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第10章 後宮
第400話 末路
泉妃が出産の日を迎えたのはそれからひと月が経った頃だった。
懸命な治療の甲斐があり、その頃には泉妃の状態は随分とよくなっていた。
しかしやはり毒素が全て抜けるには時間がわずかに足りないようで、とにかく多くの優秀な医師と産婆、中には皇后の行いに責任を感じた響透国の皇帝が派遣してくれた産医達も見守り、厳重な中での出産となった、
そうして一晩が経ち生まれた子供は元気によく泣く男の子だった。
毒素の影響を心配したものの、響透の産医達による入念な検査の結果、産まれてきた第4皇子には異常はないと言う判断が下った。
とにかく赤子の健康状況が良いことに安堵したものの、胎児に影響しない薬をしっかり選んで盛っていた皇后のやり方に背筋が寒くなった。
きっとこの皇子こそ、彼女は泉妃に成り代わり、一から育てるつもりだったのだ。
そして心配した泉妃だが、やはり通常のお産よりも出血は多かったようだが、それでも命に関わることは無かったらしい。
華奢な泉妃から出てきたのが信じられないくらいふっくらとした赤子を抱いて、翠玉はそう遠くない未来に、自分のもとにもこの愛しい存在がやってくるのだと実感した。
それより少し前、皇后はひっそりと馬車に載せられ湖紅国を後にした。
調査の結果、様々な事件の実行犯が東左であった事が明らかになったものの、それを主導的に指示していたのが皇后だったのか皇太后だったのか、といった部分で秋官も皇帝も判断に窮した。結局のところ泉妃の殺害未遂と姦通の罪のみで裁かれ、廃妃の上流刑を下すところで落ち着いたのだ。
そうして、国内に皇后を残す事を懸念した皇帝の要請で彼女の兄である響透国の皇帝が彼女の身請けを申し出てくれたのだった。
皇后は静かに国を去り祖国へ戻った。
一連の取り調べで話をした以外は、誰とも一切口を聞かなかったという。
そんな彼女が祖国に戻り、毒杯を干したとの報告があったのはしばらく後の事である。
それが他国で罪を犯した皇女に対する響透国皇族の方針なのか、はたまた本人の独断であるのか、それは不明なままであった。
湖紅にその報がもたらされた頃、翠玉は産み月を迎えていた。
懸命な治療の甲斐があり、その頃には泉妃の状態は随分とよくなっていた。
しかしやはり毒素が全て抜けるには時間がわずかに足りないようで、とにかく多くの優秀な医師と産婆、中には皇后の行いに責任を感じた響透国の皇帝が派遣してくれた産医達も見守り、厳重な中での出産となった、
そうして一晩が経ち生まれた子供は元気によく泣く男の子だった。
毒素の影響を心配したものの、響透の産医達による入念な検査の結果、産まれてきた第4皇子には異常はないと言う判断が下った。
とにかく赤子の健康状況が良いことに安堵したものの、胎児に影響しない薬をしっかり選んで盛っていた皇后のやり方に背筋が寒くなった。
きっとこの皇子こそ、彼女は泉妃に成り代わり、一から育てるつもりだったのだ。
そして心配した泉妃だが、やはり通常のお産よりも出血は多かったようだが、それでも命に関わることは無かったらしい。
華奢な泉妃から出てきたのが信じられないくらいふっくらとした赤子を抱いて、翠玉はそう遠くない未来に、自分のもとにもこの愛しい存在がやってくるのだと実感した。
それより少し前、皇后はひっそりと馬車に載せられ湖紅国を後にした。
調査の結果、様々な事件の実行犯が東左であった事が明らかになったものの、それを主導的に指示していたのが皇后だったのか皇太后だったのか、といった部分で秋官も皇帝も判断に窮した。結局のところ泉妃の殺害未遂と姦通の罪のみで裁かれ、廃妃の上流刑を下すところで落ち着いたのだ。
そうして、国内に皇后を残す事を懸念した皇帝の要請で彼女の兄である響透国の皇帝が彼女の身請けを申し出てくれたのだった。
皇后は静かに国を去り祖国へ戻った。
一連の取り調べで話をした以外は、誰とも一切口を聞かなかったという。
そんな彼女が祖国に戻り、毒杯を干したとの報告があったのはしばらく後の事である。
それが他国で罪を犯した皇女に対する響透国皇族の方針なのか、はたまた本人の独断であるのか、それは不明なままであった。
湖紅にその報がもたらされた頃、翠玉は産み月を迎えていた。
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