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わたしの島
攻略不可能?
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わたしたちは、森のダンジョンの1階層目に向かった。入り口から延びる階段を降りた先にある。そこは、鬱蒼とした森。そこかしこに強い魔獣の気配がある。すでにわたし自身と3人に結界を纏わせてはあるけど、独特の雰囲気にダンジョンが初めてのわたしは緊張してしまう。自分達で創ったんだから、地形なんかは分かってるんだけどね。
わたしは適度に戦いながら、足手まといにならないように、2階層へと続く階段を目指す。今日は、スノーも起きてわたしを手伝ってくれる。スノーは小さくてもフェニックスだけあって、その火力は凄まじい。ガル達は、手慣らしに戦いたいようで、それぞれがそれぞれにロックオンした魔獣へと散った。剣とぶつかる音や魔法を放った轟音を聞きながら、オーガの群れやワイバーンなどを倒しつつ、避けつつなんとか2階層へと続く階段にたどり着いた。すぐにガル達もやって来て、手応えを教えてくれる。
「このあたりはまだ余裕ですね」
「ああ。マレビの森の奥とたいして変わらないな」
「もう少しレベルをあげてもいいかもしれん」
いや、それはどうかと思うよ、ざらぱぱ。これからどんどん強くなっていくからね?
「シャナも大概だな。その年齢でひとりでここまで来るんだからな」
「そこは、シャナですから」
「スノーが頑張ってくれたんだよ♪」
小さな頭をくりくりと撫でてやると、気持ち良さそうに頭を擦り付けてきた。可愛い♪
ピー、ピー
(スノー、頑張った!)
「うん!この先もよろしくね!」
ピー!
(よろしくされた!)
「次行くぞ!次!」
ざらぱぱ、張り切ってるなぁ。
わたしたちは、2階層、3階層と順調に進み、10階層目のボス戦の前に休むことにした。この頃には、全員で連携して戦わなくては倒せなくなってきている。野営の準備を整え、疲れた身体を休めた。
「だいぶ手応えを感じるようになってきたな」
「ええ。鈍っていた勘が戻ってきましたよ」
「いやー、いい仕事したよな、俺!思ったより楽しめそうだな!」
「「「・・・・」」」
ガルやりーぱぱ、ざらぱぱは楽しいかもしれない。でもわたしは不満だ!魔獣が強すぎて、採集どころではないのだ。そんなことしてたら、殺られちゃう。
「なんだ、シャナは不満そうだな?」
「だって・・・・。全然採集出来ない・・・・」
「「「・・・・」」」
「あのな、採集できても、このダンジョンを攻略出来なきゃ、全部没収されるんだろ?そういう設定にしたよな?」
「!!!」
そうだった!なんてことしたんだ、私!
涙目でみんなを見るも、溜め息が返ってきた。
「シャナ、どう頑張っても我々の今の実力では、30階層までは行けませんよ?そんな簡単に攻略できるようには作っていないでしょう?採集ならマイダンジョンでしましょうね?」
「そうする・・・・」
こうして、森のダンジョンは7日目26階層に辿り着いたときにこれ以上は実力不足と判断し、転移した。その後の虫のダンジョンは、5日20階層のボスを倒して引き上げ、植物のダンジョンは、あまりの臭さに2日6階層でギブアップした。やっぱり、ここが一番辛い。臭いさえ克服できれば、そんなにレベルは高くないし、レベルの割に実入りも多いことが分かった。しかし、臭い。地上に戻ってすぐにクリーンを掛けたけど、まだ臭い気がする。最後に残しておいたアンデッドのダンジョンは、やはり、聖属性を持つ仲間がいないと攻略は不可能だ。なにせ、少し触れただけでもアンデッドと化す。タルで戦ったアンデッドは出来立てというか、アンデッドに成り立てだったからあっさりと倒せたことも判明した。時間がたつとアンデッドとしての自我を持っつようになり、人型でも魔獣型でも格段に強くなる。戦いにおける知略も上がり、集団化したり、戦略的になったりするのだ。結局、4日13階層で引き上げることにした。
「あれは想定外だな」
「ええ。あそこまで知能を持たれるとこちらも戦略的に対処しないと全滅しかねません」
「これは、すぐに周知する」
4つのダンジョンに時間を取り過ぎたせいで、私の一番楽しみにしていたマイダンジョンには足を踏み入れることができずに帰宅することになってしまった。
次は絶対に一番最初に行くんだから!
