63 / 68
終章 ゴーレムの王子は光の妖精の夢を見る
金色の夢
しおりを挟む
結局のところ、俺はエルシーにビルツホルン行を納得させることはできなかった。
――俺はさりげなく腕時計を確認する。時間切れだ。
あまり長いこと、二人っきりでいるわけにいかない。ダグラスが不審に思うだろうし、アーチャーが騒ぎ出しても困る。
俺は必ず戻ると心に誓いながら、ローズの庭を後にした。
戻ってきた俺たち二人を見て、ダグラスが嫌な笑い方をしたが、俺は敢えて無視した。商談はほぼ成立して、この後城館に戻って、仮押さえの書類にサインをするという。
「……プロポーズ、承知してもらったんすか?」
こそっと、小声でロベルトに聞かれ、俺は渋い顔で首を振る。
「ビルツホルンの件は……」
「それもまだ。時間が足りなかった。王都に戻ることは、了解をもらった」
「あんだけ時間あってなにしてたんすか!……あーキスしてたら、そりゃあ説明できないっすよね」
「うるさい」
そんな話をしながら城館に戻る。
エルシーは庭を名残惜しそうに振り返っていた。……彼女はこの城と庭を愛している。本当はここに戻りたいのだろう。
――俺も、ここに住みたい。王都の華やかな生活も楽しかったが、要はエルシーがいるからだ。エルシーさえ側にいてくれるなら、俺はどこでもいい――
俺のそんな感傷は、城館に戻ってしばらくして、あの騒々しいヴィクトリアという女の金切り声によってかき消された。
「エルシー、あんたどういうことなの、これ!」
ヴィクトリアが手に絵入り新聞があるのに気づいて、俺はハッとした。だがもう、間に合わなかった。ヴィクトリアが邸じゅうに響く声で叫んだ。
「アルバート殿下の愛人の名前は、エルスペス・アシュバートン、元のリンドホルム伯爵の娘だって! あんたのことでしょう?! どういうことなの?!」
……俺の気遣いは、全てぶち壊しになった。
リンドホルムに停まる、王都まで直通の列車は日に一便しかない。昼前にリンドホルム駅を発つ汽車に間に合うように、馬車を用意してもらった。
ロベルトがジョナサンとの最後の打ち合わせの電話をしている間、俺が玄関ホールで紙巻煙草を吸っていると、アーチャーが音もなく近づいてきた。
「……あんた、アルバート殿下の秘書官だって? 信じられない! まさか、お嬢様を王子に売り渡したんじゃないだろうね?」
藪から棒に言われて、俺は危うく火のついた煙草を絨毯の上に落とすことろだった。
「なんだ、いきなり……」
「だいたい、あんた、楡の木陰でお嬢様といちゃついてた! お嬢様は王子の愛人だなんて、信じられない! お嬢様は恩知らずなお前の母親と違って、妻子ある男の子を産んだりはなさらない! なんとかお嬢様を王子の魔の手から引きはがして……いや、だからと言ってお前のような男とどうこうなるのも……」
早口でぶつぶつ言うアーチャーに、俺は肩を竦める。
「心配するな、どんな奇跡が起きようが、エルシーはお前のものにはならないから」
「うるさい! お嬢様を不幸にしたらタダじゃすまさんぞ」
「……はいはい」
いっそのこと、「お前がビリーに毒を盛ったんじゃないのか?」とカマの一つもかけてやろうかと思ったが、ヤブヘビをつつくべきでないと思い直し、俺は適当にアーチャーをあしらう。
馬車の用意ができたと従僕が知らせに来て、俺をにらみつけながら去っていくアーチャーの後ろ姿を見送り、俺はため息をついた。
――恩知らずなお前の母親、か。
どんな事情があったのか知らないが、ローズのやったことは、大恩あるウルスラ夫人と、その息子であるマックスへの裏切りだ。別の男の子どもを産んで、二度と戻らなかったローズ。――リンドホルムの子飼いの使用人がローズを恨み、さげすんでも仕方がない。
母の――ローズの名誉を回復する手段はない。せめて王都の郊外、カタリーナ修道院の墓地にひっそりと眠る彼女の亡骸だけでも、リンドホルムに帰してやれないか……。
「オーランド卿、出発の用意が整ったぞ!」
マクガーニに声をかけられ、俺は煙草を灰皿でもみ消し、鞄を持って立ち上がった。
次にここに戻るのは、エルシーの正当な所有権を取り戻してからだ。
俺は、馬車の後の窓から、遠ざかる楓並木を見ながら決意した。
王都への一等車両、エルシーと並んで座って……気づけばエルシーは俺の肩にもたれて眠っていた。
「ロベルト、俺のコート寄越せ」
「あら、エルシーたん寝ちゃったの。……お疲れだったもんね」
ロベルトが自分のコートをエルシーの肩にかけようとするのを断固拒否し、俺は自分のコートをエルシーの肩に着せる。
「お前のコートなど着せたら、エルシーが汚染される」
「ケッ、失礼な! 独占欲の塊なんだから!」
エルシーの斜めにかぶったトーク帽が列車の揺れにつれてふわふわと揺れる。伏せられた長い金色の睫毛。エルシーの寝顔を他の男に見せるなんて、普段なら絶対に許さないのに!
