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207、遺跡のガイド
「皆さんさえよろしければ、ぜひ」
フローラさんの言葉に、ミーナは嬉しそうにはしゃいで母親に抱きつく。
そして、エリスやリアナの向かってチョコチョコと走っていった。
はしゃぎ過ぎたのか、地面の小さな段差につまづいて転びそうになる。
「きゃう!」
「おっと! あぶないぞ、ミーナ!」
俺は慌ててその体を抱き留める。
転びそうになってびっくりしたのか、耳がピンと立っている。
モフモフした大きな尻尾が、俺の腕のなかで左右に動いているのが可愛らしい。
俺は、ミーナのおでこを軽くつつくと言った。
「気を付けろよ。怪我でもしたら大変だからな」
「はいです! 気を付けるです」
少し恥ずかしそうに、コクンと頷くミーナ。
立ち上がると、エリスたちのところに元気に歩いていく。
フローラさんはそれを見て。
「ミーナ、皆さんにご迷惑をおかけしては駄目よ」
改めてフローラさんを見ると、人が良さそうなおっとりとした美人である。
大きな狐耳と、長くてフサフサした尻尾が特徴的だ。
ミーナは子供らしく元気よく尻尾を動かしていたが、フローラさんは大人の女性らしく優雅な立ち振る舞いである。
(すごいなあのモフモフした尻尾、あんなに自由に動くもんなんだ)
エミリアさんのウサ耳の時も驚いたけど、大きな狐耳とこの尻尾にもやっぱり目が行ってしまう。
俺の視線に気が付いたのか、フローラさんがこちらを向いて微笑んだ。
「ふふ、珍しいですか? トラスフィナは獣人族が少ないですものね」
「え? ええすみません。俺、獣人族の知り合いが少なくて」
というか、エミリアさんぐらいしか知らないもんな。
たまに町で獣人族を見かけるけど、狐耳の獣人は初めてだ。
エリスがミーナと手をつないで俺たちに歩み寄る。
「ごめんなさいフローラさん、エイジは魔法も見たことが無かったんです。田舎者ですけど、とても腕のいい剣士なんですよ」
(おいエリス、田舎者は余計だろ)
フローラさんの尻尾や耳を見ていたことがバレたのか、一言チクリと攻撃してくるエリス。
ウサ耳のエミリアさんの前で、デレっとしていたのを思い出したのだろう。
一方でミーナは大きく頷くと、ニッコリと笑って俺を見上げた。
「エイジお兄ちゃん格好いいです! とっても強かったです」
「あらあら、ミーナったら。そうよねエイジさん優しいし、強いものね。私も見てましたわ」
俺はフローラさんの言葉に思わず頭を掻いた。
「え? はは、そんな。優しくて強いなんて……」
おっとりとした年上の狐耳美人に褒められて、思わず照れてしまう。
これが人妻の魅力というものだろうか。
フローラさんは俺の冒険者の証を見ると言った。
「あんなに強いのに、Eランクっていうのも珍しいですわ。もしかして、この町には遺跡の見学が目的でいらしたんですか?」
「遺跡の見学?」
フローラさんの言葉に、俺は思わず問い返す。
彼女の話では、遺跡都市には観光名所になるような古代遺跡があるそうだ。
冒険者が本業ではない者が、少し迷宮に入った後、遺跡見学をして帰るなんてこともフェロルクではあるそうだ。
「そういう方の中には、稀にランクよりもずっと腕の立つ方もいらっしゃいますから」
「へえ、そうなんですね!」
確かに貴族がお忍びで来ることもあるぐらいだからな。
時には、名のある騎士や魔道士がってこともあるだろう。
(遺跡か。そう言えば、父さんがリカルドさんが遺跡都市の石碑に刻まれた古代文字を、研究してるって言ってたな)
古代文明の遺跡って言われると、何だかロマンを感じる。
フローラさんがにっこりと笑って。
「もしよろしければ、ご案内しますよ。今日はお休みですけど、普段は私、ルイーナで遺跡見学のガイドをしているんです」
「遺跡見学のガイドですか、へえ!」
彼女の夫は冒険者で、フローラさんは遺跡見学のガイドだそうだ。
遺跡見学も興味を惹かれるが、まずはレベルを上げて強くなることが優先だ。
ラエサルさんが帰ってきたら、すぐ白王の薔薇の捜索を手伝いたいからな。
(でも、いつかエリスたちとゆっくり見学して回りたいな)
「今はやることがあって難しいですけど、いつか機会があったらぜひお願いできますか? フローラさん」
俺の言葉にフローラさんは頷いた。
「ええ、もちろん。皆さんなら喜んで!」
そんな話をしている間にも、ゴンドラへ向かう列が徐々に前に進んでいく。
なだらかなスロープを上っていくと、その先にあるゴンドラ乗り場が近づいてくる。
「もっと時間がかかると思ったら、結構スムーズですね」
待ち時間がもっとかかるかと思っていた。
フローラさんは俺の言葉に微笑むと。
