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78 日常(スキー歩滑走訓練)
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雪の季節がやって来た♪
今シーズンは初雪が早く、積雪量もしっかりあるようだ。
ハルは平日のスキー場に来ている。
師匠の情報によると、このスキー場にはクロスカントリーや歩くスキー、スノーシューのコースがあるとのこと。
冬山登山で、登山口までの道路が雪で閉鎖されて、取り付きまで夏より長い道のりを歩くことがある。
そのため、今日は「長時間雪の林道を歩くトレーニング」にやって来た。
師匠の職場にも近いため、何となくハルの気持ちも弾む♪
ハル「今日確認することは、
①登山靴とスキーでの歩滑走
②長時間の運動での発汗と補給、その後の汗冷え対策
③スキーシールの有効性…でいいかな?
その後、登山靴で滑走特訓だ!(*^_^*)」
スキー場の駐車場で、登山靴を履く。
一年前のシーズンに、師匠に教えてもらった滑走のコツや重心移動のコツなど、思い出しながら、今シーズンの初滑りにワクワクドキドキだ♪
??「それ、革靴のスキー靴か?」
突然声をかけられ、ハルが振り向くと、そこには日焼けした年配の小柄な男性がいた。服装からしてスキー場のスタッフのようだ。
ハルのスキー板や登山靴をニコニコ見ている。
ハル「お早うございます!これは登山靴です。」
男性「嬢ちゃんは山スキーするんか?ビンディング、踵がフリーになるやつやろう?」
ハル「あ、山スキーはしてなくて、どちらかというと歩く方です。登山で雪山に行くと、長い林道を歩くことがあるから、今日はその練習にきました(*^_^*)」
男性「ほう!」
ハル「できれば登山靴で滑るのも上手くなりたいんですけど、スキー靴と違ってエッヂが効かないからなかなか難しくって(笑)」
すると、その男性がにやりと笑った。
男性「コツはな、スキー板のしなりを感じることや。あと、エッヂじゃなく重心移動で曲がるには板を前後にずらす。」
その男性は、身振り手振りで教えてくれた。それがちっとも押し付けがましくなく、ハルの疑問を的確に捉えていたため、ハルはすぐにでも試してみたくなった。
ハル「わあ、師匠!ありがとうございます、さっそくやってみます‼」
男性「あはは。俺は大昔から革靴で、しかもかかとは常に自由になるスキーばかりやったからなあ。」
ハル「あ、もしかして革紐の…」
男性「それや、それ!」
その後も、見守ってくれていた男性に何度かコツを伝授されながら、ハルは楽しく練習に励んだ。
その夜。
ハルさんから、L○NEで『スキー場歩いてきました!』と連絡が来た。
ハル『…以上、3点の検証と考察、そして滑走特訓についての報告でした♪』
僕『お疲れ様でした(•᎑•)』
ハルさんの、雪山に行くため必要なことを考えながらも楽しくトレーニングした話を聞いていると、先日の行軍の予行でぐだぐだだったことを思い出してしまった(;´Д`)
…それに比べてハルさんは、ちゃんと考えて行動し、着実に経験値を積み重ねている。どんどんステップアップしていくなぁ。
僕がハルさんを好きだなぁと思うのは、そんな感覚が似ているところがあるからかもしれない。
ハル『でね、あのスタッフさん、もしかしたら元自衛官じゃないかな~って思って。』
僕『あり得るね、あのスキー場にはOBが何人かいるから…誰だろうって考えていました(笑)』
ハル『やっぱり!他にも、歩いているの見て声かけてくれた人もいたの。師匠が増えました~♪』
僕『あぁ~ハルさんの人たらし…(笑)』
ハル『でね、でね、えとえと、』
ん?ハルさんから照れ照れのスタンプが送られてきた。なんだろう?どうしたのかな?
僕『?』
ハル『気づいたら山の師匠やスキーの師匠や…増えちゃってるからね、師匠のこと、名前で4でもいい?』
僕『もてろん』
ハルさんは動揺してるのか『名前で呼んで』が『名前で4で』になっているけど、突っ込む余裕は僕にあるはずがない。
ってか、僕まで打ち間違い!
か、噛んだ!( ゚д゚)『もてろん』って何だよ?!
