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ヤンデレとクズ
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ヤバい。こいつ、重たくなってブロックした、長文メッセのやつだよぉ!
こいつには下の名前しか教えてなかったし、もうあれで縁が切れたと思ったのに。
なんでこんなとこにいんのぉ!?
自分でもさーっと血の気が引くのが分かった。
だってこいつ、ヤベェんだもん。愛が重すぎてさ。
初めてヤった直後から急にベッタベタしてくんなあ、とは思ってたけど、まあちんこデカくて気持ち良かったし、それからも雄大と会えなかった時はヤってたんだけどさ。
毎回会うたびに花束だの、高そうな服とかプレゼントくれて、ヤりながら『湊くん、湊くんっ、可愛いよ、愛してるよ、大好きだよ』って連発してて。
最後の方なんか、寝落ちた俺の髪の毛、こっそり切って持って帰ろうとしてたしさ。
ブロックで絶対、怒ってるでしょ。ガチで何されるか分かんなくて怖いよぉ!
「ああ、でももう過ぎた事はいいよ。だってこうやってまた会えたんだからね。良かった、気が乗らなかったけど一応今夜参加しておいて。まさかここで湊くんと会えるなんて思わなかったよ。やっぱり俺たち運命で結ばれてるんだよ、もう絶対離さないから。上に部屋あるからそこで愛を確かめよう、ねっ?」
ひ、ひぇえええ。目がキマってるってば。やばいやばい。
「い、いいいい行かない。ブロックしたのはゴメンだけど、俺、もう付き合ってるやつ、いるんだって。だからムリ!もうアズマくんとは出来ないし、会えないよ。ゴメンね、俺のことは忘れちゃって!」
そう言って手を離させようとしたけど、力、つっよ!
全然、振りほどけないんだけど。
それどころか、今の言葉で墓穴を掘っちゃったぽい。
「・・・付き合ってる奴?」
「うわっ、いって、痛い痛い!アズマくん、そんな引っ張らないでってばぁ!」
顔色が変わったアズマに無理やり会場から連れ出されて、そのままエレベーターホールに引っ張って行かれる。
部屋になんか連れ込まれたら、絶対、監禁凌辱コースじゃん。
「そんなの許さないよ湊くん、そんな奴より俺の方が湊くんの事、愛してるって証明してあげる。すぐに分かって貰えなくても何年掛けたっていい。大丈夫、俺、お金はあるから何不自由ない生活をさせてあげるよ」
「ひぃ」
完全に目の据わったアズマに、さすがにマジでゾッとした。
雄大にも二度と会えないかもしんない。
「いやだぁ!離してよアズマくん!俺は、俺は雄大以外のやつとはもうヤんない!俺が思わせぶりだったのは、ホントに悪かったよ。自分勝手にブロックしちゃったのも謝る!ごめんなさい!だから、お願いもう離して」
「大丈夫、すぐに俺の事が一番だって思うようになるから。そんな奴の事なんて忘れさせてあげるからね」
ダメだ、やっぱ話、通じない。
エレベーター前で揉み合ってる内に、下からエレベーターが上がって来てポーンと音が鳴る。
「ほら、行くよ」
「やっ、やだぁああ!」
扉が開くのを絶望的な気持ちで見てたら、中に乗ってた奴とばちっと目が合った。
―――え。
「ゆ、雄大ぃ!?」
なんで、こんな所に雄大がいるの?
一瞬、呆然としたけどすぐに我に返って、必死で雄大に助けを求めた。
「たっ、助けて雄大!俺、こいつに拉致られそうになってんの!」
「――――湊、お前何だってこんなクソ乱交パーティなんかに参加してんだ。まだ躾が足んねぇの?このクソビッチが」
エレベーターから降りた雄大は、俺を助ける素振りもなく、冷たーい目でこっちを睨んだ。
なんでここにいんの?とかなんで乱交パーティって知ってんの?とか色々疑問は浮かんだけど、それより誤解解かなきゃ!
