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第二十五話 「僕の初めてが、アンでよかった」※
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「アンのここ、勃ってきました。可愛い」
「あ……、やん……っ」
腰がピクピク痙攣して、股の間のぬめりが重く増したよう。エサイアスが白い柔肉を揉み込みながら、片方の乳輪を指の腹でぐりぐりと押し込み、もう片方の先端に歯を擦り当ててきた。硬くなった乳首は快感を拾いやすくなって、下肢にまでじんじんと気持ちよさを伝えてくる。
「これくらいがちょうどいいですか? 声が甘くなってきました」
「は……はい。きもちいい、です。……もっと……っ」
「お気の召すままに、アン」
「ああ……っ!」
乳房を強く吸われ、腰が跳ねる。エサイアスの唇が下乳を吸い、赤く色づいた。へそを辿り、くぼみを舌でくすぐられる。それがこそばゆくて、アンニーナは肩を震わせた。触られた箇所が気持ち良くて、恍惚とした気分に包まれるのだ。
「ひんっ! あ、そこ……だめです……っ」
脚を大きく開かれ、あらぬところを覗き込まれる。秘すべき場所に強い視線を感じて、反射的に足に力を込めた。エサイアスは抵抗をものともせず、恭しく頭を下げる。
「ひぃ……ぃっ!」
「アンのここを舐めることを、何度も想像しました」
柔らかく湿った感触が秘所に当たった途端、アンニーナの腰がビクッビクッと揺れた。よもやそんなところを舐められるとは思っておらず、どうしてよいのかわからない。だが、エサイアスのやり方を受け入れると、彼女は決めたのだ。恥ずかしくてたまらないけれど、これを拒むことはできない。
「エサイアス、さま……っ」
「恥ずかしそうに受け入れるあなたは、本当に可愛いです」
クリトリスをペロペロ舐められると芯が硬くなって、愛液がもったりと零れてきた。舌先がとろとろになった膣口をつついて、奥へと入ろうとする。強烈な快感が彼女の下肢に走った。
「あ、あ……っ、やぁ、エサイアス、さま……っ」
どうしよう、身分の高い男性にこんなことをさせているのに気持ち良くてたまらない。アンニーナにできることは、胸の前で拳を握り身を小さくしていることだけだった。下肢は溶けるように熱く、愛液がとめどなく湧いてくる。
「アンの気持ちよさそうな顔、想像していた以上に美しいですね」
「あ、やだ。そこで喋っちゃ……っ」
「一度、イっておきましょうか」
「え……あ、あああんっ!」
全身がふわっと浮き上がるような錯覚に見舞われ、視界が白く塗りつぶされた。頭のてっぺんから足の先まで官能の波が広がり、忘我の境地に至らせる。
「アン、愛しています」
胸を大きく上下させるアンニーナを見下ろしながら、エサイアスはブリーチズの前を寛がせた。
「あ……っ」
アンニーナは、ぽかんと口を開ける。エサイアスの下肢からそそり立ち肉棒はあまりに彼の典雅な顔立ちとはかけ離れていた。猛々しく獰猛な風体で天を向いている。たしかに、アンニーナが手伝う必要はどこにもなかった。
誰にも求められないと諦めていたから、エサイアスが欲情してくれるのは嬉しい。彼はずっしりとしたものを右手で支えながら、アンニーナの愛液で濡れた股間にこすり付けてくる。ぬちゅッと漏れる音がいかにも淫靡で、彼女は恥ずかしいのと同時に彼が押し入ってくる期待に胸を焦がした。
たっぷりと満ちた蜜壺のなかにゆっくり押し進んでくるような感覚に、ぞくぞくと背中を震わせる。ぐぷぅ、ぐぷぅと水音を立てながら、エサイアスが奥まで到達する。電気が走るような衝撃に腰を跳ねさせ、背中を勢いよく反らせた。
「いっ、ああ、ぁあ……っ!」
体の最奥に、愛しい存在を感じる。結ばれた下肢にじゅんっと痺れる官能が満ち溢れ、アンニーナはエサイアスの肩に無我夢中で腕を回した。
――幸せ。身体だけでなく心も満ちていく感じ……っ!
