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第14章 冒険者の始まりの街フォレンへ
185★コウちゃんとガッちゃんが暴走しました
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コウちゃんガッちゃんが恐竜もどきシリーズと、それに付随する魔獣や魔物を食べ、私が溜めた魔力を足して、ガッちゃんが作った魔晶石を右の腕輪へと入れる。
スルッと消えたウズラの卵ほどの魔晶石に、私は先の長さを実感する。
「ねぇ‥仮によ
まず、ひとりって目覚めさせるとして
どれぐらいの魔晶石が必要かしら?」
「ママ、ガッちゃんも言ったでしょ
仮死状態のあいつらを
目覚めさせるだけでも
大人の男の握りこぶしぐらいの
魔晶石が必要って‥‥‥
それに、さっきママと一緒に作った
ウズラの卵ぐらいの3個は必要だよ
それぐらいの魔晶石があってはじめて
俺達みたいに自由に動き回れるかな?
ただ、ガッちゃんは、意識を起こして
いたから、今もかなり無理しているし
しばらくは、残念だけど無理かな」
コウちゃんの説明に、私は肩を竦める。
「はぁ~‥わかっていても焦るわねぇ‥‥
この中に入っている限り
あの子達は死ぬコトは無いって
わかっていてもね」
「マスター‥とりあえず、帰りましょう
また、あいつらが増えたら食べに来て
魔晶石を作ればいいじゃないですか?」
建設的にそう言うガッちゃんに、私は頷く。
「そうね、それじゃ飛んで帰ろうか
姿を消しておけば、誰にも見られないし‥‥‥」
そう言って、私はコウちゃんとガッちゃんを左右の肩に乗せて、フォレンへと向かうコトにした。
姿を消しているので他の冒険者達を気にするコトなく、スイスイとフォレンの街壁に向かって、意気揚々と飛んでいたが‥‥‥。
ふっと視線を感じて顔を向ければ、華奢な少女と小柄な獣人の男の子に、深紅の長い髪が印象的な男の人が、こちらを見ているコトに気付く。
「えっ‥もしかして見えている?」
そう私が思った時に聞こえてきた声は‥‥‥。
「あっ‥‥アレって天使シリーズ
良いなぁ~‥‥‥私も欲しいな
このか弱い身体には必要よねぇ
天使シリーズって
何処で手に入ったっけか?」
と、いうものだった。
姿を消して飛んでる筈なのに?と思っていれば、深紅の長い髪の男の人が、私達を警戒してか、少女の前に1歩出る。
その直後に、獣人少年も少女の前に出て、少女は驚いた表情をしている。
「あの耳と尻尾だと狼の獣人かな?
なんで姿を消しているのに
見えているかは、わからないけど
声を掛けてみようかな?」
そう呟いた私は、この後、コウちゃんとガッちゃんが暴走するとは知らずに、華奢な少女を守るように立つ、獣人の小柄な少年と深紅の長髪の男の人の前に舞い降りた。
「ママっ‥大丈夫?」
「マスター‥どうしました?」
私が、唐突に地上に降りたコトにビックリしたコウちゃんとガッちゃんがわたわたしながら、そう言うと、華奢な少女がビックリした表情で言う。
「ふわぁ~‥人語を喋ってる」
その少女の言葉に、コウちゃんとガッちゃんがビクンッとする。
「えっと、俺達見えてる?」
「みたいですねぇ‥‥‥
マスター‥どうしますか?」
ようやく、自分達の姿が少女達に見えているコトに気付いたコウちゃんとガッちゃんの言葉に、私もちょっと困ってしまう。
さて、この3人組は、なんで透過の魔法を掛けている私達が見えたのかしら?
