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甘い番※ ギース視点

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「初めてで潮を噴くか。随分と淫乱な番だ。」
「うぅ……♡」

 べろりと手を濡らした滴を舐めて見せると、余韻に腰をびくつかせながら恨めしそうにこちらを睨む。

 あれほど怖がっていたのが嘘のようだ。
 本当はもっと甘やかして、優しく、大切に扱うつもりだった。

 なのに、だ。

 クロイスめ。釘を刺しておいたものを。

 帰ってきたかと思えば、発情時の甘い匂いを纏わせていて、じわりと嫉妬が顔を出した。

 だが、自らの上でとろとろに溶かされたラザリアを見れば小さな嫉妬心も霧散した。

 ふっ、と自然に笑みが溢れる。

 息を整えたラザリアが再び真っ赤に染まるのを眺めながらそっとベッドに横たえ覆い被さる。

 一度発散させてやれば匂いも和らぐかと思ったが、より濃密なものとなって溢れ出していた。

 吸い込まれるように首筋に顔を埋うずめると思い切り吸う。

「この匂いは、まるで麻薬だな」

 いつまでも嗅いでいたい。一息吸い込むだけで昂っていくのを感じた。
 その上、俺に発情しこの濃厚な匂いを放っているのだと考えると、とてつもない多幸感に襲われる。

 もっと、もっと濃く、もっと甘く

 欲望のままラザリアの首筋に舌を這わす。

「んンっ♡」

 たったこれしきの刺激でも敏感に反応してしまう番が愛おしい。

「ふ、どこもかしこも性感帯だな」
「~っ、そんな事、ありませんっ」

 そう強がられると、つい苛めたくなる。

「では、次はここで試すとしよう」

 ふわふわとした髪を弄っていた手を、頬から首、肩へと順に滑らせ、発育の良い膨らみの外側をなぞる。

「っぁ♡」

 まだ中心にすら触れていないのにビクッと反応を示す。
 そのままくるくると中心を避けるように指を這わせ、時折そこへ掠めさせる。

「んっ♡そこは、だめ……っ♡」

 ふるふると震えながら、止めようと両手で俺の手を掴むが力が入らないのか殆ど添えているだけだ。

 無視して目当ての場所を引っ掻いた。

「ひぅっ♡」

「……?」

 ラザリアは期待通りの愛らしい反応をするが、何か違和感を覚えた。
 手早くシャツのボタンを外し、膨らみを覆う布をずり上げる。

「あっ!だめっ!」

 慌てて布を押さえようとするが遅かった。
 ぶるんっと零れた二つの膨らみ、その先端は主張する事無く乳房に埋もれていた。

「み、みないでください……っ!」

 ラザリアが羞恥に顔を染めながら両腕で覆い隠す。腕からむっちりと溢れた肉もそそられるが、それよりも先ほど光景が脳裏から離れない。

 もう一度確認しようとラザリアの腕を掴むが、余程見られたくないのか抵抗する。

「邪魔だ」

 僅かに力を込めるだけで細い腕は容易く解かれる。両手首を纏めて頭上に縫い付けると、解放された膨らみが弾んだ。

 そこには、やはり本来あるべき尖りはなく、あるのはただ一文字に閉ざされた口。

 知識として知ってはいたが、これは……

 ぞくりと甘い痺れが走る。

「なんと甘美な……」

「へ……?」

 涙を滲ませたラザリアがきょとんとした顔で、思わずといった風に声を漏らした。

「へ、変じゃ……ないですか……?」

 彼女は恐らく、他者と違う事に大きなコンプレックスを抱いている。“アルビノ”という事を考えれば想像に難くない。
 一昔前のような過激な反応は無いだろうが、その姿を不気味だと言う者も大多数存在している。

 だが、元々そのような感情を抱いておらず、更には番になるという栄誉を手にした俺には、その全てがラザリアを美しく愛らしく彩っている様にしか思えなかった。

「珍しくはあるが、」
「んっ♡」

 つ、とその閉じた割れ目をなぞる。

「いやだいやだと言いながら蜜を垂らし、いやらしく俺を煽る誰かを表しているようだ」
「んっ、やぁ……っ♡」

 指をねじ込めばコリコリとした物に指先が触れた。

「恥ずかしがり屋だが、蕩とろけさせれば本性を現す。ここはどうだろうな?」

 指を引き抜いても尖りは埋もれたままだ。
 割れ目をべろりと舐め上げ、舌先を挿入し唾液を絡ませながら転がす。

 レロ……ニチュ、ニチュ
「ひぅんっ♡んっ、ぁっ♡」

 拘束され阻む事も出来ず身を捩るが、ぷるぷるとたわわな膨らみが左右に揺れる様子は誘っているようにしか見えない。

 空いている片手で乳房を抑える。手に吸い付くような感触に、揉みしだきたい欲求に駆られるが、それは後の楽しみにとっておく。

 再び舌を捻じ込み、ぐるりと周囲をなぞる。硬くした舌先でぐりぐりと刺激を与えれば、ツンと舌を押し返してくる。

「や、ぁ……っ♡んんっ♡」
「そろそろいいだろう」
「ふぇ……?」

 ジュルルルルルッ!
「ぁああッ!♡そ、れ、だめぇっ!♡」

 吸い上げてやれば体を反らせ嬌声を上げる。胸が押し付けられより吸い易くなったと、緩急をつけて出てくるよう促す。

 ジュッジュッジュルッ!ジュゥーー……!
「ひっ♡んぁあっ!♡や、ンんんんーッ!♡」

 一際強く吸い上げると、口内に硬くシコったそれが転がり出た。
 ちゅぱっ♡と音を立てて顔を離す。

 白く滑らかな乳房に赤く熟した実が成った。軽く達したのだろう。ピクピクと反応する身体に合わせて、唾液に濡れたそれも震える。

「やはり、厭らしい乳首ほんしょうが現れたな」
「んっ♡」

 ピンっと軽く指先で弾けば甘い声で鳴いた。

 蕩けた顔で睨んでくる様子はいっそ扇情的だ。
 だが、「次はこちらだな」と未だ隠れているもう片方を撫でれば、わなわなと唇を震わせた。

 制止する声を無視して甘い馳走に貪り付いた。
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