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第四章 嘘つき王子
お仕事*
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秋が深まっても、俺を取り巻く状況は改善しなかった。
アルバート王子の愛人の噂は王都をめぐり、ただ、その正体が陸軍司令部に勤める事務職員だとは、記者たちも突き止められないようだった。
歓楽街の娼婦か、もしくは新進の女優あたりではないかと、さかんに取材を進めているようだが、そんなところにエルシーがいるわけはない。幸いにも軍の施設までは踏み込めないし、軍に勤務するものは当たり前だが口が堅いから、身元は知られずに済んでいた。
最近の大衆紙の興味は、俺がなぜ、非の打ちどころのない婚約者である公爵令嬢に見向きもせず、得体のしれない女に夢中になっているのか、だった。
目撃者によれば女は細身で金髪。派手なドレスに身を包み、豪華なダイヤモンドの装身具を身に着け、俺にしなだれかかっていると。戦場から戻った俺は、蓮っ葉で都会的な女の性的魅力に骨抜きにされている、だのなんだの。
下品な記事に一通り目を通して、俺は新聞をぐしゃぐしゃに丸めて捨てた。
父上は相変わらずだ。
父上は国王として、レコンフィールド公爵ら、上院の閣僚経験者との折衝に手を焼いている。父上も兄・王太子の急死によって、予想外に王位を継承することになったし、議会と王権と、そして民権運動のハザマで神経をすり減らしてきた。――実は庶子だという俺の生まれの弱点を補うために、レコンフィールド公爵を味方に引き込んでおきたい。だが俺自身は、そんな生き方はしたくなかった。
あのまま戦争も起こらず、王都で無気力に生きていたら、ステファニーといやいや結婚して、あてつけに一夜限りの火遊びを繰り返したかもしれない。
でも、俺は戦場で地獄を見た。あのシャルローの夜、俺の脇腹を掠めた銃弾は、ほんのかすり傷だが、俺がゴーレムじゃなくて人間だと教えてくれる。
王位よりも何よりも、俺は人間として、愛した人と生きたい。
グレンジャーの待ち伏せ以来、俺はアパートメントの警備を増やし、エルシーの周囲にも気を配った。エルシーも、仕事以外では外出もせず、居間でピアノばかり弾いている。エルシーのピアノは何というか、少しばかり独特だ。テクニック……はそこそこあるのだが、聞いたこともない曲だと思って楽譜を見ると、有名な曲だったりする。
音楽に没頭しているエルシーは艶めかしくて、美しい。その姿を見ると、抱きたくなる。俺がエルシーを寝室にに連れ込めば、エルシーは抵抗もせず、おとなしく俺に身を任せる。
エルシーは相変わらず俺のことは忘れていて、俺をただの横暴な王子だと思っている。でも、歪な始まりだったけれど、エルシーは俺を受け入れ、俺たちは上手くいっていると思っていた。
エルシーが俺に抱かれるのは、俺を愛してくれているからだと――。
ベッドの上で、俺はエルシーを圧し潰すように背後から圧し掛かり、エルシーを貫いて腰を打ちつける。ベッドが軋む音をたて、エルシーが枕に突っ伏して、苦し気に喘ぐ。エルシーの腹側……いわゆる天井にあたる部分が陰茎にこすれて、たまらない刺激を生む。
何人もの女と寝たし、名器と言われる女もいたが、ここまで具合のいい身体は初めてだ。先端が奥を突くたびに、俺の背筋に電流が走る。結合部からはぐちゅぐちゅと水音がして、内部はぐっしょり濡れている。
「ああ……すごく、いい……」
俺はエルシーの肩口に顔を寄せ、耳たぶを口に含み、耳の穴を舌で嬲る。エルシーがその刺激に軽くのけ反り、中がぎゅっと締まった。内部の襞がぞわりと動いて、俺を搾り取ろうというように締め付ける。
「んっ……んあっ……あっ……ああっ……だめっ……」
「何がダメだ、こんなに締め付けて……もう、イきそうなんだろう?」
「やっ……ああっ……」
俺は首筋から背中へと唇を這わせ、白い肩甲骨の際に強く吸い付いて痕をつける。
