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第二章 忘れられた男
秘書官
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エルシーとの再会に、俺は一人、浮かれていた。が、美しく成長したエルシーは噂通りの「氷漬けの処女」で、王子の俺が全く近づけず、ひそかに身悶える羽目になる。
何しろ、エルシーは朝の八時から夕方五時までの時間給で、一秒たりとも残業せずにキッカリに帰ってしまう。一方の俺は、陸軍司令の役職と同時に、王子としての公務で王宮に詰めることが多く、すれ違いの毎日が続く。その上、父上はことあるごとに俺を呼び出しては、ステファニーと婚約しろと言う。
「ステファニーとの婚約は、出征前に白紙に戻しています。父上もレコンフィールド公爵も納得していたはずです。どうして今さら、俺と彼女の婚姻にこだわるのです」
俺が尋ねれば、父上は力なく言う。
「……フィリップのところに王子が生まれない。女子にも継承権を認めようという動きもあるが、レイチェルには荷が重かろう」
「いずれは、そういう流れになるのではありませんか。近隣の王家でも、男児のみに限るところはアルティニアの皇帝家くらいですよ」
「……余は、そなたに継承させたいのだ」
俺は眉を顰めた。
「父上、俺は――」
俺は本来は庶子で、継承権はない。単なるスペアのはずなのだ。
「そなたが王位に即くのであれば、レコンフィールド公爵の後ろ盾があった方が――」
「父上。兄上のところにまだ、男児が生まれるかもしれない。そんな不確かな理由で俺の将来を縛らないでほしい。俺には結婚したい相手がいます。それはステファニーじゃない」
俺の言葉に、父上は俺と同じ、金色の目を一瞬、見開き、すぐに睫毛を伏せた。
「アルバート……それは……さすがに第三王子の妃は平民では無理だ」
「そのことを俺はずっと聞きたいと――」
だが、そこに首相のバーソロミュー・ウォルシンガムの来訪が告げられ、俺と父上の話は中断された。バーソロミュー・ウォルシンガムはステファニーの伯父で、正直会いたくない相手だった。俺は諦めて、父上のもとを辞した。
エルシーは「氷漬けの処女」などと呼ばれているが、陸軍勤務の男どもにモテないわけではない。むしろ三年前、彼女が初めて司令部に採用された時は、とんでもない美少女が現れたと、大騒ぎになったらしい。地方の由緒ある伯爵家の令嬢でありながら爵位を継承できず、没落して王都で働く。持参金など必要ないから、と結婚を申し込もうとした男が、かなりの数、いた。
だが、マクガーニのお眼鏡に適う者はおらず、彼が娘同様に守ってきたらしい。――マクガーニには、感謝してもしきれない。
だが現在、エルシーとかなり親しく交際している、と言われる男がいて、マクガーニもその男との結婚は許すのではないか、と噂されている。それがニコラス・ハートネル中尉。グラス―ル子爵の三男で爵位は継げないが、伯母の遺産を譲られて、かなりの資産があるということだった。
ちらりと目にした印象では、赤毛でがっちりした体格、補給部隊に勤務して春に本国に復員し、本部付になったエリートだ。二人はよく一緒に通勤しているのか、並んで歩いているのを目撃されているという。
俺はマックスの血染めの詔勅を、その赤毛の男の鼻先に突き付けて、二度と近寄るなと言ってやりたいところだったが、それをギリギリで堪えた。
納得いかない。むかつく。でもどうしようもない。
何がどうなったらそうなるかさっぱりわからないが、俺とステファニーが相思相愛だなどという、とんでもないデマが王都に蔓延し、俺とステファニーの婚約が秒読みだなどと噂されている現状で、爵位を失った元・伯爵令嬢に求婚できるはずがない。