「違うよぉ!友達にどうしても着いて来てくれって言われて来たら、こんなんだったんだよぉ!乱交パーティなんて知ってたら絶対来てなかったってば!あっ、ちょ、やめてアズマぁ!?」
話してる途中なのに、雄大を無視したアズマにエレベーターの中に引っ張られた所で、やっと雄大はアズマの腕を掴んで止めた。
「おい、お前。俺のペットを勝手に連れて行こうとすんじゃねーよ。俺はこいつと話があるんだ。消えろ」
「・・・はぁ?お前、誰だ。湊くんをペット扱いなんて、どういうつもり?離せよ」
チャンス!
アズマが雄大に気を取られた隙に、渾身の力を振り絞ったら何とか掴まれた手首を外せた。
「あっ、湊くんっ」
急いでアズマから離れて雄大の後ろに避難する。
「いってぇ~。じんじんするぅ・・・とにかく雄大、助けて!俺、誓ってそんなつもりで来たわけじゃないから!お前としかヤだし、今だって全力で抵抗してたの見ただろ!」
「湊くん!戻って来なよっ、嘘だよね?そんなペット扱いされてもそいつの方がいいなんて!?俺なら一生君の事死ぬほど大事にするし、君のお願い事ならなんでも叶えてあげる!湊くんの大好きな所もいっぱい可愛がってあげる!ほら、俺のちん○大好きだったでしょ!?奥突いてあげたら可愛い声でいっぱい啼いてくれたじゃない。湊くんの事、世界で一番愛してるのは俺だよ!お願いだから俺と一緒に来てっ!」
うわっ、何でそんなことまで雄大の前で言うんだよぉ!?
そりゃ、あの時は盛り上がったし、気持ち良くてついそんなこと言っちゃったかもしんないけどさぁ、あんなのえっち盛り上げるためのリップサービスみたいなもんじゃん。
恐る恐る雄大を見上げると、ほらぁっ!やっぱり、めちゃくちゃ怒ってるっ。
「・・・ふーん・・・そうかよ」
雄大はそう呟いて俺のこと殺しそうな目で見てたけど、はぁ、と溜息を付くと、喚くアズマに向き直った。
こいつには下の名前しか教えてなかったし、もうあれで縁が切れたと思ったのに。
なんでこんなとこにいんのぉ!?
自分でもさーっと血の気が引くのが分かった。
だってこいつ、ヤベェんだもん。愛が重すぎてさ。
初めてヤった直後から急にベッタベタしてくんなあ、とは思ってたけど、まあちんこデカくて気持ち良かったし、それからも雄大と会えなかった時はヤってたんだけどさ。
毎回会うたびに花束だの、高そうな服とかプレゼントくれて、ヤりながら『湊くん、湊くんっ、可愛いよ、愛してるよ、大好きだよ』って連発してて。
最後の方なんか、寝落ちた俺の髪の毛、こっそり切って持って帰ろうとしてたしさ。
ブロックで絶対、怒ってるでしょ。ガチで何されるか分かんなくて怖いよぉ!
「ああ、でももう過ぎた事はいいよ。だってこうやってまた会えたんだからね。良かった、気が乗らなかったけど一応今夜参加しておいて。まさかここで湊くんと会えるなんて思わなかったよ。やっぱり俺たち運命で結ばれてるんだよ、もう絶対離さないから。上に部屋あるからそこで愛を確かめよう、ねっ?」
ひ、ひぇえええ。目がキマってるってば。やばいやばい。
「い、いいいい行かない。ブロックしたのはゴメンだけど、俺、もう付き合ってるやつ、いるんだって。だからムリ!もうアズマくんとは出来ないし、会えないよ。ゴメンね、俺のことは忘れちゃって!」
そう言って手を離させようとしたけど、力、つっよ!
