47 / 51
47:リディアからの手紙
「柑橘系でしょう?ならば敢えてレモンの果汁を加えてみては?」
「レモン?酸っぱさが問題なのに?」
「だからよ。あとは皮は10日から2週間で取り出して、種も出来るだけ取り除いたほうが苦みはかなり抑えられると思うわ」
「試してみよう。君に相談をすると何でも解決するような気がするよ」
「買い被りです」
ディートヘルムは販売経路を確立する前に、肝心の商品である果実酒の製造に悩んでいた。飲めなくはないが二度目を買おうとは思わない。試飲したあと誰もが口を揃えるのだ。それでは商品としては売り出す事が出来ない。
果物として販売が出来なくても「果実酒」「ドライフルーツ」として加工し売り出す事で日持ちがするようになり携帯も出来るようになると、考えたのだ。
「竈の熱を利用してはどうかしら?夕食を調理したあとはもう薪を足さないからじんわりと炭が灰になっていくその余熱なら熱すぎず、適度な温度が乾燥させる時間だけは保てるはず」
「だが、その為に竈に熱を造る必要がある。それは何かに利用できないだろうか。家庭なら調理と出来るが売り出すための品を作るとなれば毎回料理というのはあり得ない」
「では、温水を利用して野菜を育てるのはどうかしら?あ、お湯をかけるのではなく野菜を育てるための畝を建物で覆い、その中の空気を温めるために使うのよ。果実だけでは収益も上がらないでしょうし、温室とする事で年中作物が育てられるようになる。どうかしら」
「いいね。試してみよう。建物の素材は…」
「蓄熱を考えるなら石、レンガ。木材はそれで乾燥を促してしまうから隙間が出来るかも知れないし、今の段階では竈の熱、つまり燃焼させるわけだから火災の可能性もあるから木材はやめておいたほうが良いわ。革新的な技術が確立されれば試す価値はあると思うわ」
事実その通りでドライフルーツについてはカドリア王国ではなく、海の向こうの国では予約待ちとなった。関税が撤廃されたのは「果実」であり加工品は除外される。
この事で元々の販売先に商談を持ちかけ、持ち直した家も増えてきた。
だが、王太子妃となったトルデリーゼは腫れもの扱いとなり、話しかける貴族もいない。
相変わらずアルフォンスの別荘から王宮に出向く王太子妃は王太子用の宮にも立ち入りを禁止されているとまで言われ出した。
実際はトルデリーゼが宮に入る事を拒否している。
アルフォンス自身も宮には「公妃」となる女性を連れ込んでいるため、ホーデック侯爵令嬢と繰り広げられていた痴態を夜まで見せられると思えば離れている事で嘲笑される方がずっと楽だ。
別荘の使用人達は相変わらずで、トルデリーゼはカドリア王国に来た時よりも体重は10キロほど減ってしまった。それでも王宮に来るのは、父からの便りが何かに紛れて届く可能性があるためだ。
王太子妃になった頃、上から2番目の姉リディアから手紙が届いた。
その手紙を持って来てくれたのはディートヘルム。
アルフォンスが王太子となり、ディートヘルムは王弟への道しかないと思われていたが数少ない味方となってくれる貴族と共に、来るべき日に起こす「どんでん返し」をまだ諦めてはいなかった。
「私宛の書簡の中に紛れ込んでいた」
「殿下宛の書簡に?」
しかし、差し出された封書の宛名は聞いた事もないような男性の名前宛で、差出人もポムス商会となっており、ユーグ商会を手伝ったことは有るが、聞いた事もない屋号だった。
――どうしてこれが私宛だと思えるのだろうか――
そう思いながらもペーパーナイフで封を切り、中の便箋を取り出し開いてみた。
「これは!」
「良かったよ。やはり君宛で間違いなかったようだ」
ルディへと書き出しのある手紙は姉のリディアからのものだった。
ディートヘルムを思わず見てしまったトルデリーゼだが、ディートヘルムは小さく頷き、「今でもガマが必要なら言ってくれ」と部屋を出て行った。
リディアからの手紙は、先ず手紙を読んだら焼却するようにと書かれていた。
そして、ディートヘルムの働きかけでリディアの嫁いでいった国の皇太子もトルデリーゼの状況を鑑みてアルフォンスが国王となった時は、アルフォンスが国家間の交渉をしたように関税の交渉を持ちかけ、譲歩を引き出すと書かれてあった。
――ディートヘルム様は味方だったという事なの?――
互いに思慕の感情はなく、ディートヘルムは責任感からの行動。
その目的が離縁が出来るよう法を制定するためとリディアの手紙で知ったトルデリーゼは既に立ち去ったディートヘルムの後姿を思い浮かべ、頭を下げた。
国王により貴族の中で囁かれる噂は表立っては聞こえなくはなかったが、国王自らが否定に乗り出せば違った意味でも注目を浴びてしまう。
