なんだって? 俺を追放したSS級パーティーが落ちぶれたと思ったら、拾ってくれたパーティーが超有名になったって?

名無し

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第47話

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「――ルエス、ユリム、カレン、悪い。待たせてしまったな……」

 俺は『暗黒の戦士』のダリアたちや受付嬢のイリスと別れ、近くで待機してもらっていたルエスたちのもとまでやってきたところだった。

 ちなみに、今は姿を見かけない変異種カラスが何をやってるのかというと、俺たちの戦いがどうなるのか興味を持ったらしくて、しばらくその辺で隠れて高みの見物をするとのこと。

「「「……」」」

「ん、みんなそんなにびっくりした顔しちゃって、一体どうしたんだ?」

 ルエスたちは何故か揃って呆然とした顔をしていた。俺は特に何もやってないはずだが、ここに来るのが遅れたことで相当に顰蹙を買ってしまったんだろうか……。

「あ、いや、さすがモンスター級のラウル君だと思ってね。冒険者の憧れのイリス氏をあそこまで惚れさせるなんて、正直かなり羨ましかった……」

「……うー。ラウルさん……イリスさんってそんなにいいです? 私だって負けてないって思うですけど……」

「あ、ユリム、それならあたしだって! たとえば、胸とか胸とか胸とか、その辺りなら全然負けてないって思うし!」

「…………」

 今度は俺のほうが唖然とする番だった。まさかルエスたちにまでイリスの不思議さが伝染するとは。まるで風邪みたいだな……って、それどころじゃなかった。

「そんなことより、これから俺たちは変異種ゴーレムと戦うわけだから、みんな覚悟しておいてほしい」

「も、もちろんさ! 僕は『聖域の守護者』パーティーのリーダーだからね。もっと緊張するかもって思ってたけど全然なんともないよ。ラウル君が凄すぎて色々と麻痺しちゃってるおかげでもあるけど……」

「くすくすっ……。ルエス、それは確かにそうですね……。町が壊滅的な状況になってるのに、私も何故か妙に落ち着いてて不思議なのです……」

「うんうん。あたしもルエスとユリムの言ってることよくわかる! そういう意味でもラウルの存在って大きすぎるわね」

「ははっ……」

 まったく、こんな大変なときにもお世辞なんか言える余裕があるんだから大したもんだ。俺は新人の弄られ役という意味なら、確かに重要な存在といえるのかもしれない。

「――はっ……」

「「「ラウル……?」」」

「あいつが――変異種ゴーレムの主、ハンスが来る……」

「「「えっ……!?」」」

 この異質すぎる気配……間違いない。俺が予想していた通り、やつは存在感を隠そうともせずに、堂々と俺たちの前にやってきた。同じように、普通ではない匂いのする一体のゴーレムを従えて……。

「お前がその変異種ゴーレムの主、ハンスだな?」

「わ~。ラウル、初めて会うはずなのに僕のこと知ってくれてたんだ。嬉しいなあ」

「あぁ。一カ月くらい前に出た災害級モンスターもお前が生み出したんだってな。その頃はまさか錬金使いの飼い主がいるなんて思いもしなかったが、二匹目の変異種が山奥の村に出た時点で人為的なものは感じたよ」

「さすがは、ラウル。我が子を手にかけただけあって察しがいいし、話も早い。でも……ここへ来るのは少し遅かったね。僕の作り出した変異種カラスに乗ってきたのは意外だったけど」

「ん、少し遅かったって……? その変異種ゴーレムはまだ進化すらしてないのにか?」

「今回は進化しなくても、既に前回の災害級モンスター以上の能力を持ってるからねえ。それにもう充分すぎるほど戦闘経験を得られたから、自信を持って君を迎えることができるってわけさあ」

「……そうか。それは結構なことだ。俺には自信のあるものなんてほとんどないが、その分治癒に関しては強い思いを持っている」

「フフッ。治癒にだけは自信があるみたいな言い方だけど、皮肉のつもりかな? 我が子を殺した仇が何か抜かしてるね」

「「「「……」」」」

 人々を大量に殺戮しているモンスターの飼い主のこの発言には、ルエスたちも酷く驚いている様子だった。

 確かに変異種カラスが言っていたように、このハンスという男からは深い闇をひしひしと感じる。俺はそれを必ずや治療してみせるつもりだ……。
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