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第172話 マツイさんヤバい
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『ウボォー!』
地下十三階層に下りた俺を牛と人間が合わさったようなモンスター、ミノタウロスが鉄の斧を持って階段の横で待ち構えていた。
ムキムキの大胸筋を張って斧を振り上げるとそのまま俺めがけ斜めに振り下ろす。
「おわっと」
俺は後ろに飛んで難を逃れた。
だがなおもミノタウロスは斧を振り回し俺を追ってくる。
俺はククリとスラが避難したのを確認しながら斧を目で追う。
と、
「がはっ……!」
斧に気をとられていてミノタウロスの足に対する警戒がおろそかになっていた。
ミノタウロスは俺の腹に前蹴りを入れてきた。
「マツイさんっ」
『マツイさんっ』
ククリとスラが声を上げるが、
「大丈夫っ」
俺は心配させまいと気丈に返す。
まさかモンスターがキックをしてくるとは思っていなかったので少々面食らったがダメージはさほどない。
トロール狩りによるレベルアップのおかげで俺の防御力も一段と上がっているようだ。
アロハシャツがほんのちょっぴり破けてしまったがどうせ安物だから気にしない。
「おりゃあっ」
俺はさっきの前蹴りのお返しとばかりにミノタウロスの斧を持つ手に蹴りをお見舞いした。
『ウボォ……!?』
蹴った感触からミノタウロスの腕が外れたか折れたかしたのがわかった。
斧を持つ手がだらんと下がりミノタウロスはもう片方の手で斧を持ち直そうとする。
だが、
「させるかっ」
そんな隙を見逃すはずもなく俺はミノタウロスの肩から腰にかけ一気に剣を振り抜いた。
ミノタウロスの半身は地面に落ちると間もなく泡となり消滅した。
「大丈夫かククリ、スラ」
「はい、私たちはすぐに逃げたので全然大丈夫ですけどマツイさんこそ攻撃くらってましたけど大丈夫でしたか?」
ククリが訊いてくる。
「ああ、俺は問題ない。ちょっとびっくりしただけだ」
『マツイさんヤバかったんだけど』
「あーそうだな、ヤバかったな」
スラも俺に声をかけてくる。
この場合のヤバいがどういう意味かはよくわからないが一応それとなく返しておいた。
地下十三階層に下りた俺を牛と人間が合わさったようなモンスター、ミノタウロスが鉄の斧を持って階段の横で待ち構えていた。
ムキムキの大胸筋を張って斧を振り上げるとそのまま俺めがけ斜めに振り下ろす。
「おわっと」
俺は後ろに飛んで難を逃れた。
だがなおもミノタウロスは斧を振り回し俺を追ってくる。
俺はククリとスラが避難したのを確認しながら斧を目で追う。
と、
「がはっ……!」
斧に気をとられていてミノタウロスの足に対する警戒がおろそかになっていた。
ミノタウロスは俺の腹に前蹴りを入れてきた。
「マツイさんっ」
『マツイさんっ』
ククリとスラが声を上げるが、
「大丈夫っ」
俺は心配させまいと気丈に返す。
まさかモンスターがキックをしてくるとは思っていなかったので少々面食らったがダメージはさほどない。
トロール狩りによるレベルアップのおかげで俺の防御力も一段と上がっているようだ。
アロハシャツがほんのちょっぴり破けてしまったがどうせ安物だから気にしない。
「おりゃあっ」
俺はさっきの前蹴りのお返しとばかりにミノタウロスの斧を持つ手に蹴りをお見舞いした。
『ウボォ……!?』
蹴った感触からミノタウロスの腕が外れたか折れたかしたのがわかった。
斧を持つ手がだらんと下がりミノタウロスはもう片方の手で斧を持ち直そうとする。
だが、
「させるかっ」
そんな隙を見逃すはずもなく俺はミノタウロスの肩から腰にかけ一気に剣を振り抜いた。
ミノタウロスの半身は地面に落ちると間もなく泡となり消滅した。
「大丈夫かククリ、スラ」
「はい、私たちはすぐに逃げたので全然大丈夫ですけどマツイさんこそ攻撃くらってましたけど大丈夫でしたか?」
ククリが訊いてくる。
「ああ、俺は問題ない。ちょっとびっくりしただけだ」
『マツイさんヤバかったんだけど』
「あーそうだな、ヤバかったな」
スラも俺に声をかけてくる。
この場合のヤバいがどういう意味かはよくわからないが一応それとなく返しておいた。
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