エルドゥの見せた成果があってもディートヘルムが推進するそれまでの農業でも売る品を変える事で収益を齎す事が出来ると実証された事は、王太子となったアルフォンスに焦りを促した。
回廊を歩いていくトルデリーゼを執務室から見下ろし、さっぱり向けてくれなくなった視線を求めより強い刺激をと公妃も迎えた。だが吐精をしても思うような満足感は得られない。
あの日、トルデリーゼを押し倒したまではよかったが「純潔が欲しいならくれてやる」と最後に口角を上げたあの口元が忘れられない。
隣で寝落ちした裸婦がただの肉の塊に見え、昨夜の行動を思い出し嘔吐をしてしまう。
また窓の外から聞こえてくる声にアルフォンスは視線を落とした。
「見て、幽霊王太子妃様よ」
「恥ずかしくないのかしら?あぁそんな感情は請求書にあるのかしらね」
――私の妃なのだ。何を聞いても表情を変えないが心は叫び声をあげているのだ――
声は聞こえているだろうに凛と背を伸ばし歩いていくトルデリーゼを見てまた快感に襲われ、気持ちが昂る。側に置いた公妃を椅子に座った自身に跨ぐように伝えて鎮めさせる。
――あぁ…あぁ…トルデ――
「リーゼっ!」
今、まさに根元まで押し寄せた快感が一気に萎んだ。
跨った公妃を撥ね退け、半裸で窓に齧りつくとそこにはトルデリーゼに駆け寄るジュリアスの姿があった。
間も無く14歳となるジュリアスは剣の鍛錬を欠かさなかった事もあるが、上背だけならアルフォンスとさほど変わらないまでに背が伸びた。
少年から青年への切り替わりとなる思春期を迎え、その容貌は父にも似てきたが、何よりアルフォンスを苛立たせるのは兄弟だからか自分にも似てきた事だ。
40歳を迎えるまでにあと少し。同じ時を過ごせばジュリアスは15歳、16歳。
アルフォンス自身、自分は何でも出来るとまるで無敵のように考えていた年代なのだ。
26歳となったトルデリーゼは益々の女盛りで年相応の色気も加わった。
――私の妃だ!触れるな!――
窓から身を乗り出すようにジュリアスに向かって怨念を向けるが、ジュリアスはトルデリーゼに二言三言話しかけるとあの白く、細い手を取って陽だまりに歩き始めた。
ジュリアスの顔がアルフォンスのいる窓に向けられ、ニヤリと笑うのが見えた。
「レモン?酸っぱさが問題なのに?」
「だからよ。あとは皮は10日から2週間で取り出して、種も出来るだけ取り除いたほうが苦みはかなり抑えられると思うわ」
「試してみよう。君に相談をすると何でも解決するような気がするよ」
「買い被りです」
ディートヘルムは販売経路を確立する前に、肝心の商品である果実酒の製造に悩んでいた。飲めなくはないが二度目を買おうとは思わない。試飲したあと誰もが口を揃えるのだ。それでは商品としては売り出す事が出来ない。
果物として販売が出来なくても「果実酒」「ドライフルーツ」として加工し売り出す事で日持ちがするようになり携帯も出来るようになると、考えたのだ。
「竈の熱を利用してはどうかしら?夕食を調理したあとはもう薪を足さないからじんわりと炭が灰になっていくその余熱なら熱すぎず、適度な温度が乾燥させる時間だけは保てるはず」
「だが、その為に竈に熱を造る必要がある。それは何かに利用できないだろうか。家庭なら調理と出来るが売り出すための品を作るとなれば毎回料理というのはあり得ない」
「では、温水を利用して野菜を育てるのはどうかしら?あ、お湯をかけるのではなく野菜を育てるための畝を建物で覆い、その中の空気を温めるために使うのよ。果実だけでは収益も上がらないでしょうし、温室とする事で年中作物が育てられるようになる。どうかしら」
「いいね。試してみよう。建物の素材は…」
「蓄熱を考えるなら石、レンガ。木材はそれで乾燥を促してしまうから隙間が出来るかも知れないし、今の段階では竈の熱、つまり燃焼させるわけだから火災の可能性もあるから木材はやめておいたほうが良いわ。革新的な技術が確立されれば試す価値はあると思うわ」
事実その通りでドライフルーツについてはカドリア王国ではなく、海の向こうの国では予約待ちとなった。関税が撤廃されたのは「果実」であり加工品は除外される。
この事で元々の販売先に商談を持ちかけ、持ち直した家も増えてきた。
だが、王太子妃となったトルデリーゼは腫れもの扱いとなり、話しかける貴族もいない。
相変わらずアルフォンスの別荘から王宮に出向く王太子妃は王太子用の宮にも立ち入りを禁止されているとまで言われ出した。
実際はトルデリーゼが宮に入る事を拒否している。
アルフォンス自身も宮には「公妃」となる女性を連れ込んでいるため、ホーデック侯爵令嬢と繰り広げられていた痴態を夜まで見せられると思えば離れている事で嘲笑される方がずっと楽だ。
