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246.今までで1番良い音が鳴ったハリセン攻撃
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何故だ! 奴は何処から現れた。子供を器にするために、今できる限りの力を集め、もう後は子供の中に入るだけだったのだぞ。いや、もう半分以上、子供の中へ移動できていたのに。
それがどうだ。子供の体の中に入る事に失敗しただけではなく、それのために溜めていた力が、全部消えてしまった。
ただでさえコレイションの用意したあの体は限界で、逆に邪魔になっていたが。それでも奴の力は使えていた。その少しの間力も今ので消えてしまったぞ。
確かに私は体がなくとも動く事ができる。だが前回もそうだったが、力のある者を器にする事で力が増幅され、さらに様々な力が使えるようになるのだ。
新しい体が、私にとって最高の体が手に入ると思っていたのに。しかも今は早くあれに乗り移った方が良いのだ。何故ならばあの魔法陣だ。不完全だったが、私を最初に封印したあの魔法陣の完成が近づいている。
先程まで魔法陣に流れてくる魔力は、それ程多くなかった。ほんの少し前から、魔力が流れるようが倍増したのだ。そのせいで魔法陣の完成が近づいてしまっている。
そうなれば今の私の力では、最低限動けるだろうが、また封印される可能性が高い。封印されてもあの時と同様、復活する事はできるだろう。だが、その間に他の方法を使われ、完全に封印されてしまえば。
誰だ! 誰が私の邪魔をした!! 原因を見るために体を動かせば、少しの動きでも体が崩れ、足に至っては両方の足がなくなってしまった。それでも気にせず私は上を見上げる。そこには大きな鳥の魔獣と、その魔獣に助けられている子供の姿が。あの魔獣は…。
確か昔も見たような。いつだった? …そうだ、やはり私がこの魔法陣で最初に封印された時に、人間達や獣人、ハイエルフなどを乗せ、何度も移動していた奴が居たが。かなりのスピードで移動していて、面倒な奴だったと記憶がある。そいつか?
そう言えばあの時も、何処からともなくマサキという人間を連れ、私の前にいきなり現れると、私はそのマサキに切られ、そのまま封印されたのだ。
奴は動きが早すぎて、気配を察知する事が難しいばかりではなく。奴本人も相当気配を消すのが相当上手いのだろう。それと合わさり完全に気配を消されてしまい、あの時はそれで接近に全く気付かなかったために、封印される事になり。
あの時と同じ事を!!
『コレイション!! お前の体を貸せ!!』
『ディアブナス様!!』
『行かせるか!!』
『邪魔はさせない!!』
*********
「うにょ?」
思わず変な声が出ちゃったよ。いや、スノーラもとっても早くて、一瞬で遠くまで行けちゃうけど、今一瞬前まで違う物を見てたよね。
『僕はね、スノーラの倍くらいのスピードで飛ぶ事ができるんだよ。さぁ、行くよ。ハリセンの準備して』
僕はしっかりハリセンを持ちます。それから結界は張ってもらっているけど、ブローも途中で落ちないように、僕の洋服の中に潜ってきて、顔だけ洋服から出したよ。
と、下を見れば、ディアブナスの方へ来ようとするコレイションと。さっきまで僕の方へ来てくれようとしていたスノーラは、そのコレイションがディアブナスに近づかないように、ドラゴンお父さん達とコレイションを止めていて。
それからディアブナスにも新しい変化が。さらに腕が取れていて、頭と胴体だけ?みたいな格好になっていたディアブナス。その体から漏れているモヤモヤ以外に、濃い紫色のうねうねした物が出ていて。
『ふん。体があの状態だから、本体が出てきているみたいだね。変な力の流れになっている。レンじゃないけど今の不安定な状態、攻撃のチャンスだ。行くよ。しっかりね!』
「うん!!」
シュッ! 次の瞬間僕達の周りは、白、黒、茶色? 色々な線がシュシュシュッ!て見えるようになって、そのうち真っ白になりました。そう、カースが早すぎて、周りが真っ白に見えたんだ。そして白く見えてから数秒後。
『レン、今だ!! 真っ直ぐ叩け!!』
カースの今だって声が聞こえて、周りは真っ白だったけど僕は言われた通り、真っ直ぐ、ただ真っ直ぐに、思いっきりハリセンを振りました。
僕ね、とっても怒ってるんだよ。せっかくマサキさんが、この世界の平和のために、自分の命を捧げてまで、この世界を守って。
そのせいでスノーラはとっても傷ついて。スノーラだけじゃないよ、マサキさんの家族だって、友達だって、みんなみんなとっても悲しんだはず。
でもそれでもこの世界に平和が訪れて、僕は神様のせいでこの世界の来たけど。それでもスノーラ、ルリ、アイスに出会えて、毎日がとっても幸せでさ。もちろんドラちゃん達と友達になれた事も嬉しかったし。
それなのに、今またみんなを苦しめて。僕達にも色々やってきてさ。最後には僕のこと器にするなんて言うんだもん。いい加減に大人しく封印されてよ。ここにお前が必要な人達なんて居ないんだから。まぁ、一部の人達は必要としているけど。これの1番の原因のコレイションとかね。
でもコレイションも、ディアブナスも自由に動くのは終わり。お兄ちゃん達が描いてくれた魔法陣に大人しく封印されて!!
「たあぁぁぁ!!」
スパ~ンッ!! 真っ白な視界の中、多分ディアブナスだと思うけど見えないからね。ハリセンが当たった瞬間、今までで1番良いハリセンの音が鳴りました。ルルリア様みたいに完璧な音までではないけど、それでも僕にとっては1番良い音。
おまけにもう1回攻撃しておく? 僕はもう1回ハリセンで攻撃しました。シュパンッ! あれ? いつもの変な音に戻っちゃった?
