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第二章 元・魔王四天王 シモン・セルバンデスの転職後の初陣
第17話 獣人傭兵団 銅の牙
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小国イルトリアは、魔族の国である。当然、アクータ塔とエラス帝国とは敵対関係にあった。
私利私欲しか考えていない、まさにぶっ潰すにはうってつけの国である。
「まだ、凝りないのですね。また返り討ちに遭うというのに」
王女は、やけにうれしそうだ。
「それだけ、我がアクータが魅力的なのだろう」
ブレンダの方は、呆れている。
「話し合いだけでもするか、ヒナ王女?」
「結構です。話す舌さえ、退化してしまっているでしょう」
姫様をして、この言い草か。
「俺に任せてくれんか?」
ヤツらが来たのは、俺のせいかもしれん。
「モン・バン。たしかイルトリアは、四天王の誰かが統治していらっしゃるんですよね?」
「ああ。【獣の暴君】:ガルルデ所有の領地だな」
ガルルデは獣人型の魔族で、人間たちを快く思っていない。
魔王の守護より、人間の抹殺を優先するようなやつである。
魔獣型の魔人たちで構成された、傭兵たちの国だ。
「ガルルデは四天王の中で、俺を一番嫌っていたしな」
どちらが一番強いかで、もっとも揉めていた。
俺は最強とか一番とか、心底どうでもよかったのだが。
「どうせ、傭兵団だって、【銅の牙】だろ?」
「よく知っているな。そのとおりだ」
「わかるぜ。銅の牙は、ガルルデの私兵だ。何匹殺しても、また生えてくる」
「生えてくるとは、随分な言い方だな」
「ガルルデ本体を倒さない限り、いくらでも兵隊が集まってくる」
傭兵がいるというポイントを、双眼鏡で確認した。
いるわ、いるわ。獣型の魔人どもが。
「アイツら全員、魔界から来た魔獣どもだ」
人間の姿をしているが、人間と思わないほうがいい。
「おおかた、ガルルデは俺がここに潜んでいると睨んで、こっちに攻め込んできたのだろう。俺がすべて片付けてきてやる」
「お気をつけて」
ここで「一人では危険だ」と止めない辺り、ヒナ王女が俺に絶対の信頼を寄せているのがわかる。
「あの数は、確実に殺しに来ているな。潰すのは、オレも同意だ。今のうちに、壊滅させちまおう」
「なにも躊躇なく、こちらに攻め込んできたな。モン・バン、ホントに一人でやれるか?」
「そういう連中だ」
俺は、槍を装備した。
「相変わらず、槍の殺傷力は上げないんだな?」
「ダチからもらった武器だからな。恒久的に使いたいんだ」
攻撃力だけ上げると、『ただ強いだけの槍』になっちまう。それなら、強い武器に更新していくことになる。
愛用するなら、攻撃手段ではないほうがいい。
「じゃあ、ちょっくら片付けてくる。【チェイン・ライトニング・スピア】!」
俺は、適度な距離へと槍を投げ飛ばす。黒雷となって、傭兵団の群れに単身乗り込んでいった。
傭兵団が俺を見つけて、色めき立つ。
「来たか、シモン・セルバンデス! テメエの命は、ここま――」
狼型の魔族がしゃべり終わるのを待たず、俺はアゴにヒザ蹴りを見舞った。
私利私欲しか考えていない、まさにぶっ潰すにはうってつけの国である。
「まだ、凝りないのですね。また返り討ちに遭うというのに」
王女は、やけにうれしそうだ。
「それだけ、我がアクータが魅力的なのだろう」
ブレンダの方は、呆れている。
「話し合いだけでもするか、ヒナ王女?」
「結構です。話す舌さえ、退化してしまっているでしょう」
姫様をして、この言い草か。
「俺に任せてくれんか?」
ヤツらが来たのは、俺のせいかもしれん。
「モン・バン。たしかイルトリアは、四天王の誰かが統治していらっしゃるんですよね?」
「ああ。【獣の暴君】:ガルルデ所有の領地だな」
ガルルデは獣人型の魔族で、人間たちを快く思っていない。
魔王の守護より、人間の抹殺を優先するようなやつである。
魔獣型の魔人たちで構成された、傭兵たちの国だ。
「ガルルデは四天王の中で、俺を一番嫌っていたしな」
どちらが一番強いかで、もっとも揉めていた。
俺は最強とか一番とか、心底どうでもよかったのだが。
「どうせ、傭兵団だって、【銅の牙】だろ?」
「よく知っているな。そのとおりだ」
「わかるぜ。銅の牙は、ガルルデの私兵だ。何匹殺しても、また生えてくる」
「生えてくるとは、随分な言い方だな」
「ガルルデ本体を倒さない限り、いくらでも兵隊が集まってくる」
傭兵がいるというポイントを、双眼鏡で確認した。
いるわ、いるわ。獣型の魔人どもが。
「アイツら全員、魔界から来た魔獣どもだ」
人間の姿をしているが、人間と思わないほうがいい。
「おおかた、ガルルデは俺がここに潜んでいると睨んで、こっちに攻め込んできたのだろう。俺がすべて片付けてきてやる」
「お気をつけて」
ここで「一人では危険だ」と止めない辺り、ヒナ王女が俺に絶対の信頼を寄せているのがわかる。
「あの数は、確実に殺しに来ているな。潰すのは、オレも同意だ。今のうちに、壊滅させちまおう」
「なにも躊躇なく、こちらに攻め込んできたな。モン・バン、ホントに一人でやれるか?」
「そういう連中だ」
俺は、槍を装備した。
「相変わらず、槍の殺傷力は上げないんだな?」
「ダチからもらった武器だからな。恒久的に使いたいんだ」
攻撃力だけ上げると、『ただ強いだけの槍』になっちまう。それなら、強い武器に更新していくことになる。
愛用するなら、攻撃手段ではないほうがいい。
「じゃあ、ちょっくら片付けてくる。【チェイン・ライトニング・スピア】!」
俺は、適度な距離へと槍を投げ飛ばす。黒雷となって、傭兵団の群れに単身乗り込んでいった。
傭兵団が俺を見つけて、色めき立つ。
「来たか、シモン・セルバンデス! テメエの命は、ここま――」
狼型の魔族がしゃべり終わるのを待たず、俺はアゴにヒザ蹴りを見舞った。
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