そう思った時、少女が口を開いた。
「えっと‥‥‥」
その次の瞬間、私の両肩に乗っていたコウちゃんとガッちゃんが、突然前に飛び降りて、一気に巨大化する。
「あっコイツ‥‥あの時のっ‥‥‥」
「‥‥っ‥敵っ‥‥‥」
コウちゃんとガッちゃんが肩から飛び降り、巨大化した時には、深紅の長髪の男の人は、もう剣を抜き放っていた。
流石の私も、うわぁぁ~っ不味いっと思ったが、驚きすぎて静止の声も掛けられなかった。
なのに、その中で動いた者がいた。
藍白の髪の狼の耳と尻尾を持つ小柄な少年が、深紅の長髪の男の人の前に1歩出て叫ぶように言う。
「ままに、牙を向けるなっ
《障壁結界》っ」
その瞬間、確かに私の目にも、半透明の壁が出現したのが見えた。
が、しかし、攻撃態勢どころか、攻撃に移っていたいたコウちゃんとガッちゃんは停止するコトも出来ず、そのままその半透明の壁に激突してしまった。
うわぁ~‥コウちゃんもガッちゃんも、痛そぉ~と思ったけど、声が出なかった。
物理的な、ガツッン、ゴンッという衝突音の後、藍白の髪の狼の耳と尻尾を持つ小柄な少年が張った《障壁結界》は、その衝撃によって、ピシッと音をたてた後、そこから蜘蛛の巣状のひびが入り、シャラシャラと音をたてて砕け散った。
そして、かつて《障壁結界》だった半透明の壁は、粉々に砕けた後、さらっと霧散した。
それを見て、ハッとした私は、ようやくコウちゃんとガッちゃんに声を掛けるコトに成功した。
驚きすぎると、猫ダマしてしまう私だった‥‥‥気を付けないとね。
じゃなくって、止めないと、人様に迷惑をかけたら不味いって‥‥‥。
「コウちゃんっガッちゃんっ
ストップよ‥‥‥どうしたの?
いきなり襲い掛かって‥‥‥
あの、ごめんなさい」
とりあえず、ここは頭を下げておこうの謝った私は、やっぱり日本人よねぇ‥‥‥と思ったところに、ほっとした感じの声が‥‥‥。
「ジオン、大丈夫そうだから
とりあえず、剣を仕舞って下がって
フリードも戻ってらっしゃい」
その言葉に素直に答えた、藍白の髪の狼の獣人の少年は、コウちゃんとガッちゃんを見て言い放つ。
「はぁーい‥‥‥ったく
何時、あいつらの《封印》から
解かれたしんないけど
ボクのままに襲い掛かるなんて
野蛮だよねぇ~‥‥‥
神獣の風上にもおけないよね
《神子》から、きちんと身体を持って
誕生したっていうのにさぁ‥‥‥」
と、コウちゃんとガッちゃんが、何者かを認識した上で言い捨てて、華奢な少女に、嬉しそうに抱き付くのは、フリードと呼ばれている獣人少年。
あれはあれで、可愛いわねぇ~‥‥‥あの藍白の髪をモフモフしたいわ。
その間に、深紅の長髪の男の人‥‥‥ジオンと呼ばれた彼も、剣を納めて華奢な少女の側に寄り添う。
う~ん、少女の名前がわからないわね。
目の前の3人って親子なのかな?
ジオン君は無骨そうだし、いっさい喋らないけど‥‥‥。
そんなコトを考えている私に、華奢な少女が声を掛けて来る。
「えっと、はじめまして? だよね」
あら、可愛い声ね、声優にこんな感じの居たわねぇ‥‥‥じゃなくって、とりあえず、コウちゃんとガッちゃんを宥めないとね。
幸い、相手の少女は大人しそうなタイプだし‥‥‥主導権は、少女が持っているみたいだわ。
まずは、頭を軽く撫でて、コウちゃんとガッちゃんを通常に戻さないとね。
「コウちゃん、ガッちゃん
急にどうしたの?
ここに、貴方達の敵なんてモノは
居ないわよ」
そう私が、コウちゃんとガッちゃんに声を掛けていると、あちらの華奢な少女も、獣人少年フリード君に話しかけている。
が、その内容は‥‥‥。
「ねぇ‥フリード‥アレってもしかして
あの謎の神殿に描かれていた壁画の
7匹の神獣かな?」
えっと‥‥謎の神殿ってなに?
壁画って?‥‥‥えっ7匹の神獣?
もしかして《難攻不落の深淵の絶望ダンジョン》最奥で、過去に起こったコトが、壁画になっているってコト?
