命狙われ殺せよ乙女

「彩華おはよ」
「あ、おはよ!」

 ちゃんと、挨拶出来る友達もいる。

「宿題やるの忘れてた……見せて?」
「え〜やだ……って嘘嘘。ほら見せるから」

 ちゃんと、宿題もするし、友達とじゃれ合うこともする。

「そういや、最近駅の近くにオシャレなカフェ出来たみたい!」
「あ、私も知ってるよ! 今度一緒に行こうよ!」

 オシャレなカフェにも行くし、友達と遊びにも行く。

「今日行く?」
「今日は…………あー無理だ。ごめんバイト」

 ただ一つ、彼女には足枷が付いている。

「またかぁ」
「うん。ごめんね? 週末に行こうよ!」
「行く!」

 足枷は一時的に外すことが出来ても、直ぐにまた彼女にくっつく。
 足枷を付けたまま友達と出かけるのは危険すぎる。
 友達を傷つけないために、今日も彼女はバイトをする。

「じゃあね〜」
「また明日」
「また明日〜」

 バイトはいつも放課後にある。
 バイトという名の契約だ。
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