成長チートになったので、生産職も極めます!

雪華慧太

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連載

308、潜在能力開花

(これは……)

 エイジは、自分の中で何かが変化していくのを感じていた。
 だが今は儀式の最中だ、と思いシェリルに問う。

「汝、シェリルは己の中に秘められた力の解放を望むか?」

「ふにゃ、エイジ様、望むにゃ!」

「それでは、我が女神メルティの名において、そなたの力を開放しよう!」

 その瞬間、シェリルの体が淡い光に包まれていく。
 と同時にエイジの頭の中で声が響いた。

「時の女神への信仰心が高まりました。【潜在能力開花】を覚えました。【習得速度アップLV10】が【習得速度アップLV15】にグレードアップしました。【時の瞳】と【加速】の使用時間が増加しました」

(女神への信仰心って……確かに、シェリルの力が目覚めるように聖職者になった気持ちで強く願ったけど)

 何しろ出会いがあんな出会いだっただけに、信仰心と言われてもピンとこないエイジ。
 慌てて自分のステータスを確認する。

 名前:エイジ
 種族:人間
 職業:上級剣士LV20
 セカンドジョブ:鍛冶職人LV41
 転職可能な職業:上級剣士LV20、初級盾使いLV18、木こりLV3、木工職人LV1、鍛冶職人LV41
 HP:1120
 MP:154
 力:512
 体力:476
 知恵:382
 魔力:115
 器用さ:423
 素早さ:517
 幸運:124
 スキル:【剣装備】【踏み込み】【袈裟斬り】【サイドステップ】【二段斬り】【闘気纏刃】【武器作成】【武器の知識】【鍛造技術向上】【防具作成】【防具の知識】【装備補修】【装魂錬気】
 ユニークスキル:【武器覚醒】【防具覚醒】
 魔法:無し
 特殊魔法:時魔術:【時の瞳】【加速】
 加護:時の女神メルティ加護:【習得速度アップLV15】【言語理解】【鑑定眼】【職業設定】【潜在能力開花】
 称号:【名匠の魂を継ぐ者】

(確かに変わってる!)

 変化があった部分を確認するエイジ。

『時の瞳:驚異的な動体視力を発揮することが出来る。三分間使用可能、一度使用すると次の使用は一日後となる:現在使用不可状態』

『加速:己の動きを加速することが可能。三分間使用可能、一度使用すると次の使用は一日後となる:現在使用不可状態』

『習得速度アップLV15:物事の習得速度が15倍早くなる』

『潜在能力開花:クラスチェンジに伴い、その者に秘められた力を開花することが可能。秘められた力が無い者には効果が無い』

(凄い、時魔術だけじゃない、習得速度が15倍に上がってる! それに潜在能力開花か、てことは)

 思わずシェリルのステータスを確認するエイジ。

 名前:シェリル
 種族:獣人
 職業:上級魔道士LV17
 HP:570
 MP:1020
 力:182
 体力:276
 知恵:412
 魔力:486
 器用さ:371
 素早さ:415
 幸運:124
 スキル:無し
 ユニークスキル:【イリュージョンステップ】
 魔法:上級魔法【エクスぺリエンティアプラス】【ライトーラプラス】【フレイムランス】【アイスクリスタル】【ストーンドリル】【ウインドブレイド】
 特殊魔法:無し
 加護:無し
 称号:無し

(やっぱりそうだ! シェリルにもユニークスキルが目覚めてる)

 その力を確認するエイジ。

『イリュージョンステップ:魔力で作り上げた己の幻影と華麗なステップで相手を翻弄する。幻影の数と継続時間は、戦闘職のレベルに依存する』

(……あれ? これって後衛職っていうよりも、寧ろ前衛職系用のスキルじゃないのか?)

 中々引き出せなかったのは、そのせいなのだろうか。
 だがシェリルはことのほか喜んで、ライアンの前で使って見せている。
 二体の幻影を引き連れて、ライアンの周りを駆けまわるシェリル。

「どうにゃ! すごいにゃろ!!」

「お、おい……シェリル、確かに凄いけどさ」

 エリクが肩をすくめると皆に言った。

「はは、元々シェリルは、魔力を体に帯びて戦う魔法闘士辺りが向いているのかもしれませんね。身体能力と魔力が飛びぬけてますから」

「へえ、魔法闘士かシェリルなら似合いそうだな」

 エイジはライアンとシェリルのじゃれ合う姿を横目で見ながら、皆に自分の力の変化を報告した。
 ラエサルは大きく頷く。

「これからのことを考えると、例の時魔術の継続時間が伸びたのは大きい。それに成長速度がさらに上がったのもな」

 アンジェも同意すると。

「それに! これで私たちにも新しい力が芽生えるかもしれないでしょ?」

「あ、ああ。そうだな、確かにそれは楽しみだな!」

 エリスもリアナも、ワクワクしたような顔をしてエイジを見つめる。
 リアナが嬉しそうなシェリルを見てエイジにねだる。

「ねえ、みんなで精霊の住処に戻る前にもう少しだけレベルを上げて、私たちもクラスチェンジしたらいけないかしら?」

 エリスもエイジを見つめる。

「エイジ、そうしましょう? 少しでも戦力がアップしていて損はないもの」

「そうだな、確かに損はないよな。ラエサルさん、構わないですか?」

 ラエサルはそれを聞いて苦笑しながら頷く。

「ああ、いいだろう。アンジェもすっかりその気のようだからな」

(はは、ラエサルさんってアンジェには甘いんだよな)

 アンジェはラエサルの腕に抱きついて、嬉しそうにエイジに言った。

「ねえ、エイジ。それじゃあ早く行きましょう!」

「そうだな、そうしよう」

 一行は顔を見合わせて頷くと、精霊の住処へと戻る前に皆のクラスチェンジを済ませるために、迷宮の奥へと足を進めた。
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