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第6章 超神話級ガチャ
第72話 ラッキータイム
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その時、空間そのものが爆発した。
それがなんであるか俺は超感覚で理解した。
「ロイと真・クロウガーが戦っている。それも物凄い力だ。凄いなこの超感覚は至る所に自分がいるみたいだ。これって細胞分裂作って至る所に生かせればさらにはっきりと感覚出来るんじゃ・・・・・・」
「だろうな、細胞分裂、つまり実態のある分身を作るという事だろう」
【ですが、細胞分裂は2時間で消滅します】
「プロメテウスが言うように実体がある分身て最高だけど、神の声が言うように2時間で消えるのは悲しいな」
【まぁ消えたらまた細胞分裂を発動すればよいのですが、沢山の食事を必用とします。あなたがです】
「やはり制約はあるのだな、同感だな」
ポセイドンが三つ又の槍を構えながら歩いている訳ではなく全力疾走している。
俺とプロメテウスとポセイドンは人間が出せる10倍の速さで走っている。
それでも散歩しているように気楽に走っているのだから、物凄いスタミナなのかもしれない俺達は。
ジスタラン王国の西側のオリハルコン城壁の真上に立つ3人は遥か眼下の景色を見て盛大に笑った。
「もんのすごい数だな」
「もはや支離滅裂の戦いだな、大天使か天国のやつらもやってきたか」
「地獄はタルタロスだろうな、天界のセフィロトと地獄のタルタロスは依り代がないと現実の世界に入ってこれないから、恐らく依り代を探している事だろうさ」
「そのセフィロトとタルタロスはどれくらいやばいんだ?」
俺ことカイルが尋ねると。
ポセイドンがふぅむと頷く。
「真・クロウガーよりやばいかもしれんのう」
「そ、そうか、それはやばいな」
心臓がばくつきながら頷いた。
「じゃあ、あちこちに分裂体を飛ばそう、タイムリミットは2時間。今だせるのは10体くらいか」
俺は細胞分裂をイメージした。
体がめきめきと分裂していくもちろん服の細胞も分裂して服を着た俺が10体いた。
そいつらはこちらを見て頷く。
超感覚付与の力で全ての感覚を同期する。
全てを操作できる。
全てが自分そのものだ。
「お前かっこいいな」
「だろ」
「俺もかっこいいだろ」
「だろうな」
「何をしている。1人で遊んでないでいくぞ」
プロメテウスがもちろん突っ込んでくれたのは嬉しかった事だ。
====ファイガスタ帝国側====
狂乱バルゼロはゴマ塩のような顎鬚を撫でながら思案にふける。
15将の1人である狂乱バルゼロ。
彼は軍師的ポジションについていながら計略的な戦闘が得意とされる。
その隣には15将の1人闇丸道化師が逆立ちしながら笑っている。
「でさー空箱のヴォルド君もやられてさー流星ガキもやられてさー粉骨のヤリもやられた。もう3人も消えちまってさーこの闇丸道化師と狂乱バルゼロ、【包帯のミイラ】と【ゴーストセイガ】ーと【模型のバリー】に【死神のカラクリ】に【伝説おっさんのリギット】に【爆弾のオニ】に【賢者のリーチャン】に【小説家マハイ】に【無敵のマルハ】に【魔界王デンリン】これが15将のフルメンバーさね」
闇丸道化師がそう発言したが狂乱バルゼロは聞き流した。
テーブルに置いてある駒。
それらは危険な敵を表す。
狂乱バルゼロの力。
それは感覚機能の鋭敏化。
つまりジスタラン王国からジェイグルンド共和国の大地まで1人1人、虫の一匹までも近くして何を話しているか理解する事が出来るが。子供の頃よりその力を多用して狂乱した事から狂乱バルゼロと呼ばれる。
この知覚の名前を【狂乱感覚】と呼んでいる。
狂乱感覚を利用すれば相手の攻撃パターンを知覚して避け続ける事が出来る。
知覚は肉体に付与して体が遅くとも体が避けてくれる。
