兄の遺したエロゲに転生したモブ女は、生き残りを目指す 呪われたエロい鎧はチートアイテム?

在江

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第3章 乳なる神より息子にすがれ

解呪きとう

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 決然として席を立ったバートレット司祭は部屋を出ると、何かを手に持って戻ってきた。大事おおごとになりそうなら辞退しよう、と待ち構えていたあたしは、言葉を失う。

 司祭が手に持つのは、男性器が勃起ぼっきした形の物体、張型はりがたとかディルドとか呼ぶやつである。それも、何だか変わった形をしている。

 「オナ」

 思わず口に出すところだった。オナホールとディルドが根元でくっついた形をしているのだ。
 オナホールは、男が女体の代わりに突っ込んで気持ちよくなる道具ね。

 さすが両性具有神、って感心している場合じゃない。普通の人間には使いにくいでしょう、それ。
 それとも、あたしの頭がエロまみれで、使い方を誤解している? 実は聖杯せいはいとか。

 頭の中で喋り倒しつつも、実際は2文字で止めた。

 司祭は、皿を片付けたテーブルの上にそれを正しく置くと、ひざまずいて祈りを捧げた。またも色々ツッコミどころが出てきたのを、我慢する。

 「では、服を脱いでください」
 「え」

 それは、まずい。あたしは、あの、エロ鎧を着ているのだ。この純真そうな中年男子を、信仰から堕落だらくさせるのは、申し訳ない。

 「心配いりません。ユノさんには触れませんから」

 と言いつつ、下履したばきを脱ぐバートレット司祭。手順って、マスタべですかね。

 「ええと、ですね。実はあたし、呪いを身につけていて、裸になると、司祭様にご迷惑をおかけすることに」

 「何と! そのようなご事情があったとは。これは神のお導きに違いない。祈祷きとう室へ行きましょう。まず呪いを解けば、体も綺麗になるでしょう」

 バートレット司祭が下履きを履いたので、あたしはほっとして後についた。


 案内されたのは、礼拝堂の脇にある小部屋だった。貴婦人が庶民と一緒にお祈りする時に使う感じ。

 跪いて肘を乗せると、ちょうど良さそうな高さの机があるだけの、しかし周囲に分厚いカーテンを張り巡らせた、特別感のある空間だ。

 司祭はあたしに、ディルド&オナホドッキングを手渡すと、両手であたしの手を包み込んだ。

 「私は、あちらの礼拝堂で、あなたの呪いが解けるよう、祈りを捧げます。ユノさんは、この神のをお使いになって、神との融合境地ゆうごうきょうちへ至ってください」

 何を言っているかわからないんだけど。いや、わからなくもないんだけど。

 司祭の顔は至極しごく真面目で、とてもじゃないが、オナルんですか、とは聞けない。
 他に穏便おんびんな言い方を思いつけず、ごく遠回しに質問する。

 「服、脱がないといけませんか」

 「どうしてもというなら、全部脱がなくても結構ですが、少なくとも下着は取らないと入りませんよね? 呪いのかかった場所は神のご照覧しょうらんさらした方が、効果は高いと思います。私からは、あなたの姿が見えませんから、ご安心ください」

 確定だ。司祭から見えないのが救いだ。服も脱げる。

 問題は、あたし。オナニーって、ほぼしたことないんだよね。嘘って思われるかもしれないし、1回もしたことない、とは断言できないけど、多分、してない。

 最初の彼氏ができるまで処女で、そういうことをやろうと思わなかったし、その1発目が最悪で、次の彼氏ができるまでヤル気も起きなかったし、次の彼氏と別れてからは、仕事が忙しくて疲れ過ぎて、やるより眠りたい人生だった。ハマるより前に死んだってところ。

 外から声が聞こえてきた。カーテンをちょっと開けて覗くと、ランプの光に照らされて、早くもバートレット司祭が祈りを捧げていた。急がないと。

 あたしは服を全部脱いで、ディルドを握った。すごい。感触が、本物そっくりだ。何の材質でできているのだろう。先っぽの穴が大きすぎる気はするが、後は形も大きさも本物っぽい。違うのは、色だけだ。

 あたしの子宮がうずうずしてきた。ディルドの感触に反応したのだ。エロ鎧効果さまさまである。恐る恐る当ててみようとして、ガニ股の不安定な姿勢になる。やりにくい。

 淑女しゅくじょが手をかけるローテーブルに腰を下ろし、背中を壁へ預けるようにして、両足を開き、再挑戦。

 あれれ~? 意外と入んないな。濡れているよね、あたし?

