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お披露目
突然始まる鬼ごっこ
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料理長もその場に呼んで、試食会になった。料理長は、さっと全ての料理を少しずつ皿に盛り、厨房へと引き揚げていった。この中で食べるのは、試食なのに味がしなくて意味がなさそうだから賢明な判断だと思う。特にアリア姉様は、お菓子をことのほか気に入られたようで、絶対に教えてもらうと力を込めていた。
その後は、訓練所で公爵家お抱えの騎士たちとりーぱぱ、ガル、ざらぱぱ、パパ、カイン兄様、ティム兄様、ファイ兄様、お姉様と突如始まった鬼ごっこ。
「鬼は、リールとガルド。シャナ、捕まるなよ!」
「もちろんだよ!」
鬼が10を数え始めた途端に私たちは訓練所のいろんな場所に散った。総勢20人を越える鬼ごっこ。
この鬼ごっこ、タルの衛兵のみんなとも訓練の一貫としてよく遊んでいるが、実は結構過酷だったりする。何が過酷か。魔法、模擬刀使用可。腕には全員、リストバンドをしてもらう。これは、鬼が分かるようにするためのものだ。鬼はリストバンドが赤に鬼以外は青になる。今回は、鬼の交代はないけど、捕まったら鬼になる。鬼がどんどん増えるのだ。鐘1つ分の間逃げ切ったら勝ち。
「さて、何処から攻めますか?」
「そりゃあ、弱っちいところだろ?」
ふたりは不適に笑うと一気に距離を詰めてきた。わたしは気配と魔力を消して、木の上から鬼の様子を眺めている。
あっ、捕まった!
あらあら、あっちでも!
うわ!りーぱぱと目が合った気がする。
わたしは、こっそり木から木に飛び移って場所を移動した。
あちこちから、ドーンと派手な爆音が聞こえだし、キーン、カーン、カンカンと模擬刀が交わる音も聞こえ出した。
「シャナちゃん、見つけたわよ!」
おや、シルク姉様も鬼になったようだ。わたしはすぐに魔法を発動して、落とし穴を開けた。
「エア!やるわね!キャ!ブハッ!え?・・・・あれ、何処行ったのよ~!卑怯者~!」
シルク姉様にはエアで飛び上がって避けられたけど、すぐにどしゃ降りの雨をぶっかけて、その間にとんずらした。戦う必要なんてない。逃げ延びればいいのだよ。
ここは、訓練所といっても、屋外の疎らに木が生えたところだから、魔法を使うには都合がいい。
「シャナとザラムは後回しだ!先に他の奴等を鬼にしろ!」
「わかったわ」
鐘半分くらい経つと大きな爆音も模擬刀の打ち合いの音もあまり聴こえなくなってきた。残っているのは、パパとお兄様ふたり、公爵家の副騎士団長、ざらぱぱ、そしてわたしの6人だ。15名はすでに捕まり鬼になってわたしたちを探し回っている。
あ、パパ、捕まった。
「シャナ、どうする?」
ざらぱぱがわたしの背後から声をかけてきた。後ろといっても、もちろん、姿は隠している。
「まだ、鐘半分くらい残ってるよね。囮はまだたくさんいるし、頑張ってもらおう」
「わかった」
ざらぱぱはもういない。何処かに隠れたんだろう。
「シャナの気配は全くしないぞ。凄いな」
「ザラムも見当たらねぇ。何処に隠れてるんだか。かくれんぼじゃねぇぞ」
鬼さんたちはわたしたちを探しているようだ。わたしはその声が聞こえる位置にいるのだけど、君たちには見つからないと思う。
あら、カイン兄様が見つかって囲まれてる。1対16か。カイン兄様強いな。おっと、全員吹き飛ばして、逃げたよ!
鬼は・・・・ボロボロだね。暫くは動けなさそう。まともに動ける鬼は、ガル、りーぱぱ、パパ、シルク姉様、ファイ兄様か。あわー、厄介なのだけ残ってる!