これを【自動回避】と呼ぶ。
狂乱バルゼロの力はまだあり。
「敵の強さを駒にするか」
闇丸道化師がそう呟く。
「その通りだ」
【駒駒知覚】と呼んでいる。
敵の強さが一般の兵士より遥かに強い場合。
狂乱バルゼロが用意した駒が動くようになる。正確には狂乱バルゼロが容易したフィールドで駒が実際と同じように動くため、相手がどこにいるか把握出来る。
「それにしても駒駒知覚を発動していても敵の強さがけた外れだし。天使に悪魔、空を飛ぶ機械。クロウガーと呼ばれる化物。もはやこの世界は崩壊しそうだね」
「同感だね狂乱バルゼロ、さてこの闇丸道化師も動くとしよう」
「君はジスタラン王国に侵入してくれたまえ」
「もちろんだぜ」
すると闇丸道化師の体が消滅する。
闇丸道化師の力【道化分身】を発動させる事が出来る。
道化分身は相手を笑わせると発動出来る。
彼はファイガスタ帝国でサーカス団を経営している。
人を沢山笑わせ、道化分身のストックを増やし続けている。
その数は分からないが数万は越えるそうだ。
そして闇丸道化師は親から捨てられた孤児で、道化の師匠と出会い虐待されて育つ。
いつの日か道化の師匠を殺害し、自由を得るも、15将の将軍に抜擢され、戦争のさなかに忽然と消える。
病により倒れ、最後までサーカス団を経営して死んだ男の末路。
狂乱バルゼロは人の事は言えないなと心の中で思う。
「ラッドン様、とてつもない化物がこちらに向かっております。名前はカイル、カイル・オリゲート、ジスタラン王国の国王です」
「ふ、そのようだな、このジスタランにはとてつもない強者がごろごろとしておる。殺しがいがあるというものよ、ロイはクロウガー相手に忙しいからな、我は強者狩りを始めよう」
「御意でございます。他の15将も天使達と共闘を始め、相手の将と戦闘を開始している模様。地獄の底では数えきれない英雄達がタルタロスの元へと戦争を仕掛ける模様。クロウガーとロイはいまだに戦闘を繰り広げて大地を破壊。空では機械人形が機械戦艦と戦闘を開始している模様。もはやこの世界は支離滅裂になっています。兵士達の士気は高く、敵のドラゴンのライカンに苦戦していますが、善戦しております。モンスターマスターユーゴなるものが指揮者のようでこいつはこのバルゼロが仕留めて見せましょう。ラッドン様、兵士を1万お借りします」
「よい、お主はいつも期待を裏ぎぬ。失敗してもお主の戦果は沢山あり、罰する事など祖先を通じてありえん」
「御意でございます」
「して、あの噂は本当なのかバルゼロ」
「なんでしょうか」
「狂乱バルゼロ、その血筋、異世界の勇者の血筋と魔王の血筋をかけあわせて造られた実験体だと」
「はは、そのような噂は気にしないでください」
「うむ、まぁどうでもいいのだがな、我は行くとする。兵士達よ! 我につづけえええええ」
帝王ラッドンが叫び声を上げると。
無数の兵士達が鬨の声を上げて、再び進軍を開始した。
「さて、勇者と魔王の血ですか、そのようなものは呪われているとしかいえないですねーいつしか地球に帰るか、父上がそのような事を言っていた気がしますが、その父上は何百年も前に死んでいるんでしょうね、実の息子を実験体にするくらいですし」
狂乱バルゼロ。
地球より召喚された勇者、つまり時代により召喚される伝説の勇者の息子。
母親は魔王で、その2人の血をかけあわせ実験で造られたのが、狂乱バルゼロ。
父の愛を知り、母の愛をしるも、父と母は息子の事を化物のように扱い。
結局の所それは愛ではなかったのだから。
モルモットの動物のようにどのように進化していくかを観察されて。
2人の勇者と魔王は息子が死んだこと等興味もなく。
再びこのファイガスタ帝国に舞い降りる時には数百年が経過していたのだから。
「さて、このバルゼロも行くとしますか」
狂乱バルゼロは赤いマントを羽織ると歩き出した。
