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連載
270、水面の波紋
エイジは脱いだ服を防具の横に畳んでおくと、泉の中に一歩足を踏み入れた。
泉は見る限りそれほど深くはないが、中央の湖面に浮かぶクリスタルに向かって一歩ずつ慎重に足を進めていく。
エリクが後ろから声をかけた。
「エイジ、どうですか? 私の助けはいりますか」
女性陣が柱の陰に隠れたのをいいことに、ほぼ全裸になっているエリクを見てライアンは若干引いている。
エリクが穿いているのは、まるで赤いふんどしのような下着のみである。
「エリク先輩……何なんですか? そのパンツは」
「ふふ、以前妻と新婚旅行で東の国の温泉を巡ったのですが、そこで手に入れたものですよ。妻が選んでくれたんです、どうです? 格好いいでしょう」
「……」
ライアンは無言でスルーした。
そして、代わりにエイジに声をかける。
「おい、エイジ! 大丈夫か?」
エイジは泉の中で10mほど進むと、振り返って頷いた。
時折ウォータードルフィンが水面から顔を出してエイジを眺めているが、敵意は全く感じられない。
エイジが知っている温泉に比べると温度は低いが、湯加減も人肌程度で気持ちいい。
「ああ、エリクさん、ライアン、入ってきても大丈夫だぜ!」
「へへ、そうこなくっちゃな!」
ライアンは、早速服を脱ぎ捨てて泉に足を踏み入れる。
その横ではエリクが岸に向かって頭を向けた姿勢で座ると、すっかり肩まで泉につかっている。
(速ええ……)
ライアンは心の中で舌を巻くと、エリクの隣で寛いだ。
「ふう~、こりゃあいい気持だぜ!」
「ええ、これは気持ちいいですねぇ~」
すっかり温泉モードの二人を見てエイジは笑うと、クリスタルに向かって進む。
泉は中央に進むにつれて深くはなっていったが、水泳が得意だったエイジにとっては大したことはない。
平泳ぎをしながらクリスタルのところまでたどり着くエイジを見て、エリクが感心した。
「やりますね、エイジ。どこかで泳ぎを学んだんですか?」
「はは、俺の田舎では結構みんな泳げるんですよ」
スイスイと泳ぐエイジに、いつの間にか数頭のウォータードルフィンが並走している。
「「「キュウ~」」」
「お、おい!」
エイジがクリスタルを掴むと、イルカたちはクルクルとエイジの周りを泳ぎ始めた。
そして、オリビアが泉に触れた時の言葉を繰り返す。
「どこから来たのかしら」
「貴方は一体……」
その声が、水面に様々な色の波紋を作っていく。
まるでそれは、イルカたち自身がエイジに興味を持っているようでもある。
それを見て、ライアンが思わず声をかけた。
「おい、エイジ。ほんとに大丈夫かよ?」
「あ、ああ。敵意は無いみたいだけどな……」
その波紋はエイジの周りの水面を囲んでいく。
色とりどりの波紋が溶け合い泉の表面は虹色に輝き始めた。
その瞬間──!
一頭のイルカが、エイジの頭上高くに跳ね上がった。
エリクはそれを見上げて目を見開いた。
「ライアン、あれを見なさい!」
泉は見る限りそれほど深くはないが、中央の湖面に浮かぶクリスタルに向かって一歩ずつ慎重に足を進めていく。
エリクが後ろから声をかけた。
「エイジ、どうですか? 私の助けはいりますか」
女性陣が柱の陰に隠れたのをいいことに、ほぼ全裸になっているエリクを見てライアンは若干引いている。
エリクが穿いているのは、まるで赤いふんどしのような下着のみである。
「エリク先輩……何なんですか? そのパンツは」
「ふふ、以前妻と新婚旅行で東の国の温泉を巡ったのですが、そこで手に入れたものですよ。妻が選んでくれたんです、どうです? 格好いいでしょう」
「……」
ライアンは無言でスルーした。
そして、代わりにエイジに声をかける。
「おい、エイジ! 大丈夫か?」
エイジは泉の中で10mほど進むと、振り返って頷いた。
時折ウォータードルフィンが水面から顔を出してエイジを眺めているが、敵意は全く感じられない。
エイジが知っている温泉に比べると温度は低いが、湯加減も人肌程度で気持ちいい。
「ああ、エリクさん、ライアン、入ってきても大丈夫だぜ!」
「へへ、そうこなくっちゃな!」
ライアンは、早速服を脱ぎ捨てて泉に足を踏み入れる。
その横ではエリクが岸に向かって頭を向けた姿勢で座ると、すっかり肩まで泉につかっている。
(速ええ……)
ライアンは心の中で舌を巻くと、エリクの隣で寛いだ。
「ふう~、こりゃあいい気持だぜ!」
「ええ、これは気持ちいいですねぇ~」
すっかり温泉モードの二人を見てエイジは笑うと、クリスタルに向かって進む。
泉は中央に進むにつれて深くはなっていったが、水泳が得意だったエイジにとっては大したことはない。
平泳ぎをしながらクリスタルのところまでたどり着くエイジを見て、エリクが感心した。
「やりますね、エイジ。どこかで泳ぎを学んだんですか?」
「はは、俺の田舎では結構みんな泳げるんですよ」
スイスイと泳ぐエイジに、いつの間にか数頭のウォータードルフィンが並走している。
「「「キュウ~」」」
「お、おい!」
エイジがクリスタルを掴むと、イルカたちはクルクルとエイジの周りを泳ぎ始めた。
そして、オリビアが泉に触れた時の言葉を繰り返す。
「どこから来たのかしら」
「貴方は一体……」
その声が、水面に様々な色の波紋を作っていく。
まるでそれは、イルカたち自身がエイジに興味を持っているようでもある。
それを見て、ライアンが思わず声をかけた。
「おい、エイジ。ほんとに大丈夫かよ?」
「あ、ああ。敵意は無いみたいだけどな……」
その波紋はエイジの周りの水面を囲んでいく。
色とりどりの波紋が溶け合い泉の表面は虹色に輝き始めた。
その瞬間──!
一頭のイルカが、エイジの頭上高くに跳ね上がった。
エリクはそれを見上げて目を見開いた。
「ライアン、あれを見なさい!」
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