「アンのなか、僕をぎゅっと締め付けてきて熱くて、溶けそうです」
「はぁ……っ、ああ……っ!」
「もうずっとこうしていたいです」
何か気の利いたことを言わないと思うのに、まともな言葉が出てこない。ただ愛おしさを伝えたくて、エサイアスの優美な唇を自分のそれでふさいだ。
「アン、あなたという人は……っ」
「んんっ、エサイアスさま……っ、お願い、もっと……っ」
わたしを愛して。アンニーナの声なき願いにエサイアスが色気が滴るような笑みを浮かべた。彼はシーツの上に膝をつくと、アンニーナの下肢を掲げ、覆いかぶさる勢いでピストンする。
「やあ、ああ……っ!」
肉襞がエサイアスを包み込んで、うねりを伴いながら蠢く。入り口に戻っては、また奥へと入り込む雄を淫らに締め付け、貪欲に何かを貪ろうとする。エサイアスの腰遣いはその典雅で優し気な風貌に反して、せっかちで野蛮なほどだった。
求められる喜びに、アンニーナは知らず涙をこぼしていた。
「エサイ、アスさま、わたし、うれし……いっ」
「ぼくも……、アンと結ばれて、うれしいです」
「あああ、んん、……んっ」
「あ、もう……出ますっ!」
痺れるような快感に捕らわれたアンニーナのなかで、エサイアスが爆ぜた。
「わたしも、イキそ……っ、あああん……っ!」
身体が浮遊する錯覚に包まれ、再び視界が白く光る。二回立て続けに言って、アンニーナはしばらく動けなかった。
「気持ちいいです……アンのなか、出しても、全然収まらない……どうしよう、あなたを傷つけたくないのに」
初めて女のなかに出す快感を知ったエサイアスは恍惚とした表情で、アンニーナを見下ろしていた。その忘我と悦楽に塗れた、美しい顔。アンニーナに見つめられていることに気が付くと、面映ゆそうに瞳を細めた。
――あ、……可愛い。
自分より上の身分や年齢の人をそう思ったことはなかったけれど、彼がたまらなく愛おしい。
「ああ、アン。気持ちよすぎて、腰が止まらない……っ、もっとアンの奥に入りたい」
「あっ、エサイアスさま……っ」
身体を裏返され、腰を持ち上げられる。アンニーナに止める暇はなかった。
「あん……っ!」
背後から肉棒を挿れられた瞬間、嬌声があがる。どれくらいの音が部屋の外に漏れるかわからなくて、アンニーナは枕に顔をうずめた。ガツガツと抉る刺激がたまらなく気持ちいい、頭が真っ白になる。
「あなたの感じている声を、聞かせてください」
エサイアスは背後から彼女の顎を持ち上げ、口のなかに指を突っ込んでくる。
「あ……っ、はぁ、エサイ……アス……んんっ」
口のなかにも感じるところがあることを初めて知った。アンニーナはエサイアスの指をチュウチュウと吸った。
女性のような顔立ちでいつもアンニーナを気遣うエサイアス。だが、今の彼の腰の動きは荒々しかった。アンニーナはただただ翻弄されて、彼の抽挿に合わせて嬌声をあげ涙をこぼし、下肢から与えられる快楽に全身をビクビクと反応させることしかできない。
エサイアスの下腹にアンニーナの尻肉が潰される音、それがぱんっぱんっと寝台に反響する。蜜壺がもっともっとと肉茎を歓迎して、奥へ奥へと引きずり込もうとした。
「あああんっ、やぁ……、はぁん」
アンニーナは必死にシーツを握りしめた。その両手にエサイアスのそれが重ねられる。彼女の背中と彼の胸がぴったりと引っ付いて、しっとりと汗ばんだ熱い肌の感覚に包み込まれるような幸せを感じた。
「んん、ああ、あああ――っ!」
「く……ぅ」
三回目の恍惚を迎えても、彼女は幸せなままだった。生まれて初めて愛されたのだ。愛を伴ったセックスがこんなに満ちたりたものだなんて、アンニーナは知らなかったのだ。
後朝の時間はまどろみるような気怠いものだった。腰に力が入らない。『喉が渇いた』とつぶやくと、何の声かけもなく口移しで飲まされる。その強引な優しさに、彼女の胸はキュンっとした。