タルに戻ったわたしたちはそれぞれにすべきことのために時間を費やした。ざらぱぱは、アンデッドの生態の報告のために皇都へ。りーぱぱは、冒険者ギルドで書類を片付けながら、本部とアンデッドの生態を共有しつつ、冒険者たちにアンデッドの講習。わたしとガルは、2月後のパーティーのためのドレスと礼装のサイズ合わせなんかをしつつ、依頼を受ける日々を送っていた。もちろん、りーぱぱとざらぱぱの礼装もお揃いで作っている。別にふたりはお揃いでなくてもよいのだが、「関係性は目で見える方が有効だ」というりーぱぱの主張を受け入れた。でも、絶対にあれは女避けのつもりだと思う。別にいいけどね。
そうそう、第一回聖剣の日にはものすごい数の人が各国の皇都、王都に集まり、お祭り騒ぎだったらしい。聖剣に選ばれたのは、S級冒険者3人だけ。騎士団総帥や団長が聖剣を持つという選択肢もあったけど、2国は次回に持ち越すことにしたようだ。焦らなくても、抜けるって分かってるなら待てばいい。聖剣の保持者となった3人は、ガルもりーぱぱもざらぱぱもよく知る人たちだという。時々、大きな戦闘になるときには、共闘したり、臨時パーティーを組んだこともあるらしい。聖剣に選ばれただけあって、人柄も申し分ないという。
それなら、わたしたちの島に招待してもいいかな?と考えていたら、3人からお願いされた。やっぱり、レベル上げは必須だし、あの環境ほどうってつけの場所はないから当然だ。わたしは快くOKし、その3人と顔合わせすることになった。
わたしは適度に戦いながら、足手まといにならないように、2階層へと続く階段を目指す。今日は、スノーも起きてわたしを手伝ってくれる。スノーは小さくてもフェニックスだけあって、その火力は凄まじい。ガル達は、手慣らしに戦いたいようで、それぞれがそれぞれにロックオンした魔獣へと散った。剣とぶつかる音や魔法を放った轟音を聞きながら、オーガの群れやワイバーンなどを倒しつつ、避けつつなんとか2階層へと続く階段にたどり着いた。すぐにガル達もやって来て、手応えを教えてくれる。
「このあたりはまだ余裕ですね」
「ああ。マレビの森の奥とたいして変わらないな」
「もう少しレベルをあげてもいいかもしれん」
いや、それはどうかと思うよ、ざらぱぱ。これからどんどん強くなっていくからね?
「シャナも大概だな。その年齢でひとりでここまで来るんだからな」
「そこは、シャナですから」
「スノーが頑張ってくれたんだよ♪」
小さな頭をくりくりと撫でてやると、気持ち良さそうに頭を擦り付けてきた。可愛い♪
ピー、ピー
(スノー、頑張った!)
「うん!この先もよろしくね!」
ピー!
(よろしくされた!)
