三等貴族~帝国が負けたので領主が交代しました~

帝国の300余の諸領と領主は、神の子としての皇帝のもとに統一されていた。

しかし圧倒的な物量と科学力を持つ共和国と熾烈な戦争をしたあげく、数百万の犠牲をもって帝国は敗北した。

戦争に負けた帝国は、戦勝国である共和国に統治され、有力貴族は戦死、皇帝は象徴としての君主となり、帝国の公職についていた高級官僚・軍人・貴族などのうち、ある者は戦争犯罪者として裁判にかけられ、あるいは生きてても戦後は公職につくことは許されなかった。

共和国の一時的な統治はゆるやかで、しだいに帝国民は平和を享受するようになった。

領主候補者のひとりで、次期領主になるための補佐をしていたとはいえ、戦争中はただの学生、未成熟期後期であった主人公は、戦後には他に人材がいないため領主にさせられた。

人は戦後、そのような各領の領主と、その重要な臣下になった者たちを「三等貴族」と呼ぶ…。
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