そう言えば、コウちゃんとガッちゃんを見て、フリード君は神獣の風上にもおけないって言ってた。
そして、まだ話しは続いている‥‥‥コレ、私には重要な内容だわ。
「うん、間違いなくね
でも、いきなり攻撃は無いでしょ
まぁ、おおかたジオンの姿を見て
誕生直後の‥‥‥当時のコトを
思い出しちゃったんじゃないかな?」
そんな少女とフリード君の会話を、ジオンって呼ばれた深紅の髪の彼は、困りきった表情で、私とコウちゃんとガッちゃんを見ては、少女へと視線を移して、何か言いたそうにしている。
って、あれ?もしかして、彼は喋れないのかな?‥‥‥じゃなくて、少女に声掛けられたのに、答えて無いよ私。
不味いわ、ここは友好的に‥‥‥。
スルッと消えたウズラの卵ほどの魔晶石に、私は先の長さを実感する。
「ねぇ‥仮によ
まず、ひとりって目覚めさせるとして
どれぐらいの魔晶石が必要かしら?」
「ママ、ガッちゃんも言ったでしょ
仮死状態のあいつらを
目覚めさせるだけでも
大人の男の握りこぶしぐらいの
魔晶石が必要って‥‥‥
それに、さっきママと一緒に作った
ウズラの卵ぐらいの3個は必要だよ
それぐらいの魔晶石があってはじめて
俺達みたいに自由に動き回れるかな?
ただ、ガッちゃんは、意識を起こして
いたから、今もかなり無理しているし
しばらくは、残念だけど無理かな」
コウちゃんの説明に、私は肩を竦める。
「はぁ~‥わかっていても焦るわねぇ‥‥
この中に入っている限り
あの子達は死ぬコトは無いって
わかっていてもね」
「マスター‥とりあえず、帰りましょう
また、あいつらが増えたら食べに来て
魔晶石を作ればいいじゃないですか?」
建設的にそう言うガッちゃんに、私は頷く。
「そうね、それじゃ飛んで帰ろうか
姿を消しておけば、誰にも見られないし‥‥‥」
そう言って、私はコウちゃんとガッちゃんを左右の肩に乗せて、フォレンへと向かうコトにした。
姿を消しているので他の冒険者達を気にするコトなく、スイスイとフォレンの街壁に向かって、意気揚々と飛んでいたが‥‥‥。
ふっと視線を感じて顔を向ければ、華奢な少女と小柄な獣人の男の子に、深紅の長い髪が印象的な男の人が、こちらを見ているコトに気付く。
「えっ‥もしかして見えている?」
そう私が思った時に聞こえてきた声は‥‥‥。
「あっ‥‥アレって天使シリーズ
良いなぁ~‥‥‥私も欲しいな
このか弱い身体には必要よねぇ
天使シリーズって
何処で手に入ったっけか?」
と、いうものだった。
姿を消して飛んでる筈なのに?と思っていれば、深紅の長い髪の男の人が、私達を警戒してか、少女の前に1歩出る。
その直後に、獣人少年も少女の前に出て、少女は驚いた表情をしている。
「あの耳と尻尾だと狼の獣人かな?
なんで姿を消しているのに
見えているかは、わからないけど
声を掛けてみようかな?」
そう呟いた私は、この後、コウちゃんとガッちゃんが暴走するとは知らずに、華奢な少女を守るように立つ、獣人の小柄な少年と深紅の長髪の男の人の前に舞い降りた。
「ママっ‥大丈夫?」
「マスター‥どうしました?」
私が、唐突に地上に降りたコトにビックリしたコウちゃんとガッちゃんがわたわたしながら、そう言うと、華奢な少女がビックリした表情で言う。
「ふわぁ~‥人語を喋ってる」
その少女の言葉に、コウちゃんとガッちゃんがビクンッとする。
「えっと、俺達見えてる?」
「みたいですねぇ‥‥‥
マスター‥どうしますか?」
ようやく、自分達の姿が少女達に見えているコトに気付いたコウちゃんとガッちゃんの言葉に、私もちょっと困ってしまう。
さて、この3人組は、なんで透過の魔法を掛けている私達が見えたのかしら?
