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284.ぞくぞくと集まるみんな

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「フィオーナ! エイデン! レン!」

「母さん、兄さん!!」

 スノーラの横から顔を出して向こうを見てみたら、ローレンスさんとレオナルドお兄ちゃん、それからセバスチャンさんにケビンさん達が走って来てました。良かった! ドラゴンお父さん達が大丈夫だって言ってたけど、心配してたんだよ。

 ローレンスさんは僕達の所に着くとすぐにフィオーナさんを抱きしめて、レオナルドお兄ちゃんはエイデンお兄ちゃんと手をグーにして、トンッてぶつけて挨拶しました。
 それから今度は交代して、ローレンスさんがエイデンお兄ちゃんを抱きしめて、フィオーナさんがレオナルドお兄ちゃんを抱きしめたよ。

 うんうん、怪我もしてないみたい。擦り傷とかはあるけど、みんな無事で良かったよ。僕達がうんうん頷いていたら、今度はローレンスさんが僕を抱きしめてくれて、それからレオナルドお兄ちゃんが僕の頭をなでなで。

「みんな無事そうで良かった。魔法陣が消えて、しかも嫌な気配が消えたからもしかしてと思ったんだが。封印に成功したのか?」

『ああ、マサキの力を借りて何とかな』

「マサキ? マサキとはマサキ様の事か!? 一体どう言う事だ」

 ニコニコ僕を抱きしめていたローレンスさんが変な顔をします。

「あなた、詳しい話は後でするわ。それよりもまずは確認して」

 フィオーナさんが僕を離したローレンスさんを、魔法陣の封印の印の場所へ連れて行きます。その後にセバスチャンさん達も続いて。フィオーナさんがささっと印について説明します。

 その間に僕が周りを見ていたら、僕達が居る場所に、どんどんみんなが集まって来ました。まず来たのはバディーの仲間ね。たくさんの仲間を連れて来てくれたバディー、すぐに今いる場所はブラックパンサーだらけに。バディーはフィオーナさんみたいに、すぐに今の状況を説明します。

『他にもここに集まって来ている者達がいる、お前達はこっちに集まれ』

 バディーがみんなを連れて、ちょっと向こうへ移動しました。ゾロゾロついていくブラックパンサー達。ブラックパンサー達もみんな大きな怪我はしていないみたいです。
 でもう~ん、ローレンスさん達もブラックパンサー達も、見ただけじゃ分からない怪我をしているかも。後で聞いてみて、もし怪我をしているなら、僕のヒールで治してあげよう!

 そしてブラックパンサー達の次に集まって来たのは、ハイエルフさん達と、ハイエルフさん達が乗って来た、大きなもふもふの鳥さん魔獣達です。バディー達が向こうへ行って広くなった場所は、今度はハイエルフさんともふもふの鳥さん魔獣だらけに。

 最初見た時は遠くからしか見えなくて、でも可愛いなぁって思っていたけど、近くで見るとやっぱりとってもも可愛かったよ。後それとね、大きさが思っていたよりも大きかったです。丸っこいぶんスノーラよりも大きく見えるかも。
 
 良いなぁハイエルフさん達、僕もちょっとだけ乗せてもらえないかなぁ? 何て事を思っていたる時、ユイゴさんがハイエルフさん達に話しをします。

「ディアブナスとコレイションは完全に封印した。詳しい話しは後でするが、ここだと邪魔になる、こっちで話しをするぞ」

 ユイゴさんがハイエルフさん達を連れて、バディー達みたいに、バディー達とは反対の方へ歩いて行きます。アーティストさんは僕達の所に残ったよ。そんなアーティストさんの所に、1匹のもふもふ鳥さん魔獣が歩いて来ました。

「ウィルピー無事でしたか」

 アーティストさんがもふもふ鳥さん魔獣の首を撫でます。魔獣さんは嬉しそうに『ぴゅいぃぃ!!』って鳴いた後、アーティストさんにスリスリして。

「あーてぃしゃん、とりしゃんおにゃまえ、うぃぴー?」

 う~ん、ごめんね。ちゃんと言えないの。僕的にはウィルピーって言ってるつもりなんだけど。

「ええ、この子の名前はウィルピー。セイクリドバードと言う魔獣ですよ」

『ウィルピー可愛いね!』

『それにとっても気持ちよさそうなの!』

「うん! かわいいち、もふもふ!」

「ありがとうございます。ウィルピーは私の大切な友人なのですよ。今まで門の方で戦っていてもらいました。後でゆっくりブラッシングしてあげますね」

『ピュイィィィ!!』

 あ、ウィルピーとっても嬉しそう。そうだ! 僕もスノーラのことなでなでするんだった。スノーラそう言ってたもんね。ついでにブラッシングもしてあげよう、スノーラはブラッシングも好きだもんね。

 と、その前に、ちょっとアーティストさんにお願いしてみようかな? 今僕は、ルリとアイスをしっかりと掴んでます。だって今にもウィルピーの方へ飛んでいきそうだったんだもん。ブローのことはドラちゃんが掴まえていてくれたよ。

 勝手にウィルピーの方へ飛んでいって、勝手に触ったら怒られちゃうかも。ちゃんと聞いてからじゃないとね。僕も抱きつきたいの我慢してるんだから、今聞いてみるから待ってて。

「あーてぃしゃん」

「はい、何ですか?」

「えちょ、うぃぴー、しゃわっちぇもい?」

『レン、それにルリ達も、それは難しいと思うぞ』

 アーティストさんよりも先に答えたのはスノーラでした。セイクリドバードはとっても珍しい魔獣で、こんなにいっぱい1度に見られる事は、一生に1回あるかないか。たとえ数匹でも、しかもとっても警戒心が強いからすぐに逃げちゃって、ゆっくり見ることはできないんだって。

 でも戦うととっても強いセイクリドバード。もし人間や獣人、他の種族の人達が、セイクリドバードの住処を荒そうとしたら、全力で排除しにくるって。昔のマサキさんじゃないけど、森や林や街を群で攻撃して、全てを消し去るみたいです。

 そんなちょっと怖いセイクリドバードさん達。でも唯一とっても仲良しな人達がいました。

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