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攻防
気が付いたときには・・・・
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あれから、何年経ったのか。人生長すぎると、歳を数えるのも大変だよ。どれだけ年月が過ぎても相変わらず、今日も今日とて訓練のため、みんなで島に行く。欠席の連絡は誰からも無い。そうそう、あれから総帥たちは2年毎に交代で聖剣の所有者になり、家に押しかけてくるようになった。それだけでも迷惑なのに、おっさんたちは朝早くから来て、必ず朝ご飯プレートを食べるのだ。初めが肝心だ、とはよく言ったと思う。それも2巡した辺りで、おっさんたちとの訓練が有意義なこともあって、聖剣なしで交代でここに来ることを認めた。
コンコンコン
「はよー」
「おっはよー」
「ウッス」
あれ?ジャイが居ない。最後のは、一番新しい聖剣の持ち主で、バルドラール。わたしたちはバルと呼んでいる。りーぱぱの従兄弟で、エルフの国の聖剣を抜いた。今は全ての聖剣に持ち主がいる。ただひとり、ここに来るのを許されていない持ち主は、「何故それを選んだ、聖剣!」と言ってしまったくらいには酷すぎて近寄りたくない。主に女性関係が。
「ジャイは?」
「それがよ、いつも俺と同じ宿なんだが来てないんだよな」
「今まで連絡も無く来なかったことなんて無かったから、さっきギルドで確かめたんだけど、連絡来てないんだよね」
どうしたんだろう?
(スノウ。ジャイの魔力辿れる?)
スノウも成長した。外に出てるときは、カモフラージュで小鳥に擬態しているけど、本来の大きさは3mを超える。
(任せて!・・・・ん。巨人の国に居るよ)
スノウの声は、わたしたちにしか聞こえない。
「連絡も無く来ないなんて。何かあったのかもしれませんね」
「どうした?何かあったのか?」
パパが険しい顔でこちらをじっと見ている。怖い。
「ジャイの魔力の反応が巨人の国にあります。ギルドにも連絡を入れられないほどの何かが有ったのかもしれません」
「年一の騎士団との特別練習が長引いてるんじゃないか?」
ああ。恒例の特別訓練の時期かぁ。
「それはない。この訓練に参加することは、騎士団のためでもあるからな」
騎士団でもここの訓練のことは筒抜けだ。パパたちを受け入れた時点で、秘密になんて出来なかったんだけどさ。
「巨人の国に何かあったのか?だが、2月前には何も異常は無かったよな」
ガルの言うとおり、2月前に巨人の国に魔獣の大量発生の気配がないか探りに行ったときには、特に何事も無かったはずだ。
「どうする?このまま島に行く?」
そう聞くシアンの顔は、ジャイを心配している。
「私とシャナとガルドでジャイの様子を見てきましょう」
りーぱぱに言われるままわたしは巨人の国のいつもの部屋に転移した。
「何か様子がおかしいですね。スノウ、城の様子を探れますか?」
わたしたちが借りている部屋に転移して早々、りーぱぱが異常を感じ取った。
(任せて!)
パッと姿を消したスノーは蝿サイズになって城内を探索に行った。100年くらいは睡眠時間が多くなると言っていたスノウだが、予定より早く成獣になった。フェニックスの名に恥じない火力の炎を繰り出し、様々な魔法を習得している。
「シャナ、ジャイの居所は掴めますか?私のマップは、表示にブランクが入って役に立ちそうにありません」
「俺のもだ」
「うーん。なんかね、膜?が有るような感じがする。そう!隔離されてて、探りにくいの!ジャイだよね。・・・・いた!ここは・・・・神殿だね。あれ?王様の魔力?」
何で王様の魔力が神殿にあるの?
(たいへーん!)
わたしがこの国から与えられた部屋から外を探っていると、スノウから慌てた様子で念話が届いた。
(どうしたの?)
(アンデッドいっぱーい!地下牢に子供がひとり蹲ってるの)
わたしたちは顔を見合わせた。この国で一体何が起こっているのか?
(スノウ。地下牢に見張りなどはいますか?)
