転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する

ありぽん

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4話 浮き島の正体に思わず大興奮!

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『ポル、この人間の幼子は、私たちの家族になりましたよ。これからはいつもこの子と一緒です』

『ん? もう! ぐれいしゅ、なにいってるの? もうかぞくはきまってて、かぞくってどんなのって、おはなしてたんでしょ? だからくだものたべるのあとだった。あっ、でもおはなしおわり! くだものたべる!!』

『いえ、確かに話しは終わったのですが。まだ家族は決まっていなかったでしょう? また勝手に話しを進めたんですか。まったく。ポルはいつも、まだ決まっていなかったはずのことをすっ飛ばして、決めた事にしてしまうんですから。気をつけてくださいね? ちなみに生まれて2年のまだ赤ちゃんで、そうですね、あなたと同じです』

 ……同じ。赤ちゃんは可愛いから良いんだけど。そうか、今の私はこの子と変わらないのか。なんか何とも言えない。

『それから、家族になったのでもう1つだけ、あなたにお伝えすることがあります』

『ハッ!! つたえるってことは、まだおはなしってこと!? まだをはなしおわってない!? ぐれいしゅ、うそついた。うそはだめなんだよ!』

『はぁ、大体の話しは終わったんですよ。それで伝えたい事なのですが……』

 いつも通りの光景なのか、簡単にポル君をどけると、話しの続きをしてきたグレイスウルフ。ポル君はグレイスウルフの頭に乗っかり、毛を噛んでグイグイ引っ張る。

『けをぬいて、るるちゃんたちのおうちにする!!』

『ですから、大体の話は終わったと言っているでしょう! 私の毛で、巣を作らないように!! 今から話すのはアスピドケロンのことです。私たちのことは彼女に伝えましたが、彼のことを伝えないのだめでしょう?』

『おっ!! いいけがとれた!! ん? まだしょうかいしてない?』

『そうですよ、今から紹介するんです。ですから、これで最後ですから、静かにしていてください』

『わかった! しずかにけぬいてる!!』

『……毛を抜くのをやめなさい』

 ふふっ、本当にやることがコロコロ変わるし、考えていることが変わるんだね。そうそう、あんまり毛は抜かないであげてね。

 でも……、ポルピネラの言っていたルルちゃんも気になるけど、グレイスウルフは今、アスピドケロンって言ったよね? 同じ名前の生き物を、本で読んだ事があるけれど。

 もしかして本当にあの、アスピドケロン? じゃあ、もしかしてこのう浮き島は……。

『実は私たち家族には、もう1匹魔獣がいるんです。が、何も知らないあなたに、いきなり伝えるとビックリしてパニックになり、怪我をしたり海に落ちる可能性があったので、今まで話していませんでした』

 驚いて、か。確かに本当にあのアスピドケロンなら……。

「ですが、彼は決して恐ろしい存在ではありません。とても優しい魔獣なので、どうか彼を、家族の一員として受け入れてあげください。あなたが目を覚まさなかった時、1番心配していたのは彼で。あなたが安心して眠っていられるように、あれやこれやと気を配ってくれたのも、彼なのです」

 そうなんだ。でも私は別にに、もう家族なんだから、怖がったりしないよ。それに、全部神様のせいなのに、他のみんなと同じように、家族になろうって思ってくれたんでしょう? そんな魔獣が恐ろしい存在なわけないし、優しい魔獣に決まってるよ。

「あたち、だいじょぶ!! こわくない!!」

『そうですか! ……みんなあなたと同じようなら良いのですが』

「ん? ぐれいしゅうりゅふ、なに?」

「いえ、なんでもありません。それでは、紹介しますね。実は今、私たち居るこの浮き島、この浮き島こそが彼なのです。名前はアスピドケロン。巨大な身体と力を持っているため、人によっては恐れられることもあります。ですが、先ほどもお話しした通り、彼はとても優しい魔獣なので、安心してくださいね」

 私は何も答えないまま、自分の周りと、それから座っている場所を、そっと触れてみる。それからちょっと移動して、海を覗き込んでみた。すると一瞬だったけど、大きな足が見えたような?

 これは前に行けば顔が、後ろに行けば尻尾が見えるのでは? それで確認した方が良いよね?

「ぐれいしゅうりゅふ、このうきじまが、あしゅぴどけりょん?」

『はい、そうです』

「こりぇ、ぜんぶ?」

『はい』

「いま、あしみえたきがちた。かおはどち?」

『顔、ですか?』

「うん!」

『顔はそちらです』

 教えてもらった方へ急ぐ。そして陸地の1番はじまで来ると……。

 ザパアァァァッ!! と大きな水飛沫と共に、凛々しい顔の、大きなカメっぽい顔が現れて。私のことを、優しい大きな目で見てきたんだ。その顔を見た私は……。

 キタキタキタキタッー!! ってなったよ。だって、これぞ異世界って感じで。しかも私は、日本で読んでたライトノベルに出てくる巨大魔獣の中で、アスピドケロンが一番好きだったんだもんっ! 

「ひょおぉぉぉっ!!」

 叫んじゃうのは当たり前でしょう! って、叫んだら、そうしたらポル君が。

『ハッ!! いまのさけびは、うれしいときのさけび! あのね、うれしいさけびのときは、こうさけぶ。みにょおぉぉぉっ!!』

 みにょおぉぉぉ? まぁ、ポル君がそう言うなら。私は叫び直したよ。

「みにょおぉぉぉっ!!」

『私が恐ろしくはないのか?』

 おおお!! 声も体に合ってて、渋めのおじ様って感じの声。うんうん、最高だよ!! さっきも言ったけど怖いなんて事ないよ! それどころか最高だよ!!

『もしも、やはり恐ろしいと言うのなら、これからの事をもう1度はな……』

「こわくにゃい!! これかりゃ、よろちくおねがいちましゅ!!」

『お、おお、そうか』
 
 食い気味に、大きな声で答えたら、アスピドケロンが若干引いた気がした。でも引いた理由はそれだけじゃなかったみたい。ポル君とグレイスウルフがね。

『にやにやねぇ』

『ずいぶんへん……、いいえ変わった笑い方ですね』

 って言われて。それで何を言っているのか分からなくて、水溜まりに顔を映してみたけど、私は笑っているだけだったよ。

 でもポル君たちに言わせると、笑ってるっていうか、それを通り越してニヤニヤしているように見えたようで。そのニヤニヤがなんとも言えなかったみたい。まぁ、うん、その辺は何とも言えないけど、嬉しいのは本当だから、笑い方は許してね。

「うれちいなぁ。みんなとかじょく、うれちいね。これかりゃ、よろちくおねがいちましゅ!!」

『……こんなに喜ばれるとは。初めてのことで反応に困るな。だが……、そうだな。これからよろしく頼む』

『よろしくお願いします』

『しょうかいおわり! くだもののじかんです!!』

 うんうん、これからの新しい世界での生活、一気に楽しみになったよ。
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