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戦争

防衛戦争準備2

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 あれから5日目、今日はマザーマシンの配置を決めて、ベルトコンベアのラインと付属パーツ取り付け用ロボットを設置中。
 相変わらず作業ロボとナノマシンが大概の事は全てやってくれちゃってるので私がやる事は殆ど、無い。
 むしろ何もする事が無いと言って良いレベルだ。
 無人で量産出来れば私は他の作業に取り掛かる事も出来ると言う事に成る。
 生産を開始したら、先ず第一号機を試運転し、問題無ければ操縦法をこいつに乗るパイロット志願の兵士に教育を始めなければならないのだ。
 しかしぶっ通しで5日もすると流石にしんどい。
 私がおっさんだったらもう無精髭がぼうぼうになって居た所だ。
 美少女だからそんな事には成らないけどねっ!
 だれだ! どこに美少女が居るんだとか言った奴は!
 そんな失礼な事言う奴は一度死んで見たら良いと思う!
 とかまたしても一人ボケ突込みのような事をして暇をつぶしている。
 折角こんなボケをしてるのに反応してくれる人どころか誰も居ない事を恨むよ、ちくしょう。
 ひぃ~~~~まぁ~~~~。
「やっぱり、ハイエルフ様。」
「うわおっ!
 びっ・・・びっくりした~!」
 何で居るのアンタ! 心臓口から飛び出るかと思ったじゃん!
 振り返るとそこには、ザインちゃんだけでなくキースとクリスも居た。
「よう、聞いたぜ、頑張ってるんだろ、ここの街の為に。」
「久しぶり、お腹空いちゃった、ご飯にしましょう。」
「あんたら、どうしてここが判った訳?」
「決まってんだろ、何かやってんのは知ってたからな、ギルマス経由で辺境伯邸まで追求しに行ったよ、詳しい話も聞かせて貰った、それでな、お前の事だからどうせまた一人で根詰めてやりすぎてんじゃねーかと思ってよ、様子見に来てやったって訳だ。」
「もしかして又、スキルに勝手にやらせてるとか言って暇してたんじゃ無いの?」
 何でこんな一瞬でそこまで判るんだクリス!
 私らそんなに仲良しこよしして無かったろ?
「尊い・・・ハイエルフ様。」
 あぁはいはい、判った判った・・・ってついに尊い事に成っちゃってんのかよ私。
「何でも良いけどエリー教とか、怪しげな新興宗教立ち上げちゃわないでよね、ザイン。」
「ん、考えとく。」
「考えるな! やめろっつってんの!」
 もう、この子はぁ・・・
「ははは、ザインは相変わらずエリーのこと好きだなぁ。」
「ふふふ。」
 ふふふじゃねぇよ、ガチで驚いたんだからな、もう。
「さっ、皆お昼の支度しよっ!」
「そう言えばお腹空いたかな。」
「そうそう、良い肉が手に入ったんだよ~、ハンマーヘッドオックスのハラミ肉だぜ?」
「ほう、それは数日前に私が倒して来た奴と言う訳では無いのかな?」
「え?何だお前も討伐して来たのかよ、これは今俺達が討伐して来た奴だぜ?」
「今? マジ? 実質キースが一人で戦ったんでしょう?良く倒せたじゃん。」
「お前に貰ったこの腕のお陰でな、一人で余裕だったぜ?」
 すっかり使いこなしてるようで安心した。
「なんか私一人やること無くてさぁ、最近。」
「クリスがやる事が忙しくなったらパーティー全滅直前になっちゃうよ。
 それは無茶し過ぎって事でしょう、ダメでしょそんな事考えちゃ。
 実はクリスも戦えると思うんだけどね、あの時のキース殴り飛ばしたみたいなクッソ馬鹿力あれば。」
「お、そうか、確かにそうだ、今度一緒に前衛して見るか?