(いないよ。この子だけ)
(子供の居る牢の中で待機。貴方を目標に転移します)
(りょうかーい)
「シャナ、行きますよ」
ガルもりーぱぱも戦闘態勢だ。わたしはスノウを目指して転移した。わたしの転移もレベルがアップして、目標さえ明確にあれば行ったことがなくても転移できるようになった。転移するとそこは陽の光も入らないジメジメしたところだった。転移してすぐに、りーぱぱは倒れている子供の脈を測り、生存確認を始めた。どうやら、息はあるらしい。
「シャナ、すぐに転移を。家に一度帰ります」
りーぱぱの少し焦りを滲ませた声に、わたしとガルは顔を見合わせつつ、急いで転移した。
「おお。戻ってきたか」
家には、ざらぱぱとパパと獣人の国の騎士団総帥、クレー、シアン、バルがイライラしながら居間にいた。
「その子は!」
「ええ。シャナ、治癒を施せますか?」
「うん。ちょっと待って」
連れてきた子の身体をスキャンして状態を確認する。全身に酷い傷がある。内臓もやられている。衰弱が激しくて、ヒールは無理だ。体力を回復させないと、どうにも出来ない。
「衰弱が酷すぎるから、ポーションで体力を回復させてからね」
それを聞いたりーぱぱが動く。わたし特製のポーションを使ったようだ。みるみると体力が回復していく。それを見届けて、わたしは傷を治した。あとは気が付くまで寝かせておくしかない。
「して、巨人の国はどうだった?この方は巨人の国の第2王子殿下だろう」
「異様だったな」
端的なガルの言葉は間違っていない。
「スノウに王宮内を探索させたところ、アンデッドの巣窟だと。ジャイは国王陛下と神殿にいるようです。私たちに与えられた部屋というより、城全体に何らかの魔法が施されているようで、シャナだけが魔力を探れました。シャナ曰く、膜が張っているようだと」
「俺たちは1度、王子を連れて王宮に戻る。お前たちは、出来ればもう少し巨人の国を探り、ジャイと国王陛下たちを連れてきてほしい」
重々しいパパの声が事態の緊急性を現している。
「「「はっ」」」
「シャナ!頼む」
「りょーかい!」
わたしたちは、みんなを連れて王宮に飛び、その足で聖剣保持者全員で巨人の国に戻ることにした。アンデッドに乗っ取られたらしい巨人の国のお城に、この何十年もの間、息を潜めていた破壊神の存在を感じて、全員が身を引き締めたのだった。
コンコンコン
「はよー」
「おっはよー」
「ウッス」
あれ?ジャイが居ない。最後のは、一番新しい聖剣の持ち主で、バルドラール。わたしたちはバルと呼んでいる。りーぱぱの従兄弟で、エルフの国の聖剣を抜いた。今は全ての聖剣に持ち主がいる。ただひとり、ここに来るのを許されていない持ち主は、「何故それを選んだ、聖剣!」と言ってしまったくらいには酷すぎて近寄りたくない。主に女性関係が。
「ジャイは?」
「それがよ、いつも俺と同じ宿なんだが来てないんだよな」
「今まで連絡も無く来なかったことなんて無かったから、さっきギルドで確かめたんだけど、連絡来てないんだよね」
どうしたんだろう?
(スノウ。ジャイの魔力辿れる?)
スノウも成長した。外に出てるときは、カモフラージュで小鳥に擬態しているけど、本来の大きさは3mを超える。
(任せて!・・・・ん。巨人の国に居るよ)
スノウの声は、わたしたちにしか聞こえない。
「連絡も無く来ないなんて。何かあったのかもしれませんね」
「どうした?何かあったのか?」
パパが険しい顔でこちらをじっと見ている。怖い。
「ジャイの魔力の反応が巨人の国にあります。ギルドにも連絡を入れられないほどの何かが有ったのかもしれません」
「年一の騎士団との特別練習が長引いてるんじゃないか?」
ああ。恒例の特別訓練の時期かぁ。
「それはない。この訓練に参加することは、騎士団のためでもあるからな」
騎士団でもここの訓練のことは筒抜けだ。パパたちを受け入れた時点で、秘密になんて出来なかったんだけどさ。
「巨人の国に何かあったのか?だが、2月前には何も異常は無かったよな」
ガルの言うとおり、2月前に巨人の国に魔獣の大量発生の気配がないか探りに行ったときには、特に何事も無かったはずだ。
「どうする?このまま島に行く?」
そう聞くシアンの顔は、ジャイを心配している。
「私とシャナとガルドでジャイの様子を見てきましょう」
りーぱぱに言われるままわたしは巨人の国のいつもの部屋に転移した。
「何か様子がおかしいですね。スノウ、城の様子を探れますか?」
わたしたちが借りている部屋に転移して早々、りーぱぱが異常を感じ取った。
(任せて!)