その歩幅はとてもゆっくりとしている。
風が赤いマントを翻し。
狂乱バルゼロの姿は忽然と消滅した。
それがなんであるか俺は超感覚で理解した。
「ロイと真・クロウガーが戦っている。それも物凄い力だ。凄いなこの超感覚は至る所に自分がいるみたいだ。これって細胞分裂作って至る所に生かせればさらにはっきりと感覚出来るんじゃ・・・・・・」
「だろうな、細胞分裂、つまり実態のある分身を作るという事だろう」
【ですが、細胞分裂は2時間で消滅します】
「プロメテウスが言うように実体がある分身て最高だけど、神の声が言うように2時間で消えるのは悲しいな」
【まぁ消えたらまた細胞分裂を発動すればよいのですが、沢山の食事を必用とします。あなたがです】
「やはり制約はあるのだな、同感だな」
ポセイドンが三つ又の槍を構えながら歩いている訳ではなく全力疾走している。
俺とプロメテウスとポセイドンは人間が出せる10倍の速さで走っている。
それでも散歩しているように気楽に走っているのだから、物凄いスタミナなのかもしれない俺達は。
ジスタラン王国の西側のオリハルコン城壁の真上に立つ3人は遥か眼下の景色を見て盛大に笑った。
「もんのすごい数だな」
「もはや支離滅裂の戦いだな、大天使か天国のやつらもやってきたか」
「地獄はタルタロスだろうな、天界のセフィロトと地獄のタルタロスは依り代がないと現実の世界に入ってこれないから、恐らく依り代を探している事だろうさ」
「そのセフィロトとタルタロスはどれくらいやばいんだ?」
俺ことカイルが尋ねると。
ポセイドンがふぅむと頷く。
「真・クロウガーよりやばいかもしれんのう」
「そ、そうか、それはやばいな」
心臓がばくつきながら頷いた。
「じゃあ、あちこちに分裂体を飛ばそう、タイムリミットは2時間。今だせるのは10体くらいか」
俺は細胞分裂をイメージした。
体がめきめきと分裂していくもちろん服の細胞も分裂して服を着た俺が10体いた。
そいつらはこちらを見て頷く。
超感覚付与の力で全ての感覚を同期する。
全てを操作できる。
全てが自分そのものだ。
「お前かっこいいな」
「だろ」
「俺もかっこいいだろ」
「だろうな」
「何をしている。1人で遊んでないでいくぞ」
プロメテウスがもちろん突っ込んでくれたのは嬉しかった事だ。
====ファイガスタ帝国側====
狂乱バルゼロはゴマ塩のような顎鬚を撫でながら思案にふける。
15将の1人である狂乱バルゼロ。
彼は軍師的ポジションについていながら計略的な戦闘が得意とされる。
その隣には15将の1人闇丸道化師が逆立ちしながら笑っている。
「でさー空箱のヴォルド君もやられてさー流星ガキもやられてさー粉骨のヤリもやられた。もう3人も消えちまってさーこの闇丸道化師と狂乱バルゼロ、【包帯のミイラ】と【ゴーストセイガ】ーと【模型のバリー】に【死神のカラクリ】に【伝説おっさんのリギット】に【爆弾のオニ】に【賢者のリーチャン】に【小説家マハイ】に【無敵のマルハ】に【魔界王デンリン】これが15将のフルメンバーさね」
闇丸道化師がそう発言したが狂乱バルゼロは聞き流した。
テーブルに置いてある駒。
それらは危険な敵を表す。
狂乱バルゼロの力。
それは感覚機能の鋭敏化。
つまりジスタラン王国からジェイグルンド共和国の大地まで1人1人、虫の一匹までも近くして何を話しているか理解する事が出来るが。子供の頃よりその力を多用して狂乱した事から狂乱バルゼロと呼ばれる。
この知覚の名前を【狂乱感覚】と呼んでいる。
狂乱感覚を利用すれば相手の攻撃パターンを知覚して避け続ける事が出来る。
知覚は肉体に付与して体が遅くとも体が避けてくれる。
これを【自動回避】と呼ぶ。
狂乱バルゼロの力はまだあり。
「敵の強さを駒にするか」
闇丸道化師がそう呟く。
「その通りだ」
【駒駒知覚】と呼んでいる。
敵の強さが一般の兵士より遥かに強い場合。
