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3章 勇者との出会い
勇者たちの価値観
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こいつ今なんて言った?
異世界から来た、バレたら帰れなくなる‥
だと‥‥
少し勇者から距離をとりアキーエたちを庇うような位置どりをする。
「おいおい、なんだってんだよ~。そんな身構えんなって。別にあんた達と争うつもりはないってよ。」
バーントから聞いた話では勇者はウルスート神聖国の出身であったはず。
今の勇者の話が本当だとしたら、勇者たちはどこか違う世界から連れてこられた?
その事をウルスート神聖国が公にしてないって事は、バレたら不味いという事。それだけでも知ってしまった俺たちはウルスートから狙われるかもしれない。
そして帰れなくなるって事は、こいつらも何らかの制約を受けてる事になる。
だとしたら俺がこいつらだったら、制約の内容にもよるが確実に話せない状態にする。そう殺すって事になる。
「アキーエいつでも魔法を放てるようにしといてくれ。」
小声でそう伝え、ミミウにも視線で伝える。
不用意に近づいてしまった事に後悔する。しかし現状ここまで接近してしまったのだから、もし勇者たちが何かしてきても対応できるようにしとかないといけない。
「それで?秘密を知った俺たちをどうするつもりだ?」
「ん?どうするつもりも言わないでくれってお願いをしに来ただけだぜ。俺達のとこにガーノスってウルスートから一緒に来てる人がいるんだけどさ。その人にバレたら俺達元の世界に帰れなくなるかもしれないんだよ~。だからお願いするって話なわけ。」
ん?こいつら本気で言ってるのか?
「俺たちが言わないって保証が欲しいんだろ?でも言わないって言ったところで信じるのか?」
「そこは信頼関係っしょ。」
「俺があんたたちなら別の方法を考えるぞ。」
俺もミミウもアキーエを庇う位置で盾を構え、話を続ける。
「それこそ口封じとかな。」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ~。そんな物騒な事なんてしね~よ。そ、そうだっ!あんた達も人に言えない秘密とかないのか?それを教えてくれたらお互い秘密をバラさないって信用できるからさ。」
なんだこいつら?頭お花畑なのか?それともそこまでの秘密じゃないのか?
「そうよ。それくらいしてくれたら信用するわ。」
「なんでこの世界の人達ってこうも物騒なのかしら‥?」
どうやら本気で言っているらしい。
なんだこの違和感は?こいつらが来た世界の人達は全部こんな頭お花畑なのか?それともこいつらが特別なのか?
「ちょっとパーティで話し合いをしてもいいか?」
「もちろん。いい返事を期待してるぜっ。」
勇者たちと少し距離をとり3人で集まる。
「どう思う?信じられるか?」
「そうね。普通なら信じられないわね。でもあの人達は違う世界から来たって言ってたわよね?だとしたら物や人の生死についての価値観が違う可能性もあるわね。」
「どういう事?」
「わたしたちだったら、自分たちの秘密、それこそ国の問題まで発展するような秘密を知られたら間違いなく話せないようにするわ。自分たちよりも大きな権力を持っている人に相談するか、それこそ物理的に話せないようにするか。でもあの人たちは権力を持っている人に相談するでもなく、黙っていてくれって頼むだけ。それこそそんな問題を今まで持った事がなくて対処法がわからないのか、それとも人を傷つける事に禁忌でもあるのか。どちらにしろ、秘密を相手に教えるだけで解決するならそれに越した事はないわ。」
「なら後はこちら側の秘密が‥」
「それなら1つしかないでしょ。」
「ん?アキーエのスリーサイズか?ぐぼっ!」
「そんなわけないでしょ!」
アキーエのナイスなぼでーが刺さった。ナイスボデーだけに‥
「マルコイのスキル【模倣】についてよ!スキルの効果はわたし達しか知らないし、秘密がバレたらスキルの使用に困るってのも理由になるでしょ。」
「なるほど。」
確かに秘密にしている理由もあるし、せっかくだからこの機会を利用させてもらおう。
「お?決まった感じ?」
勇者たちの方に近寄って行くと正人が声をかけてくる。
「ああ。俺のスキルの秘密だ。これが周りにバレるとスキルを使うのが難しくなるし、先々冒険者活動もできなくなるかもしれない。」
「なーる。冒険者活動ができなくなるくらいの秘密ね。いいんじゃね?おっけーそれでいこ。」
相変わらず軽いノリだが、了解を得たので話しはじめる。
「俺のスキルは【模倣】ってスキルだ。スキルの効果は人のスキルを低レベルで模倣すること。」
「へ~。でもなんでそれを秘密にする必要があるんだ?」
「あんたがもしスキルを模倣されたらどう思う?自分が発現したスキルを、何の苦労もなく勝手に模倣されて使われる‥面白くないよな?もちろん俺が模倣させてくれって言ったとしても嫌がるだろうし、そうなると相手に黙って模倣するしかない。だからもし他の冒険者にバレたらスキルが使えなくなるから冒険者としてやっていけないってことだ。」
「なるほどな~。わかったぜ。じゃこれでお互い秘密を知った仲だな。」
いや、ちょっと待て。本当か?確認させろとかないのか?