エルシーの背中。見えない羽が生えていたその場所は、俺の執着の証が散らばっている。
俺が抽挿のスピードを速めると、エルシーが身を捩る。
「ああっ……もうっゆるしてっ……」
「何を許す。……なんだって許してるじゃないか。イきたいならイっていいんだぞ?」
「ちがっ……ああっ……あっ……」
エルシーは大きな白い枕に顔を埋め、その両端を両手で握り締め、快感に耐えている。俺はその両手をそれぞれ、上から握り締め、なおも腰を動かす。ずりゅっ、ずりゅっといやらしい音がして、出し入れのたびに掻きだされる愛液がエルシーの内またを濡らし、敷布に滴っていく。
「はあっ……はあっ……くっ……そんなに締めるなっ……」
「あっ、あっ……やあっ、あああっ……ああああ!」
エルシーが亜麻色の髪を振り乱し、体を仰け反らせる。少し持ち上がった胸とシーツの間に手を滑り込ませ、尖って震える頂点を摘まむ。その刺激にエルシーがよがり声をあげる。
「ああっあああっだめぇっ……」
「ホラ、イけっ……」
俺がグリグリと乳首を弄びながら、いたぶるように奥を突き上げれば、エルシーの中がきゅうきゅう締まって、白い背中を反らせてそのままイった。
「あああっ……んあっぁあ―――――――っ」
甲高い、長く引く悲鳴とともに、エルシーが全身を震わせる。それからがくりと頽れるように枕につっぷした。
「はあっ、はあっ……もうっ……」
「まだ俺はイってない……」
俺がエルシーの耳朶を口に含み、舌で耳の穴を舐めれば、エルシーがまた喘ぐ。
「ひっ……あっ……だめっ……」
「ダメじゃない。何度でもイけばいい。こんなに気持ちよくしてもらって、何の不満がある」
「だって……おか、しいわ……こんなの……へん……」
「何がおかしい」
まだつながったままの状態で、エルシーが肩越しに俺に振り返る。
「だって、この業務は、殿下が気持ちよくなるためなんでしょ? わたしをイかせて、殿下に何の得があるんです?」
予想外の疑問をぶつけられ、俺は目を瞠った。
「得ってなんだ、それに、業務って?」
「業務だって、仰ったわ、前に。拒否は許さないって」
俺は思わず、背後からエルシを抱きしめていた。
「……お前、業務だから俺と寝てるのか?」
俺の声が微かに震えているのに、エルシーはまるで気づかない様子で、言った。
「ええ。……当然です」
「気持ちよかったんだよな……」
「えっと……それは……」
恐る恐る尋ねれば、エルシーは汗ばんだ額に前髪が張り付くのを振り払いながら、答えを濁す。俺はエルシーの中から抜け出すと、エルシーの体を仰向けにひっくり返した。ぽふっと枕に頭が沈み、エルシーの白い胸がふるんと揺れる。真下から俺を見上げるエルシーの瞳をまっすぐに見つめて、俺は尋ねた。
「今、めちゃくちゃ気持ちよさそうな声で、イったよな?」
「……それは、だからダメって……」
エルシ―はきまり悪そうに視線を泳がせ、恥じらって目を伏せ、顔を背ける。その首筋のラインと浮き出た鎖骨が色っぽくて、むしゃぶりつきたくなるというのに――。
「何がダメなんだ!」
俺の声が怒りを孕んだのに気づいたのか、エルシーが困惑したように、目をあげ、俺を見つめる。
「だって、業務でしょう? 殿下が気持ちよくなるための。わたしが気持ちよくなっても、業務にならない……」
俺はたっぷり三秒は息を止めた。
……ものすごい、鉄槌を振り下ろされた気分だった。
たしかに、言った。そうやって脅して丸め込んで、純潔を奪った。俺が悪い。でも――。
「……俺とセックスするのは嫌か……?」
「嫌とか、そういう問題では……お仕事だし……」
エルシーのブルーグレーの瞳が、俺の視線にさらされ、揺れる。
「仕事だったら、何でもするのか? 俺が他の男とも寝ろと命じたら、寝るのか?」
俺の問いに、エルシーが目を見開き、息を飲んだ。
「それは――そんなのは……そんなのは、……いや、です……」
「俺となら寝るのは、嫌じゃないから、だろう?」
俺はエルシーの額に額を乗せ、至近距離で見つめる。――もう、近すぎて表情は見えない。見る勇気がなかった。
嘘でもいいから、嫌ではないと言ってほしかった。