「エイジさん。ルイーナに行くのが初めてでしたら、ゴンドラ乗り場をご覧になられたらきっと驚かれますわ」
フローラさんの言葉に、ミーナは嬉しそうにはしゃいで母親に抱きつく。
そして、エリスやリアナの向かってチョコチョコと走っていった。
はしゃぎ過ぎたのか、地面の小さな段差につまづいて転びそうになる。
「きゃう!」
「おっと! あぶないぞ、ミーナ!」
俺は慌ててその体を抱き留める。
転びそうになってびっくりしたのか、耳がピンと立っている。
モフモフした大きな尻尾が、俺の腕のなかで左右に動いているのが可愛らしい。
俺は、ミーナのおでこを軽くつつくと言った。
「気を付けろよ。怪我でもしたら大変だからな」
「はいです! 気を付けるです」
少し恥ずかしそうに、コクンと頷くミーナ。
立ち上がると、エリスたちのところに元気に歩いていく。
フローラさんはそれを見て。
「ミーナ、皆さんにご迷惑をおかけしては駄目よ」
改めてフローラさんを見ると、人が良さそうなおっとりとした美人である。
大きな狐耳と、長くてフサフサした尻尾が特徴的だ。
ミーナは子供らしく元気よく尻尾を動かしていたが、フローラさんは大人の女性らしく優雅な立ち振る舞いである。
(すごいなあのモフモフした尻尾、あんなに自由に動くもんなんだ)
エミリアさんのウサ耳の時も驚いたけど、大きな狐耳とこの尻尾にもやっぱり目が行ってしまう。
俺の視線に気が付いたのか、フローラさんがこちらを向いて微笑んだ。
「ふふ、珍しいですか? トラスフィナは獣人族が少ないですものね」
「え? ええすみません。俺、獣人族の知り合いが少なくて」
というか、エミリアさんぐらいしか知らないもんな。
たまに町で獣人族を見かけるけど、狐耳の獣人は初めてだ。
エリスがミーナと手をつないで俺たちに歩み寄る。
「ごめんなさいフローラさん、エイジは魔法も見たことが無かったんです。田舎者ですけど、とても腕のいい剣士なんですよ」
(おいエリス、田舎者は余計だろ)
フローラさんの尻尾や耳を見ていたことがバレたのか、一言チクリと攻撃してくるエリス。
ウサ耳のエミリアさんの前で、デレっとしていたのを思い出したのだろう。
一方でミーナは大きく頷くと、ニッコリと笑って俺を見上げた。
「エイジお兄ちゃん格好いいです! とっても強かったです」
「あらあら、ミーナったら。そうよねエイジさん優しいし、強いものね。私も見てましたわ」
俺はフローラさんの言葉に思わず頭を掻いた。
「え? はは、そんな。優しくて強いなんて……」
おっとりとした年上の狐耳美人に褒められて、思わず照れてしまう。
これが人妻の魅力というものだろうか。
フローラさんは俺の冒険者の証を見ると言った。
「あんなに強いのに、Eランクっていうのも珍しいですわ。もしかして、この町には遺跡の見学が目的でいらしたんですか?」
「遺跡の見学?」
フローラさんの言葉に、俺は思わず問い返す。
彼女の話では、遺跡都市には観光名所になるような古代遺跡があるそうだ。
冒険者が本業ではない者が、少し迷宮に入った後、遺跡見学をして帰るなんてこともフェロルクではあるそうだ。
「そういう方の中には、稀にランクよりもずっと腕の立つ方もいらっしゃいますから」
「へえ、そうなんですね!」
確かに貴族がお忍びで来ることもあるぐらいだからな。
時には、名のある騎士や魔道士がってこともあるだろう。
(遺跡か。そう言えば、父さんがリカルドさんが遺跡都市の石碑に刻まれた古代文字を、研究してるって言ってたな)
古代文明の遺跡って言われると、何だかロマンを感じる。
フローラさんがにっこりと笑って。
「もしよろしければ、ご案内しますよ。今日はお休みですけど、普段は私、ルイーナで遺跡見学のガイドをしているんです」
「遺跡見学のガイドですか、へえ!」
彼女の夫は冒険者で、フローラさんは遺跡見学のガイドだそうだ。
遺跡見学も興味を惹かれるが、まずはレベルを上げて強くなることが優先だ。
ラエサルさんが帰ってきたら、すぐ白王の薔薇の捜索を手伝いたいからな。
(でも、いつかエリスたちとゆっくり見学して回りたいな)
「今はやることがあって難しいですけど、いつか機会があったらぜひお願いできますか? フローラさん」
俺の言葉にフローラさんは頷いた。
「ええ、もちろん。皆さんなら喜んで!」
そんな話をしている間にも、ゴンドラへ向かう列が徐々に前に進んでいく。
なだらかなスロープを上っていくと、その先にあるゴンドラ乗り場が近づいてくる。
「もっと時間がかかると思ったら、結構スムーズですね」
待ち時間がもっとかかるかと思っていた。
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