わたしは何処にいるかというと、一番大きな木の天辺付近。そこから隠れて戦況を眺めている。わたしはまだ小さいからね。体力の温存も大切なのだ。
ドゴーン!
わたしが見ているのとは反対側で、爆音があがった。殺り合っているのは、りーぱぱと・・・・。
ざらぱぱ!!!見つかっちゃったんだ!
よりにもよってりーぱぱかぁ。
魔法は使ってないんだ。
え?じゃあ、あの爆音は?地面、抉れてるよね?
人の身体って凄いね。
あ!ガルも加わった!
わたしは木の天辺から魔法でざらぱぱを支援する。この場所がバレないようにいろんな角度から魔法で攻撃するけど、ぜーんぶ、りーぱぱに防がれてしまった。
ここもそろそろ危ないね。りーぱぱには気づかれていそうだ。そそくさと別の場所へ移動した。危機管理、大切。
わたしが支援を打ち切って数分の攻防の後、ざらぱぱが鬼になった。残っているのは、カイン兄様、ティム兄様、わたし。いつの間にか、副騎士団長も鬼になっていた。カイン兄様、ティム兄様は暫く逃げ回っていたけれど、遂にふたり纏めて、ガル、ざらぱぱ、パパ、お姉様、副騎士団長に囲まれてしまった。鐘1つ分まであと少し。2人対5人。
あれ?りーぱぱは?
戦闘が始まった。支援、すべきか?
でも、りーぱぱがいないのが気にな・・・・。
いたー!!!
「見つけましたよ、シャナ」
「うわ!」
ジリッと少しだけ後ろに下がった。
どうする?
→戦う
→逃げる
→誤魔化す
逃げる、一択でしょう!
ドーン!
「ひゃあ!」
りーぱぱのファイヤーボールがわたしのいた場所で爆発した。容赦ない!わたしは、避けた勢いのまま、建物の下に飛び降りた。ちなみに、ここは3階建ての建物の屋上。この鬼ごっこのために建物自体には結界がはってあり、中には入れない。
「逃がしませんよ!」
このまま下に降りたら捕まっちゃう!
あ・・・・!
「結界」
ボックス状の結界を細長くはり、その上に着地してみた。2階くらいの高さはありそうだ。りーぱぱは、唖然としながら落下していき、他の人達も一時、戦闘を中断してこちらを凝視している。
この高さじゃ、りーぱぱのジャンプで届いちゃう。
よし、この際だ。ちょっとずつ高いところに移動しよう。
わたしは自分の飛び移れる結界を作り、移動を繰り返した。低い結界を解くことも忘れない。30階くらいの高さまで上がり、ほっと一息。くるりと周りを見渡す。スゴい絶景・・・・。ん?なんか、嫌な気配がする。何処から?
「捕まえた♪」
え?
