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第20話 多くを語らない男?
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久しぶりの王都。
チェサピックはモコ伯爵家にピレニーを送ると、実家である宮と騎士団に向かった。
ゲルニカ妃は社交場には出ないのだが、低位貴族である準男爵家の出身なので、同年代の友人は当主になっているし商会を経営している者もいる。
モコ伯爵家にもお抱えの商会はあるだろうが、販売と言うよりも輸送を主に請け負っている商会なので、実際に販路を考えるとゲルニカ妃に口利きをしてもらった方が話が早い。
なにより中間マージンを多くとる商会では領地が潤わないのでその選別も兼ねていた。
ドベールが絡むとなれば商会側もきちんとした商売をしているところを選ばねばならないためだ。
そして騎士団にも1つ。
こちらは無償で設置をさせてもらう。場所は食堂。
騎士達に食事を供給する食堂で夜も濾過装置に水を通すようにフル活用してもらえば炊事に使える分の水は大きな水瓶に溜まる筈である。
「早速お母様が次の茶会で使ってくださるそうよ」
「こっちも騎士団に1つ置いて来た。水が違えば食事の味も変わるからな。良い方向に転ぶと良いんだが」
話をしているとそこにやって来たのはポメリアン。
ついでに第3王子のリトレーバも一緒だった。
「あらあら。すっかり懐かれちゃったわね」
「全くだ。てっきり女嫌いかと思っていたが例外もあるんだな」
「護衛ですから」と弁明するチェサピック。
どうやら第3王子のリトレーバが苦手なのはピレニーと同じらしい。
「あ…ら・・・伯父さまもご一緒・・・」
リトレーバは良く言えば理系の秀才。
長々と説明をするのではなく、短く一刀両断で話をブチっと切ってしまう男。
今日、やって来ていたのは他家に地味な嫌がらせをしていた子爵家の経営が遂に傾き、子爵家の事業だった小口輸送をモコ伯爵家が権利を買い取ったためである。
「業績の良い家が失敗すると、『それみたことか』とまるで鬼の首を取ったように。本当に嫌な性格だったわ」
「シャーデンフロイデだね」
<< シャーデンフロイデ?! >>
家令マメシーバが胸から手帳を取り出し、「シ。シ。シ・・・」と探し項目を読み上げた。
「読み上げます。自分が手を下すことなく妬みの対象者が不幸になったり、悲しみや苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる嬉しさなど快い感情のことを言うそうです」
リトレーバは多くを語らない。
短い言葉なのであのバザーでの挨拶にかかった時間も『では第3王子リトレーバ様からのお言葉で御座います』という紹介から退場までたった15秒で終わらせた強者。
その時の挨拶は『バーナム効果に取りつかれぬように』の一言だけだった。
着替えに屋敷に戻った時、ピレニーは家令マメシーバに『バーナム効果って何?』と聞いたくらいだ。
『お嬢様。バーナム効果とは誰にでも当てはまるのに自分だけだと思い込んでしまう気持ちです』
『え?どういうこと?』
『例えば占い師などが【この頃辛い事がありましたよね】とか言うでしょう。辛い事がない人間などいません。誰しも大なり小なり嫌だなと感じる事は御座いますが、そう言われた時に自分の辛さなどを判ってくれると思い込んでしまう相乗効果もあるんです。詐欺師など言葉巧みに人を操る人の常套手段です』
――難しい言葉を使うのね――
単純に【スラム街にいる事を当たり前に思うな】と言いたかったのだろうがリトレーバは賢過ぎて湾曲してしまうので人に思いが伝わらない王子でもある。そうそうに王位レースから脱落したのも頷ける。
「で?あの濾過装置で茶を振舞えばいいのね?」
「そう。私も手伝うわ。どんなドレスが良いかしら。華美なのはだめよね」
「そうね。茶会だし宝飾品は無くてもいいんじゃない?」
ポメリアンと会話をしているとリトレーバがまたもや一言。
「認知バイアスだな」
<< 認知バイアス?! >>
「売り込みはポジティブ・ハロー効果を狙い、売り出した後はコンコルド効果。フッ粋な事を」
残念な事にその場にいる誰もが言葉の意味が全く分からない。
ポメリアンは何時の事だと軽く流すのだが、知らないと知りたくなるのが人間。
ピレニーは家令マメシーバを見る。
コホンと一つ咳ばらいをしたマメシーバ。
「ポジティブ・ハロー効果とはこの場合、奥様が紹介する事で元王女の推薦?!という本来の効果以上の成果を相手に思わせる事で御座います」
「やだ・・・お母様に頼むのがまさにそうじゃないの」
