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7章 初めての人
初めての人#2※R18
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暫くベッドに座って待っていると、防音室の重たい扉がそっと開いた。
「りっちゃん、お待たせ」
「うん」
シャワーを済ませてブランドもののゆったりした寝間着に着替えた昴が戻ってきて、ちょこんと理月の隣に腰掛ける。ちゅ、と軽くキスをして、お互いベッドに潜り込んだ。
「電気消すね」
昴はサイドテーブルに置いたナイトライトの明かりを点け、部屋の明かりをリモコンで消した。暖色の光が顔の周りだけをぼんやり照らす。向かい合う形で寝転ぶと、やっぱりちょっと狭苦しい。
見つめ合えば自然と口唇が引き合い、抱き締め合って、ちゅ、ちゅ、と口唇を重ねていく。昴の膝が膝を割り入ってきて、もっとぴったり身体を寄せ合った。下半身がくっつくと、硬い感触が太腿に触れる。
「……昴、キスだけで良いの?」
擽ったく触れ合わせるだけのキスの合間に昴の顔を見遣って悪戯に笑うと、昴は眉を八の字に下げて頬を赤くした。
「……その、……ほんとに、しても良いの?」
「良いよ? 随分長く待たせちゃったから、反省してるんだ。昴がしたいことは、何だって叶えてあげたいから――ん……」
理月が言い終わったのが先か、性急に口唇が重なったのが先か。ともかく理月の口唇は昴の口唇で塞がれて、薄く開いた口唇の間から舌が入ってくる。性急に口づけたわりに、押し入るようにではなく、おそるおそる優しく。
ぴったり口唇を合わせて入ってきた舌が歯列を丁寧になぞり、舌先にちょんと触れた。お伺いを立てるような昴の舌をちょんとつつき返してみると、舌が絡み付いてきてもっと深くと口づける。
「んっ……んむ……んぅ……」
腰に昴の腕が回されて、もっと身体を引き寄せるようにぎゅっと身体を抱き締められた。昴の頭を掻き抱き、理月からも昴の頭を引き寄せる。絡み付く舌の動きはぎこちなくて、だけど温かくて気持ち良い。中に入りたいとばかりにぐりぐりと硬いものが太腿に当たって擽ったい。理月自身、自分の身体が芯から熱くなっていることを感じる。
「ぷはっ……はぁ……キスだけでイッちゃいそう……」
「はぁっ……ん……僕も同じだから、大丈夫だよ。昴とのキスは、気持ち良くて……身体が蕩けそう」
「僕も、気持ち良くて、幸せすぎて、蕩けそう。今、世界で一番幸せ」
お互い呼吸が浅く、荒くなってきて、吐く息が熱を持つ。触れ合わせるだけのキスはただ幸せを感じたけれど、粘膜を触れ合わせて舌を絡めるキスは性的で、身体の内側から快感を呼び起こしていく。
「りっちゃんはさ……その……どっちが良い? 抱く方と、抱かれる方と」
「昴の希望は、抱く方だろ? だから、僕が抱かれる方で良いよ。昴になら、抱かれたいし」
理月はなんてことの無い調子で答えたけれど、昴はきょとんと目を丸くして顔を赤らめた。
「まあ、希望としては、そうだけど……りっちゃん、僕がそういう風に見てるって、ずっと知ってたの?」
「知ってたよ。殆どの時は無意識だっただろうけど、一緒に寝るとき、たまに当たってるなと思ってた」
理月がさらっと答えると、昴は眉を下げて申し訳無さそうな表情を浮かべる。
「ごめん、寝ながら抱き締めたりとかしてたのは無意識……だけど、その……一度だけ、故意にやったことがあります……反省してます……」
「それって、僕が院生の頃に帰省して、昴の部屋に泊まった時の話?」
心底驚いたらしく昴は目を見開いた。
「……りっちゃん、あの時起きてたの?」
「起きてたよ。息を殺して、寝たふりしてた」
懐かしく思い返して理月は目を細め、くすっと笑う。院生の頃は海外暮らしだったから、大学生の頃に住んでいた家所有のマンションからは退去していた。だから実家に泊まる手筈になっていたけれど、家には帰国の日程をズラして伝え、帰国当日と出国前日は昴の部屋に泊まった。昴は笑えないらしく、眉を下げた複雑な面持ちだ。
「……なんであの時、起きて拒否しなかったの?」
「起きたら、昴の気持ちを僕が自覚したことを昴が知っちゃうだろ。そうしたら、きっと君は謝って……それから、僕に対して好きだって、告白したんだろうね。友情じゃなくて、恋愛なんだって。そうなったら、僕もはっきりさせないといけなくなるから。ていうか昴、ぐっすり寝てる時の方がぐりぐり当ててたよ。故意に当てたっていう時の方はちょっと当たってるなくらいで――だから逆に起きてるんだな、ってすぐに分かったんだけど」
その日、理月は昴に背を向けて眠っていた。眠っていたけれど、なんだか硬いものが布越しに当たっている感触がして、薄っすらと目を開けた。それから、熱を帯びた小さな声で名前を呼ばれて、好きだと囁かれ、ぎゅっと強く抱き締められた。結局、すぐに大きな溜息と共に昴は離れ、トイレに向かっていたけれど。
