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6.サキュバスって嘘でしょ? ★
しおりを挟む頭がおかしくなるほどの絶頂を味わった私は男のされるがままになっていた。
でも、男は絶対に私が嫌がるようなことはしなかったから、私は男に身を委ねていた。すっかり惚けてしまった私の脳は、ただただ快感を拾うことだけしか考えられなくなってしまう。
上半身裸になった私に合わせて、男も着ていたワイシャツを脱ぐ。
やっぱり、男は着痩せするタイプだったようで、私が思っていた以上に体は鍛えられており、均整のとれた肉体はまるで芸術品のように美しかった。
男の汗とコロンの香りが入り混じった香りが私の鼻腔に入り、男のフェロモンにうっとりしてしまう。
「ショーツびしょびしょで気持ち悪いね。脱いじゃおうね」
男はそういうと、もう下着としての意味を成していないショーツをするりと脱がせる。
その間にも、私の膣からはまるで滝のように愛液がとぷとぷと流れて、シーツに染みを作っていた。
身に纏っていた布が全て取り払われて、私は生まれたままの姿になった。
「はぁ……お姉さんの体、綺麗……」
私の裸を見てうっとりする男を見て、なんだか急激に恥ずかしくなってしまった私はおぼつかない手で必死に体を隠そうとする。
「駄目。隠さないで」
必死の抵抗も虚しく、私の手は取り払われて、再び、男の目の前に私の裸が晒される。
「やっ……恥ずかしい……」
「恥ずかしくないよ。お姉さんの体はどこもすっごく綺麗だよ」
そう言って、私の鎖骨に口づけたかと思うとじゅっと吸い付く。
「いっ……!」
一瞬のピリッとした痛みとともに、男の唇が離れると、男が口づけた場所には、赤い花が咲いていた。
「触ると吸い付いてくる白くてもちもちしたお姉さんの体。俺のものだってマーキングするね?」
そうして、上から下へ。男は私の体の至る所にキスマークをつけていく。最初は痛みを感じていたが、次第にその痛みさえも回数を重ねるごとに快感へと変わり、私の身体中の神経がその刺激に敏感になる。
「ここはどんな味がするのかな?」
そういうと男は私のあそこにむしゃぶりつく。
「あっ!やっ!だめぇっ……そこ、汚いからっ……!あっあっああんっ」
「どこが?汚いところなんてどこもないよ?」
男は私の制止の声を振り切り、しとどに溢れ出る私の愛液を一滴も残さないように膣口に唇を吸いつける。
和毛をかきわけながら、じゅるじゅると下品な音を立てながら私の愛液を啜る男は、まるで、最高級の果実を食べたかのようにうっとりとしている。
「ああんっ……!そんなのっ飲んでも美味しく……んんっ……ないからっ……!」
「ん?すんごく美味しいよ。お姉さんの蜜。とろとろで甘くて、発情しきった雌のえっちな匂いがする……」
そして、奥から溢れでてくる新しい愛液を逃すまいと長い舌を膣内に入れて膣壁を舐め回した。
男が言葉を発するたびに男の吐息が陰部に直接当たり、それすらも刺激になってしまう。吐息がかかるたびに、私の膣口は勝手に愛液を溢れさせる。
そうすると男は嬉しそうに私の陰部にしゃぶりつき、まるで赤ちゃんがミルクを飲むように、んくんくと美味しそうに私の愛液を飲みつくそうとする。
(この男変態だ……!顔はいいけど絶対に変態!)
元彼は、お世辞にもセックスが上手くなかった。いつも、私への愛撫はそこそこに元彼の方が先に果ててしまう。クンニなんてしてもらってもあまり気持ちよくなくて、むしろ嫌いだった。
(なのに、この男ときたら……)
元彼と同じ顔をしているこの男は、キスから何もかも気持ちいい。私が今までに感じたことのない快感を体の隅々に与えてくれる。今も、こんな変態チックなクンニで腰が勝手に上下に動いてしまうほど気持ちいい。
(変態だけど……なんか可愛いかも……)
さっきまでは余裕たっぷりに私をからかっていたくせに、今は頬を上気させながら必死に愛液をほおぼる姿を見て、私はなんだか母性をくすぐられてしまう。
2人とも息を切らしながら淫らな行為に夢中になっていたが、しばらくすると男は満足したのか、私の秘部から口を離す。
男の唇の端から私のとろりとした愛液が溢れていたが、それに気づいた男は、まるでもったいないとでもいうように、太い指で愛液をすくうと舌で舐めとる。
「ごちそうさま。お姉さん」
まるで子どものようにニコニコと笑う男。はたから見ればかなり変態な光景だけれど、はじめて見せた男の心からの笑顔に、私は思わずドキッとしてしまう。
「美味しかった。こんなに美味しい蜜ははじめて」
「何言ってるのよ……変態」
とんだ性癖の持ち主に出会ってしまったとぼーっとした頭で思いながら、男を眺めていると、私は信じられないものを見てしまった。
「は、羽?」
男の背中からはまるで蝙蝠のような黒い大きな羽が生えている。
私は寝ぼけているんだろうか?それとも、あんまり気持ちよさすぎて頭が変になってしまったのだろうか?
男は私の言葉を聞いてしばらくきょとんとしていたが、自分の背中を見て、なにやら納得していた。
「ごめんね、驚かせちゃって。お姉さんの蜜があんまり美味しすぎちゃって、自分でも知らないうちに羽が出ちゃったみたい」
「は……?」
「黙ってて悪かったんだけどさ。俺、実はサキュバスなんだよね」
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