「左様で御座います。で、コンコルド効果とは今回の場合、購入をしますとそれなりに高額な買い物で御座いますから簡単に捨てる事や止める事が出来なくなりさらに購入したり、追加で投資をする事で御座います」
「まさにチェサピックはそれを狙ってるわ‥」
「お嬢様。高額なお品はまだ考える時間と資金の残高や枠が御座いますが、一番危険なのは少額でございます。子供の小遣い銭くらいの金額ですと考える間もなく金と時間をつぎ込んでしまいますから」
「怖っ!!人の心理って怖いわ・・・当たってるかも。ついお気に入りのガッチャーポンがあると1個100バウだからって買っちゃうわ」
「認知バイアスとは経験などもですが、周囲が持っている、誰かのお勧めなど何かを決定する時に無意識に操られてしまう感情です」
もはや理系と言うよりも、心理学のほうに近いのではと誰もが考えるのだが、リトレーバ自身が「私は理系」と言うのだから理系なのである。
ちなみにこのリトレーバ。お妃様は幼馴染で押しかけ女房的なご令嬢。蓼食う虫も好き好きなのだが、顔を合わせる度にリトレーバに求婚をした。
その時、リトレーバは空を見て青の美しさを語った一言が妃への求婚の返事。
『君の気持ちはレイリー散乱』
『え?1万ボルトじゃなく?』
『フッ。ボルトでは攻撃力は大した事は無いな。アンペアが加わって初めて攻撃になるのだ。ちなみに某モンスターの【行けぇ!10万ボルトだ!】も大したダメージは与えられない。君の好きな打たせ湯。高い所から水が落ちれば痛いと感じるのは水量が多い時だ。ぽっちょんの水では痛くもないだろう。高さがボルト、量がアンペアだ。瞳が1万ボルトでも私にダメージは与えられないが、あまりにも求婚の数が多いから根負けだ』
っと、珍しく長文だったのを【了承】と理解してもらえたのだった。
ちなみに空が青いのは短波長が空気中の細かい塵を避ける事が出来ず青く見えるだけである。それを利用しリトレーバはお妃様とお散歩中に照れ隠しでお妃様を褒める。
「空を見た時、太陽に向かってみる空の色と太陽を背にしてみる空の色は違う」
「どう言う事?」
「君は太陽。背にした方がより君が鮮やかに見えると言う事さ」
――背にしたら私のこと、見てないじゃない――
太陽を背にした時に、空が青く見える。
やはりリトレーバは理系だったがお妃様は理解が追いつかず、いつも首を傾げ「この不思議ちゃんがまたいいのよね」と散歩をするのが日課である。
★~★
次は19時10分です
チェサピックはモコ伯爵家にピレニーを送ると、実家である宮と騎士団に向かった。
ゲルニカ妃は社交場には出ないのだが、低位貴族である準男爵家の出身なので、同年代の友人は当主になっているし商会を経営している者もいる。
モコ伯爵家にもお抱えの商会はあるだろうが、販売と言うよりも輸送を主に請け負っている商会なので、実際に販路を考えるとゲルニカ妃に口利きをしてもらった方が話が早い。
なにより中間マージンを多くとる商会では領地が潤わないのでその選別も兼ねていた。
ドベールが絡むとなれば商会側もきちんとした商売をしているところを選ばねばならないためだ。
そして騎士団にも1つ。
こちらは無償で設置をさせてもらう。場所は食堂。
騎士達に食事を供給する食堂で夜も濾過装置に水を通すようにフル活用してもらえば炊事に使える分の水は大きな水瓶に溜まる筈である。
「早速お母様が次の茶会で使ってくださるそうよ」
「こっちも騎士団に1つ置いて来た。水が違えば食事の味も変わるからな。良い方向に転ぶと良いんだが」
話をしているとそこにやって来たのはポメリアン。
ついでに第3王子のリトレーバも一緒だった。
「あらあら。すっかり懐かれちゃったわね」
「全くだ。てっきり女嫌いかと思っていたが例外もあるんだな」
「護衛ですから」と弁明するチェサピック。
どうやら第3王子のリトレーバが苦手なのはピレニーと同じらしい。
「あ…ら・・・伯父さまもご一緒・・・」
リトレーバは良く言えば理系の秀才。
長々と説明をするのではなく、短く一刀両断で話をブチっと切ってしまう男。
今日、やって来ていたのは他家に地味な嫌がらせをしていた子爵家の経営が遂に傾き、子爵家の事業だった小口輸送をモコ伯爵家が権利を買い取ったためである。
「業績の良い家が失敗すると、『それみたことか』とまるで鬼の首を取ったように。本当に嫌な性格だったわ」
「シャーデンフロイデだね」
<< シャーデンフロイデ?! >>
家令マメシーバが胸から手帳を取り出し、「シ。シ。シ・・・」と探し項目を読み上げた。
「読み上げます。自分が手を下すことなく妬みの対象者が不幸になったり、悲しみや苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる嬉しさなど快い感情のことを言うそうです」