――エルシーが選んだ相手ならば。
俺は自分に言い聞かせようとしたが、司令部に向かう馬車の中で、並んで歩く二人の姿を目撃してしまったら、もうダメだった。
なぜ、エルシーの隣に、変な男がいる。そこは俺の場所だ。
思わず馬車から降りそうになる俺を、隣でロベルトが必死に押さえつける。
「危ないっすよ! 死にたいんすか?!」
「俺が彼女と話もできないうちに、あんな男にかっさらわれるのは嫌だ!」
そもそも、事務官として雇っているのに、司令部ではすれ違ってばかりじゃないないか。
「しょうがないでしょう、勤務時間がかみ合わないんだから」
ロベルトに言われ、俺は思いつく。こいつは秘書官だから、常に俺のそばにいる。つまり――。
「彼女を秘書官にしろ! ついでに給料もアップだ! そうして俺が恩を売り、彼女の心証もアップ!……我ながら素晴らしい!」
ロベルトは無茶だのなんだのわめいていたが、俺はその思いつきに有頂天になっていた。
「そうだ、秘書官なら常に連れて歩いても問題ないな! 食事に行ったりオペラに行ったり、好き放題できる! 俺天才じゃないか!」
「それ、秘書官の仕事違いますから! それはただのデートっすよ!」
ロベルトの言葉を聞いて、俺は思う。
そうだ、デートだ! デートに連れ出して、俺がリジーだって告白するんだ! リジーが王子だってことに最初は戸惑うかもしれない。でも、エルシーが王都に来たら、あれこれ出かけようと約束していた。その場所に連れていけば、エルシーもきっと――!
が、二人で出かけるのであれば、エルシーにドレスや宝石をプレゼントするべきだ、とロベルトが言う。
俺はよく考えれば、女にロクな贈り物をしたことがなかった。
まだ戦争前、ステファニーたちとダブル・デートをさせられていたころ、アイザック・グレンジャーは恋人のミランダに宝石やらドレスやら貢いでいた。ステファニーはプライドが高いから、物欲しそうな顔は意地でもしなかったし、俺は好きでもないステファニーに金を使うつもりもなかった。『王子だから自由になる金がない』――そのころには投資でそこそこの金を持っていたが、俺はそう言って、せいぜい、花束くらいしか贈らなかった。
そのほかの浮気女は一夜限りだから、当日の食事代とホテル代くらいしか払ったことがない。たいがい、俺もしみったれている。
――ああそうだ、一人だけ、あれこれ貢いだ女がいる。ある子爵夫人の幼い娘。三歳くらいだったかな。キャンディやらリボンやら、絵本やら縫いぐるみやら。その娘の名前が、エルシーだったんだ。その子爵夫人は、完全に俺のことを幼女趣味だと思い込んで、めちゃくちゃ警戒していたっけ……。
要するにだ、俺は女にマトモな宝石だの、ドレスだのを贈ったことがないわけだ。
「殿下と一緒に出掛けるのに、みすぼらしい服装じゃあ、女性は楽しめないですからね」
ロベルトに言われ、俺はエルシーが普段着ている、陸軍の女性事務職員の制服を思い浮かべる。
飾りのない白いブラウスに、濃紺のロングスカート、黒いタイ。……確かに、そんな服装で高級レストランに入ったら、浮く。エルシーはマックスの形見のタイピン以外、ろくな装飾品もつけていないし、靴もくたびれた革の編み上げブーツ。ちらりと見かけた布のカバンもずいぶん、使い込まれているようだった。
俺は無意識に眉根を寄せていた。
十二年前、リンドホルムにいた時のエルシーは、フリルのたっぷり入ったエプロンドレスや、しっかりした仕立ての子供用ワンピースを着ていた。帽子にはブローチを飾り、ハンカチも絹で、イニシャルの刺繍が入っていた。
エルシーはリンドホルム城の伯爵令嬢で、お姫様だった。エルシーの母のヴェロニカ夫人も、祖母のウルスラ夫人も、上流夫人らしく、手の込んだドレスを着ていた。それに比べて、制服とはいえ、あまりにみすぼらしい――。
