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攻防
女神様再び
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急に目がくらむ光に飲み込まれて、ぎゅっとガルにしがみついた。嫌な感じはしない。徐々に光は収束し、目を開くとそこは・・・・。
「神殿?」
「皇宮神殿か?」
ここに居るのは、巨人の国の玉座の間にいた、りーぱぱ、ざらぱぱ、ジャイ、クレー、シアン、バル、ミュラー、ガル、そしてわたし。つまり、聖剣保持者ばかりということになる。どういうことか、と全員が顔を見合わせていると、今度は女神像が光り始めた。これには見覚えがある。ざっとわたしを除く全員がその場に跪いた。
「お立ちなさい」
相変わらずの美貌だ。ミュラーなんか見惚れてしまっている。
「お久しぶりでございます、女神様」
「此度はよくぞ破壊神を追い出してくれました。これでこの地も安泰です」
「破壊神は追い出せましたが、シャナがいうには最後の足搔きを残しているとか。すぐにでも魔獣の進化と暴走が始まるというのに、その場所すら特定できておりません。このままでは、破壊神が去ったというのに、この地は壊滅状態となってしまうでしょう」
りーぱぱは焦りを滲ませながら、女神様に問うている。つまり、場所を教えろと。
「ええ。あなた達の功績を無駄には致しません。破壊神が残した置き土産の場所は判っています。その場所を記した地図を与えます。シャナならその地図があれば転移できるでしょう?兵力を集結し、最後の危機を乗り越えてください」
え?!わたしが転移させちゃうの?!とビックリしているうちに、またもやわたしを除く全員が一斉にざっとその場に跪いた。わたしはそれに乗り遅れたのだ。
「「「「「「「「御意」」」」」」」」
「はーい」
御意なんて言葉、本当に使うことがあるとは思わなかった。だから、元気よく返事をしたわけだが、全員から呆れられてしまった。
「シャナ」
米神に青筋のたった笑顔のりーぱぱに背筋が凍り付く。
「はひ!」
「学園に通う前に、もう一度、礼儀作法を学び直しますか?」
全力で拒否します!
「すみませんでした!以後気をつけます!」
女神様の「子供らしくていいと思いますよ?」という一言のお蔭で再教育はなんとか免れることが出来た。
「ひとつ、伝えておかねばならないことがあります」
女神様の深刻な表情にわたしたちは気を引き締めた。
「最後に飛んでいった大きな黒い塊。あれは、破壊神の核となるもののほんの一部です。破壊神自体は聖剣で心臓をひと突きしたあの時にこの地から去って行きました。ですが、自身の分身をこの地に遺しました」
「どういうことでしょう?」
「この地は未だ破壊神に狙われているということです。今は発展の兆しが見え、活気に満ちていますが、それが衰え始めればすぐにでも牙を剥くでしょう」
「女神様のお力をもってしてもそれは取り除けないということですか?」
女神様は力なく首を横に振った。
「この地の核と同化しています。取り除けば、何処かが崩壊するでしょう」
「「「「「「「「!!!」」」」」」」」
「どうすれば・・・・」
「常に発展を心掛け、この地をより良くするために尽力してください」
それだけ言うと、女神様は去って行った。去り際に、思い出したようにミュラーに掛けられた呪いのことをサラッと教えてくれたのだが、しかし、魂が抜けたように「俺の息子が、俺の息子が」とブツブツ繰り返すミュラーの憐れなこと。あの時、破壊神に留めを刺したミュラーに纏わり付いた黒い靄は、破壊神からの呪いだった。呪われる者の最も心にくることを対象とした呪い。ミュラーの場合は《息子さんの役立たず》らしい。えげつなさ過ぎる。これは女神様にもどうにも出来ず、300年で自然と解呪されるまで待つしかないようだ。一生ではないだけよかったと言うべきか?
「ミュラー。いつまで呆けてるつもりだ?」
「お前たちには、お前たちには俺の苦しみが分からないから、そんなことが言えるんだ!」
聖剣保持者として、ちゃんと役目を果たしたのにこの仕打ちだからねぇ。
「まあ、なんだ。300年で解呪するって分かってるんだ。それまでの辛抱だ」
「そうだぞ。今まで散々遊んだんだし、ちょっと休憩だと思えば、我慢できるさ」
「もうヤダ。聖剣なんて返してやる!」
「いいんじゃねぇの。まっ、それでも呪いは解けないがな」
「好きにすればいい」
「そうですね。ちょうどそこに返却場所もありますし、いいんじゃないですか?」
「それより、女神様のお言葉を陛下たちに伝えて、戦力を整えてもらう方が先だ」
「そうだな」
ざらぱぱの言葉にミュラーよりも魔獣の討伐の方が重要だとジャイたちも動き出した。
「みんな、酷いよ。冷たすぎる・・・・グス」
目から涙がダーダーと流れているけど、意外と悲壮感はないんだな。なんでだろ?
