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第20話 お風呂場での決意
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目がめっちゃ痛い。開けていられない。涙があふれてくる。
できることなら目玉ごと取り外してきれいに洗いたいくらいだ。
それほど俺の目にはとてつもない疲労感が襲ってきていた。
それもそのはずスーパーに赴いた俺は調子に乗って透視能力を連続使用しまくったからだ。
人相手に透視を試した結果わかったことが一つある。
それは俺の透視能力は一段階しか透けさせることが出来ないということだ。
つまり服なら服一枚、壁なら壁一枚隔てた向こう側しか見ることは出来ないのだ。
今の季節は秋。
スーパーの買い物客たちはそこそこな厚着をしていたので俺が考えていた不純な目的を果たすことはかなわなかった。
目の疲れと筋肉痛、そして少しの罪悪感をかかえて家に帰った俺をポチは玄関で迎えてくれることもなくソファで丸くなっていた。
「ただいま……」
ポチに聞こえないくらいの小声でつぶやくと俺はそのままお風呂場へと向かう。
服を脱ぎ鏡に映った俺の上半身はレベルが1から7に上がったおかげなのだろう、やはり胸の筋肉が少しだけ隆起していた。
浴室で湯船に浸かった俺は頭のてっぺんまでお湯の中に入り目を開ける。
こうすれば多少なりとも目の疲れがとれるような気がしたからだ。
無音の中俺は考えていた。
あのダンジョンで俺は変わることができるんじゃないか。
ニートの俺でももしかしたら高木さんにふさわしい男になることができるんじゃないか。
人に自慢できるような何かを手にすることができるんじゃないか。
そうして一分ほどお湯の中で考え込んでから俺は勢いよく立ち上がった。
ぐっと手を握り締めると今も思い出す初めて自分で稼いだ三万円の感触。
「行くぞ……もう一度トウキョウダンジョンへ」
できることなら目玉ごと取り外してきれいに洗いたいくらいだ。
それほど俺の目にはとてつもない疲労感が襲ってきていた。
それもそのはずスーパーに赴いた俺は調子に乗って透視能力を連続使用しまくったからだ。
人相手に透視を試した結果わかったことが一つある。
それは俺の透視能力は一段階しか透けさせることが出来ないということだ。
つまり服なら服一枚、壁なら壁一枚隔てた向こう側しか見ることは出来ないのだ。
今の季節は秋。
スーパーの買い物客たちはそこそこな厚着をしていたので俺が考えていた不純な目的を果たすことはかなわなかった。
目の疲れと筋肉痛、そして少しの罪悪感をかかえて家に帰った俺をポチは玄関で迎えてくれることもなくソファで丸くなっていた。
「ただいま……」
ポチに聞こえないくらいの小声でつぶやくと俺はそのままお風呂場へと向かう。
服を脱ぎ鏡に映った俺の上半身はレベルが1から7に上がったおかげなのだろう、やはり胸の筋肉が少しだけ隆起していた。
浴室で湯船に浸かった俺は頭のてっぺんまでお湯の中に入り目を開ける。
こうすれば多少なりとも目の疲れがとれるような気がしたからだ。
無音の中俺は考えていた。
あのダンジョンで俺は変わることができるんじゃないか。
ニートの俺でももしかしたら高木さんにふさわしい男になることができるんじゃないか。
人に自慢できるような何かを手にすることができるんじゃないか。
そうして一分ほどお湯の中で考え込んでから俺は勢いよく立ち上がった。
ぐっと手を握り締めると今も思い出す初めて自分で稼いだ三万円の感触。
「行くぞ……もう一度トウキョウダンジョンへ」
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