エサイアスは、横向きになってアンニーナを包み込む。汗ばんだ素肌と素肌が触れる感触も、心地よかった。
「僕の初めてが、アンでよかった」
「わたしも、エサイアス様に愛されて幸せです」
たとえこの後嵐に見舞われようと、この行為に後悔はない。今は何も考えない。ただ、この幸福に包まれていたかった。
「あ……、やん……っ」
腰がピクピク痙攣して、股の間のぬめりが重く増したよう。エサイアスが白い柔肉を揉み込みながら、片方の乳輪を指の腹でぐりぐりと押し込み、もう片方の先端に歯を擦り当ててきた。硬くなった乳首は快感を拾いやすくなって、下肢にまでじんじんと気持ちよさを伝えてくる。
「これくらいがちょうどいいですか? 声が甘くなってきました」
「は……はい。きもちいい、です。……もっと……っ」
「お気の召すままに、アン」
「ああ……っ!」
乳房を強く吸われ、腰が跳ねる。エサイアスの唇が下乳を吸い、赤く色づいた。へそを辿り、くぼみを舌でくすぐられる。それがこそばゆくて、アンニーナは肩を震わせた。触られた箇所が気持ち良くて、恍惚とした気分に包まれるのだ。
「ひんっ! あ、そこ……だめです……っ」
脚を大きく開かれ、あらぬところを覗き込まれる。秘すべき場所に強い視線を感じて、反射的に足に力を込めた。エサイアスは抵抗をものともせず、恭しく頭を下げる。
「ひぃ……ぃっ!」
「アンのここを舐めることを、何度も想像しました」
柔らかく湿った感触が秘所に当たった途端、アンニーナの腰がビクッビクッと揺れた。よもやそんなところを舐められるとは思っておらず、どうしてよいのかわからない。だが、エサイアスのやり方を受け入れると、彼女は決めたのだ。恥ずかしくてたまらないけれど、これを拒むことはできない。
「エサイアス、さま……っ」
「恥ずかしそうに受け入れるあなたは、本当に可愛いです」
クリトリスをペロペロ舐められると芯が硬くなって、愛液がもったりと零れてきた。舌先がとろとろになった膣口をつついて、奥へと入ろうとする。強烈な快感が彼女の下肢に走った。
「あ、あ……っ、やぁ、エサイアス、さま……っ」
どうしよう、身分の高い男性にこんなことをさせているのに気持ち良くてたまらない。アンニーナにできることは、胸の前で拳を握り身を小さくしていることだけだった。下肢は溶けるように熱く、愛液がとめどなく湧いてくる。
「アンの気持ちよさそうな顔、想像していた以上に美しいですね」
「あ、やだ。そこで喋っちゃ……っ」
「一度、イっておきましょうか」
「え……あ、あああんっ!」
全身がふわっと浮き上がるような錯覚に見舞われ、視界が白く塗りつぶされた。頭のてっぺんから足の先まで官能の波が広がり、忘我の境地に至らせる。
「アン、愛しています」
胸を大きく上下させるアンニーナを見下ろしながら、エサイアスはブリーチズの前を寛がせた。
「あ……っ」
アンニーナは、ぽかんと口を開ける。エサイアスの下肢からそそり立ち肉棒はあまりに彼の典雅な顔立ちとはかけ離れていた。猛々しく獰猛な風体で天を向いている。たしかに、アンニーナが手伝う必要はどこにもなかった。
誰にも求められないと諦めていたから、エサイアスが欲情してくれるのは嬉しい。彼はずっしりとしたものを右手で支えながら、アンニーナの愛液で濡れた股間にこすり付けてくる。ぬちゅッと漏れる音がいかにも淫靡で、彼女は恥ずかしいのと同時に彼が押し入ってくる期待に胸を焦がした。
たっぷりと満ちた蜜壺のなかにゆっくり押し進んでくるような感覚に、ぞくぞくと背中を震わせる。ぐぷぅ、ぐぷぅと水音を立てながら、エサイアスが奥まで到達する。電気が走るような衝撃に腰を跳ねさせ、背中を勢いよく反らせた。
「いっ、ああ、ぁあ……っ!」
体の最奥に、愛しい存在を感じる。結ばれた下肢にじゅんっと痺れる官能が満ち溢れ、アンニーナはエサイアスの肩に無我夢中で腕を回した。
――幸せ。身体だけでなく心も満ちていく感じ……っ!