「ミュラー。適用から外れてないんだし、聖剣は持っておいた方がいいんじゃない?混乱中の今決めることじゃないよ」
そんな中、シアンだけがミュラーを慰めている。
「そ、そうかな?そうだよな、やっぱり」
「うん。突っ込むのが・・・・」
うん?シアンとミュラーの話の途中でりーぱぱによって強制的に魔法で耳を塞がれたけど、なんだかおかしな言葉が聞こえたような?ミュラーが蒼ざめた顔でシアンを凝視しているのを視界の隅に捉えたが、わたしは耳を塞がれたままガルによって神殿から連れ出されたので、2人がどんな話をしたのかは分からなかった。
「神殿?」
「皇宮神殿か?」
ここに居るのは、巨人の国の玉座の間にいた、りーぱぱ、ざらぱぱ、ジャイ、クレー、シアン、バル、ミュラー、ガル、そしてわたし。つまり、聖剣保持者ばかりということになる。どういうことか、と全員が顔を見合わせていると、今度は女神像が光り始めた。これには見覚えがある。ざっとわたしを除く全員がその場に跪いた。
「お立ちなさい」
相変わらずの美貌だ。ミュラーなんか見惚れてしまっている。
「お久しぶりでございます、女神様」
「此度はよくぞ破壊神を追い出してくれました。これでこの地も安泰です」
「破壊神は追い出せましたが、シャナがいうには最後の足搔きを残しているとか。すぐにでも魔獣の進化と暴走が始まるというのに、その場所すら特定できておりません。このままでは、破壊神が去ったというのに、この地は壊滅状態となってしまうでしょう」
りーぱぱは焦りを滲ませながら、女神様に問うている。つまり、場所を教えろと。
「ええ。あなた達の功績を無駄には致しません。破壊神が残した置き土産の場所は判っています。その場所を記した地図を与えます。シャナならその地図があれば転移できるでしょう?兵力を集結し、最後の危機を乗り越えてください」
え?!わたしが転移させちゃうの?!とビックリしているうちに、またもやわたしを除く全員が一斉にざっとその場に跪いた。わたしはそれに乗り遅れたのだ。
「「「「「「「「御意」」」」」」」」
「はーい」
御意なんて言葉、本当に使うことがあるとは思わなかった。だから、元気よく返事をしたわけだが、全員から呆れられてしまった。
「シャナ」
米神に青筋のたった笑顔のりーぱぱに背筋が凍り付く。
「はひ!」
「学園に通う前に、もう一度、礼儀作法を学び直しますか?」
全力で拒否します!
「すみませんでした!以後気をつけます!」
女神様の「子供らしくていいと思いますよ?」という一言のお蔭で再教育はなんとか免れることが出来た。
「ひとつ、伝えておかねばならないことがあります」
女神様の深刻な表情にわたしたちは気を引き締めた。
「最後に飛んでいった大きな黒い塊。あれは、破壊神の核となるもののほんの一部です。破壊神自体は聖剣で心臓をひと突きしたあの時にこの地から去って行きました。ですが、自身の分身をこの地に遺しました」
「どういうことでしょう?」
「この地は未だ破壊神に狙われているということです。今は発展の兆しが見え、活気に満ちていますが、それが衰え始めればすぐにでも牙を剥くでしょう」
「女神様のお力をもってしてもそれは取り除けないということですか?」
女神様は力なく首を横に振った。
「この地の核と同化しています。取り除けば、何処かが崩壊するでしょう」
「「「「「「「「!!!」」」」」」」」
「どうすれば・・・・」
「常に発展を心掛け、この地をより良くするために尽力してください」
それだけ言うと、女神様は去って行った。去り際に、思い出したようにミュラーに掛けられた呪いのことをサラッと教えてくれたのだが、しかし、魂が抜けたように「俺の息子が、俺の息子が」とブツブツ繰り返すミュラーの憐れなこと。あの時、破壊神に留めを刺したミュラーに纏わり付いた黒い靄は、破壊神からの呪いだった。呪われる者の最も心にくることを対象とした呪い。ミュラーの場合は《息子さんの役立たず》らしい。えげつなさ過ぎる。これは女神様にもどうにも出来ず、300年で自然と解呪されるまで待つしかないようだ。一生ではないだけよかったと言うべきか?
「ミュラー。いつまで呆けてるつもりだ?」
「お前たちには、お前たちには俺の苦しみが分からないから、そんなことが言えるんだ!」
聖剣保持者として、ちゃんと役目を果たしたのにこの仕打ちだからねぇ。
「まあ、なんだ。300年で解呪するって分かってるんだ。それまでの辛抱だ」
「そうだぞ。今まで散々遊んだんだし、ちょっと休憩だと思えば、我慢できるさ」
「もうヤダ。聖剣なんて返してやる!」
「いいんじゃねぇの。まっ、それでも呪いは解けないがな」
「好きにすればいい」
「そうですね。ちょうどそこに返却場所もありますし、いいんじゃないですか?」
「それより、女神様のお言葉を陛下たちに伝えて、戦力を整えてもらう方が先だ」
「そうだな」
ざらぱぱの言葉にミュラーよりも魔獣の討伐の方が重要だとジャイたちも動き出した。
「みんな、酷いよ。冷たすぎる・・・・グス」
目から涙がダーダーと流れているけど、意外と悲壮感はないんだな。なんでだろ?
「ミュラー。適用から外れてないんだし、聖剣は持っておいた方がいいんじゃない?混乱中の今決めることじゃないよ」
そんな中、シアンだけがミュラーを慰めている。
「そ、そうかな?そうだよな、やっぱり」
「うん。突っ込むのが・・・・」
うん?シアンとミュラーの話の途中でりーぱぱによって強制的に魔法で耳を塞がれたけど、なんだかおかしな言葉が聞こえたような?ミュラーが蒼ざめた顔でシアンを凝視しているのを視界の隅に捉えたが、わたしは耳を塞がれたままガルによって神殿から連れ出されたので、2人がどんな話をしたのかは分からなかった。
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