私のお猫さま 25歳を迎えて猫又さまになりました

月見こだま

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第二部

08:猫又さまと桜の訓練

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 わたしは少しだけ、仕事量を調整することにした。
 収入は減るが、それよりも大切なことがある。
 ルイくんは、暫くはまた化け犬の追跡をすると行ってしまった。あとはルイ姉に任せると言って。


「わたしもミケと同じように、意識することからはじめたらいいんだね」
「はい、桜さま。ですが、桜さまのメニューは変えましょう」
「え?」
「ミケさまとはお身体の大きさが違いますし、桜さまは生きていたイメージは既にお持ちでしょうから」
「そっか」
「出来れば、で構いません。心臓が理想です」
「し、心臓!?」
「はい。牛、豚、鳥……魚でも。なんでも構いません。脳でも、目玉でも、その他の臓器でも構いませんが、心臓が『命』の『中心』ですので」
「うっ……なるほど。牛ならすぐ手に入るかも」

 近所のスーパーに置いていたことを思い出す。……わたし、内臓系苦手なんだよな……。

「それを日に一度で構いませんので、ミケさまがしているようにお召し上がりください」
「うん……」
「ミケさまは、今朝もお上手に召し上がられてました。睡眠もたっぷり、今も寝てらっしゃいますね。いいことです。そうして量を増やし、『巡り』が出来たら次の段階に入ります。桜さまも頑張ってくださいね」
「はい……」

(……どうせなら、若葉に買い物頼もう)

 スマホを取り出し、増えた買い物をメッセージで送った。
 すぐ既読になり、スタンプが返ってくる。OKということだろう。

 調理法はなんでもありなのかな。……とりあえず、焼いてみようか……でもなあ。レシピを見ながら唸っていると。

 ガチャンッと玄関が開いた。


「買ってきた」

 両手いっぱいに袋を持った若葉が返って来た。車だからこそのまとめ買い。免許を持ってる弟に感謝。

「ありがとうございます、若葉さま」
「さすがにこれは重いよな。塩って」
「ありがとう、若葉。助かる……」
「で、こっちは姉ちゃんに頼まれたやつ。焼き肉すんの? ホルモン苦手なのに」
「うん……悩んでるとこ。どうやって食べよう」
「焼くんだと思って他の部位も買ってきた」
「わあ、美味しそう……」

 モモ、ロース、カルビ……ヒレまで!

「どうしたの若葉。奮発して」
「なんとなく。暫くこっちに来れなかったから」
「――ふぅん? 若葉もまだ可愛いとこあるねぇ」

 暫く一緒にご飯食べれなくて寂しかったとかかな? 可愛いやつめ。
 きょうだいの会話をにこやかに見ていたルナちゃんだが、小さな前足を若葉に伸ばした。

「一袋いただけますか。霊力を込めます」
 毎日の日課になる、と言っていたそれに若葉は口を引き結んで。

「待った。それ、お前は大丈夫なのか?」
「大丈夫、とは?」
「霊力も使いすぎると消耗するんじゃないのか」
「ええ。ですが、回復します。霊力は自然エネルギーを得られれば、回復は早いです」

 あ、今なら聞けそう。

「ねえ、ルナちゃん。ずっと気になってたんだけど」
「はい。妖力と霊力の違いですか?」
「そう、それ。ミケはずっと霊力って言ってたんだけど、正しくは妖力なんだよね?」
「それは少し説明が難しいのですが――そうですね。厳密にいえば、ミケさまには両方ございます。ただ、九尾のひと粒をお持ちですので、圧倒的に妖力の質量が多いですが」
「へえ……?」
「いずれ桜さまにもわかります。まずは、お食事を頑張りましょう」
「はい……」


 それからわたしは、命に感謝をし。苦手な食材を無駄にしないよう頑張ることにした。


 ……美味しく食べれる調理法が知りたい。

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