リトレーバは多くを語らない。
短い言葉なのであのバザーでの挨拶にかかった時間も『では第3王子リトレーバ様からのお言葉で御座います』という紹介から退場までたった15秒で終わらせた強者。
その時の挨拶は『バーナム効果に取りつかれぬように』の一言だけだった。
着替えに屋敷に戻った時、ピレニーは家令マメシーバに『バーナム効果って何?』と聞いたくらいだ。
『お嬢様。バーナム効果とは誰にでも当てはまるのに自分だけだと思い込んでしまう気持ちです』
『え?どういうこと?』
『例えば占い師などが【この頃辛い事がありましたよね】とか言うでしょう。辛い事がない人間などいません。誰しも大なり小なり嫌だなと感じる事は御座いますが、そう言われた時に自分の辛さなどを判ってくれると思い込んでしまう相乗効果もあるんです。詐欺師など言葉巧みに人を操る人の常套手段です』
――難しい言葉を使うのね――
単純に【スラム街にいる事を当たり前に思うな】と言いたかったのだろうがリトレーバは賢過ぎて湾曲してしまうので人に思いが伝わらない王子でもある。そうそうに王位レースから脱落したのも頷ける。
「で?あの濾過装置で茶を振舞えばいいのね?」
「そう。私も手伝うわ。どんなドレスが良いかしら。華美なのはだめよね」
「そうね。茶会だし宝飾品は無くてもいいんじゃない?」
ポメリアンと会話をしているとリトレーバがまたもや一言。
「認知バイアスだな」
<< 認知バイアス?! >>
「売り込みはポジティブ・ハロー効果を狙い、売り出した後はコンコルド効果。フッ粋な事を」
残念な事にその場にいる誰もが言葉の意味が全く分からない。
ポメリアンは何時の事だと軽く流すのだが、知らないと知りたくなるのが人間。
ピレニーは家令マメシーバを見る。
コホンと一つ咳ばらいをしたマメシーバ。
「ポジティブ・ハロー効果とはこの場合、奥様が紹介する事で元王女の推薦?!という本来の効果以上の成果を相手に思わせる事で御座います」
「やだ・・・お母様に頼むのがまさにそうじゃないの」
「左様で御座います。で、コンコルド効果とは今回の場合、購入をしますとそれなりに高額な買い物で御座いますから簡単に捨てる事や止める事が出来なくなりさらに購入したり、追加で投資をする事で御座います」
「まさにチェサピックはそれを狙ってるわ‥」
「お嬢様。高額なお品はまだ考える時間と資金の残高や枠が御座いますが、一番危険なのは少額でございます。子供の小遣い銭くらいの金額ですと考える間もなく金と時間をつぎ込んでしまいますから」
「怖っ!!人の心理って怖いわ・・・当たってるかも。ついお気に入りのガッチャーポンがあると1個100バウだからって買っちゃうわ」
「認知バイアスとは経験などもですが、周囲が持っている、誰かのお勧めなど何かを決定する時に無意識に操られてしまう感情です」
もはや理系と言うよりも、心理学のほうに近いのではと誰もが考えるのだが、リトレーバ自身が「私は理系」と言うのだから理系なのである。
ちなみにこのリトレーバ。お妃様は幼馴染で押しかけ女房的なご令嬢。蓼食う虫も好き好きなのだが、顔を合わせる度にリトレーバに求婚をした。
その時、リトレーバは空を見て青の美しさを語った一言が妃への求婚の返事。
『君の気持ちはレイリー散乱』
『え?1万ボルトじゃなく?』
『フッ。ボルトでは攻撃力は大した事は無いな。アンペアが加わって初めて攻撃になるのだ。ちなみに某モンスターの【行けぇ!10万ボルトだ!】も大したダメージは与えられない。君の好きな打たせ湯。高い所から水が落ちれば痛いと感じるのは水量が多い時だ。ぽっちょんの水では痛くもないだろう。高さがボルト、量がアンペアだ。瞳が1万ボルトでも私にダメージは与えられないが、あまりにも求婚の数が多いから根負けだ』
っと、珍しく長文だったのを【了承】と理解してもらえたのだった。
ちなみに空が青いのは短波長が空気中の細かい塵を避ける事が出来ず青く見えるだけである。それを利用しリトレーバはお妃様とお散歩中に照れ隠しでお妃様を褒める。
「空を見た時、太陽に向かってみる空の色と太陽を背にしてみる空の色は違う」
「どう言う事?」
「君は太陽。背にした方がより君が鮮やかに見えると言う事さ」
――背にしたら私のこと、見てないじゃない――
太陽を背にした時に、空が青く見える。
やはりリトレーバは理系だったがお妃様は理解が追いつかず、いつも首を傾げ「この不思議ちゃんがまたいいのよね」と散歩をするのが日課である。
★~★
次は19時10分です
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