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連載
275、黄金の大樹
「二人とも、あれを見て!」
メグの視線の先にある物を見て、エイジもエリスも目を丸くした。
「あれは一体……」
「凄いわ、なんて大きいの」
三人は白く巨大な空間にいた。
そして見上げるような黄金の大樹が、この空間の見果てぬ天へと届くかのように聳え立っているのだ。
メグは小さな胸を張った。
「あれは記憶の大樹。大いなる記憶がおさめられた黄金の大樹よ」
エイジとエリスは辺りを見渡す。
「メグ、そもそもここは何処なんだ?」
「ええ、私たち一体何処にいるの?」
メグは驚いている二人を眺めながら、悪戯っぽく笑うと答えた。
「ふふ、言ったでしょう? 『これから行くのはこの泉が持つ記憶の世界』だって。あの泉全体が記憶の保管庫なの」
エリスがメグに尋ねる。
「記憶の保管庫?」
「ええ、そうよエリス! 私たちは、あの泉の水を通じて記憶を共有しているの。エイジたちには分からないでしょうけど、泉の中にある記憶の保管庫にはいくつも種類があるの。その中でもこの大いなる記憶は、最も大事な記憶が込められた場所。そこにアクセスできるのは歴代のウォータードルフィンの長だけよ」
それを聞いてエイジはふと思った。
(少しネットの世界に似てるな。記憶を収めるデータベースがいくつもあって、ウォータードルフィンは欲しい記憶ごとに、どのデータベースにアクセスするか判断してるって訳か?)
あの泉の中に、膨大な記憶を封じ込める何かがあるのだろう。
まるで情報の海だ。
メグはエヘンと更に胸を張ると、エイジに言った。
「前の長老に聞いたことがあるわ。ずっと昔、ここは超古代文明ローゼディアの都ルイーナの記憶の保管庫だったんですって」
それを聞いて、エイジとエリスは驚いて顔を見合わせる。
「超古代文明の?」
「それは凄いな! そんな大事な場所だったのか……」
エリスは漠然と驚いただけのようだが、科学技術が発達した日本で育ったエイジにはその重要さが理解できる。
メグは大事な場所と言われて嬉しかったのか、エイジの体に頭をこすりつける。
「えへへ、ずっと大昔は私たちが取り出した情報を波紋で伝えると、洞窟の水晶を通じてルイーナ宮殿に伝わったんですって! 凄いでしょ?」
エイジは、ゴンドラでルイーナに下りてくるときに見た宮殿を思い出す。
フローラやミーナが説明してくれたあの宮殿だ。
「ああ、凄いなそりゃあ」
エイジが褒めてくれたからだろう、メグは嬉しそうにエイジたちに説明を続ける。
「私たちウォータードルフィンは元々、その為に作られた種族らしいの。ローゼディアが栄えていた頃は、ずっとここでお仕事してたんだって」
魔法科学とはよく言ったものだとエイジは思う。
(ある意味ここは、その超古代文明の頭脳の一部だってことか? 膨大なデータベースの管理者がメグたちの祖先ってことかもしれないな)
それにメグはその為に作り出されたと言った。
つまりは、そんな生き物を作り出すことが出来る程、その文明は発達していたと言うことだ。
膨大な量のデータをウォータードルフィンたちに管理をさせて、その情報を得たいものは宮殿からでもアクセスが出来る。
(凄い文明だな……もしかすると、俺が居た世界よりも遥かに進んでいるのかもしれない)
メグは二人の手を引いて、白い空間を高速で飛んでいく。
黄金の大樹の枝をすり抜けるように飛ぶ三人。
その大樹には無数の葉が茂っている。
「あの一枚一枚が情報や記憶、でももう枯れているものが多いわ……」
メグが言う通り、遠くから見た時は黄金に見えた大樹の多くの枝は枯れている。
悠久の時が過ぎたことで、そこに保存されていた情報は失われてしまったのだろう。
その時、メグが言った。