ハル『タカさん』
僕『はい』
僕はなかなか返事が返せなかった。
なんでこんなに嬉しいんだろう。
今なら20kg背負っての40km行軍もスキップでできそうだ。
何なら追加でカールグスタフを担いでもいい。
今度ハルさんに会えたら、直接呼んでもらうんだ♪
今シーズンは初雪が早く、積雪量もしっかりあるようだ。
ハルは平日のスキー場に来ている。
師匠の情報によると、このスキー場にはクロスカントリーや歩くスキー、スノーシューのコースがあるとのこと。
冬山登山で、登山口までの道路が雪で閉鎖されて、取り付きまで夏より長い道のりを歩くことがある。
そのため、今日は「長時間雪の林道を歩くトレーニング」にやって来た。
師匠の職場にも近いため、何となくハルの気持ちも弾む♪
ハル「今日確認することは、
①登山靴とスキーでの歩滑走
②長時間の運動での発汗と補給、その後の汗冷え対策
③スキーシールの有効性…でいいかな?
その後、登山靴で滑走特訓だ!(*^_^*)」
スキー場の駐車場で、登山靴を履く。
一年前のシーズンに、師匠に教えてもらった滑走のコツや重心移動のコツなど、思い出しながら、今シーズンの初滑りにワクワクドキドキだ♪
??「それ、革靴のスキー靴か?」
突然声をかけられ、ハルが振り向くと、そこには日焼けした年配の小柄な男性がいた。服装からしてスキー場のスタッフのようだ。
ハルのスキー板や登山靴をニコニコ見ている。
ハル「お早うございます!これは登山靴です。」
男性「嬢ちゃんは山スキーするんか?ビンディング、踵がフリーになるやつやろう?」
ハル「あ、山スキーはしてなくて、どちらかというと歩く方です。登山で雪山に行くと、長い林道を歩くことがあるから、今日はその練習にきました(*^_^*)」
男性「ほう!」
ハル「できれば登山靴で滑るのも上手くなりたいんですけど、スキー靴と違ってエッヂが効かないからなかなか難しくって(笑)」
すると、その男性がにやりと笑った。
男性「コツはな、スキー板のしなりを感じることや。あと、エッヂじゃなく重心移動で曲がるには板を前後にずらす。」
その男性は、身振り手振りで教えてくれた。それがちっとも押し付けがましくなく、ハルの疑問を的確に捉えていたため、ハルはすぐにでも試してみたくなった。
ハル「わあ、師匠!ありがとうございます、さっそくやってみます‼」
男性「あはは。俺は大昔から革靴で、しかもかかとは常に自由になるスキーばかりやったからなあ。」
ハル「あ、もしかして革紐の…」
男性「それや、それ!」
その後も、見守ってくれていた男性に何度かコツを伝授されながら、ハルは楽しく練習に励んだ。
その夜。
ハルさんから、L○NEで『スキー場歩いてきました!』と連絡が来た。
ハル『…以上、3点の検証と考察、そして滑走特訓についての報告でした♪』
僕『お疲れ様でした(•᎑•)』
ハルさんの、雪山に行くため必要なことを考えながらも楽しくトレーニングした話を聞いていると、先日の行軍の予行でぐだぐだだったことを思い出してしまった(;´Д`)
…それに比べてハルさんは、ちゃんと考えて行動し、着実に経験値を積み重ねている。どんどんステップアップしていくなぁ。
僕がハルさんを好きだなぁと思うのは、そんな感覚が似ているところがあるからかもしれない。
ハル『でね、あのスタッフさん、もしかしたら元自衛官じゃないかな~って思って。』
僕『あり得るね、あのスキー場にはOBが何人かいるから…誰だろうって考えていました(笑)』
ハル『やっぱり!他にも、歩いているの見て声かけてくれた人もいたの。師匠が増えました~♪』
僕『あぁ~ハルさんの人たらし…(笑)』
ハル『でね、でね、えとえと、』
ん?ハルさんから照れ照れのスタンプが送られてきた。なんだろう?どうしたのかな?
僕『?』
ハル『気づいたら山の師匠やスキーの師匠や…増えちゃってるからね、師匠のこと、名前で4でもいい?』
僕『もてろん』
ハルさんは動揺してるのか『名前で呼んで』が『名前で4で』になっているけど、突っ込む余裕は僕にあるはずがない。
ってか、僕まで打ち間違い!
か、噛んだ!( ゚д゚)『もてろん』って何だよ?!
ハル『タカさん』
僕『はい』
僕はなかなか返事が返せなかった。
なんでこんなに嬉しいんだろう。
今なら20kg背負っての40km行軍もスキップでできそうだ。
何なら追加でカールグスタフを担いでもいい。
今度ハルさんに会えたら、直接呼んでもらうんだ♪
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