infinite love

谷山佳与

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第2章 学園祭編。

試合。

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「うわ~!結構人いるね」

お昼の休憩時間になると同時にやっていた龍と共に大学部のキャンパス内にあるバスケットコートへとやってきた。
コートの周りにはすでに多くの生徒で埋まっていた。

「女子が多いな。」
「う~ん、ほらあれじゃない?人気投票できたメンバーだから顔がいいとか?」
「ありうるな」

歩いてあいている席を見つけると二人並んで座る。
気になったことがひとつ。
他チームとの臨時チームでチームワークは大丈夫なのだろうか??
ルークとリアムは別として他の二人だ。

「うちの大学強いの?」
「一応毎回ベスト4には入っているから強い部類に入ると思うぞ?」
「うん、自分基準で判断はダメだね。きっとバランス取れてるんだろうね~」
「たぶん?」

龍と会話をしているとリアムとばっちり視線が合って、そのまま隣にいるルークに話しかけている。
そしてそのルークはルークでスーツを着たおじさんに話掛けている。
他の二人とも視線があってしまう。
それに龍も気づいたようで少し驚いた表情をしていた。

「なぁ、フィー。俺すっげぇ嫌な予感するんだけど・・・、俺の気のせいでいいか?」
「私もそう願いたいんだけどリアムのあの顔は何か企んでいる。」

嫌な予感を覚えつつも試合が開始された。
試合開始早々、リアムが派手にダンクを決める。
負けじと大学生チームはもスリーでシュートを決めて行く。
さすが全国常連なだけあって、軽々と点数を重ねてゆき十分経たないうちにゲームは終了した。

『手をかなり抜いていたな』
『そりゃ抜くでしょう?だって全力で試合したらゲームにならないでしょう?』
『確かに』

苦笑をしつつも、挨拶をしているメンバーを見ている。
このあとは選手との交流会というより写真撮影の時間が取られているらしい。
試合がないなら教室に戻ろうかと思い席を立ち上がったら、会場にリアムの明るい声が響いた。

『フィー!龍!!コートに降りて来いよ!!』

その声に私は盛大なため息を着いた。
やっぱり、予想通りというかなんというか。
龍をちらりと見上げると、龍もどこか諦めたような表情をしていた。
そして、リアムの大きな呼び声のお陰で大学生から一斉に注目されている。
しかも片方はメイド、もう片方は高等部の皇帝陛下で軍服。組み合わせ的にも、外見的にも目立っていた。
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