「待ってよ。それって本当の事なの?適当な事言って騙そうとしてないわよね?」
ナイス!ショートカット。ホッとした事は表情に出さないようにする。
「そうだな。それじゃスキル【模倣】を実際使って証明してみせるよ。」
異世界から来た、バレたら帰れなくなる‥
だと‥‥
少し勇者から距離をとりアキーエたちを庇うような位置どりをする。
「おいおい、なんだってんだよ~。そんな身構えんなって。別にあんた達と争うつもりはないってよ。」
バーントから聞いた話では勇者はウルスート神聖国の出身であったはず。
今の勇者の話が本当だとしたら、勇者たちはどこか違う世界から連れてこられた?
その事をウルスート神聖国が公にしてないって事は、バレたら不味いという事。それだけでも知ってしまった俺たちはウルスートから狙われるかもしれない。
そして帰れなくなるって事は、こいつらも何らかの制約を受けてる事になる。
だとしたら俺がこいつらだったら、制約の内容にもよるが確実に話せない状態にする。そう殺すって事になる。
「アキーエいつでも魔法を放てるようにしといてくれ。」
小声でそう伝え、ミミウにも視線で伝える。
不用意に近づいてしまった事に後悔する。しかし現状ここまで接近してしまったのだから、もし勇者たちが何かしてきても対応できるようにしとかないといけない。
「それで?秘密を知った俺たちをどうするつもりだ?」
「ん?どうするつもりも言わないでくれってお願いをしに来ただけだぜ。俺達のとこにガーノスってウルスートから一緒に来てる人がいるんだけどさ。その人にバレたら俺達元の世界に帰れなくなるかもしれないんだよ~。だからお願いするって話なわけ。」
ん?こいつら本気で言ってるのか?
「俺たちが言わないって保証が欲しいんだろ?でも言わないって言ったところで信じるのか?」
「そこは信頼関係っしょ。」
「俺があんたたちなら別の方法を考えるぞ。」
俺もミミウもアキーエを庇う位置で盾を構え、話を続ける。
「それこそ口封じとかな。」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ~。そんな物騒な事なんてしね~よ。そ、そうだっ!あんた達も人に言えない秘密とかないのか?それを教えてくれたらお互い秘密をバラさないって信用できるからさ。」
なんだこいつら?頭お花畑なのか?それともそこまでの秘密じゃないのか?
「そうよ。それくらいしてくれたら信用するわ。」
「なんでこの世界の人達ってこうも物騒なのかしら‥?」
どうやら本気で言っているらしい。
なんだこの違和感は?こいつらが来た世界の人達は全部こんな頭お花畑なのか?それともこいつらが特別なのか?
「ちょっとパーティで話し合いをしてもいいか?」
「もちろん。いい返事を期待してるぜっ。」
勇者たちと少し距離をとり3人で集まる。
「どう思う?信じられるか?」
「そうね。普通なら信じられないわね。でもあの人達は違う世界から来たって言ってたわよね?だとしたら物や人の生死についての価値観が違う可能性もあるわね。」
「どういう事?」
「わたしたちだったら、自分たちの秘密、それこそ国の問題まで発展するような秘密を知られたら間違いなく話せないようにするわ。自分たちよりも大きな権力を持っている人に相談するか、それこそ物理的に話せないようにするか。でもあの人たちは権力を持っている人に相談するでもなく、黙っていてくれって頼むだけ。それこそそんな問題を今まで持った事がなくて対処法がわからないのか、それとも人を傷つける事に禁忌でもあるのか。どちらにしろ、秘密を相手に教えるだけで解決するならそれに越した事はないわ。」
「なら後はこちら側の秘密が‥」
「それなら1つしかないでしょ。」
「ん?アキーエのスリーサイズか?ぐぼっ!」
「そんなわけないでしょ!」
アキーエのナイスなぼでーが刺さった。ナイスボデーだけに‥
「マルコイのスキル【模倣】についてよ!スキルの効果はわたし達しか知らないし、秘密がバレたらスキルの使用に困るってのも理由になるでしょ。」
「なるほど。」
確かに秘密にしている理由もあるし、せっかくだからこの機会を利用させてもらおう。
「お?決まった感じ?」
勇者たちの方に近寄って行くと正人が声をかけてくる。
「ああ。俺のスキルの秘密だ。これが周りにバレるとスキルを使うのが難しくなるし、先々冒険者活動もできなくなるかもしれない。」
「なーる。冒険者活動ができなくなるくらいの秘密ね。いいんじゃね?おっけーそれでいこ。」
相変わらず軽いノリだが、了解を得たので話しはじめる。
「俺のスキルは【模倣】ってスキルだ。スキルの効果は人のスキルを低レベルで模倣すること。」
「へ~。でもなんでそれを秘密にする必要があるんだ?」
「あんたがもしスキルを模倣されたらどう思う?自分が発現したスキルを、何の苦労もなく勝手に模倣されて使われる‥面白くないよな?もちろん俺が模倣させてくれって言ったとしても嫌がるだろうし、そうなると相手に黙って模倣するしかない。だからもし他の冒険者にバレたらスキルが使えなくなるから冒険者としてやっていけないってことだ。」
「なるほどな~。わかったぜ。じゃこれでお互い秘密を知った仲だな。」
いや、ちょっと待て。本当か?確認させろとかないのか?
「待ってよ。それって本当の事なの?適当な事言って騙そうとしてないわよね?」
ナイス!ショートカット。ホッとした事は表情に出さないようにする。
「そうだな。それじゃスキル【模倣】を実際使って証明してみせるよ。」
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