 素手で行けそうだしな。」
「無理~~! あの時何であんな力が出たのか判んないんだってば~。」
「うんうん、あの時の力は、クリスが自分のマナでちゃんと身体強化を発動させてたんだよ、もしかして良く判らないで使ったとか?」
「良く判んないわよ、なんかムッチャクチャ頭に来たら、そうなってたから。」
「引き出してみる?」
「え?」
「引き出してみたいかな?」
「できるの?」
「出来るも何も、ギルマスが同じようになったのは知ってるよね?
 あれだけのギャラリーの前であれだけのパフォーマンスやったんだから。」
「あ、そうか、あれはやっぱエリーのせいだったのか。」
「何それ、私のせいって何さ。」
「さすが、ハイエルフ様。」
 違うっつーのに。
「あんたらと話してると脱線して話が進まん、所で何でハラミだけ?」
「あれ?知らねぇの?ハンマーヘッドオックスの肉ってハラミが一番うめぇって言われてるんだぜ?」
「ん?そうなのか?シャトーブリアンじゃ無くてか?」
「は?シャトーブリアン?ってなんだ?」
 そこからかよっ!w
「何だ、知らないのか? シャトーブリアンってのはヒレ肉の中の更に一番柔らかくて味もギュッと凝縮された最高級部位だよ?」
「ま、マジか、どうりでお貴族様がハラミに目もくれない訳だ・・・」
「何だ、貴族のウソに騙されてたのか?
 折角自分で狩れるんだから黙ってシャトーブリアンだけ確保しとけば・・・ってそうか、知らなきゃ別けられないわね。
 キース、その肉貸して見て、仕方ないから普通のハラミ肉とハラミの希少部位サガリに分けて進ぜよう。」
「ハラミだけでも希少な部位って在るのか?」
「勿論だ、モモ肉にも希少部位ってあるしな、勿論他にもある。
 私のストレージに一頭丸々のハンマーヘッドオックスが部位毎に切り分けられてるから、何ならシャトーブリアンも出すぞ、食べて見ればわかるよ。」
 と言って、ストレージから、シャトーブリアン、サーロイン、中落カルビなどの特に美味しい部分を数点出して並べる。
「ど、どれがシャトーブリアンなんだ?」
「これだよ。」
「たったこれだけ?一頭から?」
「そ、これだけ、そんでこれがサーロイン、シャトーブリアンとサーロインは特にステーキで食べるのがお勧め。
 で、こっちが中落カルビ、これがカイノミ、こっちはトモ三角でこれがイチボ、トウガラシにミスジ、ガブリ、フランク、ザブトン、そしてこれは内臓一式ね。」
「へぇ~・・・何処がどれなんか全く見分けつかん、どれを取っても同じ肉にしか見えない!・・・ってか、内臓って食えるの?」
 見分けつかないか・・・はぁ。
「勿論、食べれる、特に私は食べられない所は根こそぎ取り除けるから、臭みも無い最高の内臓だからね。」
「内臓も部位とか在るのか?」
「勿論、これがタン、それでこれがハツ、こっちはハツモト、これがシマチョウでこれがマルチョウ、テッポウこれがギアラでこれがハチノス、それでこれはセンマイ、マメにフワ、ミノ、ヒモにモウチョウ、タチギモ、フエにノドブエ、ノドシビレ、コブクロにテール、で、これが内蔵の王様レバーね。」
 他にも部位はあるが、膵臓や睾丸とか卵巣のような部分は臭みが強すぎたり美味しくなかったり、脳みそも含めて牛プリオン細胞を多く含んでて多量摂取は怖かったりするので、廃棄している。
「さぁ、これだけ大量の肉はあるし、宴会するか。
 ギルド食堂に行こう、皆。」
「え、完成したの?」
「まぁほぼ終わりだね、これで明日からこの工房は自動操業が出来るよ。」
 肉をストレージに仕舞って、ギルドに行こう!
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