「アンのなか、僕をぎゅっと締め付けてきて熱くて、溶けそうです」
「はぁ……っ、ああ……っ!」
「もうずっとこうしていたいです」
何か気の利いたことを言わないと思うのに、まともな言葉が出てこない。ただ愛おしさを伝えたくて、エサイアスの優美な唇を自分のそれでふさいだ。
「アン、あなたという人は……っ」
「んんっ、エサイアスさま……っ、お願い、もっと……っ」
わたしを愛して。アンニーナの声なき願いにエサイアスが色気が滴るような笑みを浮かべた。彼はシーツの上に膝をつくと、アンニーナの下肢を掲げ、覆いかぶさる勢いでピストンする。
「やあ、ああ……っ!」
肉襞がエサイアスを包み込んで、うねりを伴いながら蠢く。入り口に戻っては、また奥へと入り込む雄を淫らに締め付け、貪欲に何かを貪ろうとする。エサイアスの腰遣いはその典雅で優し気な風貌に反して、せっかちで野蛮なほどだった。
求められる喜びに、アンニーナは知らず涙をこぼしていた。
「エサイ、アスさま、わたし、うれし……いっ」
「ぼくも……、アンと結ばれて、うれしいです」
「あああ、んん、……んっ」
「あ、もう……出ますっ!」
痺れるような快感に捕らわれたアンニーナのなかで、エサイアスが爆ぜた。
「わたしも、イキそ……っ、あああん……っ!」
身体が浮遊する錯覚に包まれ、再び視界が白く光る。二回立て続けに言って、アンニーナはしばらく動けなかった。
「気持ちいいです……アンのなか、出しても、全然収まらない……どうしよう、あなたを傷つけたくないのに」
初めて女のなかに出す快感を知ったエサイアスは恍惚とした表情で、アンニーナを見下ろしていた。その忘我と悦楽に塗れた、美しい顔。アンニーナに見つめられていることに気が付くと、面映ゆそうに瞳を細めた。
――あ、……可愛い。
自分より上の身分や年齢の人をそう思ったことはなかったけれど、彼がたまらなく愛おしい。
「ああ、アン。気持ちよすぎて、腰が止まらない……っ、もっとアンの奥に入りたい」
「あっ、エサイアスさま……っ」
身体を裏返され、腰を持ち上げられる。アンニーナに止める暇はなかった。
「あん……っ!」
背後から肉棒を挿れられた瞬間、嬌声があがる。どれくらいの音が部屋の外に漏れるかわからなくて、アンニーナは枕に顔をうずめた。ガツガツと抉る刺激がたまらなく気持ちいい、頭が真っ白になる。
「あなたの感じている声を、聞かせてください」
エサイアスは背後から彼女の顎を持ち上げ、口のなかに指を突っ込んでくる。
「あ……っ、はぁ、エサイ……アス……んんっ」
口のなかにも感じるところがあることを初めて知った。アンニーナはエサイアスの指をチュウチュウと吸った。
女性のような顔立ちでいつもアンニーナを気遣うエサイアス。だが、今の彼の腰の動きは荒々しかった。アンニーナはただただ翻弄されて、彼の抽挿に合わせて嬌声をあげ涙をこぼし、下肢から与えられる快楽に全身をビクビクと反応させることしかできない。
エサイアスの下腹にアンニーナの尻肉が潰される音、それがぱんっぱんっと寝台に反響する。蜜壺がもっともっとと肉茎を歓迎して、奥へ奥へと引きずり込もうとした。
「あああんっ、やぁ……、はぁん」
アンニーナは必死にシーツを握りしめた。その両手にエサイアスのそれが重ねられる。彼女の背中と彼の胸がぴったりと引っ付いて、しっとりと汗ばんだ熱い肌の感覚に包み込まれるような幸せを感じた。
「んん、ああ、あああ――っ!」
「く……ぅ」
三回目の恍惚を迎えても、彼女は幸せなままだった。生まれて初めて愛されたのだ。愛を伴ったセックスがこんなに満ちたりたものだなんて、アンニーナは知らなかったのだ。
後朝の時間はまどろみるような気怠いものだった。腰に力が入らない。『喉が渇いた』とつぶやくと、何の声かけもなく口移しで飲まされる。その強引な優しさに、彼女の胸はキュンっとした。
エサイアスは、横向きになってアンニーナを包み込む。汗ばんだ素肌と素肌が触れる感触も、心地よかった。
「僕の初めてが、アンでよかった」
「わたしも、エサイアス様に愛されて幸せです」
たとえこの後嵐に見舞われようと、この行為に後悔はない。今は何も考えない。ただ、この幸福に包まれていたかった。
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