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第二部 宰相閣下の謹慎事情
268 色々カオスな王宮リポート(後)
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
ただ、とエドヴァルドが私の方をじっと見つめてきた。
「貴女をサレステーデに遣るつもりはないと、婚約を仄めかす話をした時だけ、ドナート第二王子もクヴィスト公爵も、顔色を変えてこちらを睨みつけてきた。少なくとも第一王子に対抗したい何かがあって、ベルィフの王女以上の価値を持つ令嬢を探している事だけは間違いなさそうだ」
私だけ先に、ドナート王子と会っても良いと言う空気が相手方にはあったものの、敢えて無視して、退出してきたらしい。
「そ…そうですか……ちょっと、ド平民の私がベルィフの王女様と同列に語られている事自体にもの凄い違和感を感じますけどね……」
何となく、今は婚約云々の話に触れるのが億劫で、そんな言い方になってしまう。
大人の階段を飛び越えておいて何だと言われると、ぐうの音も出ないけど、やっぱり婚約だ結婚だとなると、また別の階段が存在している気がするのだ。
エドヴァルドが、一線を越えた責任感から言っているのではないと、どこかで確信したいのかも知れない。
我ながら面倒な性格だとは思うけど。
「…実際のところ〝扉の守護者〟である聖者や聖女に対しての信仰と言うか、ある種憧憬のような感情は、一般市民の間では特に顕著にある。貴族の生まれでなくとも、王宮で高位貴族相当の扱いを受ける。それは事実だからな」
私の戸惑いが分かるのか、エドヴァルドも敢えて深くは触れないでいてくれている。
普通なら、単に聖者なり聖女なりの家族だと言うだけでは、当人と同じ様に扱われる事はないところが、殊アンジェスにおいては、聖女たっての要望で、たった二人の家族である双子の姉を公務補佐として招き、姉も官僚なみの実力を発揮して、ギーレンの王子外遊まで恙なくこなした――などと、ちょっと盛られた特殊事情が「麗しき姉妹愛」として、私の知らない間に国内に話が広がって、称賛を集めているらしかった。
召喚が成功した時点で、エドヴァルドが必要以上に姉の地位が下に見られない様、フィルバートの許可を得てバラ撒いた、宣伝戦略の結果の産物だろうとの事だった。
――アンジェスにおいて〝聖女の姉〟は、いつの間にかそれなりのネームバリューを持って受け止められているみたいだ。良くも悪くも。
「だからクヴィスト公爵と言えど貴女を卑下出来ないし、国内の評判のままを、娘なりドナート第二王子なりに伝えたんだろう」
だから必要以上に自分の価値を貶める必要はないと、エドヴァルドは言う。
「それは……有難いような、有難くないような……」
逆に言えば、クヴィスト公爵あるいは旧公爵令嬢の余計な一言が、今の事態を招いているのだと言えなくもない。
「まあ確かに、余計な事をしてくれたなと言う感は否めないが」
私の表情から、感情の変化を見透かしたかの様に、エドヴァルドも頷く。
「ただそう言うところから考えると、ただ第一王子よりも立場を上にしたいと言うだけではなく、思った以上にサレステーデの内紛が深刻で、命を狙われるなりして、亡命同然で国を出て来たか、クーデターを起こすつもりで、外に味方を作ろうと、確たる意志を持って国を出て来たか――と言う可能性も考えられるんだがな。まぁ、王家からの返答がない内から、あまりあれこれ考えを巡らせても仕方がないと思ってはいるが」
少なくとも王女の方に裏はなさそうだが…と、何とも言えない表情でそのまま肩を竦める。
私は、そんな話〝蘇芳戦記〟にあったかな…?と思わなくもなかったけど、そもそも王子王女がアンジェスに押しかけて来ている事自体がイレギュラーだ。
もしかすると、私の知らないルートがあって、シャルリーヌがそれをプレイしている可能性も捨てきれなかった。
「その……私はこれ以上の情報は持っていませんけど、もしかしたらシャルリーヌ嬢が、私の知らない『物語』を読んでいる可能性もゼロではないかと――」
おずおずと切り出せば、エドヴァルドは思いがけない事を聞いたと言う風な表情を見せた。
「ああ……確か『物語』には複数の結末が存在していると言っていたな。ボードリエ伯爵令嬢には、公爵邸への招待の手紙は出したんだったか?」
「あ、はい。ちょうど今日出しました。明日にでも返事は来ると思いますけど。多分今日は、伯爵と話のすり合わせをしているんじゃないかと……」
