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連載
292、通路の奥に
「貴方の言う通りですライアン。ただし、もう一つだけ可能性がある」
「もう一つの可能性?」
ライアンの問いにエリクは首を縦に振って、その答えを口にした。
「迷宮の深層75階層を通って、ここに上がって来たと言う可能性ですよ。それより上の階層では他のゲートから入ったルートとここは繋がっていない。私はこの先には行ったことがありませんが、ジーナ隊長からそう聞いています」
エリクの言葉を聞いてライアンが呆然とする。
「地下75階層って……嘘だろ? こいつらをやった奴は、そんな深層からやってきたっていうのかよ」
「そうなりますね。私たちと同じルートを辿って来たのでなければそれしか考えられない。精霊の住処がある以上、あのゲートからの通路は完全に独立していますから」
(確かに……)
実際にエイジたちも、妖精の住処を通れなければ引き返して別のゲートから迷宮に入り直しただろう。
オリビアが、何者かが向かったであろう通路の先を眺めながら言う。
「ここで話していても埒が明かないわ。とにかく先に行ってみましょう? 相手は魔物ではないんだもの、会えば分かる話だわ」
アンジェも『紅』を構えるとオリビアに同意する。
「そうね、もしかしたら精霊の住処に行きたかったのに、警備隊がゲートを封鎖していたからかもしれないじゃない」
ライアンも頷くと。
「確かにな、深層から戻る帰り道かもしれないぜ。精霊たちと知り合いならあそこを通り抜けられるだろうからな」
それらしい理由が見つかって、リアナはふうと安堵の息を吐く。
「そうよね、それなら分かるわ。こんなに凄い人なんだもの、精霊たちとも仲良しかもしれないし」
仲良しというリアナらしい言葉にその場が和む。
エイジも頷くと、魔物を倒した人物が進んだ通路の先を眺める。
「とにかく行ってみよう。これ程の腕の持ち主なら、この先のことを聞けるかもしれない」
(ラエサルさんみたいな、Sランクの冒険者なんだろうか? もしそうなら、白王の薔薇のことも何か聞けるかもしれない)
とエイジは思う。
隣に立つエリスと思わず目が合った。
同じことを考えているのだろう。
頷くエリス。
「ええ、行ってみましょうエイジ。もしかしたら、何か知っているかもしれないわ」
「ああ、そうだなエリス」
一行は、エイジを先頭に通路を進んでいく。
暫くすると、通路の先に大きな広間のような空間が見えてくる。
エリクはそれを眺めながら言った。
「何かの遺跡のようですね。アンジェ、どうですか? 敵の気配はありますか」
その言葉にダークエルフの少女は首を横に振った。
「いいえ、同じだわ何も感じない。魔物だけじゃなくて人間の気配もね」
「行ってみよう!」
エイジの言葉に皆頷くと、その大きな広間に入っていく。
そこは、まるで何かの神殿のように太い柱が立ち並んでいる。
百メートル四方はあるだろうか。
その奥の緩やかな階段状になっている先に、祭壇のようなものが見える。
まだかなりの距離はあるが、ライトーラの明かりがそこに鎮座するモノを薄っすらと映し出した。
「あれは……」
思わず大剣を構えるエイジ。
そこに居たのは巨大な生き物だ。
パーティメンバーに一斉に緊張が走る!
「どうして!? 全く気配を感じなかった!」
アンジェは『紅』を握りしめながら唇を噛んだ。
エリスとリアナも手にした杖を構えた。
(おかしい、何かが変だ)
そうエイジは思った。
そして、色めき立つパーティメンバーに向かって叫ぶ。
「いや……違う、見ろあれを!」
「もう一つの可能性?」
ライアンの問いにエリクは首を縦に振って、その答えを口にした。
「迷宮の深層75階層を通って、ここに上がって来たと言う可能性ですよ。それより上の階層では他のゲートから入ったルートとここは繋がっていない。私はこの先には行ったことがありませんが、ジーナ隊長からそう聞いています」
エリクの言葉を聞いてライアンが呆然とする。
「地下75階層って……嘘だろ? こいつらをやった奴は、そんな深層からやってきたっていうのかよ」
「そうなりますね。私たちと同じルートを辿って来たのでなければそれしか考えられない。精霊の住処がある以上、あのゲートからの通路は完全に独立していますから」
(確かに……)
実際にエイジたちも、妖精の住処を通れなければ引き返して別のゲートから迷宮に入り直しただろう。
オリビアが、何者かが向かったであろう通路の先を眺めながら言う。
「ここで話していても埒が明かないわ。とにかく先に行ってみましょう? 相手は魔物ではないんだもの、会えば分かる話だわ」
アンジェも『紅』を構えるとオリビアに同意する。
「そうね、もしかしたら精霊の住処に行きたかったのに、警備隊がゲートを封鎖していたからかもしれないじゃない」
ライアンも頷くと。
「確かにな、深層から戻る帰り道かもしれないぜ。精霊たちと知り合いならあそこを通り抜けられるだろうからな」
それらしい理由が見つかって、リアナはふうと安堵の息を吐く。
「そうよね、それなら分かるわ。こんなに凄い人なんだもの、精霊たちとも仲良しかもしれないし」
仲良しというリアナらしい言葉にその場が和む。
エイジも頷くと、魔物を倒した人物が進んだ通路の先を眺める。
「とにかく行ってみよう。これ程の腕の持ち主なら、この先のことを聞けるかもしれない」
(ラエサルさんみたいな、Sランクの冒険者なんだろうか? もしそうなら、白王の薔薇のことも何か聞けるかもしれない)
とエイジは思う。
隣に立つエリスと思わず目が合った。
同じことを考えているのだろう。
頷くエリス。
「ええ、行ってみましょうエイジ。もしかしたら、何か知っているかもしれないわ」
「ああ、そうだなエリス」
一行は、エイジを先頭に通路を進んでいく。
暫くすると、通路の先に大きな広間のような空間が見えてくる。
エリクはそれを眺めながら言った。
「何かの遺跡のようですね。アンジェ、どうですか? 敵の気配はありますか」
その言葉にダークエルフの少女は首を横に振った。
「いいえ、同じだわ何も感じない。魔物だけじゃなくて人間の気配もね」
「行ってみよう!」
エイジの言葉に皆頷くと、その大きな広間に入っていく。
そこは、まるで何かの神殿のように太い柱が立ち並んでいる。
百メートル四方はあるだろうか。
その奥の緩やかな階段状になっている先に、祭壇のようなものが見える。
まだかなりの距離はあるが、ライトーラの明かりがそこに鎮座するモノを薄っすらと映し出した。
「あれは……」
思わず大剣を構えるエイジ。
そこに居たのは巨大な生き物だ。
パーティメンバーに一斉に緊張が走る!
「どうして!? 全く気配を感じなかった!」
アンジェは『紅』を握りしめながら唇を噛んだ。
エリスとリアナも手にした杖を構えた。
(おかしい、何かが変だ)
そうエイジは思った。
そして、色めき立つパーティメンバーに向かって叫ぶ。
「いや……違う、見ろあれを!」
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