それがどうだ。子供の体の中に入る事に失敗しただけではなく、それのために溜めていた力が、全部消えてしまった。
ただでさえコレイションの用意したあの体は限界で、逆に邪魔になっていたが。それでも奴の力は使えていた。その少しの間力も今ので消えてしまったぞ。
確かに私は体がなくとも動く事ができる。だが前回もそうだったが、力のある者を器にする事で力が増幅され、さらに様々な力が使えるようになるのだ。
新しい体が、私にとって最高の体が手に入ると思っていたのに。しかも今は早くあれに乗り移った方が良いのだ。何故ならばあの魔法陣だ。不完全だったが、私を最初に封印したあの魔法陣の完成が近づいている。
先程まで魔法陣に流れてくる魔力は、それ程多くなかった。ほんの少し前から、魔力が流れるようが倍増したのだ。そのせいで魔法陣の完成が近づいてしまっている。
そうなれば今の私の力では、最低限動けるだろうが、また封印される可能性が高い。封印されてもあの時と同様、復活する事はできるだろう。だが、その間に他の方法を使われ、完全に封印されてしまえば。
誰だ! 誰が私の邪魔をした!! 原因を見るために体を動かせば、少しの動きでも体が崩れ、足に至っては両方の足がなくなってしまった。それでも気にせず私は上を見上げる。そこには大きな鳥の魔獣と、その魔獣に助けられている子供の姿が。あの魔獣は…。
確か昔も見たような。いつだった? …そうだ、やはり私がこの魔法陣で最初に封印された時に、人間達や獣人、ハイエルフなどを乗せ、何度も移動していた奴が居たが。かなりのスピードで移動していて、面倒な奴だったと記憶がある。そいつか?
そう言えばあの時も、何処からともなくマサキという人間を連れ、私の前にいきなり現れると、私はそのマサキに切られ、そのまま封印されたのだ。
奴は動きが早すぎて、気配を察知する事が難しいばかりではなく。奴本人も相当気配を消すのが相当上手いのだろう。それと合わさり完全に気配を消されてしまい、あの時はそれで接近に全く気付かなかったために、封印される事になり。
あの時と同じ事を!!
『コレイション!! お前の体を貸せ!!』
『ディアブナス様!!』
『行かせるか!!』
『邪魔はさせない!!』
*********
「うにょ?」
思わず変な声が出ちゃったよ。いや、スノーラもとっても早くて、一瞬で遠くまで行けちゃうけど、今一瞬前まで違う物を見てたよね。
『僕はね、スノーラの倍くらいのスピードで飛ぶ事ができるんだよ。さぁ、行くよ。ハリセンの準備して』
僕はしっかりハリセンを持ちます。それから結界は張ってもらっているけど、ブローも途中で落ちないように、僕の洋服の中に潜ってきて、顔だけ洋服から出したよ。
と、下を見れば、ディアブナスの方へ来ようとするコレイションと。さっきまで僕の方へ来てくれようとしていたスノーラは、そのコレイションがディアブナスに近づかないように、ドラゴンお父さん達とコレイションを止めていて。
それからディアブナスにも新しい変化が。さらに腕が取れていて、頭と胴体だけ?みたいな格好になっていたディアブナス。その体から漏れているモヤモヤ以外に、濃い紫色のうねうねした物が出ていて。
『ふん。体があの状態だから、本体が出てきているみたいだね。変な力の流れになっている。レンじゃないけど今の不安定な状態、攻撃のチャンスだ。行くよ。しっかりね!』
「うん!!」
シュッ! 次の瞬間僕達の周りは、白、黒、茶色? 色々な線がシュシュシュッ!て見えるようになって、そのうち真っ白になりました。そう、カースが早すぎて、周りが真っ白に見えたんだ。そして白く見えてから数秒後。
『レン、今だ!! 真っ直ぐ叩け!!』
カースの今だって声が聞こえて、周りは真っ白だったけど僕は言われた通り、真っ直ぐ、ただ真っ直ぐに、思いっきりハリセンを振りました。
僕ね、とっても怒ってるんだよ。せっかくマサキさんが、この世界の平和のために、自分の命を捧げてまで、この世界を守って。
そのせいでスノーラはとっても傷ついて。スノーラだけじゃないよ、マサキさんの家族だって、友達だって、みんなみんなとっても悲しんだはず。
でもそれでもこの世界に平和が訪れて、僕は神様のせいでこの世界の来たけど。それでもスノーラ、ルリ、アイスに出会えて、毎日がとっても幸せでさ。もちろんドラちゃん達と友達になれた事も嬉しかったし。
それなのに、今またみんなを苦しめて。僕達にも色々やってきてさ。最後には僕のこと器にするなんて言うんだもん。いい加減に大人しく封印されてよ。ここにお前が必要な人達なんて居ないんだから。まぁ、一部の人達は必要としているけど。これの1番の原因のコレイションとかね。
でもコレイションも、ディアブナスも自由に動くのは終わり。お兄ちゃん達が描いてくれた魔法陣に大人しく封印されて!!
「たあぁぁぁ!!」
スパ~ンッ!! 真っ白な視界の中、多分ディアブナスだと思うけど見えないからね。ハリセンが当たった瞬間、今までで1番良いハリセンの音が鳴りました。ルルリア様みたいに完璧な音までではないけど、それでも僕にとっては1番良い音。
おまけにもう1回攻撃しておく? 僕はもう1回ハリセンで攻撃しました。シュパンッ! あれ? いつもの変な音に戻っちゃった?
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