「確かにな。私もボードリエ伯爵宛に使者を立てたから、時間が被らないように話し合いはしているだろう」
「シャルリーヌ嬢と会える事になったら、ちょっと聞いてみますね」
「そうだな、そうしてくれ。それがその通りにいくとは限らないと聞いてはいても、ある程度の参考にはなるだろう」
「分かりました」
食後の紅茶が運ばれて来た辺りで、私がエドヴァルドに、明日以降も普通に王宮に出仕するのか聞いてみたところ、もの凄く不本意だと言いたげに、顔を顰めていた。
「少なくとも、あの王子と王女が帰国するなり第三国に出て行くなりするまでは、そうせざるを得ないだろうな。その上で、もしボードリエ伯爵が王宮に来るとなったら、その日だけは簡易型の転移扉を使わせて貰うつもりはしている。1ヶ月間の自由な使用権はある筈だからな。せいぜい有効利用させて貰うさ」
「その…家庭教師再開の件は…」
正直言って、一人邸宅に残されるわ、基本的に外出は――となると、時間が有り余る。
と言うか、ひたすらシーカサーリ王立植物園に宛てるレシピを書いたりとか、小説第二弾の下書きを書いたりとかしていても、きっと息が詰まる。
そして「不器用ブッキーちゃん」が、刺繍だ音楽だなどと、高尚な趣味に勤しむ事ほど無駄な事はない。
ヨンナが目を輝かせてこちらを見ているけど、出来れば気付かないフリを通したい。
「ああ……今の時期、少なくとも使用人達が初見になるような人物は邸宅に招き入れたくないからな……マリーツ講師に関しては、フィルバートと本人の了解が得られたら、こちらから馬車を出せば、それなら不審な馭者の心配はしなくて済むか……」
エドヴァルドが、考え込む様にぶつぶつと呟いている。
「あの、エドヴァルド様はサレステーデ語はお出来になるんですよね?」
「うん?ああ、まあ少なくとも五公爵家当主は、王宮公務補佐をそれぞれ自領の運営とは別に、義務として抱えているからな。日常会話程度に周辺国の言語は覚える必要がある。出来なければ、国王陛下に当主交代を言い渡されても拒否権がない程だ」
得意不得意はあるにせよ、晩餐会で多少の会話は出来る様にしておく必要はあるらしい。
「なかなか厳しいですね……」
本人の性格や野心はともかく、お花畑では当主は出来ないと言う事だ。
血筋よりも優先される辺りが、なかなかに手厳しいと言えるだろう。
直系に能力なしと判断されれば、躊躇なく一族の中から養子が立てられるらしい。
だから公爵家内の後継者争いと言う点では、意外にそこは表面化しないし、エドヴァルドやユセフ・フォルシアン、ひいては国王陛下が未婚である事への風当たりがそこまで強くないのも、その辺りにも原因はあるらしい。
いずれ養子を取れば済む事だ――で、ある程度周囲の雑音を抑え込めるのだ。
むしろ女性の方が、当主の意向次第にせよ、公爵夫人であっても多少の目こぼしはが許される為、当主の寵を巡っての争いが、実は起きやすいらしい。
そして知力不足の公爵家直系男子が、侯爵家婿養子などを狙うようになる為、侯爵家間での争いも、また起きやすいんだそうだ。
「ギーレンやバリエンダールあたりの大国なら、ふんぞり返って自国の言語以外話さない場合もあるからな。貴女ではないが、筆記はともかく会話は必須だ。まあ、国力の差と言う側面もあるだろう」
「夜、食事の後はいつも、しばらく領政関係の書類に目を通されているとは思うんですけど、お時間の空いたところで、サレステーデ語を教われないかな…と思ったんです。もちろんボードリエ伯爵から、王都学園からの家庭教師を紹介して貰うまでの間の話にはなるんですけど」
頼めば伯爵も、すぐに頷いてくれるとは思うのだけれど、学園に赴くにしろ、公爵邸に来て貰うにしろ、王子王女がアンジェスを発つまでは、恐らく話は保留になるだろう。
会話に関しては、召喚時のチート能力で問題なく行えるにしても、文字を知らないまま彼らをやり過ごすのに、不安を覚えないと言えば嘘になる。
少し考える仕種を見せたエドヴァルドだったけど、やはり学園に通うよりは良いと思ったんだろう。
そうだな――と最終的には首肯した。
「私は十何年も前に王都学園で教わった、日常会話程度の知識しかないが構わないか?サレステーデに関しては、普段からアンジェスとの接点はほとんどなかったからな」
宰相室に行けば、各国の辞書やマナーなんかの教本はあるらしい。
エドヴァルド以外の宰相室文官達も、一人一人が全ての語学を網羅している訳ではないにせよ、担当を分けて日々対応しているらしい。
「宰相室にある本は持ち出せないが、同じ写本が王宮書庫にもある。明日にでも行って、簡単そうな本を何冊か借りてこよう」