「……いや、じゃない、です……」
ホッと安堵の息をついて、俺はエルシーの唇を唇で塞ぐ。これ以上、否定的な言葉を、聞きたくなかった。
アルバート王子の愛人の噂は王都をめぐり、ただ、その正体が陸軍司令部に勤める事務職員だとは、記者たちも突き止められないようだった。
歓楽街の娼婦か、もしくは新進の女優あたりではないかと、さかんに取材を進めているようだが、そんなところにエルシーがいるわけはない。幸いにも軍の施設までは踏み込めないし、軍に勤務するものは当たり前だが口が堅いから、身元は知られずに済んでいた。
最近の大衆紙の興味は、俺がなぜ、非の打ちどころのない婚約者である公爵令嬢に見向きもせず、得体のしれない女に夢中になっているのか、だった。
目撃者によれば女は細身で金髪。派手なドレスに身を包み、豪華なダイヤモンドの装身具を身に着け、俺にしなだれかかっていると。戦場から戻った俺は、蓮っ葉で都会的な女の性的魅力に骨抜きにされている、だのなんだの。
下品な記事に一通り目を通して、俺は新聞をぐしゃぐしゃに丸めて捨てた。
父上は相変わらずだ。
父上は国王として、レコンフィールド公爵ら、上院の閣僚経験者との折衝に手を焼いている。父上も兄・王太子の急死によって、予想外に王位を継承することになったし、議会と王権と、そして民権運動のハザマで神経をすり減らしてきた。――実は庶子だという俺の生まれの弱点を補うために、レコンフィールド公爵を味方に引き込んでおきたい。だが俺自身は、そんな生き方はしたくなかった。
あのまま戦争も起こらず、王都で無気力に生きていたら、ステファニーといやいや結婚して、あてつけに一夜限りの火遊びを繰り返したかもしれない。
でも、俺は戦場で地獄を見た。あのシャルローの夜、俺の脇腹を掠めた銃弾は、ほんのかすり傷だが、俺がゴーレムじゃなくて人間だと教えてくれる。
王位よりも何よりも、俺は人間として、愛した人と生きたい。
グレンジャーの待ち伏せ以来、俺はアパートメントの警備を増やし、エルシーの周囲にも気を配った。エルシーも、仕事以外では外出もせず、居間でピアノばかり弾いている。エルシーのピアノは何というか、少しばかり独特だ。テクニック……はそこそこあるのだが、聞いたこともない曲だと思って楽譜を見ると、有名な曲だったりする。
音楽に没頭しているエルシーは艶めかしくて、美しい。その姿を見ると、抱きたくなる。俺がエルシーを寝室にに連れ込めば、エルシーは抵抗もせず、おとなしく俺に身を任せる。
エルシーは相変わらず俺のことは忘れていて、俺をただの横暴な王子だと思っている。でも、歪な始まりだったけれど、エルシーは俺を受け入れ、俺たちは上手くいっていると思っていた。
エルシーが俺に抱かれるのは、俺を愛してくれているからだと――。
ベッドの上で、俺はエルシーを圧し潰すように背後から圧し掛かり、エルシーを貫いて腰を打ちつける。ベッドが軋む音をたて、エルシーが枕に突っ伏して、苦し気に喘ぐ。エルシーの腹側……いわゆる天井にあたる部分が陰茎にこすれて、たまらない刺激を生む。
何人もの女と寝たし、名器と言われる女もいたが、ここまで具合のいい身体は初めてだ。先端が奥を突くたびに、俺の背筋に電流が走る。結合部からはぐちゅぐちゅと水音がして、内部はぐっしょり濡れている。
「ああ……すごく、いい……」
俺はエルシーの肩口に顔を寄せ、耳たぶを口に含み、耳の穴を舌で嬲る。エルシーがその刺激に軽くのけ反り、中がぎゅっと締まった。内部の襞がぞわりと動いて、俺を搾り取ろうというように締め付ける。
「んっ……んあっ……あっ……ああっ……だめっ……」
「何がダメだ、こんなに締め付けて……もう、イきそうなんだろう?」
「やっ……ああっ……」
俺は首筋から背中へと唇を這わせ、白い肩甲骨の際に強く吸い付いて痕をつける。
エルシーの背中。見えない羽が生えていたその場所は、俺の執着の証が散らばっている。
俺が抽挿のスピードを速めると、エルシーが身を捩る。
「ああっ……もうっゆるしてっ……」