全然、振りほどけないんだけど。
それどころか、今の言葉で墓穴を掘っちゃったぽい。
「・・・付き合ってる奴?」
「うわっ、いって、痛い痛い!アズマくん、そんな引っ張らないでってばぁ!」
顔色が変わったアズマに無理やり会場から連れ出されて、そのままエレベーターホールに引っ張って行かれる。
部屋になんか連れ込まれたら、絶対、監禁凌辱コースじゃん。
「そんなの許さないよ湊くん、そんな奴より俺の方が湊くんの事、愛してるって証明してあげる。すぐに分かって貰えなくても何年掛けたっていい。大丈夫、俺、お金はあるから何不自由ない生活をさせてあげるよ」
「ひぃ」
完全に目の据わったアズマに、さすがにマジでゾッとした。
雄大にも二度と会えないかもしんない。
「いやだぁ!離してよアズマくん!俺は、俺は雄大以外のやつとはもうヤんない!俺が思わせぶりだったのは、ホントに悪かったよ。自分勝手にブロックしちゃったのも謝る!ごめんなさい!だから、お願いもう離して」
「大丈夫、すぐに俺の事が一番だって思うようになるから。そんな奴の事なんて忘れさせてあげるからね」
ダメだ、やっぱ話、通じない。
エレベーター前で揉み合ってる内に、下からエレベーターが上がって来てポーンと音が鳴る。
「ほら、行くよ」
「やっ、やだぁああ!」
扉が開くのを絶望的な気持ちで見てたら、中に乗ってた奴とばちっと目が合った。
―――え。
「ゆ、雄大ぃ!?」
なんで、こんな所に雄大がいるの?
一瞬、呆然としたけどすぐに我に返って、必死で雄大に助けを求めた。
「たっ、助けて雄大!俺、こいつに拉致られそうになってんの!」
「――――湊、お前何だってこんなクソ乱交パーティなんかに参加してんだ。まだ躾が足んねぇの?このクソビッチが」
エレベーターから降りた雄大は、俺を助ける素振りもなく、冷たーい目でこっちを睨んだ。
なんでここにいんの?とかなんで乱交パーティって知ってんの?とか色々疑問は浮かんだけど、それより誤解解かなきゃ!
「違うよぉ!友達にどうしても着いて来てくれって言われて来たら、こんなんだったんだよぉ!乱交パーティなんて知ってたら絶対来てなかったってば!あっ、ちょ、やめてアズマぁ!?」
話してる途中なのに、雄大を無視したアズマにエレベーターの中に引っ張られた所で、やっと雄大はアズマの腕を掴んで止めた。
「おい、お前。俺のペットを勝手に連れて行こうとすんじゃねーよ。俺はこいつと話があるんだ。消えろ」
「・・・はぁ?お前、誰だ。湊くんをペット扱いなんて、どういうつもり?離せよ」
チャンス!
アズマが雄大に気を取られた隙に、渾身の力を振り絞ったら何とか掴まれた手首を外せた。
「あっ、湊くんっ」
急いでアズマから離れて雄大の後ろに避難する。
「いってぇ~。じんじんするぅ・・・とにかく雄大、助けて!俺、誓ってそんなつもりで来たわけじゃないから!お前としかヤだし、今だって全力で抵抗してたの見ただろ!」
「湊くん!戻って来なよっ、嘘だよね?そんなペット扱いされてもそいつの方がいいなんて!?俺なら一生君の事死ぬほど大事にするし、君のお願い事ならなんでも叶えてあげる!湊くんの大好きな所もいっぱい可愛がってあげる!ほら、俺のちん○大好きだったでしょ!?奥突いてあげたら可愛い声でいっぱい啼いてくれたじゃない。湊くんの事、世界で一番愛してるのは俺だよ!お願いだから俺と一緒に来てっ!」
うわっ、何でそんなことまで雄大の前で言うんだよぉ!?
そりゃ、あの時は盛り上がったし、気持ち良くてついそんなこと言っちゃったかもしんないけどさぁ、あんなのえっち盛り上げるためのリップサービスみたいなもんじゃん。
恐る恐る雄大を見上げると、ほらぁっ!やっぱり、めちゃくちゃ怒ってるっ。
「・・・ふーん・・・そうかよ」
雄大はそう呟いて俺のこと殺しそうな目で見てたけど、はぁ、と溜息を付くと、喚くアズマに向き直った。
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