宜しくお願いします、と私は軽く頭を下げた。
ただ、とエドヴァルドが私の方をじっと見つめてきた。
「貴女をサレステーデに遣るつもりはないと、婚約を仄めかす話をした時だけ、ドナート第二王子もクヴィスト公爵も、顔色を変えてこちらを睨みつけてきた。少なくとも第一王子に対抗したい何かがあって、ベルィフの王女以上の価値を持つ令嬢を探している事だけは間違いなさそうだ」
私だけ先に、ドナート王子と会っても良いと言う空気が相手方にはあったものの、敢えて無視して、退出してきたらしい。
「そ…そうですか……ちょっと、ド平民の私がベルィフの王女様と同列に語られている事自体にもの凄い違和感を感じますけどね……」
何となく、今は婚約云々の話に触れるのが億劫で、そんな言い方になってしまう。
大人の階段を飛び越えておいて何だと言われると、ぐうの音も出ないけど、やっぱり婚約だ結婚だとなると、また別の階段が存在している気がするのだ。
エドヴァルドが、一線を越えた責任感から言っているのではないと、どこかで確信したいのかも知れない。
我ながら面倒な性格だとは思うけど。
「…実際のところ〝扉の守護者〟である聖者や聖女に対しての信仰と言うか、ある種憧憬のような感情は、一般市民の間では特に顕著にある。貴族の生まれでなくとも、王宮で高位貴族相当の扱いを受ける。それは事実だからな」
私の戸惑いが分かるのか、エドヴァルドも敢えて深くは触れないでいてくれている。
普通なら、単に聖者なり聖女なりの家族だと言うだけでは、当人と同じ様に扱われる事はないところが、殊アンジェスにおいては、聖女たっての要望で、たった二人の家族である双子の姉を公務補佐として招き、姉も官僚なみの実力を発揮して、ギーレンの王子外遊まで恙なくこなした――などと、ちょっと盛られた特殊事情が「麗しき姉妹愛」として、私の知らない間に国内に話が広がって、称賛を集めているらしかった。
召喚が成功した時点で、エドヴァルドが必要以上に姉の地位が下に見られない様、フィルバートの許可を得てバラ撒いた、宣伝戦略の結果の産物だろうとの事だった。
――アンジェスにおいて〝聖女の姉〟は、いつの間にかそれなりのネームバリューを持って受け止められているみたいだ。良くも悪くも。
「だからクヴィスト公爵と言えど貴女を卑下出来ないし、国内の評判のままを、娘なりドナート第二王子なりに伝えたんだろう」
だから必要以上に自分の価値を貶める必要はないと、エドヴァルドは言う。
「それは……有難いような、有難くないような……」
逆に言えば、クヴィスト公爵あるいは旧公爵令嬢の余計な一言が、今の事態を招いているのだと言えなくもない。
「まあ確かに、余計な事をしてくれたなと言う感は否めないが」
私の表情から、感情の変化を見透かしたかの様に、エドヴァルドも頷く。
「ただそう言うところから考えると、ただ第一王子よりも立場を上にしたいと言うだけではなく、思った以上にサレステーデの内紛が深刻で、命を狙われるなりして、亡命同然で国を出て来たか、クーデターを起こすつもりで、外に味方を作ろうと、確たる意志を持って国を出て来たか――と言う可能性も考えられるんだがな。まぁ、王家からの返答がない内から、あまりあれこれ考えを巡らせても仕方がないと思ってはいるが」
少なくとも王女の方に裏はなさそうだが…と、何とも言えない表情でそのまま肩を竦める。
私は、そんな話〝蘇芳戦記〟にあったかな…?と思わなくもなかったけど、そもそも王子王女がアンジェスに押しかけて来ている事自体がイレギュラーだ。
もしかすると、私の知らないルートがあって、シャルリーヌがそれをプレイしている可能性も捨てきれなかった。
「その……私はこれ以上の情報は持っていませんけど、もしかしたらシャルリーヌ嬢が、私の知らない『物語』を読んでいる可能性もゼロではないかと――」
おずおずと切り出せば、エドヴァルドは思いがけない事を聞いたと言う風な表情を見せた。
「ああ……確か『物語』には複数の結末が存在していると言っていたな。ボードリエ伯爵令嬢には、公爵邸への招待の手紙は出したんだったか?」
「あ、はい。ちょうど今日出しました。明日にでも返事は来ると思いますけど。多分今日は、伯爵と話のすり合わせをしているんじゃないかと……」
「確かにな。私もボードリエ伯爵宛に使者を立てたから、時間が被らないように話し合いはしているだろう」
「シャルリーヌ嬢と会える事になったら、ちょっと聞いてみますね」
