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122★現実が迫ってきます
しおりを挟む私の疑問に、ジーク君が黒く笑いながら切って捨てるように言う。
そうだよね、勝手に召喚した彼らに同情しないのは当たり前だよね。
可哀想って思う私が、お人良しのバカなんだよね。
「それって、国境の防衛拠点
物資や兵力の集積拠点
農作物の収穫拠点になる領地を
維持管理する重要な貴族が
途絶えるってコトよね
この国の真の支配層が消えるから
確実に内乱に突入するわよね?」
「うん、だから
聖女を召喚したんでしょう
だって、彼らの子供を
確実に孕める姫が
生まれなかったんだから………
魔物で滅びるか
内乱で滅びるかって
瀬戸際にきているみたいだね」
王家が滅びる寸前という重い事実に、私は溜め息を吐き出す。
「うっ…いたたまれない……
私以外は、彼らの子供を
妊娠出来ないなんて………
私の意志次第で王家が
滅びてしまうなんて………」
「そうだろう
だから、彼らは待っているんだ
アリアが同情して
姫を産んでれるのをね
全員と何時でも一緒に
いなくて良いんだから………」
「………」
「最悪、彼ら……う~んと
公爵家の1つの男達だけと
エッチして、子供を妊娠する
その時、俺達は一緒に
生活していても
ベッドはアリアと別々にする
それを神官様に確認してもらう
っていうのを何年か置きに
繰り返して12家と王家の子供
特に姫を妊娠する
そうしたら、俺達と一緒に
エッチするってすれば良いさ」
「………」
「こっちでは、妊娠したら
子供に魔力を与える為に
より多くの男達とエッチを
しなければならないんだって………
エッチしないとね
魔力量が足りなくなって
流産してしまうんだって………
アリア、こっちは魔法と
魔力ありきの世界なんだよ
妊娠も出産も日本とは違う
それに、僕達の身体は
作り変えられているから
こっちの常識に従うしか
無いんだよ
だから、俺達との子供を産んだら
あいつらの子供も産んであげてね
これは魔力という力を持った
俺達の義務だから………」
「………」
「ごめんね
妊娠と出産の役に立たなくて………
でも、あいつらの子供を妊娠しても
僕達はアリアを愛しているよ
あいつらの子供は義務で
産むってわかっているから」
「………」
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