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連載
283、通過点
「エリスと相談したんだけど、もう少しレベル上げをしたら一度ルイーナに戻ろうと思う。俺たちリカルドさんに会いたいんだ」
エリクはその言葉に少し考え込むと。
「いいでしょう、私たちも同行します。その話が真実なら、リカルドさんは封印と鍵の存在を知っていたことになる。警備隊としても彼から話を聞く必要があります」
オリビアも頷く。
「ええ、ぜひ聞きたいわ。鍵を奪った人間が、もしもその価値を知っていたとしたら……」
エイジにもオリビアが言っている意味は分かる。
(確かに、もしそうだとしたらリカルドさんは重要な容疑者の一人だ)
少なくとも、オリビアたちから遺物を奪った者について何らかの事実を知っている可能性がある。
こんな事実を知っている人間が、それほど多いとは思えないからだ。
オリビアの真剣な横顔は、口には出さないがそう言っているように見えた。
エリクは、オリビアの様子から気負いのようなものを感じて、釘を刺すように言った。
「いいですかオリビア。あくまでも彼には話を聞くだけです、憶測で勇み足はいけませんよ」
「分かっているわ、エリク先輩」
ライアンは立てかけていた大槍を手にすると、皆に声をかける。
「そうと決まればさっさとレベル上げに向かおうぜ。せっかくここまで来たんだ、直ぐに引き返しちまうのも勿体ないからな」
「そうだにゃ! せっかく地下50階にきたんだからにゃ」
エイジたちも頷く。
リカルドのことは気になるが、慌てる話でもない。
朝はいなかったが、いつものように遺跡を調べに行っているにしても迷宮を出る頃には戻っているかもしれない。
「ああ! そうだな。せっかく来たんだ、もう少しレベルを上げていこう!」
エイジの言葉にエリスやリアナも同意する。
「そうねエイジ!」
「ええ! そうしましょう」
アンジェに至っては、もう身支度を済ませている。
「なら早く行きましょう! もっと強くなってラエサルが帰ってきたらビックリさせてあげるんだから!」
張り切るダークエルフの少女。
地下50階層と言えば、Aランク以上の冒険者しかやってこられない場所だ。
昨日まではCランクだった自分が今そこにいることが、気分を高揚させているのだろう。
一方でエイジとエリスは泉の岸辺に立つと一頭のウォータードルフィンを別れを惜しんでいる。
鼻先で二人の手を突くようにして甘えているのはメグだ。
「じゃあな、メグ。また遊びに来るからさ」
「メグ、ありがとう」
メグは二人の前を勢いよく泳ぐと、別れを告げるように一際大きくジャンプをした。
二人はそれを見届けて、仲間たちと洞窟の入口へと向かっていく。
リイムとミイムがエイジの肩の上にとまる。
ミイムは特に張り切っているようだ。
小さな体でぴょんぴょん飛び跳ねて、エイジに言う。
『エイジ、今度はミイムが頑張るです。一緒にエイジと戦うです!』
『もう! ミイムったらさっきからそればっかりなんだから』
リイムに怒られてしょんぼりするミイム。
『だって……ミイムだって役に立ちたいです』
エイジは笑いながらミイムの頭を撫でた。
『ありがとなミイム。よし! やってみようぜ』
その言葉に、ぱぁっと明るい顔になっていくミイム。
『はいです! ミイム頑張るです!!』
(地下五十階層か、気を引き締めていかないとな)
だが、白王の薔薇を手に入れるとしたらここはまだほんの通過点に過ぎない。
そうエイジは思って、背中の大剣をゆっくりと抜きその柄をしっかりと握りしめた。
エリクはその言葉に少し考え込むと。
「いいでしょう、私たちも同行します。その話が真実なら、リカルドさんは封印と鍵の存在を知っていたことになる。警備隊としても彼から話を聞く必要があります」
オリビアも頷く。
「ええ、ぜひ聞きたいわ。鍵を奪った人間が、もしもその価値を知っていたとしたら……」
エイジにもオリビアが言っている意味は分かる。
(確かに、もしそうだとしたらリカルドさんは重要な容疑者の一人だ)
少なくとも、オリビアたちから遺物を奪った者について何らかの事実を知っている可能性がある。
こんな事実を知っている人間が、それほど多いとは思えないからだ。
オリビアの真剣な横顔は、口には出さないがそう言っているように見えた。
エリクは、オリビアの様子から気負いのようなものを感じて、釘を刺すように言った。
「いいですかオリビア。あくまでも彼には話を聞くだけです、憶測で勇み足はいけませんよ」
「分かっているわ、エリク先輩」
ライアンは立てかけていた大槍を手にすると、皆に声をかける。
「そうと決まればさっさとレベル上げに向かおうぜ。せっかくここまで来たんだ、直ぐに引き返しちまうのも勿体ないからな」
「そうだにゃ! せっかく地下50階にきたんだからにゃ」
エイジたちも頷く。
リカルドのことは気になるが、慌てる話でもない。
朝はいなかったが、いつものように遺跡を調べに行っているにしても迷宮を出る頃には戻っているかもしれない。
「ああ! そうだな。せっかく来たんだ、もう少しレベルを上げていこう!」
エイジの言葉にエリスやリアナも同意する。
「そうねエイジ!」
「ええ! そうしましょう」
アンジェに至っては、もう身支度を済ませている。
「なら早く行きましょう! もっと強くなってラエサルが帰ってきたらビックリさせてあげるんだから!」
張り切るダークエルフの少女。
地下50階層と言えば、Aランク以上の冒険者しかやってこられない場所だ。
昨日まではCランクだった自分が今そこにいることが、気分を高揚させているのだろう。
一方でエイジとエリスは泉の岸辺に立つと一頭のウォータードルフィンを別れを惜しんでいる。
鼻先で二人の手を突くようにして甘えているのはメグだ。
「じゃあな、メグ。また遊びに来るからさ」
「メグ、ありがとう」
メグは二人の前を勢いよく泳ぐと、別れを告げるように一際大きくジャンプをした。
二人はそれを見届けて、仲間たちと洞窟の入口へと向かっていく。
リイムとミイムがエイジの肩の上にとまる。
ミイムは特に張り切っているようだ。
小さな体でぴょんぴょん飛び跳ねて、エイジに言う。
『エイジ、今度はミイムが頑張るです。一緒にエイジと戦うです!』
『もう! ミイムったらさっきからそればっかりなんだから』
リイムに怒られてしょんぼりするミイム。
『だって……ミイムだって役に立ちたいです』
エイジは笑いながらミイムの頭を撫でた。
『ありがとなミイム。よし! やってみようぜ』
その言葉に、ぱぁっと明るい顔になっていくミイム。
『はいです! ミイム頑張るです!!』
(地下五十階層か、気を引き締めていかないとな)
だが、白王の薔薇を手に入れるとしたらここはまだほんの通過点に過ぎない。
そうエイジは思って、背中の大剣をゆっくりと抜きその柄をしっかりと握りしめた。
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