俺はコートに隠れたエルシーの手を手探りで見つけ出し、そっと握った。――暖かい。
列車の規則正しい揺れと、エルシーのかすかな寝息、握った指先のぬくもり。
このまま王都で汽車を乗り換え、遠く外国へ行くと聞かされたら、エルシーはきっと驚愕するだろう。勝手にお膳建てされたことを、不快に思うかもしれない。
どれが、最良の道なのかはわからない。
マクガーニもジョナサンも、俺がエルシーを抱いたのはまずかったと言うし、俺もまずかったとは思う。
でも、体の関係があるから、エルシーは俺から逃げないでいてくれた。純潔のままだったら、ハートネルの求婚を受け入れてしまったかもしれない。
俺たちの結婚の前に立ちはだかる壁は高く、道のりは遠い。現状を唯々諾々と受け入れるままならば、けして結ばれることはない。足掻き、もがかなければ手に入れることはできないのだ。
昔の俺ならば、何のかんの理由をつけ、すべてを諦めてしまったかもしれない。でも――
どれほどの呪いが俺にかけられていても、俺はすべてを振り切って歩き続ける。
この身が崩れ、粘土に返り、一粒の砂になっても、ただ求めるのはエルシーとの未来だけ。
俺は車窓を流れていく田園風景を眺める。緑の丘がどこまでも続く。太陽は西に傾き、淡い光が車窓に差し込んで、周囲を金色に染めていく。
金色の陽光がエルシーの金色の髪と睫毛に反射して、エルシー自身が金色の光に包まれているように、見えた。
ああ、やはりエルシーは妖精なんだ。
光の中で眠る、光の妖精。彼女自身が光となり、俺の心と未来を照らす。
ゴーレムの俺はずっと、エルシーの夢を見続けてきた。
これからは俺が、エルシーの夢を守る。
俺の、すべてをかけて――。
――俺はさりげなく腕時計を確認する。時間切れだ。
あまり長いこと、二人っきりでいるわけにいかない。ダグラスが不審に思うだろうし、アーチャーが騒ぎ出しても困る。
俺は必ず戻ると心に誓いながら、ローズの庭を後にした。
戻ってきた俺たち二人を見て、ダグラスが嫌な笑い方をしたが、俺は敢えて無視した。商談はほぼ成立して、この後城館に戻って、仮押さえの書類にサインをするという。
「……プロポーズ、承知してもらったんすか?」
こそっと、小声でロベルトに聞かれ、俺は渋い顔で首を振る。
「ビルツホルンの件は……」
「それもまだ。時間が足りなかった。王都に戻ることは、了解をもらった」
「あんだけ時間あってなにしてたんすか!……あーキスしてたら、そりゃあ説明できないっすよね」
「うるさい」
そんな話をしながら城館に戻る。
エルシーは庭を名残惜しそうに振り返っていた。……彼女はこの城と庭を愛している。本当はここに戻りたいのだろう。
――俺も、ここに住みたい。王都の華やかな生活も楽しかったが、要はエルシーがいるからだ。エルシーさえ側にいてくれるなら、俺はどこでもいい――
俺のそんな感傷は、城館に戻ってしばらくして、あの騒々しいヴィクトリアという女の金切り声によってかき消された。
「エルシー、あんたどういうことなの、これ!」
ヴィクトリアが手に絵入り新聞があるのに気づいて、俺はハッとした。だがもう、間に合わなかった。ヴィクトリアが邸じゅうに響く声で叫んだ。
「アルバート殿下の愛人の名前は、エルスペス・アシュバートン、元のリンドホルム伯爵の娘だって! あんたのことでしょう?! どういうことなの?!」
……俺の気遣いは、全てぶち壊しになった。
リンドホルムに停まる、王都まで直通の列車は日に一便しかない。昼前にリンドホルム駅を発つ汽車に間に合うように、馬車を用意してもらった。
ロベルトがジョナサンとの最後の打ち合わせの電話をしている間、俺が玄関ホールで紙巻煙草を吸っていると、アーチャーが音もなく近づいてきた。
「……あんた、アルバート殿下の秘書官だって? 信じられない! まさか、お嬢様を王子に売り渡したんじゃないだろうね?」
藪から棒に言われて、俺は危うく火のついた煙草を絨毯の上に落とすことろだった。
「なんだ、いきなり……」
