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第二部 幼女魔王VSおねショタ魔王! 2-1 いざ、二層へ!

マミちゃんに相談だ

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 だが、待てど暮らせど、海のカードを持っている魔王は現れなかった。とびっきりのお茶とお菓子を用意して待っていたんだけど。

 そうこういっている間に、一週間が過ぎてしまった。

「来ないね」

 時々、他の魔王が対戦しに来たりはする。けれど、魔王たちは海を持っていなかった。遠慮なく対戦するけど。

「シマウマと虎の魔王は強かったね」
「危うく、予選落ちするところだった」

 待ちの体制も、そろそろ限界なのかもしれない。おもてなし精神のつもりだったんだが。

「どうしよっか?」
「マミに相談する」

 困ったときは、マミ・ニムちゃんに聞いてみる。チサちゃんの親友であるマミちゃんは、脳筋なようでいて強かだ。魔王戦のルールも熟知している。

「そう仰ると思いまして、すでの連絡させていただきました」

 セイさんが、スマホを操作していた。仕事が早いよセイさん。
 
 それにしても、アンティーク調のスマホなんてあるんだね?

 玄関の外見が歪み、マミちゃんとケイスさんが姿を現す。

「お邪魔するわ!」

 相変わらず、マミ・ニムちゃんは声のトーンが大きい。赤いマントにゴーグルを巻き付けたヘルメット、タンクトップにショートパンツの出で立ちもそのままだ。

「ごぶさたしております」

 スフィンクスのケイスさんは四つん這いスタイルになって、マミちゃんの玉座になっていた。

「ダイキ様、二層進出、おめでとうございます」
「ありがとうございます」

 ケイスさんから、ナシのホールケーキまでいただいた。

「相談したいって話だけど、何なの?」
「海のカードを持っている魔王が来ない」

「そりゃあそうよ! だいたい海のカードを持っているだけで、そいつは狩られる側よ!」
 あっさりと、マミちゃんが言う。いつもの大きな声で。

「自分から攻めに行くようなリスクは犯さないでしょうね! 待ち構えているに決まってわ!」
「え、でも、戦いが終わったら交換し合ってれば」
「何を言っているの? そんなことしてるの、あたしたちだけよ!」

 そっか。
 交換し合っているボクたちと違って、ガチ勢は奪い合ってるんだ。
 大事な海のカードを奪われまいと、待ちの姿勢になるのは自然か。

「あたしも海のカード持ちと戦ったことはあるけど、強いわよーっ! まあ、海のカードを持つくらいだから実力はあるし、相手も寄りつかないんだけど!」
 言いつつ、マミちゃんはワクワクが止まらない様子だ。

「領土とか広いのよ! 強くてたまらないの!」
「マミ様、この間も無謀にチャレンジして、危うく財産源である梨農園を取り上げられそうになりました。舐めプなんてしているから」
「あなたは口を挟まないでケイス! あたしは魔王の頂点なんてついでなの! 強い相手と戦うことが楽しいんだから!」
「あへぇ」
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