぃ、今朝の件私は詳しく聞きたいのだけれど。」
ここに来るまでひたすら無言を貫き通した青にぃに対して少し、ため息が出る。
人の話を聞いているのだろうか。と。
本題に入れば、ピクリと青にぃは反応した。
「・・・・・。そんなに聞きたいのか?」
「そりゃあ、私は当事者だし?どういう感じなのかな?と。」
「俺は、姫が選んだ事を尊重する。たしかに俺は姫の夫候補だがそれを強要するつもりはないし、人としての生を精一杯生きて欲しい。だから、話す必要は無いと、思った。」
「それは、私が決めることじゃないの?」
「だが、」
「ちゃんと分かってるわよ。みんなが私の事を好いてくれてて、大事にしてくれてるってことは、いやでも。だけどね、ちゃんとそういう大切な事は話して欲しいわけ。勝手に決められたからって怒らないわよ。そしたら、私の現世での婚約者候補殿はどうするのよ。」
手をつなぎながら、庭園をゆっくり歩き少しずつ話す青にぃの話を聞く。
しばらく歩いて、東屋につくと一旦そちらで休憩することにした。
ここからでも見事な庭園を見ることができる。
しっかりと手入れがされている。
私的には玉依姫に生まれたからには、普通とは違う人生を歩くのだろうと思っている。
それに今一番の関心は、私と同じ玉依姫だった先代と初代様の話だ。
誰に聞いたら教えてくれるんだろう?
青にぃによると、神将のお嫁さんて基本的には神力の強い巫女が選ばれることが多いらしい。
逆の場合も有るらしいけれども、安倍家に玉依姫が生まれる前には男子の神将が増えるらしい。
それで、そろそろ次代の玉依姫が産まれるのを知るらしい。
なんとわかりやすい。
つまり、次代の玉依姫の夫候補となるのは祖に近いもの。次代に交代していない神将らしい。
となると、青にぃは条件に当てはまる。
今まで一切婚姻をしていないから。
ちゅっと目元にキスをして神力を分けてあげると、どこか複雑そうな表情をした青にぃがいた。
そんな私と青にぃの姿を見ている人物がいたなんて全く気付かなかった。
ひとまず、朱桜に貰った文に目を通す。
そこには、天皇の私的の庭園への招待状だった。行くときにはこの文を持っていくことが条件らしいですが。
それは問題ないでしょう。
「青龍、出かけるわよ。準備してきて。昨日の白虎みたいな格好ね。一刻後に玄関に待ち合わせね。」
そう、告げれば顔を上げ驚いた表情をしているが、ここで沈黙が続くより自然のなかに行く方が全然いいようなきがする。
そのまま居間として使われている空間に行けば、朝食の準備が出来ていた。
「雪ねぇ。今日は青にぃと出かけるから、準備よろしく。」
「うむ。では準備しておこう。姫は食べるのが早いからのぅ」
「ありがとう。」
「妃捺ちゃん、明日の準備は明朝早くから準備するからね、今日は早めに休んでて頂戴。」
「分かりました。若葉様ありがとうござます。」
いつもより早めに食べ終わり、お膳を下げると再び室へと戻り、壷装束に着替える。
そして、玄関までくればすでに武官の格好をした青龍が立っていた。
目的地は神泉苑。天皇の為のお庭だ。
安倍邸からは少し距離はあるが、歩けない距離ではないので笠をかぶり、青龍と手をつなぎ向かう事にした。
市井を見ながらも庭園に着くと、青龍が書状を入口を守っている武官に渡すと中へと入る事が出来た。
「青にぃ、今朝の件私は詳しく聞きたいのだけれど。」
ここに来るまでひたすら無言を貫き通した青にぃに対して少し、ため息が出る。
人の話を聞いているのだろうか。と。
本題に入れば、ピクリと青にぃは反応した。
「・・・・・。そんなに聞きたいのか?」
「そりゃあ、私は当事者だし?どういう感じなのかな?と。」
「俺は、姫が選んだ事を尊重する。たしかに俺は姫の夫候補だがそれを強要するつもりはないし、人としての生を精一杯生きて欲しい。だから、話す必要は無いと、思った。」
「それは、私が決めることじゃないの?」
「だが、」
「ちゃんと分かってるわよ。みんなが私の事を好いてくれてて、大事にしてくれてるってことは、いやでも。だけどね、ちゃんとそういう大切な事は話して欲しいわけ。勝手に決められたからって怒らないわよ。そしたら、私の現世での婚約者候補殿はどうするのよ。」
手をつなぎながら、庭園をゆっくり歩き少しずつ話す青にぃの話を聞く。
しばらく歩いて、東屋につくと一旦そちらで休憩することにした。
ここからでも見事な庭園を見ることができる。
しっかりと手入れがされている。
私的には玉依姫に生まれたからには、普通とは違う人生を歩くのだろうと思っている。
それに今一番の関心は、私と同じ玉依姫だった先代と初代様の話だ。
誰に聞いたら教えてくれるんだろう?
青にぃによると、神将のお嫁さんて基本的には神力の強い巫女が選ばれることが多いらしい。
逆の場合も有るらしいけれども、安倍家に玉依姫が生まれる前には男子の神将が増えるらしい。
それで、そろそろ次代の玉依姫が産まれるのを知るらしい。
なんとわかりやすい。
つまり、次代の玉依姫の夫候補となるのは祖に近いもの。次代に交代していない神将らしい。
となると、青にぃは条件に当てはまる。
今まで一切婚姻をしていないから。
ちゅっと目元にキスをして神力を分けてあげると、どこか複雑そうな表情をした青にぃがいた。
そんな私と青にぃの姿を見ている人物がいたなんて全く気付かなかった。
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