全ては東雲柚姫の都合の良い戯言に過ぎない
志木城雪臣はある日学年一の美少女東雲柚姫に呼び出され、屋上に向かうと、屋上があるべき場所に広がっていたのは、なんと和室。そこで突然、柚姫に『世界を救ってほしい』と持ち掛けられる。目立つことにトラウマがある主人公は光の速度で断るが、その帰りに謎の石像からの襲撃にあい、柚姫の配下に助けられる。仕方なく和室にもどり詳細を聞くと、どうやら魔王軍が攻めてくるらしい。雪臣は世界を救う勇者かもしれないという理由で、急遽特訓を受け、強襲する魔王軍の刺客を撃退していくことに。
ある時刺客を撃退したところに、突如ラスボスの魔王が登場。予想だにしない展開に仕方なく立ち向かおうとする雪臣だが、柚姫は二人の戦闘を止めに入る。実は、魔王は柚姫の父親で、今回の騒動は柚姫が父親の決めた結婚相手から逃れるために、勝手に雪臣を婚約相手と決めたことで起きた、はた迷惑な親子喧嘩だった。
真相を知って、この一件から手を引く雪臣だったが、その直後、柚姫と魔王が本物の反逆者によって捕らえられ、処刑されてしまうことを聞かされる。何とか逃れた柚姫の部下とこれまで撃退してきた嘘の刺客たちと手を組んで、柚姫と魔王を取り返す、命がけの救出劇に流れ込む。
もともと勝ち目の薄い戦いだったが、唯一の勝ち手段も相手には半分しか効かず、絶望的な状態に陥る雪臣たち。だが、死の瞬間になっても、柚姫を救うこと、そして生き延びることを諦めない心が、ありえない奇跡を呼び寄せる。
それは途方もない奇跡ではなく、『王の資質』を持つのもののみが窮地にのみ発動させることが出来る、雪臣の特殊能力(ユニークスキル)によるものだった。
本物の刺客を退け、柚姫とその父親を救うことに成功した雪臣は、後日柚姫にこの一連の事件を通じて、気づいた自分の気持ちを彼女に打ち明ける。
柚姫もそれに応え、二人は無事両想いであることを知り交際することを決める。
正義と勇気を捨てた少年は、理不尽に迫りくる危機的状況と美少女によって、かつての、正義のヒーローを夢見ていた自分を取り戻したのだった。ノリと惰性と見過ごせない何かが織りなす、現代『美少女』ファンタジ―。
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