「だいたい、あんた、楡の木陰でお嬢様といちゃついてた! お嬢様は王子の愛人だなんて、信じられない! お嬢様は恩知らずなお前の母親と違って、妻子ある男の子を産んだりはなさらない! なんとかお嬢様を王子の魔の手から引きはがして……いや、だからと言ってお前のような男とどうこうなるのも……」
早口でぶつぶつ言うアーチャーに、俺は肩を竦める。
「心配するな、どんな奇跡が起きようが、エルシーはお前のものにはならないから」
「うるさい! お嬢様を不幸にしたらタダじゃすまさんぞ」
「……はいはい」
いっそのこと、「お前がビリーに毒を盛ったんじゃないのか?」とカマの一つもかけてやろうかと思ったが、ヤブヘビをつつくべきでないと思い直し、俺は適当にアーチャーをあしらう。
馬車の用意ができたと従僕が知らせに来て、俺をにらみつけながら去っていくアーチャーの後ろ姿を見送り、俺はため息をついた。
――恩知らずなお前の母親、か。
どんな事情があったのか知らないが、ローズのやったことは、大恩あるウルスラ夫人と、その息子であるマックスへの裏切りだ。別の男の子どもを産んで、二度と戻らなかったローズ。――リンドホルムの子飼いの使用人がローズを恨み、さげすんでも仕方がない。
母の――ローズの名誉を回復する手段はない。せめて王都の郊外、カタリーナ修道院の墓地にひっそりと眠る彼女の亡骸だけでも、リンドホルムに帰してやれないか……。
「オーランド卿、出発の用意が整ったぞ!」
マクガーニに声をかけられ、俺は煙草を灰皿でもみ消し、鞄を持って立ち上がった。
次にここに戻るのは、エルシーの正当な所有権を取り戻してからだ。
俺は、馬車の後の窓から、遠ざかる楓並木を見ながら決意した。
王都への一等車両、エルシーと並んで座って……気づけばエルシーは俺の肩にもたれて眠っていた。
「ロベルト、俺のコート寄越せ」
「あら、エルシーたん寝ちゃったの。……お疲れだったもんね」
ロベルトが自分のコートをエルシーの肩にかけようとするのを断固拒否し、俺は自分のコートをエルシーの肩に着せる。
「お前のコートなど着せたら、エルシーが汚染される」
「ケッ、失礼な! 独占欲の塊なんだから!」
エルシーの斜めにかぶったトーク帽が列車の揺れにつれてふわふわと揺れる。伏せられた長い金色の睫毛。エルシーの寝顔を他の男に見せるなんて、普段なら絶対に許さないのに!
俺はコートに隠れたエルシーの手を手探りで見つけ出し、そっと握った。――暖かい。
列車の規則正しい揺れと、エルシーのかすかな寝息、握った指先のぬくもり。
このまま王都で汽車を乗り換え、遠く外国へ行くと聞かされたら、エルシーはきっと驚愕するだろう。勝手にお膳建てされたことを、不快に思うかもしれない。
どれが、最良の道なのかはわからない。
マクガーニもジョナサンも、俺がエルシーを抱いたのはまずかったと言うし、俺もまずかったとは思う。
でも、体の関係があるから、エルシーは俺から逃げないでいてくれた。純潔のままだったら、ハートネルの求婚を受け入れてしまったかもしれない。
俺たちの結婚の前に立ちはだかる壁は高く、道のりは遠い。現状を唯々諾々と受け入れるままならば、けして結ばれることはない。足掻き、もがかなければ手に入れることはできないのだ。
昔の俺ならば、何のかんの理由をつけ、すべてを諦めてしまったかもしれない。でも――
どれほどの呪いが俺にかけられていても、俺はすべてを振り切って歩き続ける。
この身が崩れ、粘土に返り、一粒の砂になっても、ただ求めるのはエルシーとの未来だけ。
俺は車窓を流れていく田園風景を眺める。緑の丘がどこまでも続く。太陽は西に傾き、淡い光が車窓に差し込んで、周囲を金色に染めていく。
金色の陽光がエルシーの金色の髪と睫毛に反射して、エルシー自身が金色の光に包まれているように、見えた。
ああ、やはりエルシーは妖精なんだ。
光の中で眠る、光の妖精。彼女自身が光となり、俺の心と未来を照らす。
ゴーレムの俺はずっと、エルシーの夢を見続けてきた。
これからは俺が、エルシーの夢を守る。
俺の、すべてをかけて――。
20
あなたにおすすめの小説
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる