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第二部 宰相閣下の謹慎事情
271 攫われたのは……。
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※1日複数話更新です。お気を付け下さい。
「すまない!エドヴァルドはいるな⁉」
ボードリエ伯爵が、恐らくは国王陛下の執務室へ案内されて行った後「さて、貴女を邸宅に送り届けなくてはな」と、エドヴァルドが私に手を差し出したそこへ、いきなり扉が勢いよく開いた。
「………何?」
声で誰かは分かったんだろうけど、この国有数の大貴族らしからぬ登場の仕方に、エドヴァルドがあからさまに眉を顰めた。
「フォルシアン公……宰相室と言う閉鎖空間とは言え、ここは王宮内。その呼び方は如何なものかと――」
だけどその苦言よりも先に、背中越しに振り返ったエドヴァルドとは違い、バッチリ正面から私と視線が交錯する形になったフォルシアン公爵が、いきなり頭を抱えてその場に崩れ落ちた。
「レイナ嬢…よりによって…っ」
「えっ⁉」
「――彼女は、今までここでボードリエ伯爵と面会していた。伯爵は元より陛下との謁見があったし、街中で彼女の馬車が襲われでもしたらコトだからな。謁見前にここで場を設けたんだ。で、それが?」
いきなりの名指しに面食らった私を庇う様に、エドヴァルドが鋭い言葉を放った。
「ああ、待て待て、冷気を飛ばすな!話を最後まで聞け!今、私の邸宅から急使が来て、ユセフが邸宅から連れ去られたと!」
「はあっ⁉」
らしくない声をエドヴァルドがあげているのは、ある意味仕方のない事かも知れない。
フォルシアン公爵も、立ち上がらないまま話し続けている。
「詳しくは分からん!ただ、いきなり玄関から押し入った覆面の連中が、ダイニングで妻と食事中だった、ユセフだけを連れて、また姿を消したと!考えられるのは、簡易型の転移装置を持って乗り込んで来て、それを起動させてどこかへ消えた事だけだ!」
「…簡易型転移装置だと?」
「おまえ今日、管理部に一往復分の申請をあげたな?まだあるのか?」
もちろんフォルシアン公爵とて、エドヴァルドの事は微塵も疑っていない。
ただ、誰でも使える装置ではない以上、在庫管理は必須の事だ。
エドヴァルドもそこは、声を荒げなかった。
「…一つは、公爵邸から王宮にレイナを連れて来るのに、もう使った。対の一つは、今から彼女を再度邸宅に送るつもりだったから――ここにある」
私をエスコートしようとしていた手と逆の手にあった装置を、エドヴァルドがフォルシアン公爵の方へと掲げて見せた。
そうか…と、微かにフォルシアン公爵が息を吐き出している。
「正直、イデオン公爵邸の護衛連中は、ウチどころか王宮護衛騎士達やレイフ殿下麾下の部隊でさえ一目置いている。本当なら、彼女を公爵邸から出すなと、そう言おうと――」
「と言う事は、サレステーデの例の連中が、独自に自分達で装置を持ち込んで、やりたい放題やっているとでも……?」
「そのくらいしか考えられん……」
え、それは王女サマが配下に命じて、有無を言わさずフォルシアン公爵令息をどこかに拉致監禁しちゃったとか、そう言う――。
(ひいっ、コワイ‼どこぞのサイコパス陛下が闇落ちしちゃった後、みたいな事をやらかす人間が、他にもいたとか怖すぎる!)
今はエドヴァルドとフォルシアン公爵とのやり取りに口は挟めないので、私は顔を痙攣らせながらも、黙って見守るしかない。
「やらかした理由なら、想像出来なくはない。今しがた陛下宛に、サレステーデ王家からの、抗議文に対する返書が届いたんだ」
「……返書」
「ああ。曰く『なるべく早く、キリアン第一王子を使者として、直々に、アンジェス王家までお詫びに伺いたい。出来れば、しでかした二人は当王家側で処分をさせて欲しい』と、そんな内容の返書だ。今ごろ陛下の手元に届いている筈だ」
本当なら、フォルシアン公爵が自ら持参すべきところ、自家からの急使を迎える必要が生じて、別の者に返書は持たせたとの事だった。
「処分だと?」
「ああ。サレステーデ王家、内側で何かあるぞ。そして娘をサレステーデに嫁がせたクヴィスト公が、娘を案じて何かしら手を貸している可能性が高い。あまり考えたくはないが、万一既成事実でも主張されたら、フォルシアン公爵家は、否が応にも王女の後見として巻き込まれる」
エドヴァルドの苛立たしげな舌打ちの音が聞こえる。
「今ならまだ間に合う――か」
「多少はバカ息子が媚薬に抵抗しているものと信じたい」
…公爵サマ、発想がアブナイです。
媚薬前提ですか。
「アンジェス国内、使用許可申請のない〝扉〟の使用は、他国製の装置にしろ、自国の装置にしろ、使用した途端にもれなく行き先を歪められて王宮地下の『真判部屋』に直結する筈だろう。そこで誰かの手引きがあったのか?」
後でエドヴァルドに聞いたところによると〝扉〟の無断使用に関しては、王都の中へは直接来る事が出来ないらしい。仕組みはよく分からないが、事前登録がない限りは、空間と空間を繋ぐための「魔力の道」を意図的に歪めるシステムが、王都には張り巡らされているらしい。
…意外に優秀なんだね、管理部。
って言うかそれ、事実上の「結界」じゃ…とは思うものの、そもそもそんな単語が存在しない上に、管理部術者と王宮勤めの上層部しかシステムを知らないとなれば、概念が定着しないのも仕方がないのかも知れなかった。
だからそもそも、ドナート王子やドロテア王女らは、王都から一番近いクヴィスト公爵家の傘下領にまずやって来て、そこから馬車で王都入りした可能性が高いと考えられていたらしい。
ちなみに「真判部屋」って何かと聞いたところが、どうやら日本警察に照らし合わせて考えると「取り調べ室」に相当する部屋みたいだった。
拷問部屋みたいなんじゃないんだ。びっくりした。
その部屋は別にまたある――とかは、聞きたくなかったかな、うん。
「詳しいところは、まだ分からない。管理部から、王都内での転移装置無断使用が検出されて、護衛騎士達が『真判部屋』に駆け付けた時には、既に誰もいなかったらしいんだ。ただ、部屋の扉は開きっぱなしになっていたとの事だから、誰かがそこへ飛ばされて、まるで待ち構えていたかの様に連れ出された事は間違いなかった。おまえに来客があるのは皆分かっていたから、先に私のところに報告が来たんだ」
フォルシアン公爵は、それを国王陛下と宰相に報告をすべく動き出したところで――邸宅から、ユセフが姿を消した事を知らされたのだ。
「そしてあまりにタイミングよく、ユセフが連れ去られたとの急使が来た――か」
「私の邸宅から出られたとしても、クヴィスト公の邸宅はもちろん、サレステーデに戻る事など論外だ。装置を使えば、まず間違いなく『真判部屋』に飛ばされた筈だ。そこからの時間の経過を考えても……王宮からは出ていないだろう。十中八九、人気のないどこかの空き部屋に連れ込まれている筈なんだ」
フォルシアン公爵の言葉に、エドヴァルドも難しい表情で考え込んでいる。
「今、レイナを送り届けている時間がない上に、ここに一人にもしておけない、か……」
「ああ。もしかしたら、イデオン公爵邸宅の方にも何人か押し入っていたかも知れないぞ。まあ、返り討ちにあってる可能性も高そうだが」
「そうだな。特に今はベルセリウスもまだ王都にいるからな。悪いが玄関にさえ辿り着いていないだろうな」
「それは……またなんとも」
公式行事の都度王都にやって来ては、居並ぶご令嬢方を恐怖の渦に巻き込んでいる長身の偉丈夫の事は、フォルシアン公爵とて知らない訳ではない。
ご愁傷様、と彼も内心で思ったんだろう。
「国王陛下にかけあって、イデオン公爵邸の護衛も呼ぶか……?」
口元に手をあてて、フォルシアン公爵を見下ろしたまま、エドヴァルドの方はは何やら考え込んでいたみたいだったけど。
いや…何にせよユセフを探させるのが先だな、との呟きも密かに漏れた。
「フォルシアン公、私はレイナとここに残って、情報の拠点となろう。公に率先して動いて貰う形で構わないか?」
「それは……構わないが、関係者が中心となって動くのはマズくないか?」
「今からコンティオラ公やスヴェンテ老公を呼んだところで、今までの経緯から説明をしないとならないから、時間が惜しい。まあクヴィスト公は、首に縄をつけてでも引きずって来ないとならないだろうが、それだって今すぐ動ける事ではない。そして、私は貴方とレイナを二人、ここに残す選択肢を持っていない。――誰にも文句は言わせない。動いてくれ」
ああ、うん。確かに誰も文句は言えなさげデス。
フォルシアン公爵も、きっと「分かった」以外に言わせて貰えない、それは迫力だった。
「すまない!エドヴァルドはいるな⁉」
ボードリエ伯爵が、恐らくは国王陛下の執務室へ案内されて行った後「さて、貴女を邸宅に送り届けなくてはな」と、エドヴァルドが私に手を差し出したそこへ、いきなり扉が勢いよく開いた。
「………何?」
声で誰かは分かったんだろうけど、この国有数の大貴族らしからぬ登場の仕方に、エドヴァルドがあからさまに眉を顰めた。
「フォルシアン公……宰相室と言う閉鎖空間とは言え、ここは王宮内。その呼び方は如何なものかと――」
だけどその苦言よりも先に、背中越しに振り返ったエドヴァルドとは違い、バッチリ正面から私と視線が交錯する形になったフォルシアン公爵が、いきなり頭を抱えてその場に崩れ落ちた。
「レイナ嬢…よりによって…っ」
「えっ⁉」
「――彼女は、今までここでボードリエ伯爵と面会していた。伯爵は元より陛下との謁見があったし、街中で彼女の馬車が襲われでもしたらコトだからな。謁見前にここで場を設けたんだ。で、それが?」
いきなりの名指しに面食らった私を庇う様に、エドヴァルドが鋭い言葉を放った。
「ああ、待て待て、冷気を飛ばすな!話を最後まで聞け!今、私の邸宅から急使が来て、ユセフが邸宅から連れ去られたと!」
「はあっ⁉」
らしくない声をエドヴァルドがあげているのは、ある意味仕方のない事かも知れない。
フォルシアン公爵も、立ち上がらないまま話し続けている。
「詳しくは分からん!ただ、いきなり玄関から押し入った覆面の連中が、ダイニングで妻と食事中だった、ユセフだけを連れて、また姿を消したと!考えられるのは、簡易型の転移装置を持って乗り込んで来て、それを起動させてどこかへ消えた事だけだ!」
「…簡易型転移装置だと?」
「おまえ今日、管理部に一往復分の申請をあげたな?まだあるのか?」
もちろんフォルシアン公爵とて、エドヴァルドの事は微塵も疑っていない。
ただ、誰でも使える装置ではない以上、在庫管理は必須の事だ。
エドヴァルドもそこは、声を荒げなかった。
「…一つは、公爵邸から王宮にレイナを連れて来るのに、もう使った。対の一つは、今から彼女を再度邸宅に送るつもりだったから――ここにある」
私をエスコートしようとしていた手と逆の手にあった装置を、エドヴァルドがフォルシアン公爵の方へと掲げて見せた。
そうか…と、微かにフォルシアン公爵が息を吐き出している。
「正直、イデオン公爵邸の護衛連中は、ウチどころか王宮護衛騎士達やレイフ殿下麾下の部隊でさえ一目置いている。本当なら、彼女を公爵邸から出すなと、そう言おうと――」
「と言う事は、サレステーデの例の連中が、独自に自分達で装置を持ち込んで、やりたい放題やっているとでも……?」
「そのくらいしか考えられん……」
え、それは王女サマが配下に命じて、有無を言わさずフォルシアン公爵令息をどこかに拉致監禁しちゃったとか、そう言う――。
(ひいっ、コワイ‼どこぞのサイコパス陛下が闇落ちしちゃった後、みたいな事をやらかす人間が、他にもいたとか怖すぎる!)
