【短編】あぁ、王様、貴方の愚かさには本当に嫌気がさします。

「秘書のエイナルが
 私の子供を妊娠した。」

私の婚約者であり
リーテック国の王であるフォスターは
言った。


私は彼の言葉を
信じられない思いで聞いていた。


「え、、私はどうなるの、、、?
 貴方の王妃になれないの、、?」

「申し訳ないが
 君とは婚約破棄したい。」

貴方は何もかも決定事項のように言うのね。私が今まで、どれだけ国に尽くしてきたと思ってるの?

「フォスター。約束したよね?!

二人で夫婦になってこの国の人たちの幸せを一緒に守ろうって!私、そのためにここまで必死で戦ってきたんだよ?」

エイナルは口元を押さえて笑った。


「まるでそれは、
 戦士同士の約束ではないですか。
 王の妻がする約束ではないわ。」

ねぇ、フォスター、エイナルの言葉を
否定してよ、、、?

だがフォスターはエイナルを見たまま「そうだな。」
と、つぶやいた。

その瞬間、
全てがどうでもよくなった。

貴方はなんて馬鹿な王様なのかしら?

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