りーぱぱは、唖然とするわたしを抱き上げた。
「りーぱぱ、なんか嫌な気配がする」
「?私には何も感じませんが?」
「すごく遠くの方。あっち。あの森の奥」
わたしは嫌な気配がする方向を指差した。
「確かに。微妙に魔力の揺らぎがあります。よく気づきましたね」
「うん・・・・」
それだけじゃない。もっと不安になる何か。気持ち悪い。
「あの辺りなら、2日もあれば着きますね。往復で4日。行ってみますか?」
「・・・・うん。確かめてみたい」
そう言いながら、不安でりーぱぱにしがみついた。りーぱぱは、わたしを抱いたまま、途中、結界を張りながら危なげなく地面に戻った。カイン兄様もティム兄様もわたしが上に上に登っている間に捕まったようだ。
カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン
鬼ごっこが終わりを告げた。
「ねえ、りーぱぱ。どうやってあんなに高く飛んだの?」
わたしはそれが不思議で仕方なかった。あの高さなら、りーぱぱといえども届かないはずなのだ。
「ああ、簡単なことですよ。ガルドとザラムに飛ばしてもらっただけです」
なるほどね。それでも普通は無理だと思うけどね。
「あの倍の高さまでなら飛べますよ?」
愕然とした。あの倍って!つくづく、りーぱぱから逃げるなんて無理な話だった。3人揃うと無敵だね。
その後は、訓練所で公爵家お抱えの騎士たちとりーぱぱ、ガル、ざらぱぱ、パパ、カイン兄様、ティム兄様、ファイ兄様、お姉様と突如始まった鬼ごっこ。
「鬼は、リールとガルド。シャナ、捕まるなよ!」
「もちろんだよ!」
鬼が10を数え始めた途端に私たちは訓練所のいろんな場所に散った。総勢20人を越える鬼ごっこ。
この鬼ごっこ、タルの衛兵のみんなとも訓練の一貫としてよく遊んでいるが、実は結構過酷だったりする。何が過酷か。魔法、模擬刀使用可。腕には全員、リストバンドをしてもらう。これは、鬼が分かるようにするためのものだ。鬼はリストバンドが赤に鬼以外は青になる。今回は、鬼の交代はないけど、捕まったら鬼になる。鬼がどんどん増えるのだ。鐘1つ分の間逃げ切ったら勝ち。
「さて、何処から攻めますか?」
「そりゃあ、弱っちいところだろ?」
ふたりは不適に笑うと一気に距離を詰めてきた。わたしは気配と魔力を消して、木の上から鬼の様子を眺めている。
あっ、捕まった!
あらあら、あっちでも!
うわ!りーぱぱと目が合った気がする。
わたしは、こっそり木から木に飛び移って場所を移動した。
あちこちから、ドーンと派手な爆音が聞こえだし、キーン、カーン、カンカンと模擬刀が交わる音も聞こえ出した。
「シャナちゃん、見つけたわよ!」
おや、シルク姉様も鬼になったようだ。わたしはすぐに魔法を発動して、落とし穴を開けた。
「エア!やるわね!キャ!ブハッ!え?・・・・あれ、何処行ったのよ~!卑怯者~!」
シルク姉様にはエアで飛び上がって避けられたけど、すぐにどしゃ降りの雨をぶっかけて、その間にとんずらした。戦う必要なんてない。逃げ延びればいいのだよ。
ここは、訓練所といっても、屋外の疎らに木が生えたところだから、魔法を使うには都合がいい。
「シャナとザラムは後回しだ!先に他の奴等を鬼にしろ!」
「わかったわ」
鐘半分くらい経つと大きな爆音も模擬刀の打ち合いの音もあまり聴こえなくなってきた。残っているのは、パパとお兄様ふたり、公爵家の副騎士団長、ざらぱぱ、そしてわたしの6人だ。15名はすでに捕まり鬼になってわたしたちを探し回っている。
あ、パパ、捕まった。
「シャナ、どうする?」
ざらぱぱがわたしの背後から声をかけてきた。後ろといっても、もちろん、姿は隠している。
「まだ、鐘半分くらい残ってるよね。囮はまだたくさんいるし、頑張ってもらおう」
「わかった」
ざらぱぱはもういない。何処かに隠れたんだろう。
「シャナの気配は全くしないぞ。凄いな」
「ザラムも見当たらねぇ。何処に隠れてるんだか。かくれんぼじゃねぇぞ」
鬼さんたちはわたしたちを探しているようだ。わたしはその声が聞こえる位置にいるのだけど、君たちには見つからないと思う。
あら、カイン兄様が見つかって囲まれてる。1対16か。カイン兄様強いな。おっと、全員吹き飛ばして、逃げたよ!
鬼は・・・・ボロボロだね。暫くは動けなさそう。まともに動ける鬼は、ガル、りーぱぱ、パパ、シルク姉様、ファイ兄様か。あわー、厄介なのだけ残ってる!
