侍乙女婚活譚 ~拙者より強い殿方を探しています~

※毎日17:30更新予定です

 私より強い長男以外の殿方を探しています。私のところに婿に来てください。

 古河藩剣術指南役の家に生まれた累は、女でありながら幼少の頃より剣術をその身に叩き込まれてきた。
 男兄弟はおらず、婿養子をとる前に父親が亡くなってしまったことからお家は断絶してしまう。
 婿を取りお家の復興を願う累であったが、父親の残した婿取りの条件が『我が娘よりも剣術の腕が上回る』事であった。
 また長男では婿養子にとれないので、自分より強く独身で長男以外の人間を探さなければならない。

 しかし累はこの世の全てを見定めるとも言われる、赤い目の一族の血を色濃く受け継いでいる。剣の修行にも明け暮れた結果、周辺では向かう所敵なしの状況になってしまっていた。
 多くの人が集う江戸であれば、自分以上の存在も見つかるかもしれないと、累は江戸の町へと向かう事にする。

 一方時を同じくして、大店の放蕩息子佐吉は蔵に眠る祖父の遺品から、『反魂の法』と呼ばれる、死体を依り代として死者の魂をこの世に蘇らせる方法を見つけてしまう。
 そうしてあろうことか、伝説の剣豪塚原卜伝をこの世に蘇らせてしまったのだ。
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