狂乱バルゼロが用意した駒が動くようになる。正確には狂乱バルゼロが容易したフィールドで駒が実際と同じように動くため、相手がどこにいるか把握出来る。
「それにしても駒駒知覚を発動していても敵の強さがけた外れだし。天使に悪魔、空を飛ぶ機械。クロウガーと呼ばれる化物。もはやこの世界は崩壊しそうだね」
「同感だね狂乱バルゼロ、さてこの闇丸道化師も動くとしよう」
「君はジスタラン王国に侵入してくれたまえ」
「もちろんだぜ」
すると闇丸道化師の体が消滅する。
闇丸道化師の力【道化分身】を発動させる事が出来る。
道化分身は相手を笑わせると発動出来る。
彼はファイガスタ帝国でサーカス団を経営している。
人を沢山笑わせ、道化分身のストックを増やし続けている。
その数は分からないが数万は越えるそうだ。
そして闇丸道化師は親から捨てられた孤児で、道化の師匠と出会い虐待されて育つ。
いつの日か道化の師匠を殺害し、自由を得るも、15将の将軍に抜擢され、戦争のさなかに忽然と消える。
病により倒れ、最後までサーカス団を経営して死んだ男の末路。
狂乱バルゼロは人の事は言えないなと心の中で思う。
「ラッドン様、とてつもない化物がこちらに向かっております。名前はカイル、カイル・オリゲート、ジスタラン王国の国王です」
「ふ、そのようだな、このジスタランにはとてつもない強者がごろごろとしておる。殺しがいがあるというものよ、ロイはクロウガー相手に忙しいからな、我は強者狩りを始めよう」
「御意でございます。他の15将も天使達と共闘を始め、相手の将と戦闘を開始している模様。地獄の底では数えきれない英雄達がタルタロスの元へと戦争を仕掛ける模様。クロウガーとロイはいまだに戦闘を繰り広げて大地を破壊。空では機械人形が機械戦艦と戦闘を開始している模様。もはやこの世界は支離滅裂になっています。兵士達の士気は高く、敵のドラゴンのライカンに苦戦していますが、善戦しております。モンスターマスターユーゴなるものが指揮者のようでこいつはこのバルゼロが仕留めて見せましょう。ラッドン様、兵士を1万お借りします」
「よい、お主はいつも期待を裏ぎぬ。失敗してもお主の戦果は沢山あり、罰する事など祖先を通じてありえん」
「御意でございます」
「して、あの噂は本当なのかバルゼロ」
「なんでしょうか」
「狂乱バルゼロ、その血筋、異世界の勇者の血筋と魔王の血筋をかけあわせて造られた実験体だと」
「はは、そのような噂は気にしないでください」
「うむ、まぁどうでもいいのだがな、我は行くとする。兵士達よ! 我につづけえええええ」
帝王ラッドンが叫び声を上げると。
無数の兵士達が鬨の声を上げて、再び進軍を開始した。
「さて、勇者と魔王の血ですか、そのようなものは呪われているとしかいえないですねーいつしか地球に帰るか、父上がそのような事を言っていた気がしますが、その父上は何百年も前に死んでいるんでしょうね、実の息子を実験体にするくらいですし」
狂乱バルゼロ。
地球より召喚された勇者、つまり時代により召喚される伝説の勇者の息子。
母親は魔王で、その2人の血をかけあわせ実験で造られたのが、狂乱バルゼロ。
父の愛を知り、母の愛をしるも、父と母は息子の事を化物のように扱い。
結局の所それは愛ではなかったのだから。
モルモットの動物のようにどのように進化していくかを観察されて。
2人の勇者と魔王は息子が死んだこと等興味もなく。
再びこのファイガスタ帝国に舞い降りる時には数百年が経過していたのだから。
「さて、このバルゼロも行くとしますか」
狂乱バルゼロは赤いマントを羽織ると歩き出した。
その歩幅はとてもゆっくりとしている。
風が赤いマントを翻し。
狂乱バルゼロの姿は忽然と消滅した。
応援ありがとうございます!
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