わたしは何処にいるかというと、一番大きな木の天辺付近。そこから隠れて戦況を眺めている。わたしはまだ小さいからね。体力の温存も大切なのだ。
ドゴーン!
わたしが見ているのとは反対側で、爆音があがった。殺り合っているのは、りーぱぱと・・・・。
ざらぱぱ!!!見つかっちゃったんだ!
よりにもよってりーぱぱかぁ。
魔法は使ってないんだ。
え?じゃあ、あの爆音は?地面、抉れてるよね?
人の身体って凄いね。
あ!ガルも加わった!
わたしは木の天辺から魔法でざらぱぱを支援する。この場所がバレないようにいろんな角度から魔法で攻撃するけど、ぜーんぶ、りーぱぱに防がれてしまった。
ここもそろそろ危ないね。りーぱぱには気づかれていそうだ。そそくさと別の場所へ移動した。危機管理、大切。
わたしが支援を打ち切って数分の攻防の後、ざらぱぱが鬼になった。残っているのは、カイン兄様、ティム兄様、わたし。いつの間にか、副騎士団長も鬼になっていた。カイン兄様、ティム兄様は暫く逃げ回っていたけれど、遂にふたり纏めて、ガル、ざらぱぱ、パパ、お姉様、副騎士団長に囲まれてしまった。鐘1つ分まであと少し。2人対5人。
あれ?りーぱぱは?
戦闘が始まった。支援、すべきか?
でも、りーぱぱがいないのが気にな・・・・。
いたー!!!
「見つけましたよ、シャナ」
「うわ!」
ジリッと少しだけ後ろに下がった。
どうする?
→戦う
→逃げる
→誤魔化す
逃げる、一択でしょう!
ドーン!
「ひゃあ!」
りーぱぱのファイヤーボールがわたしのいた場所で爆発した。容赦ない!わたしは、避けた勢いのまま、建物の下に飛び降りた。ちなみに、ここは3階建ての建物の屋上。この鬼ごっこのために建物自体には結界がはってあり、中には入れない。
「逃がしませんよ!」
このまま下に降りたら捕まっちゃう!
あ・・・・!
「結界」
ボックス状の結界を細長くはり、その上に着地してみた。2階くらいの高さはありそうだ。りーぱぱは、唖然としながら落下していき、他の人達も一時、戦闘を中断してこちらを凝視している。
この高さじゃ、りーぱぱのジャンプで届いちゃう。
よし、この際だ。ちょっとずつ高いところに移動しよう。
わたしは自分の飛び移れる結界を作り、移動を繰り返した。低い結界を解くことも忘れない。30階くらいの高さまで上がり、ほっと一息。くるりと周りを見渡す。スゴい絶景・・・・。ん?なんか、嫌な気配がする。何処から?
「捕まえた♪」
え?
りーぱぱは、唖然とするわたしを抱き上げた。
「りーぱぱ、なんか嫌な気配がする」
「?私には何も感じませんが?」
「すごく遠くの方。あっち。あの森の奥」
わたしは嫌な気配がする方向を指差した。
「確かに。微妙に魔力の揺らぎがあります。よく気づきましたね」
「うん・・・・」
それだけじゃない。もっと不安になる何か。気持ち悪い。
「あの辺りなら、2日もあれば着きますね。往復で4日。行ってみますか?」
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そう言いながら、不安でりーぱぱにしがみついた。りーぱぱは、わたしを抱いたまま、途中、結界を張りながら危なげなく地面に戻った。カイン兄様もティム兄様もわたしが上に上に登っている間に捕まったようだ。
カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン、カラ~ン
鬼ごっこが終わりを告げた。
「ねえ、りーぱぱ。どうやってあんなに高く飛んだの?」
わたしはそれが不思議で仕方なかった。あの高さなら、りーぱぱといえども届かないはずなのだ。
「ああ、簡単なことですよ。ガルドとザラムに飛ばしてもらっただけです」
なるほどね。それでも普通は無理だと思うけどね。
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