今はエドヴァルドとフォルシアン公爵とのやり取りに口は挟めないので、私は顔を痙攣らせながらも、黙って見守るしかない。
「やらかした理由なら、想像出来なくはない。今しがた陛下宛に、サレステーデ王家からの、抗議文に対する返書が届いたんだ」
「……返書」
「ああ。曰く『なるべく早く、キリアン第一王子を使者として、直々に、アンジェス王家までお詫びに伺いたい。出来れば、しでかした二人は当王家側で処分をさせて欲しい』と、そんな内容の返書だ。今ごろ陛下の手元に届いている筈だ」
本当なら、フォルシアン公爵が自ら持参すべきところ、自家からの急使を迎える必要が生じて、別の者に返書は持たせたとの事だった。
「処分だと?」
「ああ。サレステーデ王家、内側で何かあるぞ。そして娘をサレステーデに嫁がせたクヴィスト公が、娘を案じて何かしら手を貸している可能性が高い。あまり考えたくはないが、万一既成事実でも主張されたら、フォルシアン公爵家は、否が応にも王女の後見として巻き込まれる」
エドヴァルドの苛立たしげな舌打ちの音が聞こえる。
「今ならまだ間に合う――か」
「多少はバカ息子が媚薬に抵抗しているものと信じたい」
…公爵サマ、発想がアブナイです。
媚薬前提ですか。
「アンジェス国内、使用許可申請のない〝扉〟の使用は、他国製の装置にしろ、自国の装置にしろ、使用した途端にもれなく行き先を歪められて王宮地下の『真判部屋』に直結する筈だろう。そこで誰かの手引きがあったのか?」
後でエドヴァルドに聞いたところによると〝扉〟の無断使用に関しては、王都の中へは直接来る事が出来ないらしい。仕組みはよく分からないが、事前登録がない限りは、空間と空間を繋ぐための「魔力の道」を意図的に歪めるシステムが、王都には張り巡らされているらしい。
…意外に優秀なんだね、管理部。
って言うかそれ、事実上の「結界」じゃ…とは思うものの、そもそもそんな単語が存在しない上に、管理部術者と王宮勤めの上層部しかシステムを知らないとなれば、概念が定着しないのも仕方がないのかも知れなかった。
だからそもそも、ドナート王子やドロテア王女らは、王都から一番近いクヴィスト公爵家の傘下領にまずやって来て、そこから馬車で王都入りした可能性が高いと考えられていたらしい。
ちなみに「真判部屋」って何かと聞いたところが、どうやら日本警察に照らし合わせて考えると「取り調べ室」に相当する部屋みたいだった。
拷問部屋みたいなんじゃないんだ。びっくりした。
その部屋は別にまたある――とかは、聞きたくなかったかな、うん。
「詳しいところは、まだ分からない。管理部から、王都内での転移装置無断使用が検出されて、護衛騎士達が『真判部屋』に駆け付けた時には、既に誰もいなかったらしいんだ。ただ、部屋の扉は開きっぱなしになっていたとの事だから、誰かがそこへ飛ばされて、まるで待ち構えていたかの様に連れ出された事は間違いなかった。おまえに来客があるのは皆分かっていたから、先に私のところに報告が来たんだ」
フォルシアン公爵は、それを国王陛下と宰相に報告をすべく動き出したところで――邸宅から、ユセフが姿を消した事を知らされたのだ。
「そしてあまりにタイミングよく、ユセフが連れ去られたとの急使が来た――か」
「私の邸宅から出られたとしても、クヴィスト公の邸宅はもちろん、サレステーデに戻る事など論外だ。装置を使えば、まず間違いなく『真判部屋』に飛ばされた筈だ。そこからの時間の経過を考えても……王宮からは出ていないだろう。十中八九、人気のないどこかの空き部屋に連れ込まれている筈なんだ」
フォルシアン公爵の言葉に、エドヴァルドも難しい表情で考え込んでいる。
「今、レイナを送り届けている時間がない上に、ここに一人にもしておけない、か……」
「ああ。もしかしたら、イデオン公爵邸宅の方にも何人か押し入っていたかも知れないぞ。まあ、返り討ちにあってる可能性も高そうだが」
「そうだな。特に今はベルセリウスもまだ王都にいるからな。悪いが玄関にさえ辿り着いていないだろうな」
「それは……またなんとも」
公式行事の都度王都にやって来ては、居並ぶご令嬢方を恐怖の渦に巻き込んでいる長身の偉丈夫の事は、フォルシアン公爵とて知らない訳ではない。
ご愁傷様、と彼も内心で思ったんだろう。
「国王陛下にかけあって、イデオン公爵邸の護衛も呼ぶか……?」
口元に手をあてて、フォルシアン公爵を見下ろしたまま、エドヴァルドの方はは何やら考え込んでいたみたいだったけど。
いや…何にせよユセフを探させるのが先だな、との呟きも密かに漏れた。
「フォルシアン公、私はレイナとここに残って、情報の拠点となろう。公に率先して動いて貰う形で構わないか?」
「それは……構わないが、関係者が中心となって動くのはマズくないか?」
「今からコンティオラ公やスヴェンテ老公を呼んだところで、今までの経緯から説明をしないとならないから、時間が惜しい。まあクヴィスト公は、首に縄をつけてでも引きずって来ないとならないだろうが、それだって今すぐ動ける事ではない。そして、私は貴方とレイナを二人、ここに残す選択肢を持っていない。――誰にも文句は言わせない。動いてくれ」
ああ、うん。確かに誰も文句は言えなさげデス。
フォルシアン公爵も、きっと「分かった」以外に言わせて貰えない、それは迫力だった。
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