「エイジ、貴方が知りたいものはあそこよ!」
メグの視線の先にある物を見て、エイジもエリスも目を丸くした。
「あれは一体……」
「凄いわ、なんて大きいの」
三人は白く巨大な空間にいた。
そして見上げるような黄金の大樹が、この空間の見果てぬ天へと届くかのように聳え立っているのだ。
メグは小さな胸を張った。
「あれは記憶の大樹。大いなる記憶がおさめられた黄金の大樹よ」
エイジとエリスは辺りを見渡す。
「メグ、そもそもここは何処なんだ?」
「ええ、私たち一体何処にいるの?」
メグは驚いている二人を眺めながら、悪戯っぽく笑うと答えた。
「ふふ、言ったでしょう? 『これから行くのはこの泉が持つ記憶の世界』だって。あの泉全体が記憶の保管庫なの」
エリスがメグに尋ねる。
「記憶の保管庫?」
「ええ、そうよエリス! 私たちは、あの泉の水を通じて記憶を共有しているの。エイジたちには分からないでしょうけど、泉の中にある記憶の保管庫にはいくつも種類があるの。その中でもこの大いなる記憶は、最も大事な記憶が込められた場所。そこにアクセスできるのは歴代のウォータードルフィンの長だけよ」
それを聞いてエイジはふと思った。
(少しネットの世界に似てるな。記憶を収めるデータベースがいくつもあって、ウォータードルフィンは欲しい記憶ごとに、どのデータベースにアクセスするか判断してるって訳か?)
あの泉の中に、膨大な記憶を封じ込める何かがあるのだろう。
まるで情報の海だ。
メグはエヘンと更に胸を張ると、エイジに言った。
「前の長老に聞いたことがあるわ。ずっと昔、ここは超古代文明ローゼディアの都ルイーナの記憶の保管庫だったんですって」
それを聞いて、エイジとエリスは驚いて顔を見合わせる。
「超古代文明の?」
「それは凄いな! そんな大事な場所だったのか……」
エリスは漠然と驚いただけのようだが、科学技術が発達した日本で育ったエイジにはその重要さが理解できる。
メグは大事な場所と言われて嬉しかったのか、エイジの体に頭をこすりつける。
「えへへ、ずっと大昔は私たちが取り出した情報を波紋で伝えると、洞窟の水晶を通じてルイーナ宮殿に伝わったんですって! 凄いでしょ?」
エイジは、ゴンドラでルイーナに下りてくるときに見た宮殿を思い出す。
フローラやミーナが説明してくれたあの宮殿だ。
「ああ、凄いなそりゃあ」
エイジが褒めてくれたからだろう、メグは嬉しそうにエイジたちに説明を続ける。
「私たちウォータードルフィンは元々、その為に作られた種族らしいの。ローゼディアが栄えていた頃は、ずっとここでお仕事してたんだって」
魔法科学とはよく言ったものだとエイジは思う。
(ある意味ここは、その超古代文明の頭脳の一部だってことか? 膨大なデータベースの管理者がメグたちの祖先ってことかもしれないな)
それにメグはその為に作り出されたと言った。
つまりは、そんな生き物を作り出すことが出来る程、その文明は発達していたと言うことだ。
膨大な量のデータをウォータードルフィンたちに管理をさせて、その情報を得たいものは宮殿からでもアクセスが出来る。
(凄い文明だな……もしかすると、俺が居た世界よりも遥かに進んでいるのかもしれない)
メグは二人の手を引いて、白い空間を高速で飛んでいく。
黄金の大樹の枝をすり抜けるように飛ぶ三人。
その大樹には無数の葉が茂っている。
「あの一枚一枚が情報や記憶、でももう枯れているものが多いわ……」
メグが言う通り、遠くから見た時は黄金に見えた大樹の多くの枝は枯れている。
悠久の時が過ぎたことで、そこに保存されていた情報は失われてしまったのだろう。
その時、メグが言った。
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