別荘の使用人達は相変わらずで、トルデリーゼはカドリア王国に来た時よりも体重は10キロほど減ってしまった。それでも王宮に来るのは、父からの便りが何かに紛れて届く可能性があるためだ。
王太子妃になった頃、上から2番目の姉リディアから手紙が届いた。
その手紙を持って来てくれたのはディートヘルム。
アルフォンスが王太子となり、ディートヘルムは王弟への道しかないと思われていたが数少ない味方となってくれる貴族と共に、来るべき日に起こす「どんでん返し」をまだ諦めてはいなかった。
「私宛の書簡の中に紛れ込んでいた」
「殿下宛の書簡に?」
しかし、差し出された封書の宛名は聞いた事もないような男性の名前宛で、差出人もポムス商会となっており、ユーグ商会を手伝ったことは有るが、聞いた事もない屋号だった。
――どうしてこれが私宛だと思えるのだろうか――
そう思いながらもペーパーナイフで封を切り、中の便箋を取り出し開いてみた。
「これは!」
「良かったよ。やはり君宛で間違いなかったようだ」
ルディへと書き出しのある手紙は姉のリディアからのものだった。
ディートヘルムを思わず見てしまったトルデリーゼだが、ディートヘルムは小さく頷き、「今でもガマが必要なら言ってくれ」と部屋を出て行った。
リディアからの手紙は、先ず手紙を読んだら焼却するようにと書かれていた。
そして、ディートヘルムの働きかけでリディアの嫁いでいった国の皇太子もトルデリーゼの状況を鑑みてアルフォンスが国王となった時は、アルフォンスが国家間の交渉をしたように関税の交渉を持ちかけ、譲歩を引き出すと書かれてあった。
――ディートヘルム様は味方だったという事なの?――
互いに思慕の感情はなく、ディートヘルムは責任感からの行動。
その目的が離縁が出来るよう法を制定するためとリディアの手紙で知ったトルデリーゼは既に立ち去ったディートヘルムの後姿を思い浮かべ、頭を下げた。
国王により貴族の中で囁かれる噂は表立っては聞こえなくはなかったが、国王自らが否定に乗り出せば違った意味でも注目を浴びてしまう。
エルドゥの見せた成果があってもディートヘルムが推進するそれまでの農業でも売る品を変える事で収益を齎す事が出来ると実証された事は、王太子となったアルフォンスに焦りを促した。
回廊を歩いていくトルデリーゼを執務室から見下ろし、さっぱり向けてくれなくなった視線を求めより強い刺激をと公妃も迎えた。だが吐精をしても思うような満足感は得られない。
あの日、トルデリーゼを押し倒したまではよかったが「純潔が欲しいならくれてやる」と最後に口角を上げたあの口元が忘れられない。
隣で寝落ちした裸婦がただの肉の塊に見え、昨夜の行動を思い出し嘔吐をしてしまう。
また窓の外から聞こえてくる声にアルフォンスは視線を落とした。
「見て、幽霊王太子妃様よ」
「恥ずかしくないのかしら?あぁそんな感情は請求書にあるのかしらね」
――私の妃なのだ。何を聞いても表情を変えないが心は叫び声をあげているのだ――
声は聞こえているだろうに凛と背を伸ばし歩いていくトルデリーゼを見てまた快感に襲われ、気持ちが昂る。側に置いた公妃を椅子に座った自身に跨ぐように伝えて鎮めさせる。
――あぁ…あぁ…トルデ――
「リーゼっ!」
今、まさに根元まで押し寄せた快感が一気に萎んだ。
跨った公妃を撥ね退け、半裸で窓に齧りつくとそこにはトルデリーゼに駆け寄るジュリアスの姿があった。
間も無く14歳となるジュリアスは剣の鍛錬を欠かさなかった事もあるが、上背だけならアルフォンスとさほど変わらないまでに背が伸びた。
少年から青年への切り替わりとなる思春期を迎え、その容貌は父にも似てきたが、何よりアルフォンスを苛立たせるのは兄弟だからか自分にも似てきた事だ。
40歳を迎えるまでにあと少し。同じ時を過ごせばジュリアスは15歳、16歳。
アルフォンス自身、自分は何でも出来るとまるで無敵のように考えていた年代なのだ。
26歳となったトルデリーゼは益々の女盛りで年相応の色気も加わった。
――私の妃だ!触れるな!――
窓から身を乗り出すようにジュリアスに向かって怨念を向けるが、ジュリアスはトルデリーゼに二言三言話しかけるとあの白く、細い手を取って陽だまりに歩き始めた。
ジュリアスの顔がアルフォンスのいる窓に向けられ、ニヤリと笑うのが見えた。
あなたにおすすめの小説
お姉様優先な我が家は、このままでは破産です
編端みどり
恋愛
我が家では、なんでも姉が優先。 経費を全て公開しないといけない国で良かったわ。なんとか体裁を保てる予算をわたくしにも回して貰える。
だけどお姉様、どうしてそんな地雷男を選ぶんですか?! 結婚前から愛人ですって?!