「何を許す。……なんだって許してるじゃないか。イきたいならイっていいんだぞ?」
「ちがっ……ああっ……あっ……」
エルシーは大きな白い枕に顔を埋め、その両端を両手で握り締め、快感に耐えている。俺はその両手をそれぞれ、上から握り締め、なおも腰を動かす。ずりゅっ、ずりゅっといやらしい音がして、出し入れのたびに掻きだされる愛液がエルシーの内またを濡らし、敷布に滴っていく。
「はあっ……はあっ……くっ……そんなに締めるなっ……」
「あっ、あっ……やあっ、あああっ……ああああ!」
エルシーが亜麻色の髪を振り乱し、体を仰け反らせる。少し持ち上がった胸とシーツの間に手を滑り込ませ、尖って震える頂点を摘まむ。その刺激にエルシーがよがり声をあげる。
「ああっあああっだめぇっ……」
「ホラ、イけっ……」
俺がグリグリと乳首を弄びながら、いたぶるように奥を突き上げれば、エルシーの中がきゅうきゅう締まって、白い背中を反らせてそのままイった。
「あああっ……んあっぁあ―――――――っ」
甲高い、長く引く悲鳴とともに、エルシーが全身を震わせる。それからがくりと頽れるように枕につっぷした。
「はあっ、はあっ……もうっ……」
「まだ俺はイってない……」
俺がエルシーの耳朶を口に含み、舌で耳の穴を舐めれば、エルシーがまた喘ぐ。
「ひっ……あっ……だめっ……」
「ダメじゃない。何度でもイけばいい。こんなに気持ちよくしてもらって、何の不満がある」
「だって……おか、しいわ……こんなの……へん……」
「何がおかしい」
まだつながったままの状態で、エルシーが肩越しに俺に振り返る。
「だって、この業務は、殿下が気持ちよくなるためなんでしょ? わたしをイかせて、殿下に何の得があるんです?」
予想外の疑問をぶつけられ、俺は目を瞠った。
「得ってなんだ、それに、業務って?」
「業務だって、仰ったわ、前に。拒否は許さないって」
俺は思わず、背後からエルシを抱きしめていた。
「……お前、業務だから俺と寝てるのか?」
俺の声が微かに震えているのに、エルシーはまるで気づかない様子で、言った。
「ええ。……当然です」
「気持ちよかったんだよな……」
「えっと……それは……」
恐る恐る尋ねれば、エルシーは汗ばんだ額に前髪が張り付くのを振り払いながら、答えを濁す。俺はエルシーの中から抜け出すと、エルシーの体を仰向けにひっくり返した。ぽふっと枕に頭が沈み、エルシーの白い胸がふるんと揺れる。真下から俺を見上げるエルシーの瞳をまっすぐに見つめて、俺は尋ねた。
「今、めちゃくちゃ気持ちよさそうな声で、イったよな?」
「……それは、だからダメって……」
エルシ―はきまり悪そうに視線を泳がせ、恥じらって目を伏せ、顔を背ける。その首筋のラインと浮き出た鎖骨が色っぽくて、むしゃぶりつきたくなるというのに――。
「何がダメなんだ!」
俺の声が怒りを孕んだのに気づいたのか、エルシーが困惑したように、目をあげ、俺を見つめる。
「だって、業務でしょう? 殿下が気持ちよくなるための。わたしが気持ちよくなっても、業務にならない……」
俺はたっぷり三秒は息を止めた。
……ものすごい、鉄槌を振り下ろされた気分だった。
たしかに、言った。そうやって脅して丸め込んで、純潔を奪った。俺が悪い。でも――。
「……俺とセックスするのは嫌か……?」
「嫌とか、そういう問題では……お仕事だし……」
エルシーのブルーグレーの瞳が、俺の視線にさらされ、揺れる。
「仕事だったら、何でもするのか? 俺が他の男とも寝ろと命じたら、寝るのか?」
俺の問いに、エルシーが目を見開き、息を飲んだ。
「それは――そんなのは……そんなのは、……いや、です……」
「俺となら寝るのは、嫌じゃないから、だろう?」
俺はエルシーの額に額を乗せ、至近距離で見つめる。――もう、近すぎて表情は見えない。見る勇気がなかった。
嘘でもいいから、嫌ではないと言ってほしかった。
「……いや、じゃない、です……」
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