貴方の隣で私は異世界を謳歌する

紅子

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新しい試み

コーヒーの次は?温泉温泉♪

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カフェイの森に行った翌日からブレンドしたコーヒーをベルガの家族や屋敷の使用人たちに飲んでもらい、一番人気の高かったブレンドをブレンドコーヒーとし、他に4種類のプレミアムコーヒーを採用してそれぞれに名前をつけた。

・ブレンドコーヒー
・プレミアムコーヒー 仄かなあま味と共に
・プレミアムコーヒー 気品溢れる薫りを纏って
・プレミアムコーヒー 野性味漂う大人の苦味
・プレミアムコーヒー 爽やかな目覚めをあなたに

ふざけた名前なのはご愛敬。ユーモアだよ、ユーモア。ベルガやガルたちの名前はもっと酷かった。“プレミアムコーヒー1” “プレミアムコーヒー2” “プレミアムコーヒー3” “プレミアムコーヒー4”とか。“ちょっと甘いやつ” “すごく苦いやつ” “薫りのいいやつ” “薄味なやつ”とか。今までこういった名前をつけた商品はなかったんだって。紅茶が主流のこの世界で、紅茶は産地名で売られている。庶民の安いのは端品の寄せ集めで、紅茶、としか分からない。産地のブレンドなんてないし、紅茶に他の薫りを加えることもない。そのうち、アップルティーとかアールグレイとかハーブティーとか作ってみようかな。コーヒーは、ベルガの領地でしか採れないんだし、やったもの勝ちだよね?

このコーヒーとドリップ用の器具を献上品として皇宮に納めることになった。ベルガと一緒にわたしたちも行く。こういうものは、一番の権力者から流さないとね!

コーヒーはこのまま進めるとして、次は温泉♪!スパリゾートを造ってしまおう!お金は唸るほどある。今こそ使い時ではないか?とはいえ、箱の中身、つまり人材の育成をどうしようか?10年計画になりそうだ。あっ、1月ひとつき60日のこっちなら、5年かな?

「シャナ、何を唸ってるんですか?また、独りでやろうとしてますね?」

あ・・・・。

「ダメだぞ?リールにちゃんと話しをしておけよ。また熱を出すぞ?」

ざらぱぱにも注意されてしまった。

「やりたいことがありすぎるのも問題だな。シャナは、まだ40歳なんだ。そこら辺をよく考えろ?」

そうなんだけどぉ。だって、誰も作ってくれないじゃん!ちょっとムッツリしてしまう。

「よくそんなに次から次へと・・・・」

ここにはなくてもあっちにはあったからだよ、ベルガ。

「えっとね?コーヒーは出来たから、スパリゾートを作れないか・・なぁ・・・・って」

りーぱぱの目が怖い。ガルもざらぱぱも呆れてる。分かってる!分かってるよ!幼女の考えることじゃないよね!ベルガは興味津々だけどりーぱぱが怖くて続きを促せないんだね?

「だって!!!!大きい温泉に入りたい!」

私は温泉への情熱を込めて叫んだ。

「ハァァァァ。分かりました。で、スパリゾートとやらは、どんなものなんですか?温泉と同じなのですか?」

「えっとねぇ♪」

嬉々としてスパリゾートのことを力説した。りーぱぱたちは頭を抱え、ベルガはぶつぶつと何やら考え始めた。

「なんて壮大な・・・・」

「いや、無理だろう?」

「鍛練の時間がなくなるぞ?」

「土地は・・・・。人材は・・・・。食材の確保が・・・・。あああ、時間が・・・・」

でも、その前に!

「温泉を見に行こうよ♪!」

そうなのだ。まだ、温泉というか熱い水が出る泉を見ていないのだ。だから成分も分からない。出来れば源泉も確認したい。

「ああ。まだそこからでしたね」

疲れたようにりーぱぱは立ち上がった。クリーンでなんでも綺麗にできてしまうこの世界では、お風呂に入る人はあまりいない。どれだけ魔力が少なくても日々の生活を賄うことはできるから、普通の銭湯では人は来ない。だから、娯楽を兼ねたスパリゾートにするのだ。スパリゾートと言っているけど、つまりはプールだ。流れるプール、スライダー、波の出るプールなどの遊べる施設を作る。それとは別に美容を求める女性のためにスパを設けるのだ。1日~数日かけてゆっくりのんびりと寛ぎと美容の時間を満喫してもらう。

「着いたよ。この辺りは熱い水が出る」

案内されたのは、カフェイの森からかなり離れた禿げた土地だった。

「村の周りの井戸はここよりも温い水なんだ。この辺りは水だけでなく土もほんのり熱くて植物が育たないし、嫌がって誰も住まない」

ぺたりと土に手を置くとほんのりと温かさが伝わってくる。

「ふわあ~」

これは!肩凝り腰痛に、だと!

「水はこの泉ともう一ヶ所反対側にある泉から湧き出てる」

ベルガはぽこぽこと泡を弾けさせる小さな泉から水を汲み上げ桶にいれてくれた。わたしは早速手を突っ込ん・・・・。ざらぱぱにとっさに手を掴まれ回避された。

「バカ!熱湯だぞ」

それを聞いて冷や汗が流れる。火傷するところだった。危ない危ない。70度くらいかぁ。はっ!そうだ!卵、あったよね。よし!

「ベルガ。これを泉に沈めていい?」

わたしは卵の入ったざっくり麻袋を見せた。

「いいけど、何が入ってるの?」

「内緒。危険なものではないよ?」

ベルガの許可を得たわたしは鼻唄を歌いながら長い麻紐のついたそれを泉にゆっくりと下ろし泉を囲む岩に結びつけた。全部で3つ。あ~♪楽しみ♪♪♪ちなみにこの泉の温泉の効能は、デトックスと美白と美肌。私がにんまりしたのは言うまでもない。

「シャナ、これはこのまま放置でいいですか?」

「うん。ざらぱぱが1000回剣を振るくらいの時間放置するの。ねぇ、なんでこんな何もないところの泉に囲いがしてあるの?」

「昔、ここに村を作ろうとして、その時に危なくないように囲ったんだよ。野菜なんかも育ててみたけど全部3日もせずに枯れるし、移住したい領民もいないから諦めたんだ」

麻袋はざらぱぱが実際に剣を1000回振った後で回収してくれることになり、わたしたちはもう一ヶ所の泉へと移動した。その一ヶ所の泉の効能は、痛みの緩和、細胞の回復、滅菌。

んんんん?これ、どっちの泉も・・・・。
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