「そうだな、そうしてくれ。それがその通りにいくとは限らないと聞いてはいても、ある程度の参考にはなるだろう」
「分かりました」
食後の紅茶が運ばれて来た辺りで、私がエドヴァルドに、明日以降も普通に王宮に出仕するのか聞いてみたところ、もの凄く不本意だと言いたげに、顔を顰めていた。
「少なくとも、あの王子と王女が帰国するなり第三国に出て行くなりするまでは、そうせざるを得ないだろうな。その上で、もしボードリエ伯爵が王宮に来るとなったら、その日だけは簡易型の転移扉を使わせて貰うつもりはしている。1ヶ月間の自由な使用権はある筈だからな。せいぜい有効利用させて貰うさ」
「その…家庭教師再開の件は…」
正直言って、一人邸宅に残されるわ、基本的に外出は――となると、時間が有り余る。
と言うか、ひたすらシーカサーリ王立植物園に宛てるレシピを書いたりとか、小説第二弾の下書きを書いたりとかしていても、きっと息が詰まる。
そして「不器用ブッキーちゃん」が、刺繍だ音楽だなどと、高尚な趣味に勤しむ事ほど無駄な事はない。
ヨンナが目を輝かせてこちらを見ているけど、出来れば気付かないフリを通したい。
「ああ……今の時期、少なくとも使用人達が初見になるような人物は邸宅に招き入れたくないからな……マリーツ講師に関しては、フィルバートと本人の了解が得られたら、こちらから馬車を出せば、それなら不審な馭者の心配はしなくて済むか……」
エドヴァルドが、考え込む様にぶつぶつと呟いている。
「あの、エドヴァルド様はサレステーデ語はお出来になるんですよね?」
「うん?ああ、まあ少なくとも五公爵家当主は、王宮公務補佐をそれぞれ自領の運営とは別に、義務として抱えているからな。日常会話程度に周辺国の言語は覚える必要がある。出来なければ、国王陛下に当主交代を言い渡されても拒否権がない程だ」
得意不得意はあるにせよ、晩餐会で多少の会話は出来る様にしておく必要はあるらしい。
「なかなか厳しいですね……」
本人の性格や野心はともかく、お花畑では当主は出来ないと言う事だ。
血筋よりも優先される辺りが、なかなかに手厳しいと言えるだろう。
直系に能力なしと判断されれば、躊躇なく一族の中から養子が立てられるらしい。
だから公爵家内の後継者争いと言う点では、意外にそこは表面化しないし、エドヴァルドやユセフ・フォルシアン、ひいては国王陛下が未婚である事への風当たりがそこまで強くないのも、その辺りにも原因はあるらしい。
いずれ養子を取れば済む事だ――で、ある程度周囲の雑音を抑え込めるのだ。
むしろ女性の方が、当主の意向次第にせよ、公爵夫人であっても多少の目こぼしはが許される為、当主の寵を巡っての争いが、実は起きやすいらしい。
そして知力不足の公爵家直系男子が、侯爵家婿養子などを狙うようになる為、侯爵家間での争いも、また起きやすいんだそうだ。
「ギーレンやバリエンダールあたりの大国なら、ふんぞり返って自国の言語以外話さない場合もあるからな。貴女ではないが、筆記はともかく会話は必須だ。まあ、国力の差と言う側面もあるだろう」
「夜、食事の後はいつも、しばらく領政関係の書類に目を通されているとは思うんですけど、お時間の空いたところで、サレステーデ語を教われないかな…と思ったんです。もちろんボードリエ伯爵から、王都学園からの家庭教師を紹介して貰うまでの間の話にはなるんですけど」
頼めば伯爵も、すぐに頷いてくれるとは思うのだけれど、学園に赴くにしろ、公爵邸に来て貰うにしろ、王子王女がアンジェスを発つまでは、恐らく話は保留になるだろう。
会話に関しては、召喚時のチート能力で問題なく行えるにしても、文字を知らないまま彼らをやり過ごすのに、不安を覚えないと言えば嘘になる。
少し考える仕種を見せたエドヴァルドだったけど、やはり学園に通うよりは良いと思ったんだろう。
そうだな――と最終的には首肯した。
「私は十何年も前に王都学園で教わった、日常会話程度の知識しかないが構わないか?サレステーデに関しては、普段からアンジェスとの接点はほとんどなかったからな」
宰相室に行けば、各国の辞書やマナーなんかの教本はあるらしい。
エドヴァルド以外の宰相室文官達も、一人一人が全ての語学を網羅している訳ではないにせよ、担当を分けて日々対応しているらしい。
「宰相室にある本は持ち出せないが、同じ写本が王宮書庫にもある。明日にでも行って、簡単そうな本を何冊か借りてこよう」
宜しくお願いします、と私は軽く頭を下げた。
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