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召喚されちゃいました

148★イケメンでイケボでも、ろくでなしはろくでなし

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 やっと、唇が外されたので、私は必死で訴えます。

 「ぁっあら‥アランさぁ~まぁ~‥
  起きます‥はぅ~‥‥くぅ‥起きるからぁ‥
  もう‥意地悪しないでぇ~‥ごめんなさいぃ~‥‥‥」

 私を見詰めて、にっこり笑ったアラン様は、色気たぁ~っぷりで優しい声で酷いコトを言います。

 「可愛い‥静香‥どうしたんですか?

  そんな潤んだ瞳で私を見詰めるなんて‥‥
  物足りなかったんですか?

  では、愛しい静香の為に‥‥もっと‥
  気持ち良くしてあげましょう‥くすくす‥‥

  もっと、私を欲しがってくださいね」

 あげく、毛布を剥いで、薄いネグリジェを着ているだけの私の見詰めてくれます(恥)。
 そう、下着は身に付けていませんよ。

 この世界で初めてアラン様と一緒に眠るときに、下着の話しをしたら、にっこり笑って教えてくれました。
 これは、静香の逃避です(笑)。

 なんか邪悪っぽい漆黒のオーラに、色気たぁっぷりの紫のオーラを纏ったアラン様が、甘く蕩ける笑顔にイケボで私の耳に囁きます。

 『静香の世界では、夜着を着たときに
  下着を身に着けるかもしれませんが
  この世界では、身に付けません』

 『えっ?』

 『後で、フレデリカ達に聞いても良いですよ』

 アラン様の言葉に私は、焦って言い返します。
 既に、私は、ノーブラノーパンだったんですけどね‥‥‥。
 アラン様にお風呂に入れられて、気が付いたらベッドでした。

 そして、私は、どうしても下着が欲しいから、羞恥心をねじ伏せてアラン様に言いますよ。
 くっぅ~大人の男の人に、月のモノの話をするなんて‥‥‥滅茶苦茶恥ずかしいです。
 でも、パンティは欲しいので、頑張ります。

 『でも、アレの時は、着ける必要があります』

 私の必死な訴えに、アラン様は苦笑しています(解せぬ)。
 それから、ちょっとまじめな顔で言います。

 『静香、この帝国の女達は
  子供を卵で産むと説明しましたよね』 

 『はい』

 私は、その説明に素直に頷きます。
 だって、出産が卵ならつるんって産めそうだし、後産(胎盤を出す)も無いと思っていたから‥とぉ~っても楽だって思っています‥‥。

 通常の出産の十分の一程度の苦労ですむんじゃないかな?って思ったていから‥‥‥。
 そんな私に、アラン様はサラリとエロイこと?を説明してくれます。

 『静香の世界の女性と違って
  月のモノはありませんよ

  ですから下着を着けて寝る必要が
  無いんですよ』

 『でも、私は、異世界の人間なんです』

 いや‥あの‥そのね‥だから、アラン様ぁ~それって、異世界出身の私の羞恥心に対する答えじゃないんですぅぅ~‥‥‥。
 ああ‥なんて‥説明すれば良いんでしょうか?
 アラン様の常識と私の常識が噛み合わない‥‥‥。

 こっちの女性に月のモノが無くても‥私は、あるので必要なんですよ。
 苦悩する私に、アラン様は、首を傾げてから不思議そうに言います。

 『この世界に召喚されたときに
  身体は再構成されます

  その時の恩恵のひとつとして
  私達は、会話が成立します

  だから、静香にも
  わずらわしい月のモノは
  訪れませんよ』

 それを、聞いて私は思わず喜んでしまいますよ。
 だって、もう‥お腹が痛い‥お腹が張る‥便秘も無いってことですよね?

 あの、べたぁ~っとした感触も、下着を汚すかもとかもってストレスも‥アレの最中の不快感が‥ぜぇ~んぶ‥無くなるんですよね。
 ビバ異世界って思いますよ。
 
 『えっ‥それって‥嬉しいかも‥』

 思わず笑ってしまった私に、アラン様はにっこり笑います。

 『静香は、夜着以外を身に着ける
  必要はありませんよ』

 だぁ~かぁ~らぁ~‥‥‥月のモノがあっても無くても、私は下着が欲しいんです。
 ノーパンは、嫌なんですって、言ってもダメですよね‥‥‥アラン様のその笑顔だと聞く耳ありませんね(号泣)。
 くぅ~アラン様と一緒にお風呂に入って、一緒のベッドに寝るってコトもかなり恥ずかしいっていうのに‥‥‥(ちくせう)。

 もう‥寝る時に‥下着を着けるコトはあきらめました(号泣)。
 乙女としていかがと思いますが‥‥‥いつ何時、私が、アラン様の愛撫にいやいや誘惑に負けて、大人の会談を登りきってしまうか判らないんですから(イケメン滅びろ)。
 それの先にある結果について聞いてみよう。
 
 『あのぉ~アラン様
  質問しても良いですか?』

 『何でしょうか?』

 どうして、デブスの私を見詰めているのに、アラン様ってば、こんなに爽やかで優しく甘い蕩けるような表情なんですか?
 こんなに優しい顔なのに、私が下着を欲しいって言っても、常識が違うからって、頑として許してくれないんですよねぇ~‥‥‥。

 なんか、憎みきれないろくでなしって言葉を思い出します。
 憎みきれなくても、ろくでなしなのは、変わらない事実ですよね。












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