「りっちゃん、お待たせ」
「うん」
シャワーを済ませてブランドもののゆったりした寝間着に着替えた昴が戻ってきて、ちょこんと理月の隣に腰掛ける。ちゅ、と軽くキスをして、お互いベッドに潜り込んだ。
「電気消すね」
昴はサイドテーブルに置いたナイトライトの明かりを点け、部屋の明かりをリモコンで消した。暖色の光が顔の周りだけをぼんやり照らす。向かい合う形で寝転ぶと、やっぱりちょっと狭苦しい。
見つめ合えば自然と口唇が引き合い、抱き締め合って、ちゅ、ちゅ、と口唇を重ねていく。昴の膝が膝を割り入ってきて、もっとぴったり身体を寄せ合った。下半身がくっつくと、硬い感触が太腿に触れる。
「……昴、キスだけで良いの?」
擽ったく触れ合わせるだけのキスの合間に昴の顔を見遣って悪戯に笑うと、昴は眉を八の字に下げて頬を赤くした。
「……その、……ほんとに、しても良いの?」
「良いよ? 随分長く待たせちゃったから、反省してるんだ。昴がしたいことは、何だって叶えてあげたいから――ん……」
理月が言い終わったのが先か、性急に口唇が重なったのが先か。ともかく理月の口唇は昴の口唇で塞がれて、薄く開いた口唇の間から舌が入ってくる。性急に口づけたわりに、押し入るようにではなく、おそるおそる優しく。
ぴったり口唇を合わせて入ってきた舌が歯列を丁寧になぞり、舌先にちょんと触れた。お伺いを立てるような昴の舌をちょんとつつき返してみると、舌が絡み付いてきてもっと深くと口づける。
「んっ……んむ……んぅ……」
腰に昴の腕が回されて、もっと身体を引き寄せるようにぎゅっと身体を抱き締められた。昴の頭を掻き抱き、理月からも昴の頭を引き寄せる。絡み付く舌の動きはぎこちなくて、だけど温かくて気持ち良い。中に入りたいとばかりにぐりぐりと硬いものが太腿に当たって擽ったい。理月自身、自分の身体が芯から熱くなっていることを感じる。
「ぷはっ……はぁ……キスだけでイッちゃいそう……」
「はぁっ……ん……僕も同じだから、大丈夫だよ。昴とのキスは、気持ち良くて……身体が蕩けそう」
「僕も、気持ち良くて、幸せすぎて、蕩けそう。今、世界で一番幸せ」
お互い呼吸が浅く、荒くなってきて、吐く息が熱を持つ。触れ合わせるだけのキスはただ幸せを感じたけれど、粘膜を触れ合わせて舌を絡めるキスは性的で、身体の内側から快感を呼び起こしていく。
「りっちゃんはさ……その……どっちが良い? 抱く方と、抱かれる方と」
「昴の希望は、抱く方だろ? だから、僕が抱かれる方で良いよ。昴になら、抱かれたいし」
理月はなんてことの無い調子で答えたけれど、昴はきょとんと目を丸くして顔を赤らめた。
「まあ、希望としては、そうだけど……りっちゃん、僕がそういう風に見てるって、ずっと知ってたの?」
「知ってたよ。殆どの時は無意識だっただろうけど、一緒に寝るとき、たまに当たってるなと思ってた」
理月がさらっと答えると、昴は眉を下げて申し訳無さそうな表情を浮かべる。
「ごめん、寝ながら抱き締めたりとかしてたのは無意識……だけど、その……一度だけ、故意にやったことがあります……反省してます……」
「それって、僕が院生の頃に帰省して、昴の部屋に泊まった時の話?」
心底驚いたらしく昴は目を見開いた。
「……りっちゃん、あの時起きてたの?」
「起きてたよ。息を殺して、寝たふりしてた」
懐かしく思い返して理月は目を細め、くすっと笑う。院生の頃は海外暮らしだったから、大学生の頃に住んでいた家所有のマンションからは退去していた。だから実家に泊まる手筈になっていたけれど、家には帰国の日程をズラして伝え、帰国当日と出国前日は昴の部屋に泊まった。昴は笑えないらしく、眉を下げた複雑な面持ちだ。
「……なんであの時、起きて拒否しなかったの?」
「起きたら、昴の気持ちを僕が自覚したことを昴が知っちゃうだろ。そうしたら、きっと君は謝って……それから、僕に対して好きだって、告白したんだろうね。友情じゃなくて、恋愛なんだって。そうなったら、僕もはっきりさせないといけなくなるから。ていうか昴、ぐっすり寝てる時の方がぐりぐり当ててたよ。故意に当てたっていう時の方はちょっと当たってるなくらいで――だから逆に起きてるんだな、ってすぐに分かったんだけど」
その日、理月は昴に背を向けて眠っていた。眠っていたけれど、なんだか硬いものが布越しに当たっている感触がして、薄っすらと目を開けた。それから、熱を帯びた小さな声で名前を呼ばれて、好きだと囁かれ、ぎゅっと強く抱き締められた。結局、すぐに大きな溜息と共に昴は離れ、トイレに向かっていたけれど。
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