俺はエルシーに、しこたまドレスを仕立て、宝石を贈りまくることを、決意した。
何しろ、エルシーは朝の八時から夕方五時までの時間給で、一秒たりとも残業せずにキッカリに帰ってしまう。一方の俺は、陸軍司令の役職と同時に、王子としての公務で王宮に詰めることが多く、すれ違いの毎日が続く。その上、父上はことあるごとに俺を呼び出しては、ステファニーと婚約しろと言う。
「ステファニーとの婚約は、出征前に白紙に戻しています。父上もレコンフィールド公爵も納得していたはずです。どうして今さら、俺と彼女の婚姻にこだわるのです」
俺が尋ねれば、父上は力なく言う。
「……フィリップのところに王子が生まれない。女子にも継承権を認めようという動きもあるが、レイチェルには荷が重かろう」
「いずれは、そういう流れになるのではありませんか。近隣の王家でも、男児のみに限るところはアルティニアの皇帝家くらいですよ」
「……余は、そなたに継承させたいのだ」
俺は眉を顰めた。
「父上、俺は――」
俺は本来は庶子で、継承権はない。単なるスペアのはずなのだ。
「そなたが王位に即くのであれば、レコンフィールド公爵の後ろ盾があった方が――」
「父上。兄上のところにまだ、男児が生まれるかもしれない。そんな不確かな理由で俺の将来を縛らないでほしい。俺には結婚したい相手がいます。それはステファニーじゃない」
俺の言葉に、父上は俺と同じ、金色の目を一瞬、見開き、すぐに睫毛を伏せた。
「アルバート……それは……さすがに第三王子の妃は平民では無理だ」
「そのことを俺はずっと聞きたいと――」
だが、そこに首相のバーソロミュー・ウォルシンガムの来訪が告げられ、俺と父上の話は中断された。バーソロミュー・ウォルシンガムはステファニーの伯父で、正直会いたくない相手だった。俺は諦めて、父上のもとを辞した。
エルシーは「氷漬けの処女」などと呼ばれているが、陸軍勤務の男どもにモテないわけではない。むしろ三年前、彼女が初めて司令部に採用された時は、とんでもない美少女が現れたと、大騒ぎになったらしい。地方の由緒ある伯爵家の令嬢でありながら爵位を継承できず、没落して王都で働く。持参金など必要ないから、と結婚を申し込もうとした男が、かなりの数、いた。
だが、マクガーニのお眼鏡に適う者はおらず、彼が娘同様に守ってきたらしい。――マクガーニには、感謝してもしきれない。
だが現在、エルシーとかなり親しく交際している、と言われる男がいて、マクガーニもその男との結婚は許すのではないか、と噂されている。それがニコラス・ハートネル中尉。グラス―ル子爵の三男で爵位は継げないが、伯母の遺産を譲られて、かなりの資産があるということだった。
ちらりと目にした印象では、赤毛でがっちりした体格、補給部隊に勤務して春に本国に復員し、本部付になったエリートだ。二人はよく一緒に通勤しているのか、並んで歩いているのを目撃されているという。
俺はマックスの血染めの詔勅を、その赤毛の男の鼻先に突き付けて、二度と近寄るなと言ってやりたいところだったが、それをギリギリで堪えた。
納得いかない。むかつく。でもどうしようもない。
何がどうなったらそうなるかさっぱりわからないが、俺とステファニーが相思相愛だなどという、とんでもないデマが王都に蔓延し、俺とステファニーの婚約が秒読みだなどと噂されている現状で、爵位を失った元・伯爵令嬢に求婚できるはずがない。
――エルシーが選んだ相手ならば。
俺は自分に言い聞かせようとしたが、司令部に向かう馬車の中で、並んで歩く二人の姿を目撃してしまったら、もうダメだった。
なぜ、エルシーの隣に、変な男がいる。そこは俺の場所だ。