 やっぱ自分で棒状の物を突っ込むことにためらいがあるみたい。散々さんざん、男の摩羅まらくわえ込んでおいて、今更何を言っているんだ、と自分でも思うんだけど、入らないものは入らない。

 指だったらイケるかな。ディルドよりよっぽど細いし。

 あたしは、ディルドとオナホセットを脇に置き、指をそっと筋に当ててみた。

 「あっ」

 いいかも。
  そのまま、指で気持ちの良い場所を撫でつつ、穴はどこだったかな、と手探りする。自分の目で確認すれば早いんだけど、何か恥ずかしいんだってば。散々、以下略ね。

 膣穴ちつあなはすぐ探り当てられた。うっ、敏感度が違う。

 爪が気になった。そう言えば、結構伸びていたな。後で爪切りとヤスリを借りよう。

 散々、男に突っ込まれて、以下略。
 なのに、自分の指を入れられないって、どういうこと? 爪が長いせいも、あるよね。焦ると、余計に穴が閉まる気がする。締まるんじゃなくて、閉まる。

 要はイけばいいのよね、イけば。

 あたしは乳首とクリトリスに狙いを絞っていじり出した。目を閉じて、この手は自分じゃない、と暗示をかける。じゃあ、誰の手?

 ジェイ、はスライムみじん切りだし、ローガン、は師匠のおっぱい魔女に夢中だし、イヴァン、は処女しか興味ない。

 ああ、ごめんなさい。バートレット司祭。あなたも渋オジイケメンです。

 司祭なのに、汚したらいけないって思うほどに、蜜がぬるぬる溢れ出る。

 「ああん、司祭様っ」

 まぶたの裏がスパークし、たちまちあたしはイってしまった。あたしって、いけない事に燃えるタイプなのかしらん?

 「ユノさん」

 司祭の声がリアルに耳元に聞こえ、吐息まで感じられる。あたしはうっかり目を開け、振り向いた。

 唇に本物の感触。勢いよく入り込む舌もまたリアルな存在だった。

 幻覚じゃない。

 バートレット司祭が、いつの間にか祈祷室へ入り込み、あたしを抱きしめていた。


 「ユノさん。ダメじゃないですか。神のを使わなければ、解ける呪いも解けません」

 ひとしきり濃厚なキスを交わした後、司祭はあたしを抱いたまま、床に転がっていたディルドオナホを拾い上げた。

 え、この期に及んでディルドなの。

 「司祭様のモノがいい」

 甘えた声でねだってみる。上目遣いも頑張ってみた。
 バートレット司祭は、そもそもあたしを見ていなかった。

 「失礼しますね」

 丁寧に断りを入れると、ディルドをあたしに突っ込んだ。にゅるん、と素直に受け入れるあたしのあそこ。どんだけ男が好きなのか、と自分に突っ込む。

 「は、あっ」

 我知らず、快楽に艶がかった声まで漏れる。

 司祭は、そこからオナホに自分のモノを差し入れた。ディルドとオナホは一体だ。振動が、あたしに伝わる。

 「あああっ。あっ。し、司祭様っ」
 「ハインツと呼んでください」

 小刻みに腰を動かしながら、司祭がささやく。オナホ越しの律動が、あたしを刺激する。

 「はっ、ハインツ様っ」
 「ユノさん、イくのです」
 「うっ、あっ」

 祈りの言葉らしきを呟きながら、あたしの乳首を舐め上げる司祭。ちなみに、司祭服を着たままで、下半身だけ露出している。背徳感はいとくかん半端ない。

 あたしはイッた。イキまくった。

 キスを求めても、祈りに邪魔なのか、応じてくれないじれったさが、下半身のもだえに結びつく。

 あたしは夢中で、司祭服の高いカラーの内側に唇を突っ込み、ハインツ司祭の肌に吸い付いた。

 司祭は、ずいぶん長いこと頑張った。

 いよいよ達したのは、あたしを何回もイカせまくって、ぐったりさせた後だった。

 いつもと違って、精液をもらえないのは、変な感じだった。レベル上がるのかな。

 「ふうっ。やはりご自分で達してもらわないと、解除は難しいようですね」
 「ごめんなさい。自分でするのは、慣れていないので」

 ディルドを引き抜き、大切そうに逆さまに抱えるハインツ司祭は、あたしから目を背けている。あたしは急いで服をかぶり、マントをつけた。

 「やはりあなたは、良家りょうけ出自しゅつじに違いない」
 「そこは違うんじゃないかと。確かに、記憶喪失ではあるんですが」
 「記憶を。そうだったのですね」

 思わずあたしの方を見てしまった司祭は、ハッとしたけど、服を着終えた姿に安堵する。

 うんうん、とディルドオナホを抱えて頷く様子からは、また誤解が増えたことをあたしに確信させた。
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