愛人の予算もうちが出すのよ?! わかってる?! このままでは更にわたくしの予算は減ってしまうわ。そもそも愛人5人いる男と同居なんて無理!
姉の結婚までにこの家から逃げたい!
相談した親友にセッティングされた辺境伯とのお見合いは、理想の殿方との出会いだった。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
【完結】断頭台で処刑された悪役王妃の生き直し
有栖多于佳
恋愛
近代ヨーロッパの、ようなある大陸のある帝国王女の物語。
30才で断頭台にかけられた王妃が、次の瞬間3才の自分に戻った。
1度目の世界では盲目的に母を立派な女帝だと思っていたが、よくよく思い起こせば、兄妹間で格差をつけて、お気に入りの子だけ依怙贔屓する毒親だと気づいた。
だいたい帝国は男子継承と決まっていたのをねじ曲げて強欲にも女帝になり、初恋の父との恋も成就させた結果、継承戦争起こし帝国は二つに割ってしまう。王配になった父は人の良いだけで頼りなく、全く人を見る目のないので軍の幹部に登用した者は役に立たない。
そんな両親と早い段階で決別し今度こそ幸せな人生を過ごすのだと、決意を胸に生き直すマリアンナ。
史実に良く似た出来事もあるかもしれませんが、この物語はフィクションです。
世界史の人物と同名が出てきますが、別人です。
全くのフィクションですので、歴史考察はありません。
*あくまでも異世界ヒューマンドラマであり、恋愛あり、残業ありの娯楽小説です。
笑い方を忘れた令嬢
Blue
恋愛
お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
〖完結〗終着駅のパッセージ
苺 迷音
恋愛
過去、使用人に悪戯をされそうになった事がきっかけとなり、分厚い眼鏡とひっつめた髪を編み帽で覆い、自身の容姿を隠すようになった女性・カレン。
その事情を知りながらも夫ローランは、奇妙で地味な姿の妻を厭い目を逸らし続けた。
婚姻してからわずか三日後の朝。彼は赴任先の北の地へと旅立ちその後、カレンの元へと帰省してきたのは、片手で数えるほどだった。
孤独な結婚生活を送る中。
ある冬の日に、ローランの上官であり北の地を治める領主ハルシオン公爵が、カレン夫妻の邸にやってきた。
始まりは、部下の家族を想う上司としての気遣いだった。
他愛もない会話と、節度を守ったやり取り。ほんの僅かな時間を重ねていく。
そのうちに、お互いに灯り始めた小さな心の想い。
だが二人は、それを決して明かさず語ることはなかった。
それから一年ほどたった冬の夜。
カレンから届いた手紙に、たった一度だけハルシオンは返事を書く。
そこには彼の想いが書かれてあった。
月日は流れ、カレンとローランが婚姻して三年目の冬の日。
カレンはひとつの決意と想いを胸に、北へ向かう汽車に乗った。
※微さまぁか、もしくはざまぁになっていないかもしれないです。
※舞台は近世・産業革命初頭を基にした架空世界だと思っていただけましたら有難いです。
稚拙な作品ではありますがご覧くださいましたら凄く嬉しいです。よろしくお願い致します。
一途な皇帝は心を閉ざした令嬢を望む
浅海 景
恋愛
幼い頃からの婚約者であった王太子より婚約解消を告げられたシャーロット。傷心の最中に心無い言葉を聞き、信じていたものが全て偽りだったと思い込み、絶望のあまり心を閉ざしてしまう。そんな中、帝国から皇帝との縁談がもたらされ、侯爵令嬢としての責任を果たすべく承諾する。
「もう誰も信じない。私はただ責務を果たすだけ」
一方、皇帝はシャーロットを愛していると告げると、言葉通りに溺愛してきてシャーロットの心を揺らす。
傷つくことに怯えて心を閉ざす令嬢と一途に想い続ける青年皇帝の物語
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。