「次行くぞ!次!」
ざらぱぱ、張り切ってるなぁ。
わたしたちは、2階層、3階層と順調に進み、10階層目のボス戦の前に休むことにした。この頃には、全員で連携して戦わなくては倒せなくなってきている。野営の準備を整え、疲れた身体を休めた。
「だいぶ手応えを感じるようになってきたな」
「ええ。鈍っていた勘が戻ってきましたよ」
「いやー、いい仕事したよな、俺!思ったより楽しめそうだな!」
「「「・・・・」」」
ガルやりーぱぱ、ざらぱぱは楽しいかもしれない。でもわたしは不満だ!魔獣が強すぎて、採集どころではないのだ。そんなことしてたら、殺られちゃう。
「なんだ、シャナは不満そうだな?」
「だって・・・・。全然採集出来ない・・・・」
「「「・・・・」」」
「あのな、採集できても、このダンジョンを攻略出来なきゃ、全部没収されるんだろ?そういう設定にしたよな?」
「!!!」
そうだった!なんてことしたんだ、私!
涙目でみんなを見るも、溜め息が返ってきた。
「シャナ、どう頑張っても我々の今の実力では、30階層までは行けませんよ?そんな簡単に攻略できるようには作っていないでしょう?採集ならマイダンジョンでしましょうね?」
「そうする・・・・」
こうして、森のダンジョンは7日目26階層に辿り着いたときにこれ以上は実力不足と判断し、転移した。その後の虫のダンジョンは、5日20階層のボスを倒して引き上げ、植物のダンジョンは、あまりの臭さに2日6階層でギブアップした。やっぱり、ここが一番辛い。臭いさえ克服できれば、そんなにレベルは高くないし、レベルの割に実入りも多いことが分かった。しかし、臭い。地上に戻ってすぐにクリーンを掛けたけど、まだ臭い気がする。最後に残しておいたアンデッドのダンジョンは、やはり、聖属性を持つ仲間がいないと攻略は不可能だ。なにせ、少し触れただけでもアンデッドと化す。タルで戦ったアンデッドは出来立てというか、アンデッドに成り立てだったからあっさりと倒せたことも判明した。時間がたつとアンデッドとしての自我を持っつようになり、人型でも魔獣型でも格段に強くなる。戦いにおける知略も上がり、集団化したり、戦略的になったりするのだ。結局、4日13階層で引き上げることにした。
「あれは想定外だな」
「ええ。あそこまで知能を持たれるとこちらも戦略的に対処しないと全滅しかねません」
「これは、すぐに周知する」
4つのダンジョンに時間を取り過ぎたせいで、私の一番楽しみにしていたマイダンジョンには足を踏み入れることができずに帰宅することになってしまった。
次は絶対に一番最初に行くんだから!
タルに戻ったわたしたちはそれぞれにすべきことのために時間を費やした。ざらぱぱは、アンデッドの生態の報告のために皇都へ。りーぱぱは、冒険者ギルドで書類を片付けながら、本部とアンデッドの生態を共有しつつ、冒険者たちにアンデッドの講習。わたしとガルは、2月後のパーティーのためのドレスと礼装のサイズ合わせなんかをしつつ、依頼を受ける日々を送っていた。もちろん、りーぱぱとざらぱぱの礼装もお揃いで作っている。別にふたりはお揃いでなくてもよいのだが、「関係性は目で見える方が有効だ」というりーぱぱの主張を受け入れた。でも、絶対にあれは女避けのつもりだと思う。別にいいけどね。
そうそう、第一回聖剣の日にはものすごい数の人が各国の皇都、王都に集まり、お祭り騒ぎだったらしい。聖剣に選ばれたのは、S級冒険者3人だけ。騎士団総帥や団長が聖剣を持つという選択肢もあったけど、2国は次回に持ち越すことにしたようだ。焦らなくても、抜けるって分かってるなら待てばいい。聖剣の保持者となった3人は、ガルもりーぱぱもざらぱぱもよく知る人たちだという。時々、大きな戦闘になるときには、共闘したり、臨時パーティーを組んだこともあるらしい。聖剣に選ばれただけあって、人柄も申し分ないという。
それなら、わたしたちの島に招待してもいいかな?と考えていたら、3人からお願いされた。やっぱり、レベル上げは必須だし、あの環境ほどうってつけの場所はないから当然だ。わたしは快くOKし、その3人と顔合わせすることになった。
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