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2-4 街作りミッション。回転寿司屋さんを建てよう。

電力のヒント

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「マミちゃんは、ヌシを釣ったの?」
「ただのLOだったわ! 食材にもならないから、秒で退治したけど!」

 食いしん坊のマミちゃん的には、ゴハンになる方がよかっただろうなぁ。

 おかしいぞ。みんなイベントの内容が違う。

「チサちゃん、魔王のみんなが挑んでいる課題って、別々だったりするの?」

「課題のクリア条件自体は共通。でも、各世界によってイベントの内容は変わっている」

 ヌシが目標の場合もある。
 あるいは、追加イベントのフラグの役割を果たすらしい。

 ボクたちは、フラグの方を引いたワケか。

「じゃあさ、追加イベントを要求されるのって、メリットがあるの? それともペナルティなの?」

「厳密にはペナルティ、かも」
 自信なさげに、チサちゃんは答える。

「まあ、ペナルティでしょうね!」
 対照的に、マミちゃんは堂々と言った。


 魔王同士でカードの奪い合いをしている場合は、イベントは優しくなる。普段からプレイヤー同士で争っているから。

 逆に、チサちゃんのように魔王同士の争いに興味がなく、自国の発展イベントを優先してこなしていると、イベントがキツくなるらしい。

 聞いている限りだと、ネウロータくんは国の発展に関心はないみたいだ。

 好戦的なマミちゃんも、あまりキツいイベントなどは起きてないと見える。

 マミちゃんの口ぶりだと、全ての魔王でもっとも大きなイベントを経験しているのは、チサちゃんだけだという。

 うまいこと、バランス調整が成されているな。 

「何よりあの水車……あ」

 どういうわけか、チサちゃんは水車を見たまま固まっている。

「何かあった、チサちゃん?」

 ボクは、チサちゃんの見ている先に目を向けた。

 水車が均等に動いているだけ。

 いや、これこそがヒントだった。

「そうか。水車を使えばいいんだ!」

「どうしたのダイキ? 珍しくゴキゲンに見えるわ!」

 事情を知らないマミちゃんが、キョトンとしている。

「ありがとうマミちゃん! おかげでこっちの抱えていた問題が解決しそうだ!」

 ボクはマミちゃんと強引に握手をかわす。

「ごちそうさまでした、ケイスさん。ぜひウチにも食べに来てください。おいしいものをご用意して待っています」
「ぜひ窺います。お元気で」


      ◇ * ◇ * ◇ * ◇


 チサちゃんの国に帰宅後、ゴマトマでオンコと話す。

「風車よりかは水車かなとは思うけど」

 水車と風車の力を利用すれば、補強とバランス調整用の魔力だけで済むだろうという。

 戻ったボクたちは、水車をすぐに使えないかオンコに尋ねてみた。

「ううーん。あ、そうだ。あれって役に立たないかな?」

 オンコは、ゴマトマに水車があることを教えてくれた。小麦粉をひいているという。

「ダイキ、そういえば」

 川沿いのソバ屋に、水車小屋があった。

「同じ水車を扱っている業者だから、すぐに連絡を入れておくよ」

「ありがとうオンコ!」
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