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070★過去との遭遇?
しおりを挟むジオンが剣を構え直した直後に、少女が両肩に異形の魔獣?を乗せて、飛行して来る。
「あっ‥‥アレって天使シリーズ
良いなぁ~‥‥‥私も欲しいな
このか弱い身体には、必要よねぇ
天使シリーズって、何処で
手に入ったっけか?」
小首を傾げてそう言うシアを背に庇うように、フリードもジオンの隣りへと立つ。
それと同時に、少女は、えっ?という表情になって、飛行を急停止する。
「ママっ‥大丈夫?」
「マスター‥どうしました?」
左右の肩に乗る魔獣?は、人語を普通に喋っているコトにシアは驚く。
「ふわぁ~‥人語を喋ってる」
急停止した少女は、自分や肩の2匹が見えているコトに驚いたようだった。
「えっと、俺達見えてる?」
「みたいですねぇ‥‥‥
マスター‥どうしますか?」
左右の肩に乗る異形の魔獣?の問い掛けに、少女は困ったような表情て、シアを見る。
「えっと‥‥‥」
少女が言葉を発しようとした次の瞬間、両肩に乗っていた魔獣が飛び降りて‥‥‥。
ぶわっと大きくなった瞬間に、叫ぶ。
「あっコイツ‥‥あの時のっ‥‥‥」
「‥‥っ‥敵っ‥‥‥」
その言葉と同時に、ジオンが剣を抜き放つ。
それと同時に、フリードがジオンの前に出て叫ぶ。
「ままに、牙を向けるなっ
《障壁結界》っ」
ほとんど同時に起こったコトだが、フリードの張った《障壁結界》に、2匹の異形の魔獣は、ガツッン、ゴンッと衝突していた。
もっとも、フリードが張った《障壁結界》も、その衝突ど同時に、ピシッと音をたてて蜘蛛の巣状にひび割れて、シャラシャラと音をたてて砕け散り、霧散する。
「コウちゃんっガッちゃんっ
ストップよ‥‥‥どうしたの?
いきなり襲い掛かって‥‥‥
あの、ごめんなさい」
頭を下げる2匹の魔獣の飼い主に、何かがどうなったのシアは、とりあえずジオンとフリードに声を掛ける。
「ジオン、大丈夫そうだから
とりあえず、剣を仕舞って下がって
フリードも戻ってらっしゃい」
「はぁーい‥‥‥ったく
何時、あいつらの《封印》から
解かれたしんないけど
ボクのままに襲い掛かるなんて
野蛮だよねぇ~‥‥‥
神獣の風上にもおけないよね
《神子》から、きちんと身体を持って
誕生したっていうのにさぁ‥‥‥」
そう言いながら、フリードは耳をパタパタさせ、尻尾を膨らませたままシアに抱きつく。
ジオンは、シアの命令通りに、剣を仕舞って、その隣りへと戻る。
「えっと、はじめまして? だよね」
シアは、小首を傾げながら、そう少女に声を掛ける。
声を掛けられた少女は、未だにフゥーフゥーしている2匹の頭を軽くポンポンして声を掛けていた。
「コウちゃん、ガッちゃん
急にどうしたの?
ここに、貴方達の敵なんてモノは
居ないわよ」
優しい口調でそういう少女に、コウちゃんと呼ばれた白虎に羽付きの子が唸りながら言う。
シアは、それを見て、フリードに問いかける。
「ねぇ‥フリード‥アレってもしかして
あの謎の神殿に描かれていた壁画の
7匹の神獣かな?」
シアの問い掛けに、フリードは肩を竦める。
「うん、間違いなくね
でも、いきなり攻撃は無いでしょ
まぁ、おおかたジオンの姿を見て
誕生直後の‥‥‥当時のコトを
思い出しちゃったんじゃないかな?」
と、のほほんとフリードはのたまう。
ジオンは、困ったなという雰囲気で、シアを見ては相手の少女と、それにすりつく神獣達を見て、途方にくれるのだった。
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