そう思った時、少女が口を開いた。
「えっと‥‥‥」
その次の瞬間、私の両肩に乗っていたコウちゃんとガッちゃんが、突然前に飛び降りて、一気に巨大化する。
「あっコイツ‥‥あの時のっ‥‥‥」
「‥‥っ‥敵っ‥‥‥」
コウちゃんとガッちゃんが肩から飛び降り、巨大化した時には、深紅の長髪の男の人は、もう剣を抜き放っていた。
流石の私も、うわぁぁ~っ不味いっと思ったが、驚きすぎて静止の声も掛けられなかった。
なのに、その中で動いた者がいた。
藍白の髪の狼の耳と尻尾を持つ小柄な少年が、深紅の長髪の男の人の前に1歩出て叫ぶように言う。
「ままに、牙を向けるなっ
《障壁結界》っ」
その瞬間、確かに私の目にも、半透明の壁が出現したのが見えた。
が、しかし、攻撃態勢どころか、攻撃に移っていたいたコウちゃんとガッちゃんは停止するコトも出来ず、そのままその半透明の壁に激突してしまった。
うわぁ~‥コウちゃんもガッちゃんも、痛そぉ~と思ったけど、声が出なかった。
物理的な、ガツッン、ゴンッという衝突音の後、藍白の髪の狼の耳と尻尾を持つ小柄な少年が張った《障壁結界》は、その衝撃によって、ピシッと音をたてた後、そこから蜘蛛の巣状のひびが入り、シャラシャラと音をたてて砕け散った。
そして、かつて《障壁結界》だった半透明の壁は、粉々に砕けた後、さらっと霧散した。
それを見て、ハッとした私は、ようやくコウちゃんとガッちゃんに声を掛けるコトに成功した。
驚きすぎると、猫ダマしてしまう私だった‥‥‥気を付けないとね。
じゃなくって、止めないと、人様に迷惑をかけたら不味いって‥‥‥。
「コウちゃんっガッちゃんっ
ストップよ‥‥‥どうしたの?
いきなり襲い掛かって‥‥‥
あの、ごめんなさい」
とりあえず、ここは頭を下げておこうの謝った私は、やっぱり日本人よねぇ‥‥‥と思ったところに、ほっとした感じの声が‥‥‥。
「ジオン、大丈夫そうだから
とりあえず、剣を仕舞って下がって
フリードも戻ってらっしゃい」
その言葉に素直に答えた、藍白の髪の狼の獣人の少年は、コウちゃんとガッちゃんを見て言い放つ。
「はぁーい‥‥‥ったく
何時、あいつらの《封印》から
解かれたしんないけど
ボクのままに襲い掛かるなんて
野蛮だよねぇ~‥‥‥
神獣の風上にもおけないよね
《神子》から、きちんと身体を持って
誕生したっていうのにさぁ‥‥‥」
と、コウちゃんとガッちゃんが、何者かを認識した上で言い捨てて、華奢な少女に、嬉しそうに抱き付くのは、フリードと呼ばれている獣人少年。
あれはあれで、可愛いわねぇ~‥‥‥あの藍白の髪をモフモフしたいわ。
その間に、深紅の長髪の男の人‥‥‥ジオンと呼ばれた彼も、剣を納めて華奢な少女の側に寄り添う。
う~ん、少女の名前がわからないわね。
目の前の3人って親子なのかな?
ジオン君は無骨そうだし、いっさい喋らないけど‥‥‥。
そんなコトを考えている私に、華奢な少女が声を掛けて来る。
「えっと、はじめまして? だよね」
あら、可愛い声ね、声優にこんな感じの居たわねぇ‥‥‥じゃなくって、とりあえず、コウちゃんとガッちゃんを宥めないとね。
幸い、相手の少女は大人しそうなタイプだし‥‥‥主導権は、少女が持っているみたいだわ。
まずは、頭を軽く撫でて、コウちゃんとガッちゃんを通常に戻さないとね。
「コウちゃん、ガッちゃん
急にどうしたの?
ここに、貴方達の敵なんてモノは
居ないわよ」
そう私が、コウちゃんとガッちゃんに声を掛けていると、あちらの華奢な少女も、獣人少年フリード君に話しかけている。
が、その内容は‥‥‥。
「ねぇ‥フリード‥アレってもしかして
あの謎の神殿に描かれていた壁画の
7匹の神獣かな?」
えっと‥‥謎の神殿ってなに?
壁画って?‥‥‥えっ7匹の神獣?
もしかして《難攻不落の深淵の絶望ダンジョン》最奥で、過去に起こったコトが、壁画になっているってコト?
そう言えば、コウちゃんとガッちゃんを見て、フリード君は神獣の風上にもおけないって言ってた。
そして、まだ話しは続いている‥‥‥コレ、私には重要な内容だわ。
「うん、間違いなくね
でも、いきなり攻撃は無いでしょ
まぁ、おおかたジオンの姿を見て
誕生直後の‥‥‥当時のコトを
思い出しちゃったんじゃないかな?」
そんな少女とフリード君の会話を、ジオンって呼ばれた深紅の髪の彼は、困りきった表情で、私とコウちゃんとガッちゃんを見ては、少女へと視線を移して、何か言いたそうにしている。
って、あれ?もしかして、彼は喋れないのかな?‥‥‥じゃなくて、少女に声掛けられたのに、答えて無いよ私。
不味いわ、ここは友好的に‥‥‥。
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