パッと姿を消したスノーは蝿サイズになって城内を探索に行った。100年くらいは睡眠時間が多くなると言っていたスノウだが、予定より早く成獣になった。フェニックスの名に恥じない火力の炎を繰り出し、様々な魔法を習得している。
「シャナ、ジャイの居所は掴めますか?私のマップは、表示にブランクが入って役に立ちそうにありません」
「俺のもだ」
「うーん。なんかね、膜?が有るような感じがする。そう!隔離されてて、探りにくいの!ジャイだよね。・・・・いた!ここは・・・・神殿だね。あれ?王様の魔力?」
何で王様の魔力が神殿にあるの?
(たいへーん!)
わたしがこの国から与えられた部屋から外を探っていると、スノウから慌てた様子で念話が届いた。
(どうしたの?)
(アンデッドいっぱーい!地下牢に子供がひとり蹲ってるの)
わたしたちは顔を見合わせた。この国で一体何が起こっているのか?
(スノウ。地下牢に見張りなどはいますか?)
(いないよ。この子だけ)
(子供の居る牢の中で待機。貴方を目標に転移します)
(りょうかーい)
「シャナ、行きますよ」
ガルもりーぱぱも戦闘態勢だ。わたしはスノウを目指して転移した。わたしの転移もレベルがアップして、目標さえ明確にあれば行ったことがなくても転移できるようになった。転移するとそこは陽の光も入らないジメジメしたところだった。転移してすぐに、りーぱぱは倒れている子供の脈を測り、生存確認を始めた。どうやら、息はあるらしい。
「シャナ、すぐに転移を。家に一度帰ります」
りーぱぱの少し焦りを滲ませた声に、わたしとガルは顔を見合わせつつ、急いで転移した。
「おお。戻ってきたか」
家には、ざらぱぱとパパと獣人の国の騎士団総帥、クレー、シアン、バルがイライラしながら居間にいた。
「その子は!」
「ええ。シャナ、治癒を施せますか?」
「うん。ちょっと待って」
連れてきた子の身体をスキャンして状態を確認する。全身に酷い傷がある。内臓もやられている。衰弱が激しくて、ヒールは無理だ。体力を回復させないと、どうにも出来ない。
「衰弱が酷すぎるから、ポーションで体力を回復させてからね」
それを聞いたりーぱぱが動く。わたし特製のポーションを使ったようだ。みるみると体力が回復していく。それを見届けて、わたしは傷を治した。あとは気が付くまで寝かせておくしかない。
「して、巨人の国はどうだった?この方は巨人の国の第2王子殿下だろう」
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「スノウに王宮内を探索させたところ、アンデッドの巣窟だと。ジャイは国王陛下と神殿にいるようです。私たちに与えられた部屋というより、城全体に何らかの魔法が施されているようで、シャナだけが魔力を探れました。シャナ曰く、膜が張っているようだと」
「俺たちは1度、王子を連れて王宮に戻る。お前たちは、出来ればもう少し巨人の国を探り、ジャイと国王陛下たちを連れてきてほしい」
重々しいパパの声が事態の緊急性を現している。
「「「はっ」」」
「シャナ!頼む」
「りょーかい!」
わたしたちは、みんなを連れて王宮に飛び、その足で聖剣保持者全員で巨人の国に戻ることにした。アンデッドに乗っ取られたらしい巨人の国のお城に、この何十年もの間、息を潜めていた破壊神の存在を感じて、全員が身を引き締めたのだった。
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