思わず馬車から降りそうになる俺を、隣でロベルトが必死に押さえつける。
「危ないっすよ! 死にたいんすか?!」
「俺が彼女と話もできないうちに、あんな男にかっさらわれるのは嫌だ!」
そもそも、事務官として雇っているのに、司令部ではすれ違ってばかりじゃないないか。
「しょうがないでしょう、勤務時間がかみ合わないんだから」
ロベルトに言われ、俺は思いつく。こいつは秘書官だから、常に俺のそばにいる。つまり――。
「彼女を秘書官にしろ! ついでに給料もアップだ! そうして俺が恩を売り、彼女の心証もアップ!……我ながら素晴らしい!」
ロベルトは無茶だのなんだのわめいていたが、俺はその思いつきに有頂天になっていた。
「そうだ、秘書官なら常に連れて歩いても問題ないな! 食事に行ったりオペラに行ったり、好き放題できる! 俺天才じゃないか!」
「それ、秘書官の仕事違いますから! それはただのデートっすよ!」
ロベルトの言葉を聞いて、俺は思う。
そうだ、デートだ! デートに連れ出して、俺がリジーだって告白するんだ! リジーが王子だってことに最初は戸惑うかもしれない。でも、エルシーが王都に来たら、あれこれ出かけようと約束していた。その場所に連れていけば、エルシーもきっと――!
が、二人で出かけるのであれば、エルシーにドレスや宝石をプレゼントするべきだ、とロベルトが言う。
俺はよく考えれば、女にロクな贈り物をしたことがなかった。
まだ戦争前、ステファニーたちとダブル・デートをさせられていたころ、アイザック・グレンジャーは恋人のミランダに宝石やらドレスやら貢いでいた。ステファニーはプライドが高いから、物欲しそうな顔は意地でもしなかったし、俺は好きでもないステファニーに金を使うつもりもなかった。『王子だから自由になる金がない』――そのころには投資でそこそこの金を持っていたが、俺はそう言って、せいぜい、花束くらいしか贈らなかった。
そのほかの浮気女は一夜限りだから、当日の食事代とホテル代くらいしか払ったことがない。たいがい、俺もしみったれている。
――ああそうだ、一人だけ、あれこれ貢いだ女がいる。ある子爵夫人の幼い娘。三歳くらいだったかな。キャンディやらリボンやら、絵本やら縫いぐるみやら。その娘の名前が、エルシーだったんだ。その子爵夫人は、完全に俺のことを幼女趣味だと思い込んで、めちゃくちゃ警戒していたっけ……。
要するにだ、俺は女にマトモな宝石だの、ドレスだのを贈ったことがないわけだ。
「殿下と一緒に出掛けるのに、みすぼらしい服装じゃあ、女性は楽しめないですからね」
ロベルトに言われ、俺はエルシーが普段着ている、陸軍の女性事務職員の制服を思い浮かべる。
飾りのない白いブラウスに、濃紺のロングスカート、黒いタイ。……確かに、そんな服装で高級レストランに入ったら、浮く。エルシーはマックスの形見のタイピン以外、ろくな装飾品もつけていないし、靴もくたびれた革の編み上げブーツ。ちらりと見かけた布のカバンもずいぶん、使い込まれているようだった。
俺は無意識に眉根を寄せていた。
十二年前、リンドホルムにいた時のエルシーは、フリルのたっぷり入ったエプロンドレスや、しっかりした仕立ての子供用ワンピースを着ていた。帽子にはブローチを飾り、ハンカチも絹で、イニシャルの刺繍が入っていた。
エルシーはリンドホルム城の伯爵令嬢で、お姫様だった。エルシーの母のヴェロニカ夫人も、祖母のウルスラ夫人も、上流夫人らしく、手の込んだドレスを着ていた。それに比べて、制服とはいえ、あまりにみすぼらしい――。
俺はエルシーに、しこたまドレスを仕立て、宝石を贈りまくることを、決意した。
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